2005年12月09日

「古川了子さん第4回行政訴訟報告会」テキストアップのお知らせ

去る6日、東京地裁での古川了子さんの拉致認定を求める行政訴訟後の報告会の模様を、支援者のお仲間である原良一氏が全文テキスト化をしてくださいました。
さっそく再構成の上、当Blogにて公開いたしました。
全部で9つのエントリーはかなりの長文になりますが是非ご一読をお願いいたします。

テキストの中でも何度か触れておりますが、特定失踪者の認定に関して、国の態度は冷たいの一言に尽きます。
また、この問題についてのマスコミの関心度・世論の関心度も決して高くはありません。
古川了子さんの拉致認定が取れるか否かは、拉致問題の行方を考える上でも重要なポイントであると思います。
どうぞ一通りテキストに目を通していただき、この問題に対しての関心と知識を深めていただきたいと思います。
よろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、この報告会のテキスト化にご尽力いただいた原良一氏に、この場を借りて御礼申し上げたいと思います。


★カテゴリー「集会テキスト(古川了子さん第4回行政訴訟)」より
http://piron326.seesaa.net/category/942703.html

テキストは以下の9本です

『川人博弁護士による裁判報告』
『安明進氏のあいさつ(宋允復氏の通訳を再構成)』
『原田敬三弁護士のお話』
『生島馨子さん(特定失踪者・生島孝子さんの姉)のお話』
『一般傍聴者(川人弁護士の教え子)の感想』
『二瓶和敏弁護士のお話、もう一度原田弁護士のお話他』
『杉野正治 特定失踪者問題調査会常務理事のお話』
『竹下珠路さん(特定失踪者・古川了子さんの姉)のお話』
『もう一度安明進氏、調査会の杉野氏のお話』


posted by ぴろん at 10:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ご挨拶&お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

古川了子さん第4回行政訴訟報告会(9)05.12.6 東京弁護士会館にて

『もう一度安明進氏、調査会の杉野氏のお話』

★安明進氏 

わたくしも、もっと力を尽くしてがんばる所存です。
日本政府も含めてしばしば誤解されることですが、北朝鮮が、拉致被害者は既に亡くなったとか、日本側でも殺してしまったのではないかとお考えになる方もいらっしゃるようですが、北朝鮮は、拉致被害者を殺すことはできません。被害者は必ず生きていますし、戻ってきます。
ところが、既にこういう人がいたという明らかな証言がある人についてまで、日本政府の認定がここまで手間取るというか、躊躇する状況であっては、先程も申し上げましたが、一体彼らが生きて戻ってきた時に、どういう対応をするつもりなのだろうと思います。
最後まで私の証言を信じていただいて、闘っていただきたいということでございます。(拍手)

★司会(川人氏)
あのすみません、杉野さんの方からもう一つ、短波放送の話しが抜けました。

★杉野氏

再び杉野でございます。お知らせということで、裁判とは直接関係はないわけですけど、今調査会の方で「しおかぜ」とい銘打ちまして、北朝鮮の方に短波放送を10月30日から流しております。
聞くところによると、日本全土でも聞けるということなんですけれども、どうやら平壌でも聞けた、という情報も入っております。
何とか、ここにもいらっしゃいますけどご家族の声、それから日本人が待っているんだという、探しているんだと、絶対に助け出すという声を、拉致被害者に伝えたいということで始めていまして、現在、毎日30分間放送しておりますけれども、これが12月8日から、放送時間を1時間半に延長することが決まりました。
時間が、夜の11時から12時の1時間と、それから早朝の4時から4時半、これで毎日放送いたします。

特定失踪者の公開されている方の、お名前、生年月日、どこでいなくなったとかそういう情報の読み上げが一つと、それからご家族の皆様にメッセージをいただきまして、それを読み上げるということ、それから、これはこれから作業をしていくわけですけど、ご家族の皆さんの直接の声を、電波に乗せて北に送りたいと・・・。
あるいは、これは案外広範囲に電波が行ってるみたいですので、例えば、英語で解説をすれば、そこに来た旅行者が聞いているとか、あるいは韓国語で話していて、それを解する人たちがそれを聞いていて、日本では、こういう問題が起こっているということを、知ることができる。
そういうことを狙って、これから番組作りをやっていきたい、と。

周波数は5890MHz、短波放送が聴けるラジオであれば、実は私も聞きましたけれども、かなり良く聞こえます。
お天気ですとかに随分左右されるみたいですけど、アンテナを真上に立てれば、かなり聞こえる。
日本全国で聴けたという報告が入っております。
なぜか、今日本国内での反響が、非常にあって、北朝鮮以外でも、中国ですとかからも聞こえましたとのお便りをいただいておりますので、是非拉致被害者の耳に届けるように、もっともっと工夫をしていきたい、と思っております。ご協力お願いします。

★司会(川人氏)

これは当然ながら、国営ではございませんので、広範なカンパによって、このラジオ放送は(杉野氏:「その大事なことを言い忘れて・・・」)成り立って(笑)、何か大事なことを言わなかったんですが、放送を継続するために資金援助を、皆さんにご協力をお願いしているということですので、またその点もご配慮してください。

どうも長い時間ありがとうございました。
次回は、ほんとに重要な裁判の期日となります。
次回どういう判断になるか、証人を何時どういうふうに聞くのか? あるいは、まったく聞かないという危険もゼロではない。
非常に重要な期日となりますので、次回の裁判に向けて、裁判所にもわかるような宣伝とか、様々な世論形成をしたいと思いますし、法廷の当日においても、より重要な局面になると考えておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。
今日は長い時間、ありがとうございました。(拍手)

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このエントリーのテキストは原良一氏の手によるものです。

古川了子さん第4回行政訴訟報告会(8)05.12.6 東京弁護士会館にて

『竹下珠路さん(特定失踪者・古川了子さんの姉)のお話』

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本当に寒い中、遠くからお越しいただきまして本当にありがとうございます。
家族と致しましては、この裁判は、一人古川了子の問題だけではなく、生島孝子(1972年11月1日失踪)さん、佐々木悦子(91年4月22日失踪)さん、大屋敷正行(69年7月27日失踪)さん、山本美保(84年6月4日)さん、そして日本中の、たくさんの特定失踪者としか今は呼ばれていない拉致被害者の問題、家族にとって大変大きな裁判だと思っております。

日本政府のあの態度は、すべての生島さんの妹さんとか、そういう人たちに対する態度であって、これはほんとに許すことはできないし、このまま許すことはできない。
なんとしてもこの裁判で、裁判長がこちらを向いてくださるように、わたくしも、そして弁護士の先生方にお願いしながら、また支援の皆様にお願いしながら、頑張っていかなければいけないなと思っております。
何をしたらいいのか教えていただきながら、先程二瓶先生の方から、具体的なビラ配りと言うことも含めて、アイディアもいただいておりますので、なんとかこれからまた、いろいろなご支援の皆様とも相談して、頑張っていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

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このエントリーのテキストは原良一氏の手によるものです。

古川了子さん第4回行政訴訟報告会(7)05.12.6 東京弁護士会館にて

『杉野正治 特定失踪者問題調査会常務理事のお話』

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調査会の杉野でございます。
今日皆さん、本当にありがとうございました。
先程二瓶先生の方から「禅問答のようだ」という話しがありまして、まさにその通りだなと思ったんですけど、まあ時間もかかりますし、こちらの言ったことにまともに答えないと、そういう政府の態度でありました。

それを見ていて私思ったんですけど、まるで北朝鮮と対話してる(失笑)みたいだな、とそんな気がしてなりませんでした。
今北朝鮮の戦略といいますか、言えるのは、とにかく時間を何とか稼ぎたい。
まともに話しはしたくない、という感じだと思います。
日本政府もおそらく同じようなことだと思います。
だとすると日本政府は、まったくこの問題について、拉致問題について解決をしようと、拉致被害者を救おうという気がないと言われても、これはもういいんだというふうに思います。

先程、二瓶先生からもご提案ございましたように、これはもう、だとすると日本政府に対しても我々は、誠実な対応を取っていただけるように、やはり何らかの運動をしていかなければなりませんし、またこの裁判のことを、メディアの方などを通じる、あるいは国民の方々に直接訴えるという形で、もっともっと、先程生島馨子さんおっしゃられたように、知っていただくことが必要であろうと思います。
まあこうやって、ゆっくり、ゆっくり進んでいく間も、拉致被害者の方、今日は日本も寒いですけど、おそらく北朝鮮も寒いでしょう。

今日は伺うところによると特定失踪者佐々木悦子さんのお誕生日でございます。
そうやって皆さん歳を重ねていかれる。
日本国内のご家族の方も、歳を重ねておられる。
もっともっと、解決に向けてスピードアップをしていかなければいけません。
なおかつ犠牲が少ないように、できれば犠牲がゼロになるように、我々はまず救出ということを前提にして考えていかなければいけない。
と思いますので、皆様の方にも引き続きご協力をお願いしたいと思います。(まばらな拍手)

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このエントリーのテキストは原良一氏の手によるものです。

古川了子さん第4回行政訴訟報告会(6)05.12.6 東京弁護士会館にて

『二瓶和敏弁護士のお話、もう一度原田弁護士のお話他』

★二瓶和敏弁護士(原告弁護団のお一人)

代理人の二瓶です。
今日はですね、裁判所のやりとり見てまして、非常にやっぱり不誠実極まりないという感じが物凄くしてるわけなんですけども。
まあ一応裁判官はですね、ある程度国の代理人に対してですね、私から見れば、いろいろ問題はあるんですけども、かなり突っ込んだ形で認否について、どうするんだということを求めてたということがありましたんで、私は、根が優しいもんですから(笑、「良く言いますよ」など異議も(^^))。

とにかくねえ、国はけしからんと思いますね。
所謂「生の事実」って言ってましたよね。
それが訴訟要件にかからないから、認否する必要はないんだと。
あるいは、法律的な認知にならないんだと。

しかしこれはですね、法律家の考え方から言いますとね、「生の事実」についてどうであるかということから、訴訟要件があるかないか、あるいは法的認知にそれが評価されるかどうかということですから、評価の問題とは、事実が前提なんですね。その前提を逃げちゃってるんだ、あいつらね。
だから非常にけしからん話しで、だから裁判官が「法律家ならお判りでしょ」って、確かに答えないってことで、民事訴訟が進むってことはありうるわけですよ。
で、一般的に言えば、それは不利益に取り扱うというのが、裁判の一般原則なんですね。

しかし、そういうテクニック的な問題じゃなくて、事実について認否するというのが、国の最低の責任だと私は思うんですよね。
それをまったく避けて、逃げ回っているというのが、一貫していて、「逃げてるんじゃないか」と言ったら裁判官はまたですね、「その言葉は…」と言って(苦笑)、あの裁判官は、決して公正中立とはいえない。
やはり、国側にかなり軸足があるんじゃないか? ということは、皆さん見ておく必要がある、と。

そうしますとですね、裁判官を批判してもしょうがないですけど、わたくしは、国が一番けしからんと思いまして、この訴訟について、国がどういう態度を取ってるかということについてね、マスコミに報道してもらうとかですね、あるいはそれができないのであれば、次回は証人決定ということですから、当然それに向けてですね、国がどういう態度をしてるか? ということを、ビラ配りするとかですね、そういうのもやっぱ、行動として考えた方がいいんじゃないか、と。
それは裁判所の前でね当日撒いてもいいですし、その前に撒くとかいろいろありますけども、そういうこともちょっとね、原告弁護団、あるいは特定失踪者問題調査会、また皆さん含めてですね、行動提起を考えてみたいというようなことで、今日、裁判を、同じことを禅問答みたいなことを言ってて、本当にイライラするというのは、皆さんの気持ちだと思うんですね。それをやはり何らかの形で行動に移すということが、非常に重要じゃないか、ということを強く感じました。


★原田弁護士 

私は、裁判官はけしからんという立場です(笑)。
例えば、新聞に出ているようなことを、普通の民事裁判で、被告が否定した場合ですね、露骨に裁判官は「あんた何を言ってるんですか? 新聞に報道されてることでしょう」と「それも認めないんですか?」と露骨に責めたてるんですよね。
ところがね、あの裁判官、一生懸命顔を立ててるんだか、鼻息を伺ってんだか、全然通常の、ごく常識的な普通の裁判官のやるべき訴訟指揮もしていません。
それから例えば外交官交渉でね、田中実さんの交渉で、やったかどうかについては、相手が認めるか、認めないか自由でしょう、と。

じゃあ理論的に外交官交渉したことについて、担当されたのは、アジア局長なんですかね、斎木審議官なんですかね、では斎木審議官をあの裁判所に呼んで調べる腹があるかというと、そりゃないんですよ。あくまで逃げるという姿勢のためにね、ああいうことを言っている。
しかも外交秘密もあるでしょうと、これも証拠に基づかない意見ですね。
今までの答弁書に何も書いてないんです。
外交上の配慮があるんでね、答えられないなんて一言も言ってない。
勝手に裁判官がですね、証拠に基づかない予断と偏見でやるっていうのはですね、この裁判官が言ってる裁判の手続きは、こうやって厳格にやらなきゃいかんということと、全然別の次元の、実は予断と偏見を持ってやっているという意味で、私は、引き続きあの裁判官の訴訟指揮については、目を光らせていきたいと、以上です。

★二瓶弁護士

まああそこは、行政訴訟を専門にやってる部なんですよね。
だからどちらかというと、国の行為について、訴えられたことについての適法性について判断してるってとこですから、これは東京地裁ですとか、大阪ですかね、名古屋それ以外は、そういう専門部はないんですけど、まあどちらかっていうと国寄りに考えてるということは、我々の常識というか、そういうことですから、きちっと監視の目は、厳格にやってかなくちゃいけない。
さっきから微妙な操作はあるということでございますので、まあ一つよろしくお願いいたします。

★司会(川人氏)

まあ行政部というのは、昔はね、国が負けることは殆どなかったのですが、この間はですね、この何年かを見ると時々国が負けるんですよ。
ですので我々としては、この間もですね、難民の問題とか、アフガンや、イラクの関係の難民の問題とか、そういう関係含めて時々、この東京地裁でもいい判決が出る、という傾向、昔は殆どありませんでしたけど、最近はそういう傾向があります。

従いまして、非常に壁は厚いし、裁判官の姿勢もそう簡単ではないんですけども、何とか裁判をきちっと進めて、拉致被害者の救出のためのいい判決を取るように全力を尽くしたい、とそのように考えております。
それで次回が証人決定になると思います。
もし、次回証人決定しないというか、すべて証人を却下するっていうことになったら、これはちょっと黙っておれないですね。
その場合は、いろいろな対抗処置があると思いますけど…。
まさかとは思います。
しかしまあ、そういう可能性もゼロではないんです。
ゼロではないです。
国側の主張をすべて認めたら、もう証人調べは一切しないということも、論理的にはゼロではない。
我々としては、その点は警戒しながら、何としても証人決定を次回に得て、遅くとも3月には証人調べを行うと、いうふうにしたいと思います。

時間もなくなってきたのですが、安明進さんに直接伺いたいことありましたら、通訳の方もいらっしゃいますので、ありましたらどうぞ何かお聞きください。よろしいでしょうか? 
(質問が出ないので)そうしましたら、竹下さんの方からごあいさつ、あと調査会も、先に調査会の方から・・・

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このエントリーのテキストは原良一氏の手によるものです。

古川了子さん第4回行政訴訟報告会(5)05.12.6 東京弁護士会館にて

『一般傍聴者(川人弁護士の教え子)の感想』

★司会(川人氏)
どうもありがとうございました。
他にご質問か、なにか意見は? 何か、ご質問、ご意見等ありましたら、木内君、学生を代表して感想は? 急に感想っていうのも何だけど。

★木内達也氏(漢字は推定、川人氏の教え子)

川人先生のゼミで、先生にお世話になっております、東京大学文科二類の木内達也と申します。
普段大学で勉強してても、実際に裁判とかは見に行ったことはなかったので、国が冷たいっていう話しも、いろんな所で聞くことはあるんですけど、実際の裁判で目の当たりにしてみると、あんなに同じことを繰り返して突っぱねることもやるんだな、というのがわかったので、非常に勉強になりました。

★司会(川人氏)
まあいいよ。じゃあ、伊藤君、

★伊藤氏(漢字は推定、川人氏の教え子)

同じゼミに属している、東京大学文科一類の伊藤といいます。
僕も初めて、裁判を目の前で見たんですけど、思ったよりも、もっとかっちりしたイメージかと思ったら、すごく裁判官の方とお話しされてて、ちょっとイメージ違ったなあというのと、それから僕も、全然1年生なもので、まだ不勉強なもので知識がないんですが、素直に見ていてやはり国の態度が、不誠実だと感じました。
僕も将来は、政治方面に興味を持っているので、その時にあんな不誠実な態度というか、はっきり言えない立場はわかるんですけど、やっぱりちゃんと誠実に答えることが大切だなと思いました。

それから、僕は、ゼミの中で「マスメディア・パート」というのに属しているんですけど、ですから今のお話しで、たぶん世間の人は、テレビとかそういうものに映っているものだけを真実として無意識に受け取っちゃうと思うんですけど、一般の人々に知られていないこととか、どうやったら世の中の多くの人々に、本当に伝えたいことを知ってもらえるかっていうのは、メディアの責任というのは考えさせられました。
今日は勉強になりました。ありがとうございます。

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このエントリーのテキストは原良一氏の手によるものです。

古川了子さん第4回行政訴訟報告会(4)05.12.6 東京弁護士会館にて

『生島馨子さん(特定失踪者・生島孝子さんの姉)のお話』



★司会(川人博氏)
何か、ご質問。ご意見あれば(Q:感想言わさせてよろしいでしょうか?)、どうぞ・・・。

★生島馨子氏(特定失踪者・生島孝子さんの姉)

古川さんや調査会の方にご迷惑かからないように、初めにお断りしておきますが、裁判を傍聴した私個人の感想を、少し言わせていただきます。
毎回傍聴していて、非常に厚い壁に弁護団の方たちが、立ち向かってくださる、とてもありがたく思ってるんですけど・・・。
日本政府がこれ程までに冷たいということを、マスコミは報道してくれないわけですよね。
裁判の途中経過なんてのは、普通の裁判であまり報道されないのが普通でしょうけれど、結果じゃなくて途中経過は。

それにしてもこの問題は、日本の国民が、すごく関心を持ってて、それなりの理解の仕方をしてると思うんですよ。
私に言わせると、国民は誤解をしているくらいじゃないか思うくらいなんですよね。
それは、日本政府は、こういう地道に行政訴訟まで起こしてるのに、あんなに木で鼻をくくったような対応を、三回も、四回もしているということを、国民の人は知らないと思うんですね。
一方で、前回の裁判の後で、ジェンキンスさんのご本の中から、タイだのシンガポールだのに拉致された方がいるということで、あちらのタイ政府なんてのは、即対応して北朝鮮に(抗議を)やってくれましたよね。それを思うと日本の政府というのは、凄く差があるなと思うんですね。

それから少し古い話しになりますが、安明進さんが、国会で参考人として選挙の直前でしたが、陳述してくださいましたよね。
その時に、横田めぐみさんだの、市川修一さんなんかと同列に並べて、古川了子さんを病院で見ました、と。
それから藤田進さんもタバコをもらいました、と言ってくださったわけですよね。
それに対して、何の反応もないんですよね、日本政府は。
国会という場で、正式に言ったわけですよね、まあ、立法府と行政府の違いはあるかもしれないけど。
相変わらず無視していると。

それから、ここのところは、聞き流してほしいんですが、救う会なんかも、それに対して何の反応も示さない。
それで、一般の人は、国会でああいうふうに証言をされたから、一緒に運動されてる、救出運動が、一緒になされていると思っていると思うんですよ。
そこら辺の所が、正確に伝わっていかないというのが、非常に今まで不満に思ってたんですよね。
これは、裁判のことはあまり宣伝はできないから、難しいとは思いますけれど、非常にどこに怒りをぶつけたらいいかわからないような、同じ家族としてはやるせない思いですね。

ちょっと話しは飛びますが、ここ最近、偽装マンション問題で、電波ジャックされたみたいに朝から晩までやってますよ、どこの局も。
ホントにひどい、あんなふうに…。
でも私たち特定失踪者、特にウチなんかもう34年です。
拉致された本人は34年、生命の危険を感じながら生きてるかもしれない。
家族は、人生をみんなダメにしてしまったんですよ。
それなのにね、この日本政府の冷たさね、マンション問題で人の命が大切です、大切ですって、マスコミで叫んでますよね、放送でやってますよね。
だけどこちらもね、34年生命を脅かされた人が何人もいる。
百人いるのか、400人いるのかわからないけれど、例えば、数の問題じゃなくって、一人の命って、国に守られて然るべきだと思うんだけど、そこら辺が何か、非常に世の中にもっと知ってもらいたいという焦りがあります。

そして、安倍さんが官房長官になった時のコメントの中に、「特定失踪者も含めて、生きていると思われる人が全員帰ってくるまでは、日朝国交正常化というのはありえない」とおっしゃったんですね。
それ聞くとね、あ、安倍さんて頼りになるなと思うかもしれないけど、私にしてみれば、逆なんですね。
特定失踪者っていう氏名の人はいないんですよ。
だから例えばね、古川了子さんだ、藤田進さんだ、加瀬テル子さんだ、佐々木悦子さんですか。
そういうふうにね、人の名前が一人でも出てくるんならいいけれど、特定失踪者なんていうふうに一括りにされてね、そいでね、皆さん運動してくださる、支援してくださる人たちは、「安倍さんが言ってくれたから、安倍さんが頼りになるんだ」って言うけれど、私個人としては、あまり信用できません。

話しが飛びましたけど、皆さん、どうしたら世の中に知ってもらえるか、本当に支援する方にそれを問いたいと思います。

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このエントリーのテキストは原良一氏の手によるものです。

古川了子さん第4回行政訴訟報告会(3)05.12.6 東京弁護士会館にて

『原田敬三弁護士(原告弁護団のお一人、最年長?)のお話』

介入という言葉が、裁判で出ましたので補足しますと、被告国側は、一切言わないというのを通していたわけですね。
裁判所の発言は、多少違いはあるけれども、例えば交通費の支給とか細かいことをあるんですけど、それは法的利益ではないんだ、と。
実はこういう構成の仕方もあるんだよと、それで事実の違いを認めて、でもそれは、多少の技術上の違いであって、法的な利益のレベルに達していないんだ、という対応をしてみたらどうですか、ということを、実はあの言葉の中で、被告国側にアドバイスしていたわけです。

それで私は、介入していると(苦笑しながら)言うと、裁判長は俄然、色めきたちましたけど。
基本的には、裁判所の誘導に、被告の指定代理人訟務検事は気がつかないままで、そういうことも、場合によっては後ほど検討すると、言わないまま、裁判所とのやりとりで終わってしまった。
まあ逆に、裁判所とのやり取りに終わらせてしまって、被告がそういうことも考えるということを言わせなかったのも、結果としてよかったのではないかということです。
そしてもう一つ、やはり裁判所が、かなり被告寄りだということを、傍聴された方にわかってもらいたいということで、敢えて裁判所に憎まれ口を利く、と。
まあ私の方が、あの裁判官よりだいぶ年上ですし、別に裁判官に睨まれてもいいということで(笑)、何よりも、複数弁護団の有利な点で、一人や二人でやっても、なかなかあれだけの憎まれ口を利くことは難しいんで、弁護団というのは、どこかでそういう役目を持っているというか、以上です。

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このエントリーのテキストは原良一氏の手によるものです。

古川了子さん第4回行政訴訟報告会(2)05.12.6 東京弁護士会館にて

『安明進氏のあいさつ(宋允復氏の通訳を再構成)』

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(写真:右が安明進氏、左は通訳の宋允復氏)

皆さんとお会いできて嬉しいです。
安明進と申します。
韓国、北朝鮮、日本と裁判の傍聴は始めての経験でございます。
大変厳かな感じで、当初の想像とは異なるものでした。
言葉も必ずしも全部聞き取れていない(裁判の傍聴では、荒木氏の通訳を受けていたが、場所がら大きな声では話せなかったので)ので、最初は上手く進行しているのかなと思ったんですけど、聞いてみますと、日本国側が、裁判そのものをまともに受け止めていないことについて、大変残念に思っております。

96年半ばに、私が日本人拉致被害者について証言しました。
当時は日本政府もそうですし、日本国民の多くも、まともに信じてもらえず、嘘ではないか、デタラメな話しではないかという扱いだったのですが、今回、裁判での国側の対応を見ますと、またその段階から始めなければならないのかなという失望感に陥っております。
96年当時は、日本国民全体を説得しなければならない大変困難な労力を要する闘いになるなと思ったのですが、今現在は日本国民の多くは、私の話しをきちんと受けて止めていただいている状況で、逆に最も容易と考えていた日本政府が、一番難しい相手として立ちはだかっているので、非常に困惑しております。

古川了子さん、北朝鮮にいる時は、名前を存ぜず顔だけを知っていて、今隣にいらっしゃっる方がお姉さん(竹下珠路さん)と存じますが、お顔を拝見すると、本当に当時の古川さんの面影が甦ってまいります(竹下さん目礼)。
私自身、古川了子さんに関しては、自信を持って本にも書きましたし、証言もしてまいりましたが、こうして日本政府が拉致認定しないのを見ますと、そもそも自国民を拉致されるがままにしていた日本国政府の責任というものに向き合おうとしない、また向き合うことを厭う体質が現れているのかなあ、という感じが致します。

古川了子さんが、仮に3年後4年後、あるいは5年後に北朝鮮政府が、拉致を認めて日本に戻ってくる段になったとして、私自身は話すべきことは全部話しました、と言う事で、顔向けはできると思いますけれども、その時に日本政府は、今回の裁判の対応を通じて取っている対応を、何と申し開きをするんだろうか、古川さんに会わせる顔があるのだろうか?
そして古川さんのために闘っている皆様も、古川さんを取り戻せた時に、どのような報告ができるかということを、心に留めていただきたいと思います。

私は、先輩の工作員たちが犯した悪事を大変申し訳ないという気持ちから、また金正日と闘うという思いから、こうして証言を続けております。わたくしなりに申し上げるべきことは、申し上げておりますし、今後も闘い続けていきますが、日本政府、そして皆様も金正日の悪と闘い続けるということ、そして自国民を守れず、拉致されてしまった日本の国のあり方とも闘うという思いから、最後まで退くことなく闘い続けていただきたい。
私自身が、この間証言し続けてきたことも、次々と事実であったことが明らかになっておりますし、金正日の悪行を暴くことにもなっております。最後まで信じて皆様も退くことなく闘い続けてください。(拍手)

司会(川人弁護士)
 
それでは、裁判の進行についてのご質問でも結構ですし、安明進さんに対するご質問でも結構ですし、あるいは調査会も杉野さん(杉野正治、特定失踪者問題調査会常務理事)に伺ってお答えいただきますので、ご質問あれば、あと若干の時間がございますのでお願いします。
 
宋允復氏より安明進氏の発言の補足

安明進さんのことで、言い残していたことがありまして、北朝鮮は、拉致した人間を殺すことができないと思う、と。今も生きていると、信念をもってやっていただきたい、と、必ず帰ってくると。
その方々が、生還した暁には、これだけのことを何とかやりましたよ、と言えるように、私もやりますし、皆様もお願いします、とのことです。

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このエントリーのテキストは原良一氏の手によるものです。

古川了子さん第4回行政訴訟報告会(1)05.12.6 東京弁護士会館にて

『川人博弁護士による裁判報告』

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(写真:右から二人目が川人弁護士)

では始めさせていただきます。
ちょっと関係者、荒木さん初めどうしても重要な用事(救う会の幹事会他)があって参加できないということがいらっしゃっるんですが、私の方で、司会を兼ねて報告をさせていただきます。
で、今日の法廷で、裁判官がかなり長い時間喋っていました。
ポイントについて改めてご説明申し上げます。

被告国側は、「本件は裁判になじまない。早々に裁判を打ち切って、訴えを却下してくれ」ということを、これまで一貫して言ってきたわけですが、はっきりと裁判を打ち切ってくれと、国が一週間ほど前の書面で出してきました。
何も喋らないで、答えないで、裁判終わらせてくれってね(苦笑)、こんなひどい話はないんですけども。
まあとにかく裁判は訴えを却下、認めないということで終了してもらいたい、とこういうことを言ってきた。
裁判所(正確には裁判長、以下同じ)は、今日だいぶ国側の代理人(訟務検事)とやりとりしてましたけど、こういうことなんですね。

国側は、事実関係についても、イエスともノーともはっきり言わないで、とにかくこの裁判については「法的利益がない」という言葉を使っていますが、裁判になじまないということで、訴えを認めないで欲しいとこういうことを言っているわけです。
例えばですね、こういうことなんですね。
田中実さんですね、神戸の田中実さんについて、今年4月の末に政府が拉致認定をしたわけです。
16人目の拉致被害者認定をして、そしてその後すぐに、北京ルートで彼を引き渡すようにと要求した。
これはもう、外務省あるいは政府関係者が認めていることで、新聞報道もされてるわけです。
にも関わらず、拉致認定しても、しなくても差別はしていないというわけですよね。
じゃあ同じように、古川了子さんについては、北京ルートで引き渡すよう言ったのかと、言っていないわけですから・・・。

要は、政府が認定してもしなくても、何ら差別はしていないと。
こういうことを一貫して言っているわけですけども、これは田中実さんを新たに認定して、すぐに北京の北朝鮮大使館にその名前を通告して、帰国させるようにということを交渉したという一事をもっても、明らかに差はあるわけです。拉致認定することの意味は明確なわけです。
ところがですね、この裁判では、北京ルートで田中実さんの引渡しを要求したか、否かについても、この裁判所の書面では答えないんですよ、答えない。
それについて繰り返しこちらが主張しても、国側は、イエスともノーとも言わない、そういうことがあったか、なかったかも言わないんですね。

ということで、裁判所が繰り返し「それについては認めるのですか? 認めないのですか? ということも含め聞いていました。
こちらも言いましたけども、そういうことです。
結局その事実を認めると、否認定者に対しては、差別的な扱いをしていることが明らかになるから困る。
かといって認めないわけにはいかない。
実際やってしまったことですからね。
ですので、皆さんが聞いていましても、おそらくおかしなこと言ってんなとお考えになったと思いますが、それが国側の態度でございました。これが今日の訴訟の前半戦ですね。

後半もですね、もうこちらとしては、国の方は、これ以上やっても何もはっきりしたことは言わないんですから、証人調べに入っていただきたい、とこういうわけです。
裁判というのは、前半にお互いに書類を出して言い分を言う、と。
後半に証人の調べをするというのが、だいたいの手続きなんですね。
それで我々としては、訴訟が始まって半年以上経っているわけですから、証人の調べに入っていただきたいということで、予め、安明進さん、荒木さん、増元さん、そして竹下さんの証人のお名前を出して、裁判所に証人の決定をするよう求めました。

今日安明進さんに今日傍聴していただきまして、私どもとしては、今日安さんのいらっしゃる時に次回の日にちも決めたいと。
それが最も安さんの日程もいろいろありますし、それがはっきり決めやすいと思いまして、そういうことで要求したわけですが、裁判所としては、今日そこまで決断できなかったのでしょう。
それで陳述書といいまして、だいたい裁判でどういう話しをするつもりなのかについて、予め裁判所に出すというのが、最近の裁判所では、慣例化されてきているんですね。
そんなもんで、こちらが申請している4人について、およそこういう趣旨の話しをしますということを予め書いて、それを裁判所に出して欲しい、と。
これを陳述書というのですけれども、これを裁判所が求めてきたのですね。

で、これ以上やっても今日は無理だろうと判断しましたので、次回来年1月26日(木)に期日が入ります。
それまでに4人の陳述書を出しまして、26日には必ず証人決定をしたい、というふうに思います。
まさか陳述書を出させた上で、誰も証人を聞かないということは、そんなことはしないと思うんですけれども、油断したら、何が起こるかわかりませんので、次回は、いよいよ証人決定の日だということで、是非皆さんのご注目をいただき、支援をいただきたい、と思っているわけでございます。
従いまして、順調にいきますと、証人尋問は来年3月ということになります。
ちょっと2月は厳しい。
3月中の火曜日か木曜日、入る曜日としては、そういうことになろうかと思います。
これが、だいたいの法廷の説明でございます。
時間の関係もあると思いますので、安明進さんからごあいさつをいただきたいと思いますが、通訳を宋允復(守る会:北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会事務局次長)さんにお願いしております。それではよろしくお願いします。

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このエントリーのテキストは、原良一氏の手によるものです。
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