2006年02月19日

「うらさんの願いはダイヤモンドになって」特定失踪者・生島孝子さんの姉、生島馨子さんの著書紹介

著者・生島馨子さんは首都圏で開催される集会の多くに参加していらっしゃいます。
ビラ配りなどの街頭行動にも積極的に参加されていらっしゃるそうです。
妹の孝子さんを救うために奮闘するそのお姿はいつも真剣そのもの。
そのお姿をお見かけするたびに、孝子さんへの強い思いと、その反面遅々として進まぬ救出活動に焦りや苛立ちを覚えていらっしゃるであろう事をひしひしと感じています。

先日の東京連続集会で著者の生島馨子さんと少し言葉を交わす時間が有りました。
生島さんが仰るには昨年のこの本の執筆当時は特定失踪者の扱いがどのようになるのか分からなかったので、特定失踪者の現状がどのようなものであるかについての表現はだいぶ押さえてある、との話でした。
でも、それでもご紹介の著書、「うらさんの願いはダイヤモンドになって」を一読すれば、特定失踪者という立場がいかに微妙で複雑で切ないものかは良く分かります。
ある日突然、愛する家族の失踪と言う危機に直面し、その行方を求めて東奔西走するのは認定被害者家族も特定失踪者家族も同じなのです。
でも、認定がされていないと言うただその一点の違いの為に、政府から受ける扱いは認定被害者のそれとは天と地ほどの違いがある。

特定失踪者に対する政府の扱いは相変わらず冷淡です。
生島孝子さんの場合は脱北者の目撃証言もあり、北朝鮮による拉致はまず間違いの無い所であると思うのですが、いまだ政府認定はなされていません。
認定がなされなければ、北朝鮮との交渉のテーブルに名前さえ乗らないのです。
それはつまり生島孝子さんという一人の日本人の存在を、祖国日本が認めてくれない、と言うことに等しい。

それだけではありません。
日本国民のいったいどれくらいが生島孝子さんと言う女性の存在を意識しているのでしょうか?
特定失踪者と一括りに呼ばれてしまう被害者ひとりひとりに、家族があり、人生があることを意識している人はどれくらいいるんでしょうか?
存在さえも意識してもらえない・・・家族にとってそれがどんなに辛く悔しく歯痒い事かを、いったいどれだけの国民が理解をしているのでしょうか?
「孝子は一人の人間なのだ、私にとっては大切な家族、特定失踪者というその他大勢の名無しの権兵衛ではない!」という心の叫びを、生島さんにお会いするたびに私は感じています。
生島さんだけではありません。
名も無き存在に追いやられたまま、世に訴える術も無く、世論から中々認知して貰えない特定失踪者のご家族のお姿をお見かけするたびに、何とも形容のし難い理不尽さと申し訳なさをいつもいつも感じています。

認定が無いと言うたったそれだけの違いのために、彼らは公の場で声を大にして直接国民に対して救出を訴える機会がほとんどありません。
集会では家族会の人たちが、自分達が発言する際はどなたも必ずと言って良いほど特定失踪者の存在について一言触れます。
特定失踪者家族にとっての唯一と言っても良いその世論への間接的な訴えが、どれだけもどかしいかを、国民の側はどのくらい理解しているんでしょうか。

最近の私はなるべく特定失踪者家族の声を積極的にBlogで取り上げるようにしています。
古川了子さんの裁判を始め、特定失踪者家族が登壇してお話をする集会があるときは、なるべく時間をやり繰りして駆けつける事にしています。
政府認定被害者家族の声は、これまでも集会やテレビの報道などで数多く取り上げられてきました。
けれど、特定失踪者家族の声はそうはいきません。
家族への思いは同じなのに、心の痛みも同じなのに、彼らには自分の思いをなかなか世論に訴える術が無い。
そういう特定失踪者家族の切なる思いを集会会場の外へ届けたい。
拉致の疑いを持たれる被害者はまだまだ大勢いる事を、ひとりでも多くの方に知っていただきたいのです。

ひとり残らず全ての被害者を救うためには、特定失踪者と呼ばれる多くの被害者の実情を知らなければなりません。
彼らの存在を強く意識し続けなければなりません。
そのためにもどうか、生島さんのこの著書に目を通して頂きたいのです。
ご自分のプライバシーを晒してでも、家族の思いを綴る・・・その事がどれほどの覚悟と勇気がいる行為であるか。
99歳と言うお歳まで頑張りぬいても娘の孝子さんとの再会を果たす事が出来ないまま、天に召された母・生島うらさんの無念はいかほどの物なのか。

失礼ながら著者の生島馨子さんとて、決してお若いと言える年齢では有りません。
生島さんにはお子さんも無く、このままでは孝子さんと言う妹の存在も、娘を待ち続けて命をつないだ母・うらさんの人生も消えてなくなってしまう。
なんとかして母・うらさんの思いを本と言う形にして世に残したい。
その切実な思いを、孝子さんが失踪して以降生島家が背負い続けて来た苦難の日々を、少しでも理解して差し上げて欲しいと思います。
彼らの痛みをいつまでも引きずり続けさせてはいけないのです。
一日も早く孝子さんの救出を実現し、生島家に平凡な幸せを取り戻す為にも、自分に出来る何かをして欲しいと切に願う。
この本を生島家の遺言書にしてはいけないと思う。

尚、この本は生島馨子さんの自費出版なのだそうです。
一般の書店では中々入手が難しいかもしれませんが、ネットでの注文なら一週間程度で入手できると思います。
また生島さんのお話では、3月15日ごろ、「うらさんの願いはダイヤモンドになって」の電子版が出版される計画もあるのだそうです。
詳しい情報が分かり次第、当Blogでもお知らせいたしますが、地方の方で本の入手が困難な方、電子版でも通常の書籍でも結構です。
この機会に是非入手してお読みいただければと思います。

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posted by ぴろん at 16:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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