2006年04月23日

06.4.16 木村晋介氏その1 神奈川県民集会(2)横浜市開港記念会館にて

『木村晋介 法律家の会共同代表の講演 その1』

大変大勢の方にお集まりいただいて、大変私たちも心強く思っております。
私ども法律家の会、3年前に発足しまして、拉致被害者の方々のために一つでも何か法律家として応援出来ることは無いか?ということでやっております。
この拉致の問題がもっとも人道上憎むべき人権犯罪であるということは、言うまでもない事でございます。
私たちは自分で自分の人生考え、誰とどのように生き、何を夢見て何をして生きていくのかと言う事を自分で決めていくという基本的な権利を持っております。
これを根こそぎ奪ってしまうのが拉致と言う犯罪であります。

しかしこの拉致と言う犯罪は、その拉致をした瞬間に終わる物ではなく、拉致された瞬間から開放されるまでその人権侵害は止めないんです。
そういう継続的な根こそぎ的な物であると言う事を、私たちは深く心に刻まねばならないと思います。
国際法の中でもこの拉致は強制失踪とされまして、大変重い人道上の罪でございます。
そして位置づけられております。
今日一日、今一刻、私達がここでこうして話をしている間も人権侵害は行われているんです。
今続いているんです。
そういう意味で拉致と言う人権犯罪は寸暇と言う物を許さない。
特別の人権犯罪だというふうに私どもは思っております。

先般大阪で、原敕晁さんと言う拉致被害者の方の関係で、3月の23日に朝鮮総連系の商工団体と(拉致の)関与が疑われている中華料理店の強制捜査と言うことがありました。
が、原敕晁さんが拉致されたのは26年前の事でございます。
26年前に起こった犯罪なのになぜ今頃?と言う声があるかもしれませんが、今でもそれが出来るという事はそれだけこの犯罪が現在尚行われ続けている犯罪だと言う事を国家が正式に認めたと言う事であります。
しかも強制捜査と言う事は、これは警視庁公安部がやっている訳でございますけども、警視庁の公安部の判断だけで出来るものではありません。
裁判所から捜索令状が出て初めて出来るわけです。
それは拉致と言う犯罪が今今日尚犯され続けている犯罪であると言う事について、司法の判断がなされた言う事をも意味しているわけでありまして、その解決と言うものが私どもは改めて肝に銘じなければいけないだろうと思っております。

北朝鮮の教育では政治の名称を北朝鮮民主主義人民共和国といっております。
民主主義を名乗る国家でありますので、当然ながら憲法と言う物を持っております。
この憲法の中ではどういうことが謳われているかと言いますと、一切の人民は性別・民族・信仰・技術・財産・知識の如何に拘らず、全ての部門において平等の権利を有すると言う事が定められています。
そして人々は言論・出版・結社・集会の自由も持つというふうに規定されています。
信仰の自由も認められております。

こうした憲法を持つ国でありますが、その実態が、この憲法に約束された物といかに異なるか?という事について、皆さんもご承知の通りの事でございます。
今の北朝鮮は人権以上の事態になっているといって過言ではありません。
北の労働党の政策によって厳しい身分差別が行われております。
党に友好的な勢力を確信勢力、政治的な人々を動揺階層、そして気に入らない人物を敵対的階層と言うふうに呼びまして、この敵対的階層という事になりますと事実上北部の貧しい山岳地帯に追放されるようになっております。

こういう敵対階層の中にどういう人々が入るのか?と言うことのリストが明らかにされております。
宗教の自由が認められておりますからどうなんだろうと見ておりますと、プロテスタントを信仰して儀式を行う者、これは敵対階層だとされております。
プロテスタントと言うのは慣行的な宗教だからそうなのかな?と思って横を見ておりますと、カトリックを信仰してその儀式を行う者も敵対階層だという事になっております。
そうか、キリスト教が西洋的なものだから駄目なのかな?と思ってその間を見ておりますと、仏教を信仰してその儀式を行う者、これは敵対階層だと書いてあります。
仏教も駄目なのか?
そうすると朝鮮は儒教の国だから許されるのは儒教だけなのか?と思いますと、儒教を信仰してその儀式を行う者をやはり敵対階層と言うふうに謳われているわけでございます。
結局これはその国の指導者を神として崇め、これを神格化し、これに当然従わない者全てを敵とする国家。
そういう国家であると言う事を意味いたします。
ここに何の平等があるでしょうか?

そしてひとつは徹底した監視体制の下にあります。
同時に北朝鮮の中に多くの強制収容所、そこに政治犯の強制収容所が作られている事が分かっております。
北朝鮮の人口は2000万人と言われておりますけども、その100人に一人に当たる20万人くらいの人がその強制収容所に入れられた経験を持つ。
収容されていると言われております。
こうした事実は北朝鮮から脱出してきた脱北者、あるいは亡命してきた元収容所の警備員の証言によって極めて詳細に語られております。

デビッド・ホークという、これは国連高等弁務官事務所にも勤めておったある著名な人権家でありますが、この方が25人の収容所体験者から詳細な証言を得まして、強制収容所での収容者に対する反人権的な取り扱いについて詳細なレポートを提出しております。
ここでは大変重い労働が課され、そして食べるに足りない食料しか渡されておりません。
このレポートの中に4人の元収容所経験者が、ヨドク(耀徳)と言う地域にある政治犯の強制収容所で体験した事が書かれております。

ここで収監者の処刑が行われておりますが、逃亡を企てたり食べ物を盗んで捕まった収容者の絞首刑や銃殺刑。
時にはそれよりも酷い形の公開処刑が行われた。
逃亡を企てた収監者の公開処刑では、その収監者は車の後ろに縛り付けられて、集められた収監者の前で死ぬまで引きずられる。
処刑後、他の収監者はその横を通り過ぎながら、血まみれの体に障るように要求される。
この惨状を見て叫んだ収監者は直ちに銃殺された。
このような証言が書かれております。

8人の女性の収監者からは、収容所の中での人口を増やさないために、妊娠した女性は強制堕胎させられている。
生まれた子供が次々殺されている実態が報告されております。
こうした人を人とも思わないような反人権的な国家の政策と拉致事件、私たちの直面している拉致事件とは本当に一体の物でございます。
その意味で北朝鮮の中に起きている反人権的なそれによる被害を受けている人々。
これも拉致被害者とともに北朝鮮政府による反人権的政策に苦しんでいる人々がありまして、この問題は決して北朝鮮国内の問題ではなく、拉致問題と一体になった私たち日本人の問題であり、日本国の問題であり、国際社会の問題であるというふうに考えなければならないと思います。

・・・その2に続く・・・


06.4.16 横田滋家族会代表 神奈川県民集会(1)横浜市開港記念会館にて

〜〜06.4.16 神奈川県民集会  横浜市開港記念会館にて〜〜

『横田滋 家族会代表の挨拶』



本日は日曜日で何かとお忙しい中、拉致問題の・・・(聞き取れず)を取り扱う集会に大勢の方がお越しいただきまして誠にありがとうございます。

先般政府の方からめぐみの夫である金英男さん、韓国から拉致された5人の高校生の内の一人だと言う事が判明いたしました。
この事は韓国でも大きく報道されたという事を我々は知りました。
救う会・家族会では従来から拉致問題と言うのは日朝間の問題でもありますけど、私たちは国際世論を高め、日本人以外の拉致の人についても救出すると言うのを運動の方針としておりまして、これは韓国の拉致被害者の方にもお話を伺ったり、こちらから訪問して集会に参加した事もございます。

本日も拉致被害者家族の崔祐英さんともうお一方お見えになっておりますが、やはりこの問題を解決する為には世界各国、ことに日韓の連携と言う事が非常に大切になってまいります。
これまで韓国の場合は日本の動きと(違い)、政治家それと政府の関心が若干低いと言う問題がございますが、これを機会に韓国の世論も盛り上がって、拉致被害者全員が一日も早く帰ってくる事を ております。

先般神奈川でめぐみの写真展を開催しましたが、この席でこれまでで一番の方が来て頂きまして、累計で9万人を突破いたしました。
先般の日朝の並行協議の中で、北朝鮮は新潟で開かれました写真展を取り上げて、元々新潟は拉致に対する関心が高い所なんですが、「たった2000人の人しか来なかった」と言う事を日本代表に伝えたそうです。
それに対して日本の梅田参事官は、「誰がそんないい加減な事を伝えたのか分からないけれど、私が行った時は満員で実際には2万5千人の人が来てくれた」と反論したそうですけど。
そういう地方で開かれる写真展までどのくらいの方が来ているか?と言う事を気にしているようです。
ですから本日の集会でも、もし皆様方のお越しがなければ、我々の(拉致問題に対する)関心が薄いんだと言う事が報道されてしまいますが、大勢の方お越し頂いたと言う事は非常にありがたく、拉致の解決の支えになると思います。

この問題は世論が政府を動かすか?と言うことであります。
そして世論を背景にして政府は交渉する事になりますので、皆様が関心を持ち続けてくださる事によって大勢の拉致被害者を助ける事につながります。(拍手)
安倍官房長官の話の中に拉致の解決は、「何を持って解決するのか?」と言う記者の質問に対して、「全ての被害者が帰ってくる事だ」と答えております。
これが従来の交渉ですと、政府の認定者だけが中心で特定失踪者についてはそれほど交渉が行われなかったんですけど、前回は日本側がリストを提出したら、北朝鮮側はもう少し追加の資料を出して欲しいと言ったそうですが。

こういった事で認定している人が少ないと言う事は、・・・・・(聞き取れず)と言えますけど、それは我々としましても・・・・・・(聞き取れず)。
それから分かっても国会でも認定までは時間がかかっていますし、それから現在は認定されていないという方でも事実上拉致されたのであれば全ての人を救出しなければこの問題は解決とはいえませんし、そしてその問題が解決しなければ国交正常化と言うのはありえないと政府は言っておりますので、それを是非貫き通していただきたいと思います。

なんと言ってもこの問題が解決するのには世論の力が最大の力となります。
是非引き続き拉致問題、広い意味での拉致問題ですが、是非関心を持って見守ってくださいますようお願いします。
どうもありがとうございました。(拍手)

06.4.12 金聖民 自由北朝鮮放送代表 東京連続集会17(9)友愛会館にて

『金聖民 自由北朝鮮放送代表のお話 その3 通訳:西岡力氏』

★西岡力氏

そろそろ時間になりました。
戦いのためには軍資金が必要でしてですね、ここの振り替えの番号が募金先の番号が書いてあります。
もちろん家族や救う会が訪米したりして通常の資金も必要ではありますけども、体を張ってラジオ放送をやってその中で日本人拉致の問題も取り上げてくれる。
今度一時間になって、毎日5分とか拉致問題の番組を作るとさっき記者会見しましたけども。
この放送局を支える為には電波はアメリカからの短波が出ますけども、家賃や人件費や制作費、そういう物が必要なわけです。
そして電波も、また北朝鮮が妨害電波を出したら2ヶ月に一回は周波数を変える事が出来るんですね。
変えて妨害電波を出す。
その瞬間だけ聴く事が出来ないと、もっと増やすと。
最後までやると言ってますので、私たちも拉致問題解決のため、北朝鮮の人権問題・北朝鮮の人民を助ける為に、私たちも参加するためにも、ぜひこの北朝鮮自由放送を支えていきたいと思います。
ぜひ皆さんが他のご協力をお願いしたいと思います。
最後に皆さん大きな拍手を。(拍手)

★金聖民氏

最後に一言だけご挨拶申し上げますと、実はですね。
私たちの放送局の活動について一番多く報道しているのは日本なんです。
NHKが私たちの事をず〜っと取材してくれて、昨年衛星放送で一時間のドキュメンタリー番組を、私たちの放送局の事で一時間の番組を作ってくれました。
韓国でもやってくれなかった事を、日本のメディアはやってくださっている。
それくらい関心を持ってくださっていることに大変感謝しておりますし、今後も日本のメディアを通じて私達が苦しい戦いをしているとか、いろんな情報が出たときには脱北者も頑張っているんだなぁと、激励の拍手を心の中で送り続けていただければと思います。
私たちも皆さん方の同志として最後まで戦う決意をここで表しまして、本日は本当にありがとうございました。(拍手)

・・・集会終了・・・

06.4.12 質疑応答 東京連続集会17(8)友愛会館にて

『質疑応答 通訳:西岡力氏』

★質問者 増元照明氏

ありがとうございました。
ひとつだけ、日本の政治家の中にも国民の中にも、北朝鮮が崩壊した時日本に300万人の難民が来ると言っている方がいるんですが、実際北朝鮮が崩壊した時、難民が来ると思われますか?

★金聖民氏

そういう話は実は東京に来て初めて聞きました。
中国に逃げるだろう、韓国に逃げるだろうと言う話はありますが、初めて聞いたことなので今瞬間的に思っていることですけど、瞬間的に考えてお答えするんですが、殆どそういうことは無いんではないか?と思います。
ただ、無視できない点があるとしたら、北朝鮮の人間は日本が世界で一番暮らしやすい金持ちの国だと思っています。
在日朝鮮人がいろんな物資を持って来ているので、それで日本が豊かだと言う事は皆知っている。
ロシアの材木伐採工で行って帰って来た人間とか、ドイツに行って帰って来た人間とかいますから、いろんな国の状況を知っていますけど、その中で日本が一番豊かでいい国だと思っているんです。
だから混乱などでどこか行こうと思ったら、日本に来る可能性はゼロだとは思いませんが、船に乗ってまで来られるだろうか?と。
そういう事を考えると日本に難民がたくさん来ると言うのはちょっと考え難いんじゃないか?と思います。

★質問者 本田勝氏

Img_2575.jpg

お聞きしたいんですけども、脱北者の方は貴重な人だと思うんですけども、まして軍隊にいたという事なので。
私の妹、田口八重子は蓮池さんの情報ですと、軍隊の組織「敵工地」と言うところに所属して、そちらの方でどこか別のルートにいると言う話を聞いておるんですが。
その敵工地と言う組織その物は何なのでしょうか?

それからもう一点、私の妹八重子は軍の移動中の車両と交通事故で、北朝鮮で言えば民間の車とぶつかって交通事故を起して死亡したと言われているんですが、軍の移動中と言うのはそういうことは起きるんでしょうか?

★金聖民氏

第一の質問ですが、敵工地ではなく敵工局だと思います。
敵工局というのは軍の組織であります。
それは朝鮮人民軍の総政治局の下にある直属の機関です。
軍の組織は総参謀部と総政治部の二つの組織に分かれるわけですけども、総参謀部は軍の編成上の空軍とか陸軍とか海軍とかがそこに所属していますが、政治ラインの総政治局のすぐ下に敵工局と言う組織があります。
一般の北朝鮮の人間でも敵工局と言う組織があるということは知っていますけども、そこが何をやってるかはあまり良く知りません。
ただ、私たち一般の軍人が知っているのは敵工局が作っている小さな本です。
冊子です。
その冊子は宣扇(せんどう)資料という、つまり宣伝扇動の宣扇ですね。
敵に会った時に、どうやって敵に政治工作をするのか?
その要領を書いて作ってある本を作って軍人に配っている組織だと理解しています。

その中で敵と対峙した時にどのように政治武装をして相手に勝つのか?
心理戦をやるのか?と言うことが書いてあるんですが、私は日本語で一つだけ知っているのがあるんです。
「我々は朝鮮人民軍だ」と、その本の中に出てくるんです。

ですから日本軍と対峙した時に、日本軍に対してどのような言葉を言って彼らを降伏させるのか?と。
そこに日本語を覚えろと書いてあるんです。
アメリカ軍と戦う時は英語で言えと英語で覚える言葉が書いてある。

しかし敵工局でやる本当の任務は対南工作です。
ふたつあります。
ひとつはビラや物を北から南に送ってそれによる政治工作。
北朝鮮は大変経済が狂っていて餓死者が続出していて、そして闇市ではうどん一杯を食べられなくて泣いている子供たちがたくさんいた。
大変な経済危機だった97年98年でも外貨を使っていい紙を買って来て、濡れないようにコーティングをしてビラを作って南に撒いていたんです。
あるいは金正日の贈り物の時計と言うのがあって、その星印の時計や北朝鮮の一番最高級のタバコを南に撒いていたんですね。
北朝鮮の社会主義がいかに偉大な物であるかと宣伝する為に撒いたんですが、その任務を担当していたのが敵工局です。

もう一つ敵工局でやっている事は対南ラジオ放送です。
実は北朝鮮は南北長官級会談で、お互いの誹謗放送をやめようと提案して来たんですね。
北の人間が南からのラジオを聴くとショックを受けるわけです。
平凡な事実でも北の人は知らないから、大変なショックを受けて変化が起きる。
北からのラジオを南の人が聴いても何の効果も出ない。
そういう中で両方一片にやめようと言う提案をしてきたわけですけども、その北朝鮮がやっていた対南放送を担当する部署が敵工局です。

その長官級会談でですね。
お互いラジオ放送を中断しようと合意したんですが、ですから北朝鮮の代表的な対南放送「統一革命党の声放送」これは放送を中断しました。
しかしその内容はそのまま平壌放送の一部に編成されて、対南番組が平壌放送の中に生まれて、そのまま吸収されて今もやっています。
ですから田口さんはもしかしたらそのラジオ放送の部門、政治工作の部門で何か仕事をさせられているのかもしれません。

率直に申し上げますけども、交通事故はどこの国でも起きるわけです。
北朝鮮で交通事故が起きるとすると軍隊の車両と起こる可能性が高いです。
なぜなら軍隊の車両は民間の車両が来ても避けないからです。
民間の車両は逃げなければならない。
そういう事はあります。

しかし北朝鮮が今死んだと言った事を信用できるか?と言ったら、私は全く信用できないと思います。
一人一人の人たちがなぜ死んだという事になっているか?
そして墓が流れたと言って証拠が出てこないのか?
これは北朝鮮が外に出す事が出来ない重要な地位にいて、秘密を知っているからです。
特に対南工作や対日工作に関係する重要で口外出来ない秘密を知っているので、死んだと言って嘘をついているんだと言うふうに思います。
そういう点では、つまり彼らは秘密を暴露されるのを恐れているから絶対に外へは出すことは出来ない。
大変皆さんは困難な戦いをしていらっしゃると思います。

06.4.12 金聖民 自由北朝鮮放送代表 東京連続集会17(7)友愛会館にて

『金聖民 自由北朝鮮放送代表のお話 その2 通訳:西岡力氏』



★西岡力氏

今せっかく来ていらっしゃいますから、脱北者同士会の会長でもありますので。
脱北者の人たちが来ると会うわけですね。
最新の北朝鮮の内部情報をたくさん持ってらっしゃるので、北朝鮮が今どういう状況にあるのか?
特に北の住民の人たちが今どんな事を考えているのか?
あるいは金正日政権の状況はどうなのか?と言う事をちょっとお聞きしたいと思います。

★金聖民氏

脱北者の中でも私どもの団体は、最近の北朝鮮の情報を多分一番良く知っている団体のひとつではないかと思います。
私たちは実は一週間に一回、北朝鮮の内部に電話をしています。
そして、「今ラジオが聴こえるか?」とか「最近起こったことは何か?」と言う事を聞いています。

それはどうして可能なのか?と言いますとですね。
北朝鮮の国境地域は中国の携帯電話が使えるわけです。
ですから時間の約束をして、こちらからかけるわけには行きませんけども、向こうからかけて来るんです。

最近国境警備隊が国境警備している姿を隠しカメラで撮った映像、あるいは脱北してきた人たちを取り調べて殴っているような映像を入手して我々のHPで公開した事があります。

昨年まではですね。
北朝鮮の幹部たちに対する教育資料として、講演記録と言うのがあるんですね。
それが文章で対外秘で幹部たちが読んでいる。
その本がそのまま外に出て来ていて、それをソウルで入手したり日本で入手したりしていたんですが、今年になってからはですね。
その物じゃなくてそれをデジタルカメラで写してチップで持ち出されて、どんどん内部の情報が外に出ている。

今日は日本のテレビ局もたくさん来ていらっしゃるようですが、最近の状況はですね。
ただ北の状況を写して来いと言うのではなくて、こういう場面をこういう目的でこういうのを撮って来てくれと注文が出来るような状況になっている。(笑い声)

なぜこの話をするのか?と言いますとですね。
北朝鮮の民心が大きく変わったと言うんです。
お金さえ出せばなんでもするようになった。
お金さえ貰えばどんな事でもすると言うふうに北朝鮮は変わってきたと言う事です。
今、例えば北の内部で売春が行われていて、その売春の場面まで直接外に出てきている。

しかし、皆さん方に理解して頂きたい事はですね。
お金さえ払えば何でもやる。
注文してくださいと言う北朝鮮の人たちに、政治的に「お前たちは統一の為に何か組織を作っちゃえ」「活動してみないか?」と言うと、やらない。

北朝鮮の住民はですね。
人間が二つに分かれている。
こちら側の頭ではですね。
金正日が配給をくれないんだから、生き残らなくちゃならないんだから金になることはなんでもやる。
考えているんだけど、こちら側では「お前、統一の為に何かしないか?政治的な事を何かしないか?」と言うとですね。
向こうは「スパイをやれと言う事か?」という事になるんですね。
それは絶対にしない。

今混乱期だと言えると思いますけど、北朝鮮の住民一人一人がですね。
南と直接連携が出来るパイプを持つ事が出来るようになるならば大変な事が起きるから、今それが無いからこのままでいると。

北朝鮮の例えば軍の将軍たちの中で、金正日が政治を失敗していると。
このまま行ったら長くは持たないと言う事を分かっている人は大変多いと。

そしてその様な人たちはですね。
南の情報も皆入手して見ているので、南の政権が先行きの無い北の政権を今支えていると言う事まで知っていると。

その様な人たちからすると韓国はもう絶望的だと。
アメリカに期待をかけているんだけど、それにつながるラインを探せないんだと。
日本はどうか?と言うとラインが無いと。
彼らの中で実は外につながりたいと思っている人が必ずいると私は信じている。

その様な人たちに対してですね。
私たちの脱北者の放送や、あるいはアメリカがやっている「ボイス・オブ・アメリカ放送」や「自由アジア放送」は、その様な人たちに窓口の役割を果たす事が出来るんじゃないか?と私は思っています。

実はですね。
ここでは拉致問題に皆さん関心がありますから拉致問題についてお話を申し上げるんですが、先ほど記者会見でも申し上げたんですが聞いてらっしゃらない方もいるので繰り返しになりますが、1994年ごろですね。
中朝国境地域、とくにフェリョン(会寧)辺りでですね、ある口コミの噂が広まったんですね。
日本人はねずみの尻尾が好きだと、高く買うと、ねずみの尻尾は精力剤だと。
高く売れると言う噂が広まってですね、国境地域にねずみがいなくなってしまった。
皆がねずみ捕りに走った。

そして今ラジオ放送を通じて、西岡先生がソウルに来て北朝鮮に対して拉致被害者の情報を出してくれれば報償すると、お金を払うと言っている。
そういう噂がパッと広がるとですね。
私は多分物凄い数のいろんな情報が出てくると思います。
多分偽物もたくさんあるでしょうけども口コミでそれが広がると、情報が出てくるんじゃないかと思います。

先ほど申し上げたんですが中国の中で捕まって刑務所に入っている脱北者が、中国の刑務所ってラジオ聴けるんですね。
やる事ないですからラジオばっかり聴いている。
それで直接国際電話で金さんの所へ電話がかかってきて、日本人の拉致被害者の写真と日記を持っていると言って。
それで私(=西岡)の電話を教えて私が電話を取ったんですが、どう判断して良いのかが分からなくて、日本にも領事館はあるからといって領事館の電話番号は教えてそことやってくれと言ったんですけども、もちろん確認しなきゃいけないので本当かどうか分かりませんけども、しかしもうすでにそういう反応が出てきている。



心理戦であると思うんですけどね、こういう事は。
北朝鮮の人たちは拉致の話を聞けばですね。
罪のない日本人が拉致されているという話を聞けば、それは自分がやった事ではないにしても、申しわけないと言う気持ちは北朝鮮の人間にも出てくる。
特に血縁関係の、家族が家族を探していると言う、日本の家族の直接の訴えを朝鮮の人たちが聴くことが出来ればですね。
絶対に感じる物があるはずだと。
それを普遍的な人権とか人間の良心とか言いますけども、そういう事に訴える訴えを継続してやっていけばですね。
少なくとも日本人に危害を加えようとしないで守ろうと言う心を持つんじゃないかと。
北朝鮮の人たちも人間です。
酷い状況におかれていますし、ひどい事もしているわけですけども、しかし心が通じる人間だと訴えたいと思います。

北朝鮮ではですね。
昔は北朝鮮の人間は純真だと言ってたんですけども、それは無くなりました。
お金のためなら何でもやると言う風に変わってしまいました。
最近も電話で内部から聞いたんですが、国境警備隊で長い事勤めていて金を大変集めた兵士が軍の保衛隊ですから憲兵隊ですね。
憲兵隊の部長の家を買ったんです。
兵士が憲兵隊長の家に住んでるんです。
お金で買える。
それが発覚して処罰されたんです。
お金があれば憲兵隊長も家を売っちゃうんです。

北朝鮮はそれくらい混乱しているんですけども、しかしまた金正日は譲歩しようとは思ってなくて、自分の後継者を息子にしようとしている。
鉄のような統治を続けようとしているんです。
代を世襲で。
そういう非正常な北朝鮮に対してその政権を倒すという事が北朝鮮の人民を助ける事になり、拉致問題解決の究極の目標ではないかと思っているんですが、そのために出来る限りの事を皆がそれぞれやるべきだ。
ラジオ放送であればラジオ放送であると。
拉致被害者救出運動は救出運動、それぞれがそれぞれに出来る限りの事をやって北朝鮮に働きかけて、政権を倒す事を目指すべきだと思っています。

ですから私は金正日政権と北朝鮮の人たちは分けて考えなくちゃいけない。
そして金正日政権を倒すためにはどんな手段方法を使っても良いと思います。
それは私たち脱北者皆の考えです。
ですからラジオを今一応やってますし、またある脱北者の団体は北朝鮮にビラを気球で落とすという事をやっています。
またある団体はですね。
日本で本の出た「金正日の料理人」と言う本の写真だけをですね。
出版社と新しく契約して、あの写真を見れば金正日と言うのはこういう男だったのかと、すぐに分かるわけです。
それを濡れても大丈夫なようにコーティングして北に送ると、言う作業をしている。
それで、昔はビラをやったりそういうことは韓国政府がやっていたんです。
しかし韓国政府がやらなくなったから、脱北者がやってるんです。

ですから自分がやろうと思った事は最後まで粘り強くやって行かなくちゃいけないと思っています。
さきほど私は大変だと自分が殺されるとちょっと弱音も吐きましたけども、しかし決意を固めて仕事をしていけば実は韓国社会の中にも同志は多いと。
多くの方が支援をしてくれていると、友達もたくさん出来たと。
同志が増えていると言う事を報告したいと思います。

私は普通の脱北者です。
北にいたら黄長ヨプ先生に会うことが出来なかったような立場です。
しかし脱北者として来て、黄先生にマイクを突きつけて録音お願いしますと言えると。
あるいは今私たちの放送に出てくれている康仁徳・統一部前長官とか、李東○(複の扁を香に)前国会議員とか趙甲済・月刊朝鮮の前編集長とかそういう人たちが大変有名な人たちばかり。
しかしそういう人たちが私たちを助けてくれるのは、この放送に意味がある。
そして私たちは最後までやろうという決意を意気に感じて助けてくれているのだと思う。

また私は脱北者ですけどもこちらに出てきて、日本は私たち北に住んでいた人よりも北の内部の事をいろいろ知っているんだそうです。
・・・に会ってみて、あるいはジャーナリストに会ってみてそんな事も感じています。
そういう人たちがラジオに出て下さって北朝鮮にアピールする事もまた意味があるんじゃないかと

実はあそこにいる二人の女性、(控え席にいる女性二人、立ち上がって会釈)韓国人なんですけども、韓国で自由北韓放送をボランティアとして手伝っていて、二人とも梨花女子の大学院の北韓学科(?)マスターコースを終えた方であちらの方は日本人と結婚して今日本に住んでいらっしゃって、こちらの方は一ヶ月前に慶応大学に留学に来たんです。
こういう人たちとも私は運動する事によって知り合いが出来て、日本でも私たちを助けてくれています。
そして最後に申し上げますけども、私たちはこの問題を解決するには金正日政権を倒すしかないと思っています。
2400万の北朝鮮の住民を助ける道、そして皆さん方が本当に心から望んでいる拉致被害者を全員取り戻すためにも金正日政権を倒すしかない。
それが究極の目標だと思っておりまして、そのためには私どもは出来る限りの努力を今後もしていくことをお誓いして、そしてそのことの中で、小さいけれども確実な何かの成果を上げたいと思っています。
成果を上げた時は是非拍手を送ってくださるかと思います。
ありがとうございました。(拍手)

06.4.12 海老原智治さん 東京連続集会17(6)友愛会館にて

『海老原智治 救う会タイ連絡員の報告』

★西岡力氏

先ほど紹介しましたけどタイから海老原さんが来てくださっていますので、一言ご挨拶を。

★海老原智治氏

Img_2569.jpg

タイの海老原です。(拍手)
タイの方では12月の国民大集会以降、その時の訪日の様子がかなり大きくタイで報道されて、テレビではここでの集会それから日比谷での集会も含めまして連日報道されておりまして。

私、社会認識と言う事で言いますと、その様な報道が出るときはパッと意識が行くんですけども、中々それが持続しない。
且つそれが国民的な支援運動につながるというのにまだまだ至っていないという厳しい状況にあります。
その様な状況から、私のような在住の日本人が、まず当初の支援運動のきっかけ作りとして果たすべき役割、これ非常に大きいと考えております。
その様な視点からですね、活動を行っております。

その前にタイ政府および社会の認識をもう少し申し上げますとタイ外務省・・・(聞き取れず)っておりますが、タイ外務省の言葉としては

「我々は北朝鮮を非難するその様なつもりは無い。北朝鮮とタイの関係は良好な物と認識している。そのためタイ政府は北朝鮮政府と協力の下にこのタイ人拉致問題という物を解決していきたい」

だからこれまでも公式にはタイ政府は「拉致」と言う言葉は使わずに「タイ人行方不明者」と言う認定をしている。
そういう状況であります。
ただし私どもに伝えている・・・(聞き取れず)状況は行方不明と言うことではなくて、強制的に拉致されたのであると言うことは政府も分かっているが言う状況ではない。
まぁそのような事であると。

社会状況としては認識はこのような事でありますが、その様な中で私どもの方はですね。
様々な拉致問題の個別の問題の調査、事実がどうであるのか?
それを集めてタイ政府に出していく。
タイ政府の判断材料とするために出していくのと同時に、そういった事の社会発信、これを重要な物であると認識しております。

それに関しましてタイ人拉致問題、今現在確実に明らかになっているのはアノーチャ・パンジョイさん一名ですけど、これの資料と言いますか精細な証言はジェンキンスさんが書きました「告白」
あれに詳細な事実があるという事で、今のところこれがタイ人拉致の根本文献、根本資料だというふうに考えています。

最近2月にこのタイ語での版権を取得しまして、現在早ければ年内にタイ語訳をタイで出版する準備を進めております。
しかし、自費出版に成らざるを得ないという事がありまして、資金的に寄付に依存するしかない。
そこでちょっと根本的なものがあるんですが、スムーズに行けば年内に出版出来る予定です。

その様な事を含めまして、拉致問題と言う事が個別の行方不明事件なんていうことではなくて、北朝鮮政府の国家による犯罪行為である。
そのような犯罪行為にタイ国民が晒された、このような問題行動、これをきちんと発表して社会認識をするというのが、私どもの役割かと考えております。
特に拉致問題に関しましては、世界でもっとも詳細な情報が集まっているのはこの日本です。
それを体系的にタイに導入しましてタイ語で発信していく。
この部分が大きな役割と考えております。(拍手)

★西岡力氏

ありがとうございます。
去年の11月でしたっけ?
11月にチェンマイに行ったんですよ、私と増元さんとで。
チェンマイ空港でですね。
アノーチャさんの家族と会えてチェンマイ空港で帰るときにですね。
知らない日本人が空港にいるんです。
それで、増元さんにサインでも求めているのかな?と思って。(笑い声)
増元さん有名になったのかな?と。(笑い声)

ずっと空港で待っていてくれたんです。
チェンマイの大学の先生なんです、海老原さん。
日本語を教えてらっしゃってタイ語の研究家でいらっしゃるんですが、タイ人の奥さんを持ってらっしゃってチェンマイで教えてるんですが。

放送か何かで増元さんがチェンマイに来ているという事だけ分かったと。
何時の飛行機に乗るか分からないけれど、空港にいれば会えるだろうとずっと待っていてくださって、飛行機の時間までちょっとしかなかったのでちょっとだけ話をして名刺交換をして、「何か出来る事があったらやります」と言ってくださって、タイでも衛星放送を見て拉致被害者の家族の訴えをずっと聞いていたと。
「何か出来ることがあればやりたい」と申し出てくださって、それで12月にアノーチャさんの家族を呼んだときも一緒にタイから来てくださって。

我々タイ語の通訳をどうしようか?と思ってたんですが、言語学者ですから。
自分から来てくれたんで、尚且つあそこは方言があるんですよね?
だからなかなか普通のタイ語の通訳では大変だったと思うんですが、方言の研究をしている方が自分で来て下さったので助けて頂いて。
今度は日本語の資料をタイ語に翻訳すると言う作業をして、タイで活動をしてくださっているという事で。
こういう人がどんどん出てきて世界の拉致が今広がってきていている状況であります。

後30分くらいありますけど、金聖民さん折角来てくれましたから、・・・・(聞き取れず)の話を。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。