2005年06月30日

古川了子さんを救う千葉集会in市原(4)05.6.25 市原市民会館にて

『真鍋貞樹 特定失踪者問題調査会専務理事のお話 その1』

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皆さん、こんにちは。
ただいまご紹介をいただきました、特定失踪者問題調査会の一応専務理事でございます。(笑い声)
この暑い中ですね、多数「古川了子さんを救う千葉集会」にお集まりいただいて心から感謝を申し上げます。

私どももこの古川さんの問題、ある意味で400何十人と言われる特定失踪者の問題の中でも、思いを代表するような形でですね。
この度訴訟と言う形でですね、取り組まさせて頂いております。
訴訟となりますとですね。
大変難しい問題を抱えますので、私ども弁護士の先生方、法律家の会と呼んでおりますけども。
30人の弁護士の先生方が、団結してこの古川了子さんの訴訟に当たると言うことでございます。
訴訟のことですから、その結果がどうなるか?
予断は許さないわけですけれども、大変重要な意味を持つ訴訟ですので、我々としてもですね。
ぜひ良い結果を生むように頑張っていきたいと言うふうに思っています。

最初に今日は大町ルートのお話をしながらですね、千葉県における特定失踪者の方々に触れさせて頂いて。
この拉致問題の拉致問題の全容解明のごくごく一部に当たると思いますけども、これを皆様にぜひご報告をさせて頂いて。
また皆様の方でお気づきのこととかありましたら、ぜひ情報としてお知らせいただければ幸いでございます。

冒頭千葉と言うことなんですけども。
皆様ご存知のことと思いますが、千葉県議会で千葉県警本部長の答弁というのはご存知でらっしゃいますでしょうか?
あれはいつだったか?私もちょっとハッキリしませんけど、千葉県議会でですね。
「千葉県における拉致問題はあるのか?」と言う議員さんの質問のときに、千葉県警本部長は「千葉においては拉致はありません」と言うふうに県議会の場で答弁をされました。

その後ですね私ども、その時はすでに古川了子さんの案件は明らかになっていたわけです。
しかしながら、千葉県警としては正式のコメントとしてですね。
千葉においては拉致は無いというふうに言明をされたわけです。
これ今どうなっているのか?私つぶさには知らないんですけど。
警察の方でもですね、この千葉には拉致は無かったと。
無いという見解をですね、ぜひ改めて頂きたいなと思っております。
少なくとも千葉において、拉致の容疑は濃厚であるという方の存在は認めていただいてですね。
やはり千葉県警挙げて、古川了子さんをはじめとする特定失踪者の問題に全力で取り組んで頂きたいと、思っております。

そうなんですけども、あまり警察ばかり責めているわけにはいかないんですね。
私どもが拉致問題を始めてからしばらくの間。
そして特定失踪者問題調査会と言うのを立ち上げてからしばらくの間、私も千葉には何度もお邪魔していろんな方と話をいたしました。
ところがお会いした方々皆さん異口同音に「千葉?千葉に拉致あるわけないよ」と。
「日本海側じゃないし、太平洋側だから拉致なんて無いよ」
いうのが警察の方々、他の政府機関の方々、そして普通の住民と言いますか市民の皆さん方も同じようなコメントが返って来ておりました。

それだけですね。
やはり太平洋側の、新潟と反対側の太平洋側の千葉県ですから、当初そういう認識を持たれていたと言うのはある意味では自然なことなのかな?と思っておりますが。
今に至ってそのような認識を持っていらっしゃる方、まさかいらっしゃらないというふうに私信じておりますけども。
信じるどころか私自身は、この千葉県と言うのはこの拉致問題を解明するに当たって、とっても重要な場所であると言うことを認識したわけであります。
このきっかけになったのがいわゆるカッコ書きの「大町ルート」と言う物であります。
このカッコ書きであるのは、まだまだ検証していかなければならない部分がたくさんありるので。
確証にまでは至っていないのですけど。
調べれば調べるほど大町ルートに怪しい存在と言いますかね。
拉致との関わりが大変強いルートだなと言うことを認識しつつあります。

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古川了子さんを救う千葉集会in市原(3)05.6.25 市原市民会館にて

『増元照明 家族会事務局長のお話 その2』

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で、まずそういう方たちが日本の中に大勢いらしゃって、だから拉致問題はず〜っと疑惑のままで伏せられていた。
疑惑のままで国民の皆さんに知られることが無かった。
疑惑ず〜っと疑惑で、報道も疑惑と言っておりましたし。
2000年米食糧支援のときに、私たちは2回座り込みをやっております。
私たちは2000年米食料支援の時に2回座り込みをやっております。
その時に、その当時の外務大臣である河野洋平さんに私は強く言いました。

「河野さんあなたはこの拉致と言う物が本当にあったことだと思っていますか?それともでっち上げだと思っていますか?」
と言ったら河野さんは
「もう間違いなく北朝鮮による拉致だと思っています」
と言ったんです。
「じゃあ外務省の大臣として外務大臣として、マスコミに間違いないと発表してください」と。
「今政府がハッキリ言わないから、この拉致問題が大きくならないし、国民の皆さんに行き渡ることが無いんです。
だから外務大臣として正式に発表してください。
すでに1988年国会の予算委員会の中でそれをやってるじゃないですか?
ハッキリしてください」
と言ったら、河野洋平さんは
「いやそれは警察の頭越しに外務省が勝手にするわけに行かないんですね」
と言うふうに言ってるんですね。
外務省のトップがそう言ってました。

警察庁に行って
「あなたたちはこれは拉致が本当だと思ってるんですか?どうですか?」
と聞いたら
「いや限りなく黒に近い灰色です」と。
「じゃあ発表してくださいよ、警察庁の権限として。
警察庁が自信を持って発表してください」
って言ったら
「いや今は調査中ですので、中々そのこれを表に出すと言うことは出来ない
んです」
というふうに言ってるんです。
両方ともやることが出来ない。
責任を持ってこの拉致を国民の皆さんに知らせることをしないでいる。
この国の一番の問題だと私は思っておりますが。

今現在も小泉総理は対話と圧力と言っています。
しかし北朝鮮政府は対話を拒否しています。
更に圧力はほとんどかけておりません。
更に拉致問題の解決の為に、誰が責任を持ってどうやって助けるのか?と言う所を話し合う部署を作らなければならないと思っているんですが、それが全く作られていない。
だから小泉が対話と圧力と言うと、外務省もそれに従わざるを得ないですから。

でも拉致問題を担当し、被害者を救出するためにはどうすればいいのか?と毎日毎日話し合って。
それこそ経済制裁をシュミレーションやって、どうすれば効果があるとか。
毎日韓国に対して拉致被害者を救出するために私たちは経済制裁をかけようと思うけれど、協力してくれるとか。
そういうことを常にやらなければならない部署がひとつも無い。
責任者が誰も決まっていないから、みんな他の人に責任があるんだろうと思って、自分が責任を持って拉致被害者を救出しようとしない。
するような部署が無いからできないと言うのが現状です。

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2005年06月28日

古川了子さんを救う千葉集会in市原(2)05.6.25 市原市民会館にて

『増元照明 家族会事務局長のお話 その1』

こんにちは。
今紹介いただきました家族会事務局長の増元照明です。
先ほど中村さんからご案内頂き、今日はこの炎天下家族会一同、衆議院議員会館前で座り込みをやっております。
私は前からこの「古川了子さんを救う千葉集会」へ呼ばれておりまして、どうしようか考えたのですが。
私たちは両方とも大事なことです。
首相にやはり決断を促すための座り込みも必要ですし。
こうやって各地を回って、皆さんに拉致の真実と言うものを知って頂くことも重要だと私は思っていますので、今日は横田拓也事務局次長に全て任せてこちらに来させて頂きました。
私たちはなぜ座り込みをやるのか?
まずこれから多少時間をいただき、お話したいと思います。

私たちは昨年の12月24日に第3回日朝実務者協議でもたらされた北朝鮮の調査結果、小泉総理が5月22日に白紙に戻して再調査すると言質を取ったと言うふうに、成果を言っておられましたが。
その調査の結果がすべて捏造であって、更に横田めぐみさんの骨と称するものは他人の物であったということが判明し、日本政府はあの時点では死亡とする物証を全く認められない。
生存を前提にこれから交渉をするというふうに閣内でもというか、政府内でも意見が180度転換しました。
それまでは日本政府はほとんど北朝鮮の発表どおり、ほとんど人は死んでいるという、そういう考え方で。
官邸サイドが特にそうでしたけど。
そういう考え方で北朝鮮に再調査を依頼し、そして死亡の物証をどんどん出せと言う話をしてたんですが。
昨年の12月からは生存を前提に、生きてる人をどんどん返しなさいと言う、そういう姿勢で臨むと言う。
これは外務省で谷内事務次官が私たちに説明なされました。
というふうに方針転換したはずでした。

12月24日細田官房長官が、「迅速かつ誠意ある対応がなされなければ、日本政府としては厳しい対応を取らざるを得ない」というふうに言ったんです。
12月24日に言って、それから更にに3ヶ月経ち4ヶ月経ち、北朝鮮はその間に核の保有は2月9日に核の保有を宣言し、さらに外務省とは対話をしないと言う。
その話を聞いても小泉総理は「対話と圧力」と仰っておられます。
対話と圧力、対話がなされていない状況なのに圧力もかけていない。
じゃあ、いつ圧力をかけるんですか?いつ対話をするんですか?
それについても全く話をされないまま、今年になって郵政民営化のほうに興味を持たれた様で、ほとんど拉致問題に関しては話をされなくなりました。
対話と圧力、その一言だけ、ず〜っとこの6ヶ月間言い続けています。

私たちはもう待てないとその意思表示をしておりましたけども、いつ政府は拉致被害者を救出してくれるんだ。
生存として方針転換したはずなのに、生存している人たちを全く助けようとしないことは、国家の総意として国民の命を預かるトップとして本当にそれで良いのか?と言う思いを、私たちは常に思っております。
政府に対する不信感もそうですが。
ただもうひとつ、私たちがこうやって大きな声を上げていかなければ、この拉致問題と言うのは核問題とそれと郵政民営化の間に埋もれてしまって、これから先いつになれば私たちの家族を取り戻せるのか?
そういう先が見えない状況に陥ってしまって、非常に危機感を持っておりました。

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古川了子さんを救う千葉集会in市原(1)05.6.25 市原市民会館にて

『佐久間隆義 市原市長の挨拶』

皆様こんにちは。
ただいまご紹介をいただきました、市長の佐久間隆義と申します。
お母さんがあちらにいらっしゃっておりますが、私は2年前市長に就任いたしました。
もう2年間が過ぎようとしております。
そういうなかで私も大変ご指導いただきました古川さんのお姉さん。
その妹様が拉致をされたと言うことでその話を聞きました。

市原市民の命と財産を守る責任は私たち行政にもあります。
事件や問題が起きたときに警察だけにお願いすることなく、行政としてもしっかり対応していかなければいけないという基本的な考えに立って、日々の活動をさせていただいておりいますが。
お話をいただきましたときに、私たちがやれることをやらなければいけない。
いつ私たちが被害者になるかもしれない。
そういう思いの中で町会長・会長の小池さん、まだ来られないようですが、まもなく来られると思いますけども。
町会長の連合会の皆様にご相談をいたしました。

市民の一人が古川さんがこういう事になった。
市を挙げて市民を上げて何か声を上げなければいけない。
そしてその声は必ずあの国にも届くはすだ。
そういう思いで署名を集めて頂きました。
今お話の通り、15万人弱の署名が集まった。
その後もきっと思いを持っていらっしゃる方はたくさんいらっしゃいます。
その皆さんの心と力を合わせて、ぜひお母さんがご健在のうちにこの日本に祖国に、身柄を引き渡して頂きたい。
こういう思いを私たち市民一同持たなければいけない。
こういう思いでこれから先も、拉致認定をされるされないの問題は有りますが。
市原市として、市原市民として市民の一人である古川了子さんが、元気でこの故郷に・・・帰ってきて欲しい。(少し言葉を詰まらせる)
心からそう思っています。

私たちは人間です。
みんな父や母を持って生まれました。
そしてその父母によって育てられています。
今私たちの国で子供たちに関わる様々な事件が問題が、あちこちで起きています。
それはどこに原因があるだろうか?
自分さえ良ければ良い、自分だけ儲かれば良い、自分だけいい思いをすれば良い。
そんな自分勝手な日本だけじゃなくて世界中に広まっている。
だから自分の得のためには何でもしてしまう。
そういうことが今の私たちの社会の中で悲鳴をあげているのが子供たちだと思います。
被害者も加害者もみんな私は犠牲者だと思います。

社会がもっと、私たちがもっと周り中に目を配り気持ちを注いでより良い社会の実現の為に。
まず家庭から地域からそしてこの町、この国、どんどんその思いを。
思いだけじゃなくて行動で進めていく責任と義務が私たちにはあると思います。
どうぞ今日はこの集会にご参集をいただきました皆様、本当にありがとうございます。
私は市長と言う立場でこれからも最前線に立って、皆さんのために私たちの為に未来の為に子供たちの為に努力をさせていただきますので、どうぞお力添えをよろしくお願い申し上げます。
古川了子さん、そしてご家族の皆様。
今日までのお苦しみ、そしてこれからもまだまだ大変なことがあると思いますが、共に一生懸命頑張りますので、お母様も元気で頑張って頂きたいと思います。
皆さんこれからもよろしくお願いします。
どうぞよろしくお願いします。(拍手)

2005年06月27日

命は惜しんで欲しい

ご家族による座り込みは何とか無事に一段落いたしました。
座り込みに関する感想などはあちらこちらのBlogでエントリーされているようです。
私の感想もおおむね差異はありませんので、申し訳ありませんが当Blogでは省略させて頂きます。
実は座り込みの感想などよりも、どうしても書きたかったエントリーがひとつあるのです。
私はこれから古川了子さんの集会テキスト化作業に集中しますので、当分の間素人のたわ言を書く暇はありません。
ですので、どうしてもこれだけはと思っている、「ご家族の健康の問題」に関して、私の思うところを書き記しておきたいと思います。

座り込みに関して、当Blogで懸念の声を上げた折、家族の健康問題を錦の御旗にするのは止めろと言うご批判を頂戴しました。
でも私は今でもそしてこれからも、何より第一に優先するべきはご家族の健康だと思っております。
それについて私が思う個人的理由を、ちょっと綴らせてくださいませ。
実はこの一件に関しては書くべきか書かざるべきか、散々迷ったのです。
でも書かねば説得力のあるエントリーにはならないと思い、あえて自分の恥を晒す覚悟をいたしました。
少しばかり重たい話になりますが、よろしければお付き合いください。


私は大切なある人を自殺によって失うという、苦い経験を持っております。
彼女があるトラブルが理由で大変精神的に苦しんでいることを私は良く知っておりました。
しかし私の立場上、彼女のトラブルの原因に口を差し挟むことは出来なかったのですね。
私に出来る事といえば、励ましの言葉をかけることと愚痴を聞いてあげることくらい。
しかし根本的な原因を取り去れない限り、それは対処療法でしかない。
私は、ただただ彼女が日々追い詰められていくのを黙って見ているより他なく、そうしてぐずぐずと手をこまねいているうちに、彼女は自ら命を絶ってしまったのです。

彼女が亡くなる1週間ほど前だったでしょうか?
ふらりと私の所に1本の電話が入りました。
その時の彼女の穏やかな声が今も忘れられません。
悟りの境地、と言う物がどのような物なのか?
煩悩だらけの私には良く分かりません。
しかしあの時の彼女の声はまさしくその悟りの境地だったのではないか?と今でも思う。
いつもなら切羽詰ってすがる様な声で話をするのが、その日に限って妙に落ち着き払っているのですから。

さすがに私も「ん?何か変だな?様子が違うな?」とは思ったのです。
思ったのですが、これが今でも痛恨の極みなのですが。
私は心に浮かんだその疑問を、口に出して伝えることをしなかったんです。
なぜ?私は一言「いつもと様子が違うけど、何かへんなことを考えてないでしょうね?」と言わなかったのか?
その一言を口に出していれば、あるいは彼女も踏みとどまって、命を絶つような事はしなかったのではないか?
その事実は今も私の心の奥で深い傷となって疼いております。

今にして思えば、あの時彼女はすでに覚悟を決めていたのでしょう。
そして最期の別れをするために、電話をかけてよこしたのだと思います。
死を覚悟した人がただ別れを言うためだけに電話をしてくるのだろうか?
心の奥底では、もしかしたら止めて欲しい思いとどまらせてほしいという、サインを送っていたのじゃなかろうか?
でもその時私はそこまで彼女の心を読むことは出来ませんでした。

今でも親しい友人からはそんなに自分を責めてはいけないと言われます。
そんな事、後になってああだこうだと分かるのであって、その瞬間にそこまで深読みをすることなど、誰にも出来はしないのだから、と。
確かにその通りです。
その通りなのですが、でも現実に人ひとり死んでいる事実は変わりません。
気が付くところまでは来てたのに、最後に一言が出なかった・・・
結局のところ、私は人ひとり見殺しにしてしまったも同然という、良心の呵責からは逃げきれる物ではありませんでした。

自殺の一報を受けて、その晩私は一睡も出来ませんでした。
眠れないまま通夜に参列し、会葬者と共に振舞いの食事とお酒をいただいたのですが、酔えませんでしたね。
お酒が入ると私はすぐに眠くなる性質なのですが、その晩はいくら飲んでも酔えませんでした。
飲んでも酔えないことが本当にあるのだと、その時私は初めて知りました。
結局その通夜の晩も一睡も出来ず、翌日の葬儀が終わるまで丸二晩、眠れないまま私は彼女の葬儀に参列したのでした。

それからしばらくの間、私は七転八倒の苦しみを味わいました。
どうして助けてやれなかったのか?と自問自答する日々が続きました。
のた打ち回る日々を経て、私が得たひとつの答え。
死んだ人はもう帰らない。
でも、もう二度とあの苦しみを味わいたくは無い。
だから、これからの自分の人生でもしも人の生死に関わる場面に出くわす事があったなら、その時は必ず余計なおせっかいを焼く人間になろう、と決めたのです。
例え相手に嫌がられようと最悪人間関係が壊れようとも、死なれる辛さに比べたらそんなもの屁でもない。
これは私の超個人的な答えです。
けれど、その答えが今の私を支える心の柱の一つになっていることは確かなのです。

今回の座り込み云々の話が出たとき。
真っ先に浮かんだのは、お疲れのご家族が3日もの座り込みに耐えられるのか?
もしも家族の身に万が一のことがあったとき、北で救いを待つ被害者たちはその事をどう思うのだろうか?と言うことでした。

私の大切な人はもう帰らない。
でも拉致被害者はまだ生きている。
人ひとり見殺しにすると言うのは耐えがたい苦痛です。
だからご家族の人たちには後悔の無いよう、できる限りの策を行使して救出運動に取り組んでもらいたいと思うし、その為の支援は惜しまないと言う気持ちがまずはあります。

しかしその一方で自分が原因で身近な人に死なれた場合、心に残す傷の大きさもまた計り知れないものがある、と言う点が気がかりなのです。
今回の座り込みに限らず一連の救出運動の過程で、ご家族の身に万が一のことがあった場合、めぐみさんやるみ子さんが受けるであろう心の傷の深さを思うとき、私は決してご家族の命を蔑ろには出来ないと思うのですね。
ご家族が自分の命をかけても肉親を救い出したいと言う気持ちは痛いほど分かる。
でも、もしも家族が救出運動の過程で命を落とした場合、めぐみさんやるみ子さんが受けるであろう心の傷の深さもまた痛いほど分かるのです。

ですから、私は何をおいてもご家族の健康は第一に考えて欲しいと願うのです。
ご家族の皆様には何としても健康でお元気で、肉親との再会を果たしてもらいたい。
そして残された時間を少しでも豊かに過ごしてもらいたい。
それが出来なくて、何のための救出運動なのでしょうか?
世の中には家族が命をかけて運動に打ち込む姿を賛美するあまり、家族は神聖にして犯すべからずと言ったふうに奉る向きもありますが。
私にはそれが正しい支援のあり方とは思えない。

突撃精神よろしくご家族が討ち死にして、それが何の映えになるというのでしょう?
人の命を軽んじる向きを私は許容することは出来ません。
命は何よりも大事にされるべきであり、お疲れのご家族の健康問題は何よりも配慮されてしかるべきものだと思っています。
今この現状において、ご家族に休めと言うのはある意味とても酷な言い方なのかもしれません。
でも、だからと言っていつまでもいつまでも先の見えない全力疾走を続けていては、ギリギリまで張り詰めたご家族の精神の糸がいつかプツンと切れかねない。
糸が切れたときの人間の精神がいったいどのような状況に追い詰められるのか?
ひとつの修羅場を経験した者の立場から言わせていただけば、そこは非常に非常に危惧する所なのです。

家族の身近にいる支援者の皆様。
どうかご家族の健康に配慮して差し上げてください。
時には休息を取る勇気を持っていただきたいのです。
それは北に囚われの肉親を見捨てることでは決してないと思う。

救出運動の盛り上げのためには確かに今は正念場です。
しかしそれもご家族の命あっての物だねです。
死んで花実は咲きません。
墓石に布団を着せても意味がありません。
家族はもう十分すぎるほど頑張ってきました。
これから頑張らねばならないのは、私たち支援者の方なのです。
いつまでも家族を全力で走らせるのは、そろそろ恥と思わねばいけない時期に来ているのではないでしょうか?

滋さん、早紀江さん、明弘さん、嘉代子さん、照明さん、フミ子さん、文代さん、健一さん、龍子さん・・・ご家族の皆さん、どうか少し休んでください。
後は私たち支援者が頑張りますからと。
運動のあり方がそういう方向へ進んでいかない限り、遅かれ早かれ悲劇の瞬間が来るような気がしてなりません。
昨日の座り込みの後のご家族の疲労は見ていて痛々しいくらいでした。
どうか家族の皆さん。
決して無茶はしないで欲しい。
北の地で救いを待つ肉親のためにも、ご自分の命を惜しむ勇気を持って欲しいと心から願うのです。
posted by ぴろん at 04:22| Comment(8) | TrackBack(5) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月25日

古川了子さんの事

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本日私は市原市で開催された「古川了子さんを救う千葉集会in市原」へ参加してまいりました。
特定失踪者の置かれている立場と言うのは非常に微妙な物です。
拉致認定を受けていないと言うことは、北朝鮮との交渉の際テーブルに名前も乗らないという事。
古川了子さんと言う一人の人間が確かにいたはずなのに、交渉の場では存在そのものを否定されているに等しいということ。
このまま無駄に時間が過ぎれば、日朝の思惑の狭間に埋もれて被害者が抹殺されかねない。
その危機感を必死に訴える集会となりました。

千葉県人の私にとって古川了子さんの一件は誰よりも一番身近に感じる拉致問題です。
最後に消息を絶ったとされる京成千葉駅は私も良く利用する所。
冒頭の写真は了子さんが失踪したと言われる京成千葉駅の現在の様子を、集会へ参加の道すがら撮影して来た物です。
この駅はJR千葉駅との乗換駅なので今も昔も乗降客が非常に多い所です。
駅前にはデパートやショッピングセンター、映画館、飲食店などが立ち並び、県下でも有数の繁華街。
なぜ?こんなに人目の多い所で拉致が実行されたのか?
なまじ土地勘がある場所での事件だけに、とても他人事とは思えない。

今日の集会でも大町ルートの話題が取り上げられていたのですが。
なんと!私の居住地はその大町ルートのライン上!なのですね。
この事実を知ったとき、背中に寒い物が走ったのを今もハッキリ覚えています。
拉致は決して他人事ではない。
どこかでひそかに人定作業をするという拉致の現地工作員。
もしも私の身近にいる人の中に工作員がいたとしたら?
今頃北朝鮮の地で星を見つめながら、望郷の念に囚われていたのは間違いなく、私・・・(怖)

さて本日の集会で明らかにされたことをいくつかご紹介します。
千葉は太平洋側にあるということもあり、日本海側のような拉致は無いと思われがちでしたが。
実は千葉は、いわゆる大町ルート上にたくさんの失踪者がおり、拉致の実態を解明する上で非常に重要な場所であるとのお話に改めて身が震える思いがしました。

了子さんが卒業した千葉商業高校からは、了子さんの他にも拉致が疑われる事案があるのだそうです。
一人は3学年下の後輩女性Xさん、一人は了子さんXさんと同級生女性Yさん、もう一人はXさんの親戚筋に当たる男性Zさんだそうですが。
この3人は了子さん失踪の1年後に千葉市内で失踪しているそうです。
3人が一緒に食事をし、その後Zさんが車で送ると3人一緒に店を出たまま、車ごと行方が分からないのだそうです。
このうちのお一人・Xさんは来週月曜日に記者会見を開いて、実名を公表する予定との事。
同じ高校からくしくも消息不明になった人がいると言うのは単なる偶然とは考え難い。
テレビなどでも報道されるでしょうから、ぜひ皆様もご注目頂きたいと思います。
他にも千葉商業高校関連では拉致未遂事件も2件報告されているとか。
ひとつの高校を巡る失踪問題は、思った以上に根深い闇があるのかも知れません。

講師の真鍋貞樹さんのお話によれば、特定失踪者・加瀬テル子さんの周辺にも失踪した人がたくさんいるとのこと。
加瀬さんの出身地海上町の隣、旭市から失踪した伊藤克(まさる)さん(メロン栽培農家)の両名は親戚筋(本家筋)をたどっていくと、隣同士に家が建つ関係なのだそうです。
これは単なる偶然なのか?

千葉県の西地区と東京の東地区を合わせた辺りでは、印刷関係の失踪者が非常に多いこと。
それも年を追うごとに失踪する印刷技術者のレベルも高くなり、最後は千葉大でかなりレベルの高い印刷技術について学んだ技術者が失踪しました。
この人の失踪後、なぜか印刷関係の失踪者はぴたりと止まったのだそうです。
そしてこれに合わせる様に北朝鮮から出回る偽ドル札、スーパーKと呼ばれる物ですが、これの出来が非常に良くなって、本物よりも精巧な作りの偽札が出回るようになったのだとか。
これも単なる偶然なのでしょうか?

集会は2時間半に及ぶ長丁場でしたが、聞き応えのある中身の濃いお話ばかりでした。
順次テキスト化して、当Blogで公開いたします。
期間はいつものようにおよそ一週間ほど。
段取りは以下の通りです。

  佐久間隆義 市原市長の挨拶
  増元照明 事務局長のお話
  真鍋貞樹 特定失踪者問題調査会専務理事のお話
  仲條富夫さん(加瀬テル子さんの従兄弟)のお話
  質疑応答
  竹下珠路さん(古川了子さんの姉)のお話

増元氏、真鍋氏のお話は1時間近い長丁場ですので2分割にしてアップの予定。
どうぞお付き合いの程よろしくお願いいたします。

最後に集会の中で、仲條富夫さんより加瀬テル子さんの集会が開かれることも明らかにされました。のでご紹介しておきます。
日時は7月3日(日)午後7時開場・7時半講演開始 千葉市民会館にて 

・・・・・・・・・・・

7月1日AM0:45 本文の一部を訂正しました。
テープの聞き間違いがあったようです。
ご迷惑をお掛けしましたことお詫び申し上げます。
posted by ぴろん at 20:48| Comment(4) | TrackBack(3) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月24日

横田夫妻の電話インタビュー テキスト化

本日12時よりラジオ(文化放送)にて、横田夫妻が座り込みに臨む直前に、現在の心境などを電話インタビューでお話になっていました。
録音を撮りましたのでテキスト化してご紹介します。
ご家族の生の声をどうぞお聞き届けください。

文化放送 「寺島尚正ラジオパンチ!」12:00より放送
電話インタビューの部分のみ抜粋してテキスト化

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

※寺島アナ
今日から3日間座り込みに入るわけですが、今のお気持ち、やはり一日も早く経済制裁をというお気持ち強いでしょうね?

★横田滋さん
経済制裁そのものが目的ではありませんが、昨年の11月の第3回日朝実務者協議で、めぐみの物として遺骨が提供されたわけですが。
これで鑑定の結果、別人の物と判明したことを受けて、昨年の12月24日に細田官房長官が
「北朝鮮側が迅速かつ誠意ある回答をしない場合、日本政府として厳しい対応を取らざるを得ない」
という、制裁の予告とも取れる談話を発表したわけですが。
それからもう、今日で6ヶ月になります。

その間日本側は北朝鮮に正式に抗議したわけですが。
先方は鑑定が捏造であるとか遺骨を返せとか言うことを主張するのみで。
日本側が説明するって言うにもかかわらず、全く向こうは聞き入れもしないで、現在こう着状態になっているわけであります。
ですからこれをこのまま放置しておきますと、やはりいつの間にかうやむやになってしまうと言う恐れがありますので。
やはりこの半年というのは大きな節目になりますので、これは制裁によって解決を図るしかないと我々は思っております。

※寺島アナ
横田さん、今の北朝鮮もとんでもないんですけれども、日本の政府の外交のあり方なんですけど、今のままだといたずらに時間が経過してしまうだけのような気がしてならないんですが?

★横田滋さん
そうですね。
政府の対応と言うのは例えば昨年の12月の8日に、まずめぐみのDNA鑑定、これは全体が出たわけではありませんで。
この段階で別人の物と分かった時点で家族会・救う会だけではなくて、拉致議連、それから自民党の拉致対策本部。
それから衆議院の拉致特別委員会とかで経済制裁をという決議がなされているわけですが。
しかし、小泉総理は対話の窓口が途絶えると言うことで、慎重な姿勢を崩していないわけなんですが。
日本政府の方としては、話掛けを呼びかけをしているわけですが、北朝鮮の方は応じてこないと言うことが実態なので。
また最近では、一日も早く経済制裁をすることによって解決を図って欲しいと思います。

※寺島アナ
そうですね。
なにかもどかしい感じがします。
滋さん、どうもありがとうございました。
それでは恐れ入ります、早紀江さんに代わっていただけますでしょうか?
さてめぐみさんが拉致されて27年半になりますね?

★横田早紀江さん
あ、もう8年ですね。

※寺島アナ
もう28年ですか。
核問題も含めてですね。
このところの北朝鮮の動き、これを見ていて早紀江さんはどうお感じになりますか?

★横田早紀江さん
初めからずっとああいう国ですから、何度も何度もそういうようなことを経験しておりますので。
やっぱり普通の国じゃないなと言う感じはしておりますから。
相変わらずだなと言う思いですけれど。

※寺島アナ
「対話と圧力」というふうに小泉総理も言っております。
それを繰り返している小泉さんですが。
そろそろこの対話じゃない圧力の方を行使すべきだ、と言うお気持ちが強くなってきたんじゃないですか?

★横田早紀江さん
これはもう今までのこのあり方を見てもですね。
拉致そのものが本当に許しがたいことでありますね。
それをやった事を認めているわけですから。
認めたんならそれをハッキリと、それをきちっと向こうが対応するのが普通の常識ある問題と思うんですが。
そうでない国ですから、そういうふうにならないんですよね。
普通にやっていけない事ですから、やはりきちっとした、こちらは間違った事をしていないのにそんな思いをすることは無いんで。
ハッキリとしたことを表明していかなければいけないということは初めから分かっておりまして、遅いくらいだと思っております。

※寺島アナ
小泉総理に制裁以外にこうして欲しい、とお求めになることはありませんか?

★横田早紀江さん
あぁ・・・そうですね。
もっと家族の話も聞いていただきたいと思いますし。
思いを直接にお聞きくださいといつもお願いしているんですけど、中々お忙しくて会って頂けませんしね。
やはりあの、そうですね、他国に対してもっと毅然として。
こちらはこういう状態なんだからと言うことをきちっと言って頂く姿勢がね、大事なんじゃないかなと私たちは思っていますけれども。

※寺島アナ
北朝鮮問題で鍵を握ると言われております中国ですね。
その中国との関係も、なんかこの頃悪化している?

★横田早紀江さん
そうですね。
やはりそれも本当に国際問題というのは難しいと思いますけどね。
やはり日本の国として正しいことは正しいと言う事を、きちっと表明していかなければいけないことではないかなぁ?といつも思っていますけども。

※寺島アナ
そして日本単独での制裁では効果が薄いというふうに言われていますよね?

★横田早紀江さん
そうですね。
あぁいう難しい国ですから。
いろんな形で謀略って言うかなんでもやって来る国ですから。
国際的に間違った事を一杯させるもんじゃないんだと言うことを、一緒になってメッセージを向こうに投げかけていかなければいけないんじゃないか?と思います。

※寺島アナ
具体的には国連などでですね。
決議をするべきだという声もでているんですが、その点は早紀江さんはいかが思われますか?

★横田早紀江さん
一番良いのは金正日総書記がきちんとそのことに対して、誰が考えても間違った事をやったんだと認めることしかないんですけれども。
それが出来ないからいろんなことで、あらゆる国が悩んでいるわけなんですけども。
どうしてあの人を引き出せるかと思っているわけですからね。
本当はそれが一番良いんでしょうけど、どうしてもそれが無理な場合はそうふうになっていくんじゃないかと思ういますが。

※寺島アナ
このところのジェンキンスさんの最近の発言ですね。
北朝鮮の悪口をかなり辛らつに仰っているようなんですけど?

★横田早紀江さん
悪口って言うか、本当のことを仰っているんじゃないかと私は思っています。
どこの国が見ても普通の国じゃありませんから。
悪口って言うより、本当に間違ったことばかりやってるわけですから。
そういうことでは国際的にも本当の意味での平和は保てないのだから、本当に一緒に仲良くなっていきましょうと言うことも、メッセージを投げながらね。
厳しい所は厳しく、こちらも対応していかなければならないって意味では、別に悪口って言うのじゃなくて、本当のことを言ってらっしゃるんじゃないか?と思いますけど。

※寺島アナ
逆にこれで北朝鮮側がですね。
横田めぐみさん、頑なに戻り辛くなっちゃうんじゃないか?と言う心配もあると思うんですが?

★横田早紀江さん
それは私たちにも分かりませんし、本当に祈るしかないんで。
あんまり難しいことは私たちには分かりません。
ただ親として返して欲しいということだけ言ってるわけで。
その中でいろんな問題が絡んでくると言うだけのことで。
その中で祈りながら全てが良くなるように願っているだけです。

※寺島アナ
この28年間、ずっと早紀江さんそして滋さんご夫妻は、お子さんの横田めぐみさんが一日も早く戻ってくるようにと言う、そういう思いですものね?

★横田早紀江さん
はい、みんなそうです。
日本中の拉致被害者のご家族はみんなその思いで、毎日毎日がそのような思いで暮らしておりますわけですから。
早く解決が出来るように、本気で動いて頂きたいと思います。

※寺島アナ
そうですね。
やはりその思いっていうのは日増しに強くなってきていますか?

★横田早紀江さん
私たちが焦っても仕方が無いほど大変な問題ですから。
出来るだけあんまり焦らないで平常心を持って、一生懸命に頑張っていくしかないと、毎日毎日こなしておりますが。

※寺島アナ
たまに横田めぐみさんの夢なんかも、御覧になりますか?

★横田早紀江さん
たまにね、長い夢を見たりしますけども、あんまり見たりしません。
たまに見ると長い夢を見たりします。

※寺島アナ
そうですか。
その時のめぐみさんはやはり笑ってらっしゃいますか?

★横田早紀江さん
はい、いつも元気、元気だよ〜って言ってますね。

※寺島アナ
そうですか。
お忙しいところどうもありがとうございました。

★横田早紀江さん
ありがとうございます。
よろしくお願いします。

2005年06月23日

明日、座り込み決行日

座り込み 公開された情報より

6/24(金) 10:00-15:00
6/25(土) 13:00-17:00  18:00〜集会(星陵会館)
6/26(日) 13:00-17:00  18:00〜集会(星陵会館)

場所:首相官邸近く(議員会館前歩道)
   地下鉄国会議事堂駅・永田町駅すぐ
首相官邸付近 地図
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.44.50.5N35.40.15.9&ZM=11
星陵会館付近 地図
http://nyt.trycomp.com/nowimage/seiryo.gif


座り込みに合わせて東京都内各地で署名活動があります。
座り込みの応援に行くには時間的・体力的にご無理のある方。
ぜひお近くの署名活動にご賛同ください。

◆立川駅前 
日時:6月24日(金)10時〜15時
   :25日(土)・26日(日)13時〜17時
場所:立川駅北口ルミネ1階出入り口前
   同級生の会ブルー・ノボリと救う会のブルー・ノボリを立ててます。
主催:「美保さんの家族を支援する会」・東京

◆町田駅頭 街頭署名活動
日時:6月25日 
主催:町田救う会

◆上野街頭署名活動
6月25〜26日 通常通り午後1:30〜4:30の予定

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お天気は3日間とも晴れの予報。
25.26の両日は30度を越す真夏日になる模様です。
飲み水・帽子・タオル・おしぼりなどの暑さ対策の用意を忘れずに。
途中体調を崩したと感じたら、無理せずに列を離れる勇気も持ちましょう。
ご家族や他の参加者に迷惑をかけては本末転倒です。

座り込みのついでに官邸周辺のゴミ拾いもしよう、と言う呼びかけもあります。
ゴミを入れるビニール袋の持参も忘れずに。
当然のことですが、座り込みの後が汚れていては非難の元です。
自分の出したゴミは持ち帰り、座り込み以前より道がキレイになったと言わせるくらいの心構えで参加したいものです。

マスコミの対応も慎重にいたしましょう。
印象操作を企んで、悪意のあるインタビューなどを仕掛けるマスコミがあるかも知れません。
揚げ足を取られないよう、発言は過激にならないよう冷静に。
当たり障りのない言葉でまとめておく方が無難かもしれませんね。

座り込みのかく乱を狙って一騒ぎする連中がいるかもしれません。
くれぐれも混乱に巻き込まれないよう、騒ぎを大きくしないよう、冷静な対処を。
その手の不届き者がいたら現場の救う会関係者に速やかに連絡しましょう。

拉致問題に関心を持つ人はまだまだこんなにたくさんいるんだぞ!と言う所を、官邸にも北朝鮮の金正日にも見せ付けたいものと思います。
少しでも多くの支援者が集まりますことを心より祈っております。
私は最終日の26日に、座り込みとその後の集会に参加の予定です。
志を同じくする支援者の皆様と官邸周辺でお会いできますことを、心待ちにしております。
posted by ぴろん at 22:45| Comment(5) | TrackBack(4) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本共産党はどこの国の政党なの?

まずは電脳補完録様のこちらの記事を御覧下さい。

共産党、萩原遼氏を除名 朝鮮総連への抗議が原因

北朝鮮問題に対する活動や主張が党の見解と異なるなどとして、作家の萩原遼さん(68)が共産党を除籍されたことが分かった。通知文書は、不破哲三議長も出席していた先月の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)のパーティー会場付近で朝鮮総連批判のビラを配布したことなどから、「党の立場や活動を攻撃している」などと理由を説明している。

党の立場や活動を攻撃する荻原氏の配ったビラとはいかなる物か?
同じく電脳補完録様の記事には、そのビラの内容も紹介されている。
以下ビラの一部を紹介。
「帰国事業」とは朝鮮総連が組織を挙げて行った巨大な誘拐・拉致に他ならなかった。朝鮮総連は、在日朝鮮人帰国者と日本人配偶者をだまし、地獄の苦しみを与えた責任を自覚し、彼らの救済のために組織を挙げて取り組む必要がある。

どうも良く分からない。
荻原氏の訴えは人道上の見地から見ても至極まともな物である。
拉致問題が明らかになった9.17以降、日本では北朝鮮の実態に関する様々な報道や著作が出ました。
少しでもこの問題に関心のある人ならば、北朝鮮の現状がどのようなものか知らぬはずは無い。
当然かつての帰国運動で北朝鮮に渡った人々が、今どれほどの辛酸をなめているか?
共産党とて知らぬはずは無い。

この極めてまともと思えるビラが、「党の立場を攻撃する」と捉える共産党の感性が分からない。
共産党の連中にしても、まさかこの期に及んで、「北朝鮮は地上の楽園」と信じつづけている間抜けもいないはずだろうに・・・?
結局、共産党にとって大事なのは在日帰国者の人権よりも、己のイデオロギーと言うことなのか。

除籍と言えばかつて共産党は兵本達吉氏を除名処分にした過去がある。
兵本氏は早くから拉致問題に熱心に取り組み、めぐみさんが北朝鮮で生存の可能性があることをいち早く横田夫妻に伝えた人である。
またその後の家族会発足のために尽力した人でもある。
人権だの平和だのを看板に掲げる共産党にとって、兵本氏や今回の荻原氏の行為は、賞賛されこそすれ、非難を受けるような行為では決して無いと思うのだが? 

在日帰国者の人権よりも日本人拉致被害者の人権よりも、朝鮮労働党のご機嫌取りに執心する政党・日本共産党。
人の命より己のイデオロギーの方が大事な、頭でっかち政党・日本共産党。
「イデオロギー馬鹿」とは共産党の為にある言葉ではなかろうか?とつくづく思う。
こんな政党が堂々と国会で政治活動をやれる日本という国は、やっぱり少し変だとも思う。

関連リンク
aio blog様 5/24朝鮮総連結成50周年記念パーティー会場にて
posted by ぴろん at 10:07| Comment(12) | TrackBack(2) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月22日

日本の基本姿勢を表明せよ

本日2本目のエントリー。


北「日本が6カ国協議妨害」 復帰決断と関連か

北朝鮮の国営朝鮮中央通信は21日、核問題をめぐる6カ国協議で「日本は関係のない拉致問題を持ち出し、協議の雰囲気を乱し妨害してきた」などと非難する論評を出した。

〜Sankei Webより〜


どの口が言うか?っていうのが正直な印象ですが。
北朝鮮はよほど拉致問題に触れられるのが嫌な模様ですね。
どうしても「5人生存8人死亡2人未入国」で拉致問題に決着を付けたいと見える。

6者協議の議題は基本的に核問題が中心で、拉致は添え物程度ですから。
中国・韓国・ロシアなどの本音は、拉致問題は日朝2国間でやって欲しいというのが本音だろうし。
アメリカにしても一応同盟国として拉致問題も関心の範疇には入れてくれてはいますが、本音は核オンリー。
日本人拉致問題は二の次、というのが偽らざる本音であろうかと。
実際問題、イラク問題を抱えているアメリカは北朝鮮に対する二面攻撃は取り辛い。
出来れば話し合いで穏便に事を済ませたいのが本音だろうし、その為に6者協議が有効であると見るうちは、これを使って北朝鮮に圧力をかけ続けるのがホワイトハウスの方針なのでしょう。

ソース元を失念してしまったのだが、小泉さんは中国は全く怖くないんだそうですね。
中国からあれだけ狂ったような激しい暴動を受けても、靖国参拝を辞めるとは言わないのはそれが一因なのかな?とも思う。
しかし小泉さんはアメリカの圧力にはとことん弱いのだそうだ。
アメリカがNOと言えばそれには逆らえない。
アメリカがこうしろと言えば、それにも逆らえない。
となると日本の経済制裁発動に待ったをかけているのは、案外6者協議を成功させたいアメリカからの圧力ではではないか?と、ついつい穿った見方もしてしまう・・・
そう考えると拉致問題に関して小泉さん、異常なほど腰が引けてる理由も何となく分かる気がするのだが?

いずれにしてもこういうときだからこそ、日本は日本としての基本姿勢をキッチリと表明するべきでしょう。
拉致問題が全面解決しないうちは、我が国は対北朝鮮への資金援助は一円たりともしませんと公式発言しましょうよ。
中国もロシアもアメリカも韓国も、北朝鮮に核を放棄させた後の国家再建のための資金は、日本の金を当てにしているのですから。
ここを逆手にとって、日本の立場を鮮明にするのはかなりの良策ではないかと。
ヘタレのまま、北朝鮮の顔色を伺うような・ご機嫌を取るような姿勢で6者協議に参加しても、日本が得る物は何も無い。

「日本人拉致が解決しないうちは金は出さんぞ!」
こう一言言えば、6者協議を成功させたい中国は、面子にかけても北朝鮮をなだめすかして6者協議の場に引っ張り出してくる。
アメリカも北朝鮮の安定化のために日本の金を当てにしている以上、日本の意向を無視するわけにはいかなくなる。
6者協議の参加国は、日本に金を出させるためには、日本人拉致問題に言及しないわけにはいかなくなる、という段取りです。

制裁発動云々も大事だけど、そのまえに日本が毅然として、自国の基本姿勢を示すことは何よりも重要だと思う。
各国とも日本の金を当てにしているのだから、そこを逆手にとって各国に逆プレッシャーをかけるくらいの気迫をもたなくては、拉致問題の解決など望むべくも無いのです。
日本の覚悟の程が問われる場面に、今まさに直面しているのだと思います。
今こそ日本は毅然と基本姿勢を示すべき、我が国の国益を堂々と主張するべき。
日本よ!国家たれ!
posted by ぴろん at 12:52| Comment(4) | TrackBack(1) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

国策として反日を標榜する卑怯

日韓首脳会議。
どうせたいした成果は期待できないと思ってはおりましたが、やはりその通りの結果となったようで。
一般の韓国国民がそれぞれの個人的理由で、反日になるのは有りだと思うのですよ。
でもね、日韓基本条約には「戦後処理は完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」という文言があるんですよ。
である以上、韓国が国家として反日を標榜し、やれ謝罪しろだなんだのと昔の話を蒸し返すのは卑怯という物。
少なくとも国家レベルでは韓国はぜひとも条約をお守りいただき、国策として反日を標榜するのはルール違反であると、まずは自覚して頂かねば話になりませんでしょうが?

ったく彼の国の幼稚さ加減にはあきれて物も言えません。
何を血迷ったか、韓国はアメリカと北朝鮮の間に立ってバランサーになるとかならんとか、わけの分からん世迷言を唱えていますしね。
あれほど恥さらしな発言も無い物だと思うのですが。
バランサーと言えば聞こえは良いが、要は日米の側につくか北朝鮮の側につくか、時と場合によって事大します♪って言ってるような物。

そんなアホな国を信頼して同盟しようと言う物好きが一体どこにいると言うのだろう?
しかし、だからといって日米韓の連携から韓国を取りこぼすわけには行きませんしねぇ?
そんなことをしたら北朝鮮の思う壺。
中国の思う壺ですもん。
アメリカは韓国の迷走ぶりにさぞかし頭を抱えているんでしょうね。
真に同盟を結ぶべき国を混迷させて、さもさも偉そうにうそぶいてみせる韓国って、真性の○○じゃないのかしら?
事は日本の安全保障にも関わる問題。
我が国としても、韓国のオトボケ振りを笑って見過ごすわけにも行かないのだが?

北朝鮮問題が風雲急を告げてきて、いつ非常事態になるかもしれないと言うのに、韓国のこのオトボケ振りは何なのだろう???
北朝鮮の実態を知ることも無く、ただ同民族というだけでああも北の策略に懐柔されてしまう韓国と言う国が、非常に非常に心もとない。
韓国は、一体全体どこまで迷走すれば気が済むのだろう?
北東アジアの安全保障を危うくしている張本人は、北朝鮮だけではない。
韓国も十分に同罪であると思う。

それにしても本当に意味の無い日韓首脳会議でしたね。
結局の所、調子よく盧武鉉の反日パフォーマンスに付き合わされただけじゃありませんか。
唯一の救いは、小泉さんが盧武鉉の思惑通りの土下座外交をしなかったということでしょうか?
私個人的には、小泉さん、もっともっとハッキリ物を言ってもよかったのでは?と思うけど。
盧武鉉の顔を立てなきゃならない義理なんて、日本の側にはこれっぽっちも無いでしょうに。
ともかく盧武鉉の卑怯さ加減は、素人の私にも良く理解できました。
これで世に言う所の韓流は、ますます「寒流」になったことだけは間違いない。

ともかくも、こういう世話の焼ける手合いに一番効く薬は、こちらも言うべきことをハッキリ言ってやることだと思うんですけどね。
曰く、靖国参拝について韓国が云々するのは内政干渉である。
曰く、竹島は日本の領土であり即刻返還願いたい。
曰く、そもそも歴史認識というものは一致しないのであるから、日本の歴史観を韓国の歴史観に合わせる義理も義務も無い、等々・・・。

まぁこちらがハッキリキッパリと物を言えば、あちらも逆上して大変な騒ぎになるのは必定ですが、それもこれも“正常な日韓関係を築くため”には、必要な通過点と違いますか?
膿はこの際思い切って出し切らねば、傷の治りは遅くなるばかり。
日本は今後一切ぶれない姿勢で、毅然と韓国のおかしな要求の数々を突っぱねれば良い。
韓国ににこれ以上反日カードを外交の場に持ち込ませないためにも、まずは日本の側も韓国に対する愚かなご機嫌伺いをやめるべきではないでしょうか?
正常な日韓関係を築く第一歩は、まず“日本の外交姿勢を正常化”することだと心得ますが?

しかし、今回の意味の無い首脳会談ために税金どれだけ無駄に使われたのか?
政府専用機がソウルと羽田を往復するだけでも結構な出費だったはず。
日本の財政事情は今とっても厳しいのだ。
この一点を考えただけでも、盧武鉉大統領が国策として反日を標榜する卑怯な姿勢は十二分に腹立たしい。
posted by ぴろん at 11:05| Comment(2) | TrackBack(4) | 国内問題&国際問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月20日

ただいま時間やり繰りモード中・・・

とうとう今週末は座り込み決行日がやって参ります。
万が一にもありえないと思いつつ、それでも小泉さんが拉致問題に関して少しでも前向きな発言が出るようにと、淡い望みをつないでいたのですけど・・・予想通りというか、やはり何の音沙汰もなしですね。
分かっていた事とはいえやり切れないです。
ご家族のご負担を思うと切ないです。
いよいよ座り込みが現実の物になったかと思うと、政府の無策や国民の危機感の無さ具合が改めて胸に迫ってしまい、エントリーに書くべき言葉が見つかりません。

ともかく当日は何事もトラブルが起きない事を祈りたい。
病人・ケガ人が出ない事。
不測の混乱が起きない事。
最低限そこだけは何とか、と祈る日々です。
もちろん様々なリスクを背負ってでも座り込みに打ってる以上は、少しでも多くの成果をと願ってやみません。
やる以上は一人でも多くの支援者が官邸前に集って欲しいとも願う。
もしもわずかな人数しか集まらなければ、「拉致問題に寄せる国民の関心など所詮この程度」と官邸側はますます高をくくる可能性も無いわけでもない。
国民の意思を目に見える形にするためにも、時間の取れる人は5分でも10分でも良い。
ご家族の支援に駆けつけて欲しいと思っています。
現場に駆けつけるのが無理な人はメールや葉書で国民の意思を書き送って、ご家族のバックアップをしてあげて欲しい。

拉致問題をうやむやにしたい連中が一番恐れるのは、今度の座り込みがそれなりのアピールにつながる事だと思います。
敵もおそらく必死のはず。
どんな工作を仕掛けてくるか分かりません。
混乱を引き起こそうとあらゆる挑発を仕掛けてくる恐れもあると思います。
座り込みに参加する方は、あくまでも粛々と冷静沈着に謙虚な気持ちで参加するべきと心得ます。
お祭り気分で、ピクニック気分で、遊び半分のいい加減な気持ちで参加するのは遠慮して欲しいものです。
まぁ、そんな不心得者が心ある支援者の中にいるとは思いませんが、工作活動の一環として紛れ込む可能性は否定できない。
もしもそういう浮かれた気分の参加者がいたら、現場の救う会関係者に連絡をして対処してもらう配慮は必要かもしれません。

中でも特に留意すべきはマスコミ対応でしょう。
ともかく5.22家族会バッシングという悪夢の再来だけは避けなければなりません。
座り込み参加者に対し、作為のあるインタビューを仕向けてくるマスコミがいるかもしれない。
敵の挑発にうっかり乗ってご家族の迷惑にならないよう、一般支援者の私たちも発言には十二分に注意をする必要があろうかと思います。
マスコミは己の都合の良い様に印象操作をする名人です。
不用意な一言を上手く利用して、家族会・救う会を、過激な政治団体か何かのように印象付ける位は朝飯前。
支援者それぞれに思う事は色々おありでしょうが、過激な発言は慎んだほうが無難ではないかと思います。
あくまでもご家族の支援をし被害者の奪還を願うための座り込みである事。
その願いを総理に伝えるため、そして家族が置かれている危機的な状況を世論に訴えるための座り込みである事を、改めて肝に銘じて置く必要があろうと思います。

それにしてもテレビも新聞も、家族の座り込みについて詳しく報道する所は少ないですね。
若貴の兄弟喧嘩などという超個人的な話が、連日テレビの話題を独占するのはなぜなのか?
そんなつまらない事を報道する暇があったら、もっと拉致について報道しろって!
こっちは人の命がかかってるんだぞ〜〜〜!
そこの所ちゃんと分かってるのかな?マスコミは!

週末の古川了子さんの集会参加と座り込み支援の時間を作るべく、ただいま現在仕事をやり繰りして時間をひねり出す算段をしております。
そのため新しくエントリーを上げるのはしばらくお留守になるかもしれません。
悪しからずご了承の程を。
あぁ、体が二つ欲しい・・・
一日の時間が48時間になって欲しい・・・
posted by ぴろん at 18:17| Comment(13) | TrackBack(4) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月18日

不作為の罪

田中実さんの集会テキストを起こし終わりました。
いつもの事ですが、この連続集会のテキストを起こすのは精神的にしんどいです。
拉致問題の抱える不条理、日本政府の不作為を、毎度毎度嫌と言うほど思い知らされるので。
曽我さんの集会などは、何しろ拉致の被害者本人の証言ですからね。
テキストを起こして終わると、しばらく放心状態。
それは今回も同じです。
テキストを起こし終わって爽快感・開放感を味わった事は一度も無い。
あるのはただただ、気の滅入る現実だけ・・・

政府の不作為の罪は許しがたい境地に行っていると思います。
制裁発動をなぜやろうとしないのか?
仮に何か理由があって今すぐの制裁発動に踏み切れないのだとしても、その前に政府独自でやれることはたくさん有る。

例えばスパイ防止法の制定、北朝鮮人権法の制定。
例えば内閣に拉致担当大臣を置いて各省庁の横の連携を取り、拉致問題の真相究明に政府主導で取り組むとか。
だいたい何故?この期に及んで特定失踪者の問題を、今だ一民間組織が担っているのか?
これは本来国が取り組むべき仕事のはず。
政府は恥を知れ!と心底思う。

アメリカではブッシュ大統領が、北朝鮮からの脱北者で現在韓国・朝鮮日報の記者を務める姜哲煥(カンチョルファン)氏と40分に亘って会談をしたという。
ホワイトハウスのこの行為が金正日に与える無言のプレッシャーの大きさを思う。
振り返って日本はどうなのか?
なぜ?小泉首相は安明進氏との会談の機会を設けようとしないのか?
北朝鮮の実態について、金正日政治軍事大学の実態について、これほど詳しい人はいない。
彼がめぐみさん生存の証言をしてくれた事が、横田夫妻の実名公表の決意へとつながり、家族会結成へとつながったのです。
日本の被害者救出運動の恩人でもある彼の話を、総理自ら直接聞く機会を作る事は、日本政府は絶対に拉致問題を全面解決するぞ!という強い決意を、北に対するアピールになる。
これだって十分に圧力になり得ると思うのだが・・・?

一刻も早く小泉首相が公式の場で、「一人残らず被害者を帰さないうちは国交正常化はしない、一円たりとも経済援助はしない」と言うべきでしょう。
その一言があれば、ご家族の気持ちも少しは休まるでしょうし、何よりも金正日に対し日本国の本気度をアピールする事も出来る。
この最低限の責務さえ果たさない、政府の体たらくをどう考えればよいのだろう・・・?
これら不作為の罪の数々を、拉致被害者とその家族へいったい誰が謝罪するのか?
いったい誰が償うのか?

どうして政府は覚悟を決めて、毅然としたと態度を取らないのか?
全ての日本人拉致被害者を取り返すという決意表明をしないのか?
北朝鮮の顔色を伺い金正日のご機嫌取りをしていても、被害者は一人も帰ってこない。
posted by ぴろん at 11:21| Comment(6) | TrackBack(2) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月17日

田中実さんを救うぞ!東京集会(7)05.6.9 友愛会館にて

『飯塚繁雄副代表のお話』

Img_9743.jpg

皆さんこんばんは。(拍手)
いつも大変応援いただきましてありがとうございます。
今日は田中実さんの色々な状況についてとか、それについては私も今日初めて詳しい事情を知りました。
こういった事情を持った人がまだまだたくさんいると。
しかももう間違いが無いと判断された方が、33人います。
先日支援室を訪れまして、政府官邸に申し入れ書を出しました。
その中で我々調査会が申請した人を早く認定してくださいという事であります。
それとこの問題に関して、我々の願いを更に小泉さんに伝えるために、ぜひ会いたいという申し入れもしました。
しかしながら伝達なんですけれど「私は家族の人たちともう3回会った。もう会いません」と、こういう返事なんですね。(冷ややかな感じの笑い声)

ですから、そういうことを色々考えますと、今日西岡先生の解説にも色々説明ありましたけれど。
我々今までいろんな活動で頑張って参りましたけど、一体何をすれば良いのか?
言うようなことにだんだん突き詰められまして、もはや今の状況を見ると、小泉総理が我々の対応する唯一の人だと。
ここではちょっと言葉を控えますけども、そういう状態になって来てますね。
経済制裁につきましても段取りは全て出来てるそうです。
総理の一声があればいろんなケースの制裁が即発動できるという段取りが出来てると、いうことも聞いております。
私たちもう我慢の限界だと、いう時期が何回も来てるんですが。
ここに至っては、この拉致問題解決するのかな?と、言う不安も感じますが。
やはりそうはいってもやるだけはやっておかないと我々の気持ち、皆さんの応援がありまして今回座り込みやりますけども。

実際これをやるについては論議ありました。
それから議員の先生方からも色々言われました。
それで官房長官に向かって、こんなかわいそうな家族を座り込みまでさせるんですか?
同じような発言もありましたし。
それを聞いてどう思ったか分かりませんが。
確かに横田夫妻、私も少しはそうですけど歳を取って体中が痛い。
本当に座り込みなんかさせるのは大変な判断なんですね。
可哀想なんです。
まぁそれでもやらなきゃならないという今時期にありますので、我々ちょっと3日間座り込みという形で、抗議やりますので。

これはあの怒鳴り込みとかそういうのじゃなくて、粛々とメッセージを掲げながら訴えていくと。
いう形にしたいと思いますので、ぜひ皆様も何らかの形で応援いただければ大変ありがたく思います。
こんな事件がですね。
もっと10年くらい前に発覚してどんどん進展すれば、もっともっと特定者の人たちの情報もハッキリと分かっただろうし、私たちの家族も早い解決につながったんではないか?というふうに悔やまれますが。
今となってはそれを挽回させるような・・・(聞き取れず)は無いと。
いうことでそういった覚悟でこれからもやっていきますので、ぜひ相変わらずの皆さんご支援・ご支持をよろしくお願いします。
ありがとうございます。(拍手)

2005年06月16日

田中実さんを救うぞ!東京集会(6)05.6.9 友愛会館にて

『増元照明事務局長のお話』

Img_9741.jpg

古川了子さんの裁判が先日始まりました。
この田中実さんの認定にも関係があるんですが、田中実さん認定が4月25日です。
発表したのがここ半年ほどで一番騒々しい出来事、JR西日本の事故があって、その日にぶつけて来たのかな?という、そんな感覚でいるんですが。
事故の方が大きくなって、田中実さんの認定の報道の方が小さくなった。
それくらい考えたんですが。
で、調査会の方では、田中実さんの認定は古川了子さんの裁判と言うかそれを提訴したからではないか?
先日裁判所でちょっと聞いたんですけど、政府はこちらからの提訴に関して、向こうの要望書。
とにかく提出した書類を見るとまずその私たちの提訴を忌避して頂きたいという、その要請があったということです。

つまりこれは自分たちが一生懸命やってるんだから、それは当然やっているのだから、裁判で争う必要はないでしょうと。
で、その結果として、田中実さんを認定しているではないですか?と。
そういう言い訳に使われているのではないかな?と、いうことを言われております。
それくらいちょっと姑息ではないか?と、私は思うんです。
政府のやり方は非常に姑息で、小泉再訪朝の時もそうですけども、私は二日前に聞いておりました。
まず食糧支援をやる事と、それからふたつ官邸サイドで。
もうひとつはなぜか意味が良く分からなかったんですけど、在日朝鮮人の差別を対して非常に・・・(聞き取れず)
この二つです。

なぜ?あの時この二つをやらなければならなかったのか?
今言っているように、朝鮮総連へのメッセージもひとつ入ってますし。
更に全国で行われている朝鮮総連の施設に対する課税。
あれの動きを止める意味合いもあったのではないか?
しばらくは止まっておりましたけど、また再燃しておりますので。
朝鮮総連の施設に対する免税措置は、普通の適正化ということで、やはりしっかりやっていただかなければならないと考えています。

田中実さんの認定の中で、先ほど長瀬さんのお話にあった中で張龍雲と言う人が出てきましたけど。
去年の12月の増元るみ子の集会の中で出てた、あの時私の姉に子供がいるという祐木子さんの話。
あの時この場で私言ったはずなんですが、3つの方向から子供がいるという話を聞いて、ひとつは祐木子さんなんです。
ひとつはこの張龍雲さんからの話なんですね。
張龍雲さんに、兵本さんと言う方皆さんご存知だと思うんですけど。
兵本さんが張龍雲さんからしつこく聞いて、市川さんとうちの姉に子供がいる。
何人いるんだ?と聞いたら、二人。
祐木子さんは子供がいるとしか聞いていません。
その後もうひとつ平成12年に入ってきた別の情報も、子供がありとしか書いてないんですけども。
張龍雲は二人と言ったそうです
そういうこともある。
この拉致という問題、色々な人間が絡んで色々な情報が錯綜しているという事なんでしょうけれど。

とにかくこの現状、明日は万景峰号が入ってきますので、これから新潟の方へ行きますけども。
万景峰号の入港を阻止するのは経済制裁とかそういうのではなくて、小泉さんが一言言えばいいんです。
拉致被害者を全員返すまでこの船を入港させませんと。
入港を求めるんだったら、拉致被害者を全員返しなさい。
そして大型工作船である危険な船であるというふうに認定すれば、小泉さんが認めれば入れる事を拒否する事が出来る。
経済制裁でもなんでもなくて。
普通の一般の船ではなくてあの船は危険な船であると、私たちは認識しているはずなんですけど、小泉さんは認識していません。
新潟県民も余り認識してないようですけども。
北側国交相も認識してないでしょう。
あの船は大型工作船であるということを、私たちもっと広めていかなければならない。
そしてあそこの新潟埠頭でもっと大きな声を上げていかなければならないという事で、今日これから行って参ります。

それでは先ほど24.5.6、私たちは座り込みをやります。
同じ思いの人が集まってるのを誰も止める事は出来ません。
ただ意図的に混乱を作る方が出てくる可能性があります。
それに対しては厳しく対処していきたいと思います。
私たちと同じようにお思いの方がいらっしゃたら、粛々とやりましょう。
お願いします。(拍手)

2005年06月15日

田中実さんを救うぞ!東京集会(5)05.6.9 友愛会館にて

『西岡力副会長のお話 その2』

そうすると今の仮説が正しいとすると小住さんの認定というのは大変難しいと。
新しい物が出てこないで今やると認定の基準が何なのか?
今裁判が起きてますよね?
そこで明らかにしなきゃならなくなるわけですけども。
今の段階では(認定)出来なくて、新しい物が出来たら(認定)するんだという枠組みを崩すと。
金正日を刺激したくない時は(認定)出来なくて、金正日を刺激しても良いという時は(認定)出来るんだと。(会場内小さな笑い声)
いうことになるわけで。
そんな事言えないでしょうから、小住さんのことについても情報を集めたりする事は必要でしょうけども、基本的にはこの枠組みでは、犯人・金正日が拉致を認めたのに。
そして被害者が5人帰ってきて拉致された事が明らかになっているのに、誰も逮捕出来てないんです。
このまま行けばこのまま終わってしまうんですね。

長瀬さん時効の話をしましたけれども。
今の警察庁長官、漆間さんが2002年の3月に参議院の防衛外交委員会で答弁しているんですが。
有本恵子さん事件に関する八尾恵ですね。
八尾恵の容疑は時効が成立していないと。
その解釈は、有本さんがまだ帰ってきてないので犯罪行為が終わっていない。
誘拐罪であれば人質が解放されるまで、犯罪は続いているという解釈ですね。
という事を、言ってるんですね。
にも拘らず八尾恵をまだ逮捕していないのは、あるタイミングでやろうと思ってるんだろうな?と言うふうに思うんですが。
しかしそれも解釈ですよ?
しかしそれも帰ってきたときどうなるか?ね。

このまま普通に解釈すれば時が経てば、刑法で言えば時効というのがありますよね?
八尾みたいに日本に帰ってきちゃった人間は時効が進むんですよね。
黒田も森も帰ってきて、8年経てばもう時効になっちゃうと。
この今の法律の体系では、誰も裁かれないで終わってしまうことも有り得る。
本当に悔しい思いがするんですけども。
じゃあ、いったい日本国はどうするのか?ということなんですよね?
本当は拉致特別委員会でこういうことを真剣に話をしてもらいたい。

犯人も目の前に。
田中実さんが拉致認定されたとき、犯人がいるのに逮捕できないのは一体どう考えれば良いのか?
衆議院特別委員会には曹廷楽と韓竜大を参考人に呼んで欲しいと、家族会と救う会で申し入れをしてあります。
理事会は今検討しているという所だと言いますが、まだ呼ぶというというアクションさえしてないんですね。
呼ぶというアクションをして拒否された・・・(聞き取れず)かもしれませんけれども。
彼らは日本で合法的に住もうと思うのならば、偽証罪が成立する所でちゃんと話をしろと。
いうふうに僕らは強く言いたいと思っていますけども。
まだまだ闇は深くて、それがだから日本の中に潜伏しているということですね。
(会場より「やだね」「いや〜、恐ろしい」の声)

安明進さんは日本国内の地下に潜入している工作員を、300人だというふうに政治軍事大学で聞いたと。(「ほぉ〜」の声)
言ってます。
(会場より「今日誰か来てるんじゃないの?」の声)
分かりません。
ただし、北朝鮮から来た人だけじゃなくて、朝鮮総連の青年組織の人間が、工作船などに乗って行って
軍事訓練を受けると。
そして帰ってきた人も入っているというふうに、政治軍事大学で聞いたと。
いうふうに言ってます。
一部警察も掴んでると。
24時間尾行している人もいるという話を聞いてます。
実は闇の中でも戦いは続いていて、全然分かってないわけじゃないんですけど。
しかし、法治国家として今の刑法では北朝鮮の工作員だからと言って逮捕できないんです。
逮捕できるとすれば不法入国ですね。
今までも日本の警察は不法入国で逮捕しましたけども、その人たちはそのまま(北朝鮮へ)帰るんです。

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2005年06月14日

田中実さんを救うぞ!東京集会(4)05.6.9 友愛会館にて

『西岡力副会長のお話 その1』

Img_9734.jpg

今の話を聞いていて私も分かっていたつもりなんですけど、すぐ近くに闇があると言う話は確かにそうなのかな?と思いました。
考えて見るとですね、まだ、北朝鮮が拉致を認めて5人が帰って来た訳なんですけど、実行犯を一人も逮捕できてないんです。
誰もいないんです。

今拉致の実行犯として日本政府が名指しで指名手配しているのが3人いるわけですが、シン・ガンスとキム・セホと安部公博ですね。
この3人は北朝鮮にいるわけですけども、その引渡しを日本政府は北朝鮮に求めていて。
安倍晋三幹事長代理は、この3人の引渡しに応じないんだから経済制裁するべきだと、言うことを言っているわけですけども。
今日本政府は16人拉致を認定しているわけですけども、その中で3人しか犯人を特定できていなくて、そして逮捕も出来ていない。

八尾恵さんはどういういう罪名になるのか、主犯でなくて従犯なのか?
まだ逮捕してないんですね。
彼女は自分じゃなくて別の人の裁判で証言したんですね?
私が拉致をしましたと。
彼女の裁判はまだ起きてないわけです。
裁判どころか逮捕状も出てない、テレビで謝ったりしてますけど、法的な裁きを受けていない。(会場より「おかしいよ」の声)
阿部公博が身柄を拘束出来た時に一緒に逮捕しようと思っているふうに思われるんですが、つまり誰もいないということです。

拉致について考えますと日本国内の協力者無しで、これだけ大規模な拉致が出来たんだろうか?
具体的に日本国内の協力者が無ければ出来ない拉致があるわけですね。
海岸から拉致された人たちでなくて、連れて行かれている人たちはそうですよね。
それにも関わらず誰もまだ法的な裁きを与える事が出来ないでいると言うことなんです。
それは長瀬さんが最後に不作為だと言う話をしましたけども、例えば日本の刑法で罰する場合には一人一人しか罰せられないわけですね。

北朝鮮による拉致とは認定できても、あるいは北朝鮮の工作機関の拉致だと認定できても、工作機関を裁判所に立たせることは出来ないんですよね。
どこの誰でという個人でしか裁けないわけです。
ただ今は3人しか特定できていないと言うことで、多分今の曹廷楽と韓竜大を逮捕したら、じゃあ今逮捕したら多分どうなのか?
証拠不十分で起訴できないか、あるいは無罪になってしまう可能性がある。
いうふうに捜査当局が考えている節がある。

しかし日本政府は拉致だと認定したわけですよね?
拉致というのは自分の意思と反して北朝鮮に連れて行かれたということなんですね?
連れて行くという事に関して関与したと言われている人がいるわけですね?
この本に書かれているわけですね、固有名詞が。
日本の法の枠組みの中では逮捕もできないんです。
言うことが現状の中ですね。

だからこそ今でも拉致をした地下組織は生きてるわけですね?
安明進さんから聞いたんですが、70年代の半ばまぁ76年と推定されるんですが、金正日が工作員の現地人化教育の為に現地人を連れて来いと命令をして、拉致が本格化するわけです。
最初はむやみやたらに連れてきたんです。
朝鮮語で「マグジャビ」と言うんですが、マグジャビで連れてきたと。
そしたら教師として使えない人もいたと。
精神的に安定していない人、学歴の面で使えない人、思想的に使えない人がいたと。
それで日本国内の協力者に頼んで、人の選定をしてもらったと。
その後は上手く行ったと。
いうふうに金正日政治軍事大学の教官から聞いたと。
言っているわけです。

で、田中さんのケースは後者に当たるわけですね。
洛東江と言う組織が、じゃぁ今名前の出ている3人だけの組織なのか?
じゃあ洛東江以外にどれくらい組織があるのか?
あるいは今日飯塚さん来てらっしゃいますけど、田口八重子さんを高田馬場のベビーホテルに子供を預けてどこか海岸に連れて行ったのは誰なのか?
分かってないんですね?

もっと深刻なのはですね。
森と黒田と言うよど号の妻がいますね?
それが近く帰ってくるかもしれないんです。
帰ってきたとしても拉致で逮捕できない可能性がある。
つまり今の所彼女たちを拉致で指名手配してないんですね?
阿部公博については有本恵子さん拉致で指名手配していて、北朝鮮当局に身柄引き渡しを拉致を理由に求めてるんですけど、森と黒田はそうでなくて旅券法違反だと。
旅券法違反でしか逮捕できなかったとすれば、今しきりによど号グループは色々反論しているわけですけども。
有本さん拉致に八尾が加担したのはもしかしたら事実かもしれないと。
しかしそれ以外は全く事実無根だと、言ってるわけですね。
逮捕できなかったとすると、彼らの言ってることが正しいんじゃないか?と。

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2005年06月13日

テキスト化作業の途中ですが

某サイトにて、当Blogが座り込みに関して反対論を主張しておきながら、一転して最大限の支援云々とは理解できない、との御主張を目にいたしました。
またあるサイトでは、座り込みの支援を云々する前に己の持論の過ちを自己批判せよ、との御主張も目にしました。
どうも激しい誤解があるようですし、誤解の芽をそのままにしておくと、この先支援の輪にひびを入れかねない恐れ無きにしも非ずと感じましたので、テキスト化作業中ではありますが、急遽エントリーを上げることといたします。

日本は民主主義の国です。
ですから、議論の段階ではよりよい策を求めて、賛否両論多いに意見を戦わせたらよろしいのでは無いでしょうか?
そして一旦方針が決まったら、今度は一致団結して事に当たる。
それが“民主主義の基本”というものだと私は思っております。

確かに私は今度の座り込み策、疑問や不安がたくさんあると主張しました。
私は今でもこのタイミングの座り込みでは、苦労の割りに得るものが少ないと思っています。
でもご家族の方は、私のような慎重派・反対派の意見も十分理解した上で、それでも尚座り込みに打って出ると決断をしたのですね。
全てを承知の上でやるとご家族がいうならば、こちらも意見の違いを乗り越えて出来るだけの支援をしましょうと言うのが私の考えです。
ですから、当Blogとしましても、ご家族の決断が下された以降は反対・慎重の論陣を張るのはやめて、座り込みを支援する体制に切り替えたわけです。
ところが私のこの変わり身具合を、矛盾だと言い理解できないと仰る向きがいるんですね。

ご家族がひとたび決断をした以上、今度はその状況の中で奪還運動を一歩でも先に進めるにはどうするべきか?を、真剣に考えるのが支援者の本分でしょう。
家族が自分の望む通りの策を講じないからと言って、その度にいちいちへそを曲げて家族への支援を拒むような人がいるのだとしたら、それはただの愚か者です。
第一私が駄々をこねて、いつまでも座り込み反対!反対!とやっていたら、それこそ支援者の分裂を印象付けかねない。
ご家族の足を引っ張りかねない。
そんなつまらない意地悪をする暇があるなら、目先の個人的意見は一端横に置いてでもご家族を支援するのが“大人の分別”というものです。
これは民主主義だの何だのと難しい話を持ち出す以前の、人間としての常識ではないかと存じます。

家族会の人も、今回の座り込みに限らずあらゆる場面でそれなりの計算はしていると思います。
十二分に、それも私たちが思う以上に。
ただ、それが外からは中々見え難いだけのこと。
ご家族は確かに北朝鮮問題のエキスパートには違いない。
が、しかし彼らも神様ではないのですね。
迷える魂を持った一人の人間である以上、この決断をするまでに、余人には計り知れないほどの苦悩の日々を過ごしたことと思います。

確かに意見は対立しましたが、それもこれもより良い策を講じるために必要な通過点だったのではないでしょうか?
もちろんご家族は私たち支援者以上に計算に計算を重ね、苦渋の決断を下したのだと認識しています。
彼らが十分な計算の上で最終決断を下した以上は、私は一旦持論を引っ込めてでも、家族の決断を精一杯支援する。
難しいことなど何も無い、ただそれだけの単純なお話だと思っております。

けれども賛成派の一部には、まず初めに座り込みありきと思い込む余り、自分の意見のみが正論であると思い込む余りですね。
それ以外の主義主張には一切耳を貸そうとしない、強硬な意見を主張する人もいらっしゃいました。
ですがここで何度もいったように、議論の段階で賛否両論出るのは健全なことなのです。
なのにハナからそれを許さず、ご家族の意思にケチをつけるなど言語道断とばかりに、一方的な罵倒をした人たちがいます。
座り込みに懸念を示しただけで、私は「小泉マンセー」だの「反救う会」だのと一方的に決め付けられたり、「お前には支援者の資格が無い」と言わんばかりの物言いも受けたりしました。

その視野の狭さ・器量の狭さ加減は、罵倒を受けた側の私から見れば、やはり愚か者の所業ではないのか?と今でも認識しております。
そういう傲慢な態度は、今回の一件に限らず支援の輪を広げる障害であると私は考えております。
今後の支援のあり方を考える上で、進むべき道を誤る危険の芽が潜んでいるとも思います。
むろん彼らにも彼らなりに家族を支援する気持ちがあることは理解しておりますが。
だからといって「小泉マンセー」だの「反救う会」だのといった一方的なレッテル貼りをする行為だけはやめて欲しい物です。
その上でいま少し、異論にも耳を傾ける器量を持っていただくことをお願いしたいと存じます。

それと、ここの所間違ってもらっては困るのですが、私は座り込み賛成派全てをひとまとめに批判した覚えはありません。
私の書いた過去のエントリーをもう一度お読みいただきたいですね。
私が批判したのは、座り込みありきと思い込む余り異論を少しも許さぬ人々、です。
そして、それらの批判は今でも少しも間違ってはいないと思っています。

まぁいろいろありましたが、ともかくご家族の決断は出たのです。
結断が出てもまだ私がごちゃごちゃと訳の分からないことを主張し続けていて、それに対して「もういい加減にしろ!」と批判を受けるなら、まだ分かりますがね。
決断が出た以上は、今後は家族の意思を尊重して応援しようと気持ちを切り替えました。
すると今度は、あなたの態度は矛盾していて理解できないと批判が出る。
じゃあ、私はどうすれば良いのですか?
私が批判を加えた人に対して土下座して謝れとでも?
お前の論はハナから間違っているのだから、応援云々言う前に一言謝罪するのが筋だとでも言いたいのでしょうか?

そもそも座り込みに関する論争は、より良い策を求めての論争のはず。
ある意味ではどちらも正論であり、正解であると思っています。
どちらかひとつが正論でありそれ以外は全て誤論であるかのように思い込むこと事態が、すでに視野狭窄ではないのでしょうか?
ましてや家族の決断が出るや否や、賛成派の一部に見られる、まるで勝ち誇ったかのような、座り込み慎重・反対派の論を足蹴にしてやまない態度は少し問題があると思います。

今回の一件。
ご家族は今回、たまたま座り込み賛成派の望む通りの決断を下しましたが。
仮にご家族が慎重・反対派の意見を取り入れて、座り込み中止の決断をしたとしたら、座り込み強硬派の人は、それを素直に聞き入れてご家族の意思を尊重するのでしょうか?
家族の意思こそ錦の御旗と信じてやまない人々は、その場合は“己の意見の誤りを厳しく自己批判”なさるのでしょうか?
ぜひお聞きしたい物です。

まったくもう・・・一体全体どこまで視野を狭めれば気が済むというのでしょうね?
人の話に耳を貸さず、一方的に罵倒したことに対する自己批判の気持ちはないのでしょうか?
自分の意見だけが正しくて、それ以外は全て誤りであると決め付ける不遜な態度は問題であると、何度説明申し上げればご理解いただけるのでしょうか?
posted by ぴろん at 03:20| Comment(13) | TrackBack(3) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月12日

田中実さんを救うぞ!東京集会(3)05.6.9 友愛会館にて

『救う会兵庫 長瀬猛氏のお話 その2』

90分の話し合いの中には、他にも話し合いの中にはいろいろあったんですが、ひとつはですね曹廷楽は自分のことは結構良くしゃべるんです。
それで平成14年のつい最近ですね。
平成14年に韓国へ行って、韓国の治安当局に対して「一切合財の身の上はもう話したんだ」と。
しかも韓竜大は私が行く2年前すでにそれを済ませていると、言うことを言うんですね?
え〜、ここ日本でしょ?と。
韓国の治安当局に言ったからって、僕たちに関係ないじゃないと思うんだけども。
さも免罪符のように言う。

そしてそれに基づいて日本の警察も来て、全部しゃべったって言うんですね。
あぁ、そうですか。
その場はただ、あぁそうですかとしか言い様が無いんですけども。
この事実も大変大きな事です。
韓国の治安当局に話をして、その情報が日本にもたらされて、そしてそれに基づいて日本の警察が早い段階に、これは我々が告発するなんてよりはるかに前の話と言うことですよ。

はるか前に日本の警察が事情聴取をして、そこで一切合財話をしてるという
先ほどの話とちょっと矛盾すると思いませんか?
自分の罪が全く無いんだったら、何もしゃべる必要ないじゃありませんか?
しゃべる内容がないはずでしょ?
でもしゃべる内容があるんですね。

おそらくその、彼らの工作に関わるいろんな秘密の話があるということを、この部分で暗に曹廷楽は認めたんですね。
さらにですね、それは韓竜大と曹廷楽に共通して言えるんですが、事実を否定するんだったら、事実無根だととにかく主張するのが普通だと思うんですね。
ですが、曹廷楽と言う人は「韓に聞け、韓竜大に聞け、あいつが全部知ってるんだ」と。
事件は、彼らは張龍雲と言わず張タツオと呼ぶんですが、「事件は全部張タツオがやって、全部張タツオが仕組んで、韓がやったんだ、俺は何も関係ないんだ」と言うことをとにかく繰り返すわけですね。
これもですね、我々は大変注意深く見た証言の一部であります。

で、一応ですね、「我々はあなたを告発するつもりだ」と。
「言い分があるだろうから、我々の質問状に対する回答が欲しい」と、言うことで一応質問状を送りました。
その質問状に対する答えというのはですね、ゴミを送ってきました。
これは彼らのメンタリティーの中で何を意味しているのか?分からないんですが、我々に対してゴミを送ってきました。
その中にはですね、その辺のスーパーのチラシだとか、なんかお菓子の食べた後の紙だとかそういうゴミをですね。
このくらいのA4の袋につめて込んで送ってきました。
それは韓国というか、我々と違うメンタリティーの抗議の意思の表明なのかな?と。
意味が不明で我々はそれを抗議と受け取ることが出来なかったので、曹廷楽を告発しました。

曹廷楽の方の告発はですね、平成15年7月の22日です。
受理は10日後でした。
ここに至るまでにもうひとつ我々の中で疑問があったのは、なぜ?張龍雲さんが曹廷楽との間でこのような事になっているのか?というのが我々の中でちょっと大きな疑問ですし。
これを解決しないと、我々としても不十分だろうと。
いう思いが強かったんです。

というのは、これは一方的に曹廷楽を傷つけることが事実上目的のような内容ですから、これに100%乗っかって良いんだろうか?という思いが強かったんです。
実名を明かすことは出来ませんので、協力いただいた方の実名はちょっと明かせませんが、張龍雲さんのごく関係者の方からですね。
張龍雲さんの生前に残された膨大な資料と言うものを、我々が目にする機会というものがありまして。
それらを探していく中で、この答えが見つかりました。

それはですね、今山形にあるパチンコ店のですね。
所有権を巡る民事裁判を、民事紛争がこの二人の間に繰り広げていたんですね。
これが1996年10月15日に告訴された民事紛争がありまして。
今私がその写しを持って来てるんですが。
この民事紛争はですね、簡単に話をしますと洛東江という秘密工作機関がですね。
主に在日の商工人からですね、多額のお金を集めて工作資金とすると。
工作資金の一部を更に自主運用して、事業をして資産を増やすと。
更なる工作資金を潤沢にするという。
この仕事のトップが張龍雲さんだったんですね。
で、それを指示していたのが曹廷楽だったと。

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2005年06月11日

田中実さんを救うぞ!東京集会(2)05.6.9 友愛会館にて

『救う会兵庫 長瀬猛氏のお話 その1』

Img_9729.jpg

救う会兵庫の長瀬でございます。
本日はかように皆様お運びいただきましてありがとうございます。

今、平田事務局長からご案内させて頂きました通り、渡辺友夫先生に本来ならご足労いただいて。
この極めて、田中実さんと言うその人となり、どんな人物だったのかを語る人が少ないですね。
この拉致被害者について語って頂くはずでした。
大変渡辺先生も心苦しいと仰っておられましたが、この東京集会に合わせて何とか、と思っていたんですけども、先週から急に容態が悪くなられまして。
持病の心臓の方が悪くなられまして、残念ながらおとついに手術したばっかりですので。
もしこちらにご足労が無理な場合は、先生に私がメッセージをビデオで持ってくる予定だったんですけども。
面会して長時間っていうのも、お医者さんにちょっと止めてくださいと言われていたもので、それも出来ませんでした。

そこでですね。
ただ今よりごく短い時間ではありますが、ビデオで渡辺先生がご発言というのをちょっと見て頂こうと思っています。
こちらのビデオはですね、テレビ局様の方からご提供して頂いた物です。
最初に見て頂く物は約1分半の物でございますが、こちらは関西テレビさんの方からオンエア前の、当時のニュースで流すオンエア前の物です。
約2年前のニュースで使われる前の物を多少(編集して)作っていただきました。

それからもうひとつ、先だってですね。
TBSの報道特集で田中実さんについて相当詳しくやっていただけまして、その中で渡辺友夫先生、かなり長くインタビューに応じていられます。
これはオンエアされた後の物をですね、渡辺先生の息子さんが自宅のビデオで録画されてましてね。
「どうしてもせめてこれだけは持っていって、まだ見たことのない人もいるだろうから、父のですね。気持ちだと思ってやってください」ということで、私が受け取ってまいりましたので、その二つをこれからお流ししたいと思います。
どうかそういうことでございますので、ご了承頂きたいと思います。

最初にそしたら関西テレビさんの方からいきます。
(ビデオのスイッチが入る。
「来大(らいだい)」の外観映像、車の中でインタビューを受ける韓竜大の映像、曹廷楽のインタビューテープを流す記者会見の映像などが流れる。
音声が小さかったので、聞き取りはほとんど不可)

これはですね、後でまたご説明しますが、田中実さんが拉致される直前まで働いていた中華料理店「来大」と言うお店です
(車の中でインタビューを受ける韓竜大の映像)
これは韓竜大本人です。
(記者会見場でテープを流す映像)
これは曹廷楽です。
次はごめんなさい、渡辺先生のやつです。
(TBS報道特集の中から渡辺友夫先生のインタビュー部分のみを流す。
渡辺先生のインタビュー部分だけを以下テキスト化)

(田中さんの恩師だとの紹介ナレーションが入った後)
田中実についてはね、今でもはっきり顔が分かるし。
彼は特別な子供でしたからね。
施設から来てる生徒やったからね。
おとなしいし、しかった指導もないし、まぁいわゆる普通の子やったね。

(渡辺先生は修学旅行の思い出を良く覚えているとのナレーションが入った後)
施設のなぁ、先生にお土産くらいお菓子くらい買っていかなあかんのかなぁ?って言うから、そんなんいいですよって、そんな会話しとるんですよ。
そんな記憶もあるんですけどね。

(渡辺先生は来大店主の韓竜大に会いに行ったこともある、とのナレーションの後)
担任や、ってな事を言いました。
田中実の担任やって。
本当のことを話してくれませんか?いうて。
そしたら、俺はそんな事知らんで、って。
俺そんなん、関係ないから、って。
親も無い、兄弟も無い子供でしたから、ちょっとラーメン屋さんの甘い言葉・優しい言葉についほろりとなってね。
行ったのもうなずけますわな。
(渡辺先生は田中さんのこれからも救出活動をするとのナレーションが入る。
ビデオはここで終了)

非常にごく短い渡辺先生のメッセージだったんですけども。
渡辺先生は、昭和40年に田中実さんが神戸工業高校の機械科Bというところにご入学されてから3年間、受け持っておられます。
ですから田中実さんのことは大変よく覚えていらしゃいます。
まず最初に田中実さんと言う人がどんな人だったのかなぁ、ということをですね、私が普段渡辺先生と接したり、あと田中実さんの同級生から聞いている話を多少ね。
お話いただいたこともありますので、その辺のお話を含めてお話させていただきたいと思います。

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