2006年01月30日

よど号犯人と拉致問題 東京集会(10)06.1.19 友愛会館にて(恵谷治氏その2 音声有り)

『恵谷治氏の講演 その2』



先ほど言いました3つの組織、「調査部」「連絡部」「文化部」
この名前が文化部と言うこれは北朝鮮、根はソ連なんですが、軍にも文化部と言うのがあります。
これは言わば政治警察、思想監視組織というのがカモフラージュされて文化部と言う事なんですが。
3号庁舎の文化部と言う役割もありましたが文化部の下に作戦局という物がありました。
この作戦局が工作員をですね。
船で日本に運んだりというサポート部隊だったわけです。

75年の大検閲の後、あ、もう一つポイントで重要な事はですね。
辛光洙のような元々日本生まれの、日本語を教育しなくても日本人以上に日本語が出来るという人間をリクルートして工作員にずっとしてきたわけなんですが、だんだん世代交代が始まると。
日本に送っていた辛光洙だけではありませんが、たくさん工作員がいたはずです。
そういう人間も全て送還しろと言う事で、辛光洙も76年に(北朝鮮に)帰国します。
朴某も同じように帰国します。

大検閲の後(日本に)派遣されていた工作員は全て呼び戻されて、再び思想検査・思想教育され、使える使えないと言う判断になったはずなんですが。
一方で自分が今後自分が責任を持つこの3号庁舎の工作員教育が、今は皆さんもご存知だと思いますが、現地化教育・適化教育をする。
ついてはそれぞれの国の人間を教官にしろ、連れて来いという指示が出ます。
これは76年金正日が指示します。
それから皆さんがご存知の拉致がどんどん始まるわけです。

ところが特定失踪者問題調査会で調べてみると、75年以前にも当然明らかな拉致だと疑われる事件がたくさん生じてます。
75年以降は金正日が命令を下した事は間違いがありません。
しかし75年以前は金正日は命令を下す立場にはありませんでした。
ですから75年以前の拉致と言うのを私なりに分析してみますと、一つは背乗り、つまり戸籍盗用をするために拉致と言うケースも考えられなくは無いんですが、75年以降のような厳しいと言いますか背乗りをした人間を必ず連れて行くと言う事は余り無かったようです。
逆に言うと金正日はその点をついてですね、そんな危険な事をするなと。
背乗りしたら、その人間を連れて来いと命令をしたはずです。
それが一点。

それからもう一点は75年以前の拉致については、北朝鮮に欠けている職種・技術者。
分かりませんが病院関係者あるいは工場の技術者、何らかの技術を必要とする人間を拉致するという事があったように思います。
しかしこれについてはまだ私も完全に分析を終わっていなくて、いずれきちんとしたいと思うんですが、とにかく金正日以前にも拉致はあったと。
ただその時もですね。
昔のスパイ事件を含めて調べて見ますと非常に長閑で、北朝鮮から漁船で来るわけです。
漁船が漁港の端に泊まるとかという、今の工作船で夜間に潜入するというような事は無くて、そういう状況ですからたまには公安関係者に引っ掛けられるというような事で事件は発覚してます。

その事件を見ると、社会安全部だったりですね。
偵察局だったり様々な党であったり人間が来てますが、75年以降金正日が責任者になって以降は非常に分かりやすいと言うか整理されたと言うか、厳しくなって。
それは潜入する工作員の話でありまして、逆に言うとその工作員が拉致をして帰っていくという問題があります。
まずよく言えば教育係りあるいは養成機関の教官として拉致をする。
とにかく金正日は当初はですね。
これはまだ分析し切れてないんですが、誰でも良いと。
朝鮮語で言う「マグジャビ」と言いますが適当な奴を引っ張って来いと、いった可能性も考えられます。

一方で彼らの言葉で言う人定了解事項といいますか、この人物はこうこうこうで、家族はいない。
あるいは家族はこうだから安全だと、言うようないわゆる事前調査をして拉致するケースもあったと思います。
というか、ありました。
その時に一番ハッキリするのは教官として、つまり先ほど言ったように金正日は新しい組織再生をするためにですね。
教育カリキュラムも変えまして、それは全て日本人が担当すると、日本人に(成りすます為に)必要な知識を与える為、授業は日本人が担当する。
韓国の場合は韓国人と言うケースがあったと思いますが、その教官の為。
従来から行われている背乗りの対象者を拉致してすり替わった人間の安全を確保する。
それが2点目。
もうひとつは有本恵子さんのように若い女性、つまり拉致被害者と結婚させる為と言うものだったと思います。

そこでよど号の事件に一度戻りますが、よど号(ハイジャック事件)は1970年3月31日に事件が起こります
北朝鮮から見るとですね。
とんでもない厄介者が飛んで来たと言うのが実感だったと思います。
赤軍の頭の悪い連中が国際根拠地論とかわけの分からんことを言ってると。
とにかくホテルに住まわせて本でも読ませろと、言うのが最初だったと思います。
相手はモスクワで教育を受けたベテランの連中が相手をするわけですから、学生どもが勝てるわけがありませんし、2年で完全に主体思想化される、洗脳されると。
当然根拠地論とか世界同時革命論とか淘汰されて主体思想になる。

これが9人が全員がそうなりまして、その間に吉田金太郎はすぐ正体を見破って問題を起したのかも分かりませんがその辺はちょっとまだ分かりません。
完全に金日成万歳になったんです。
それで72年、(北朝鮮へ渡って)3年目の5月6日に日本人革命村と言うよど号の根拠地、生活地にですね。
金日成が来ます。
「5月6日はよど号記念日」と言う俵万智ふうの呼び方をするんですが、つまり約3年で金日成からのお墨付きが付く。
その72年にですね。
ハイジャック以降初めて日本からの記者団を呼んで、会見をさせます。
ご存知だと思いますが、その会見の席に工作員でキム・ユーチョルという男が写っているのがフィルムで確認されております。

これが非常にポイントなんですが、よど号の連中は最初ホテルに滞在させられてですね。
それ以降郊外の、皆さんご存知の招待所と呼ばれる場所に移されます。
彼らを管理してたのが朝鮮労働党連絡部、先ほどの3つある連絡部でした。
と言うのも、その工作員が記者会見の脇の方にですね。
写ってたわけで、これで彼らは労働党連絡部の管轄に居たんだということが分かります。

ところがこのキウ・ユーチョルというのがですね。
1973年、翌年に連絡部から調査部に異動されます。
有本さんを連れてかどわかしたのがキム・ユーチョルなんですが、それが1983年で10年後ですが。
おそらく、おそらくと言うよりもキム・ユーチョル自体が調査部の人間だったと。
逆に言うと有本さんは調査部管轄の拉致対象だったと言うふうに思われます。
それはもっと後に話しますが、いずれにせよよど号はまず連絡部の管轄に置かれて、完全に金日成シンパになって。
そうこうしている内にその間軍事訓練があったのかどうか?
まぁ彼らは無かったと言ってますが、これは良く分かりません。

75年の10月にご存知の小西(隆裕)の恋人だった、福井タカ子が突然に平壌に現れます。
で、まぁ、いろいろあったでしょう。
男だけ9人の中に5年も離れていた恋人がやってくると。
若い連中はいろいろあって、労働党も「そうかこいつらを黙らすためにも結婚させよう」と。
先ほど言った5月6日はよど号記念日と言う意味において、連絡部の中に5月6日の56課と言う部署を作ります。
この56課がその後ずっとよど号の担当をする部署になります。

この56課がいわゆる田宮高麿と話し合って結婚作戦というものを、お前たちも結婚しろと。
小西・福井タカ子を羨ましく思うなと。
言う事でやってですね、当然連絡部が日本とコンタクトしたと思います。
都合の良い事にと言いますか、よど号事件が起きた直後からですね。
日本にもチュチェ研と言うものが、まず群馬で生まれて、その後全国にどんどんどんどん拡大して行ったようですが。
労働党連絡部はこのチュチェ研で何か気の利いた奴はいないか?と言う事で一本釣りをして5人ほどは集まったんですが、後はなかなかすんなり行かない。

その中で確信犯ではなかった八尾恵であれ、福留貴美子であれと言う事で。
1977年に皆様ご存知だと思いますが、どんどん送ってどんどん結婚させる。
その77年にそうやって日本からよど号の花嫁候補を非合法に北朝鮮に呼ぶことが出来たと。
いうような事もあってですね。
金正日としてはですね。
金正日は自分の側近であれご存知だと思いますが、とにかくまず結婚させる、つまり女をあてがう、それで自分に感謝するだろうという思考回路の人間です。

ですから有名な喜び組を護衛と結婚させたりとか、よくやるんですが、同じ意味でよど号も同じだった。
拉致被害者に対しても同じ発想をする。
ですからよど号に対しても、これは有本さんの場合が83年で、田宮が安部に直接あるいは直接八尾に言って25歳前後の若い女性を連れて来いと言ったのも同じ文脈にある訳です。

そういう事を考えますとですね。
ここには横田めぐみちゃんのお母さんがいらっしゃるんであれなんですが、めぐみちゃんの配偶者も北朝鮮の人間であるはずがないんですね。
つまり国際結婚は絶対に認めないと。
とにかく私は、(めぐみさんの夫とされるキム・チョルジュが)顔を出さない。
いろいろ逃げ回るというのは、日本人、最近では韓国人と言う話も出て来ますが、韓国人の可能性も十分あります。
いずれにせよ北の人間では無いと言う事だけは間違いないと私は思いますが、それは今も言ったようにわざわざ有本さんを拉致するのは誰かと結婚させようと言う事で、それは結果的には石岡さんと言うすでに拉致された被害者だったことになるわけですが。

とにかくそういう作業をするわけで、それを国家予算を使ってですね、やるわけですから。
めぐみさんに対しても同じように北朝鮮の人間である事はまずありえないと、私は、そんな事を言っても何も解決はしないんですが。

・・・その3に続く・・・


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