2006年06月30日

06.6.28 川人博弁護士 古川了子さん第6回行政訴訟報告会(1)衆議院第2議員会館にて

『川人弁護士による裁判報告』

★司会 二瓶弁護士

それではですね。
今日は早めに(裁判が)終わりましたのでこれからですね。
本日の裁判の報告集会を行います。
最初にたくさんの方に傍聴いただきまして、ありがとうございました。
また傍聴できなかった方がおられると思うんですけど、その方についてはこれから今日あったことについてご報告を致します。
一番最初に今日、荒木さんにですね。
尋問をしました川人弁護士の方からお願いします。

★川人弁護士

Img_1784.jpg

どうもこんにちは、川人です。
ちょっと座って話をしたいと思います。
ちょっとすみません、傍聴で中に入れなかった方、ちょっと手を挙げていただけますか?
ありがとうございます。
それでは傍聴された方、少しダブるかもしれませんがご了解ください。

今日はですね。
この裁判が始まってから、初めての証人尋問が行われました。
荒木さんが証人として証言台に立ちました。
時間が約30分という制約がございましたので、原告代理人からの主尋問が約30分という制約がございました物で、非常に重大な問題を30分で証言すると言うのは中々大変なんですけども、荒木さんの方で非常に的確にですね。
分かりやすく裁判長に証言をして頂いた。
その様に思っています。

荒木さんに証言をしていただいたポイントは、大きく分けて二つございます。
ひとつはですね。
この裁判の中で大きな争点になっているのは、国側は政府の認定した被害者であろうと、そうでない政府が認定していない方であろうとですね。
差別はしていないと。
同じようにですね、救出活動に取り組んでいると、こういう趣旨の事をこの裁判では言ってるわけです。

私どもはそうでは無いということで、明確にですね。
政府が認定した被害者の方とそうで無い方の間にはですね。
取り扱いの違いがあるということを主張しているわけですが、その点について最も詳しい荒木さんに事情を説明をしていただきました。

具体的には政府が認定していない被害者の方々についてはですね。
今までも公式にはですね。
何ら北朝鮮にどなたについて聞いたという事についてはですね。
公式には話してないわけです。
唯一例外は過去、藤田(進)さんと加瀬(テル子)さんについて、写真が出てきたときに若干話が出た事はあるんですが、それ以外はですね。
現在に至るまで公式的に、例えば古川さんについては「こうこうこういうふうに北朝鮮に問いただした」とですね。
その様な説明は一切無いわけであります。

更にはですね。
抽象的には30数名について、北朝鮮に問い合わせをしたというふうに言ってるわけですけども、荒木さんの証言の中でもですね。
これらについてもですね。
あくまで安否の確認と言いますか、行方不明の確認という趣旨で日本政府は北朝鮮に聞いているに過ぎないと。
つまり30数名という人については名前もハッキリしないし、且つ安否の確認という事で聞いているに過ぎない。

日本政府が認定した人については帰国をしてもらうという事で、交渉しているわけでありますから、そういう点でも明らかに言い方も含めて違うんだと。
その辺の事を・・・(聞き取れず)の外務省の担当課長と荒木さんとの間のですね。
荒木さんなどとの会談の模様を証言して頂きました。

そしてそれ以外にですね。
当然の事ですけども日本政府は今まで政府認定者以外についてはですね。
パンフレットを作った事も無いしHPに名前を載せた事も無いですし、国連に働きかけた事も無いわけです。
つまり救出活動と呼べるような事は何もしていないわけですが、そういった点についても荒木さんの方から証言を頂きました。
これがまず大きく第一点の尋問でございます。

で、第二点はですね。
荒木さんがソウルに、竹下(珠路)さんと一緒に2002年の12月6日に行きまして、安明進さんと古川了子さんの事について話を聞いた。
その時の模様についてお話をしていただきました。
その時に安明進さんが書いたですね。
絵、ソウルの915病院の図面があるんですけども、それを裁判所に提出しておりまして安明進さんがですね。
かつて古川了子さんを目撃したということについてのですね。
証言の具体的な内容をですね。
荒木さんの方からお話を頂いたということでございます。

そして政府が横田めぐみさんに関しましてはですね。
安明進さんが1997年の2月に目撃したと、安さんが横田さんを目撃したということですね。
1997年の2月には証言をしたわけです。
その3ヵ月後には日本政府は横田さんを認定したわけですね。
そういった経過からも、安さんの証言を重要な根拠にして政府が横田さんの被害者認定をしたわけですから、そういう比較から言ってもですね。
古川さんについて政府が認定しないのはおかしいじゃないか?と、筋が通らないじゃないか?と、そういうことについてご証言を頂きました。

つまり日本政府としてですね。
これだけ明確な安明進さんの証言がありですね。
尚且つ古川さんも失踪経過を含め、非常に疑わしいところがたくさんあるわけです。
そういった点から考えまして、政府が当然認定すべきだと言うお話いただきました。

あと、荒木さんが最後に裁判官の方に言われたのは、この問題についてはですね。
是非裁判所がきちっと判断をしてもらいたいと、司法が役割を果たしてもらいたいという事をお話いただきました。
政府の担当の部署の方はそれぞれ努力をされているけれども、国家が国として拉致問題についてどのようにやって来たのか?という点については様々な疑問もあるわけで、裁判所で初めてく言う形で争われているわけでして、司法の場できちっと役割を果たして頂きたいという趣旨のお話を、証言をしていただきました。

荒木さんの証言が約30分、今私が概略を申し上げました内容で行われましたが、その後国側から反対尋問が行われました。
ただし、反対尋問は約5分くらいでございましたけども、ありました。
この内容はですね。
要は、今年の2月28日に政府はいろいろ説明したじゃないか?と、外務省は荒木さんにご説明したじゃないか?と、そういう趣旨の尋問をしたわけですけども、内容的には先ほどお話した内容の繰り返しでもありまして、いずれにしても大きなですね。
新たな事実なり新たな尋問があったわけではございません。

それから裁判官の方からはですね。
若干一点だけ質問がありまして、これが質問の趣旨がいまひとつ分からないんですが、要は所謂特定失踪者についてのご家族の方、ですね。
奥さんとか子供さんとかそういう方々が、拉致をされている方にはどのくらいいますか?と、そういう趣旨の質問がありました。
これは質問の趣旨がイマイチ分かりませんが、おそらくですね。
推測するには、要は政府がですね。
拉致被害者として認定した場合にはどなたに通知をしたりですね。
する必要があるかと、そういう事に関連した尋問ではなかったか?というふうに思います。

証人尋問に関しましてはですね。
従いまして全て40分くらいで終了いたしました。
今後の進行に関しましてはですね。
裁判所の方から進行協議期日と申しますが、裁判をどういう進行をするか協議をしたいと言う期日を7月に設けたいと言う事で、7月の18日の午後4時に進行の協議期日が入りました。
これは一応訴訟の形としては非公開となっておりまして、双方の代理人のみが出廷して今後の訴訟の進行について協議する事になります。

私ども原告側からはですね。
法廷でもですね。
是非安明進さんの証言を聞いてもらいたい。
更に原告本人竹下さんの証言も聞いてもらいたい。
あるいは増元さんの証言も聞いて頂きたいと言う事を今日改めて申し上げました。

今後ですね。
18日に証人尋問をどうするか?という事を含めて、あるいは訴訟全体についてどのように進めるかという事が、話し合われることになっております。
以上でございます。
どうもありがとうございました。

★司会 二瓶弁護士

あの、ちょっと付け加えますと、進行協議という事で7月18日に入ったんですけども、それより裁判官からですね。
状況を見たなかで、こちらからはですね。
証人を誰と誰を採用されたいと強く要請したわけですけども、それについては若干気になるような事を言ったんですね。
という事は今後新証言も、これ以上証人尋問しないでと言う事も含めてですね。
その辺も大変気になると、決して、そういうこともありうると。
それをいかに撥ね付けていくかということがですね。
これからの一番の・・・(聞き取れず)ということで、私の感じとしましては次回の進行協議が極めて重要であると言うふうに感じました。

後引き続きましてですね。
今日大変落ち着いて分かりやすく証言して頂きました、調査会の荒木さんの話。
証言についての感想をお願いします。


★古川了子さん第6回行政訴訟&報告会 テキスト一覧表

06.6.28 東京地裁&衆議院第二議員会館にて

※証人尋問要旨 東京地裁606号法廷にて

1 古川了子さん第6回行政訴訟〜〜荒木和博氏の証人尋問要旨〜〜 レポートその1
http://piron326.seesaa.net/article/19971867.html

2 古川了子さん第6回行政訴訟〜〜荒木和博氏の証人尋問要旨〜〜 レポートその2
http://piron326.seesaa.net/article/19972018.html


※報告会テキスト 衆議院第二議員会館にて

3 『川人弁護士による裁判報告』
http://piron326.seesaa.net/article/20076771.html

4 『荒木和博氏のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20106363.html

5 『竹下珠路さん(特定失踪者・古川了子さんの姉)のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20106449.html

6 『飯塚繁雄さんのお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20170086.html

7 『森本美沙さん(特定失踪者・山本美保さんの妹)のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20218659.html

8 『岡田和典 特定失踪者問題調査会理事のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20218775.html

9 『藤野義昭 法律家の会共同代表のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20218836.html

10 『木村晋介 法律家の会共同代表のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20218915.html

11 『生島馨子さん(特定失踪者・生島孝子さんの姉)のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20255208.html

12 『佐々木アイ子さん(特定失踪者・佐々木悦子さんの母)のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20255272.html

13 『特定失踪者・宮本直樹さんのお兄さん・お母さんのお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20255358.html

14 『特定失踪者・寺島佐津子さんのお母さんのお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20255428.html

15 『高野美幸さん(特定失踪者・高野清文さんの妹)のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20255494.html

16 『内田三津夫さん(寺越昭二さんの三男)のお話』
http://piron326.seesaa.net/article/20342315.html

※調査会記者会見より 衆議院第ニ議員会館にて

17 『荒木和博氏〜〜調査会記者会見より』
http://piron326.seesaa.net/article/20342364.html
posted by ぴろん at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ご挨拶&お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

崔成龍氏を笑える日本人はいるのか?・・・金英男さん親子の再会劇を見て その3

かつて寺越武志さんの生存が明らかになったとき、安易に北朝鮮へ両親が息子に会いに行く事の危険性を察知していた日本人って一体何人いるのですか?
それが今回の金英男さん親子の再会劇に伴う、崔成龍氏に対する批判の声に関しての率直な私の思いです。

親子の情を引き裂く権利など誰にもありません。
28年も離れ離れの息子が生きていると知って、万難を排して一目会いたいと思う母の心に水を差すなど誰にも出来ない事なのです。
韓国人における肉親同士の結びつきは、日本人の考える以上に強い物があると聞いています。
それに韓国は儒教の影響が強い国。
年長者のいう事に対して目下の者は良くも悪くも絶対服従ですから、崔成龍氏も何はともあれ、年老いた母の意思を尊重し、まずは親子の再会をなりふり構わず最優先しようと思ったとして、韓国人的に考えて一体どこに問題があると言えるのでしょうか?

北朝鮮の影響下での再会が後々禍根を残す事を、彼はどこまで知っていたのか?
それは私にも分かりません。
しかし、ともかくも北朝鮮の誘いに乗って親子の対面を果たすとなれば、北朝鮮のお気に召すような言葉ばかりを並べ立てる必要はある。
つまり日本にとって聞き捨てならない言葉、横田夫妻や日本国民の神経を逆撫でするような言葉ばかりが崔成龍氏の口から出てくるのは当然の事だと思います。
だが彼の発する言葉の矛先はあくまでも北朝鮮に向いているのであり、その言葉を日本がどう受け止めるか?などは二の次の問題ではなかったか?
けれど日本の世論は彼の刺激的な発言に反発し、激しい批判の声が続出しました。

私は昨年秋の東京連続集会で、崔祐英さんと共に救う会主催の集会に参加し、何の問題も無く登壇してお話をする崔成龍氏を間近に拝見しています。
例えその集会での崔成龍氏の態度が心と裏腹の表向きの演技だとしても、たった半年で手のひらを返したように救う会批判、崔祐英さん批判に及ぶ彼の心の変遷がどうしても納得できないのですね。
そこにはきっと彼なりの思惑なり考えなりがあるのではないか?
だから、私は崔成龍氏の物言いについて、ときに感情的と感じるほどの強い批判の声が出ることに、どうしても違和感を感じてしまうのです。
怒りに駆られて視野を狭める前に、彼が北朝鮮に対して急におもねるようになった理由を、こちらも冷静に考える事が何よりも大事ではなかったか?と私は思うのですけれど。

かつての日本も今の韓国を笑えないほど、政府も国民も体たらくでありました。
たまたま9・17があり金正日自ら日本人拉致を認めた事で、日本人は韓国の方々よりもほんの少し先に目覚めただけに過ぎない。
かつて日本が通ってきた道を韓国も後追いをして通ってきただけなのです。
それに韓国よりは多少マシとは言え、日本の対北朝鮮の態度はまだまだ生温いのも現実。
そんなに偉そうに日本も韓国に対して威張れた物ではないでしょう。

それと金英男さん崔桂月さん親子には少し酷な言い方かもしれないが、人間身を持って体験し、転んで怪我をして痛みを感じないと分からないこともあるということなのかな?という思いで、私は今回の再会劇の成り行きを見ています。
そうであれば再び崔成龍氏との情報交換を含め、日本と韓国の共闘の余地はあるのではありませんかね?
なによりも今回の金英男さんの問題を、たった一回の再会劇で終わらせない為にも、韓国側も拉致問題の本質について深く学んでもらう必要はある。
そこのところ、一足先に目覚めた日本の側にも果たせる役割という物はあるのではありませんか?
韓国が目覚めてくれれば、日本人拉致被害者救出運動にとってもプラスになることは間違いが無いのだから。

そういう意味でも日本の側が嫌韓感情に溺れている場合では無いと私は思っています。
本気で被害者を救うのならば、私たちは常に冷静にそして強かであるべきだと思います。

・・・・・・・・・・
参考リンク

★朝鮮日報より
「会見は北の政治ショーに過ぎない」
posted by ぴろん at 13:56| Comment(1) | TrackBack(0) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

私たちが想像しておくべきこと・・・金英男さん親子の再会劇を見て その2

「福留貴美子さん拉致事件を考える集い」より
荒木和博氏の講演から一部抜粋
http://piron326.seesaa.net/article/19617425.html

だから拉致被害者が何となくイメージとして、無理矢理つれて行かれて、何とか日本に帰りたいと思ってですね。
ただじっとしていると言うふうに思うイメージを思い描いていると、後でおそらくそれと現実のギャップがですね。
相当違った物が見えてくると。
その時に我々騙されたとか言う事をですね。
なってしまうと、これは拙いです。

そうじゃなくて、ああいう国の中にいるんですから、当然そういうことをさせられたと言う事はあるわけで。
それが例え半分くらい本気で彼らがやっていたとしても、それをですね。
最終的に我々は全て悪事を働いていたと言うような見方をする事は出来ないであろうと、言うふうに思うわけでありまして、その点をどうかご理解を頂きたいと思います。
福留さんの事件はまさに、そういう事件のひとつの象徴であります。

※太字は管理人による

荒木氏のいう「そういうこと」とは当然、「北朝鮮の利を適えるための工作活動全般」を指すのは改めて指摘するまでもない事です。
今回の金英男さんと崔桂月さん親子の再会劇を見て、真っ先に私が思ったのはこのこと。
少し自分の思うところを以下に書き綴ってみようと思います。

金英男さんは明らかに北朝鮮の工作活動に従事させられている人です。
将軍様マンセーのカルト国家で生き延びる為に、彼は自分の心を殺して自分の人生を翻弄した憎い敵、金正日のために忠誠を尽くさねばならないのです。
こんな悲劇が他のどんな世界にあるというのでしょうか?

この非情な現実が、どれだけ英男さんの心を苦しめたか?
平和な国で自由な生活を貪っている自分には、彼の苦悩を想像する事は到底出来ません。
顔色ひとつ変えず涙を流す事さえ許されない状況で、淡々と母との対面を済ませ、見え透いた嘘だらけのシナリオに沿った記者会見に臨む英男さんの姿に、今も息を潜めるようにして生きている日本人拉致被害者の姿を重ね合わせてしまいます。

金英男さんの心中を思うとき、彼の発する偽りの言葉一つにいちいち過剰に反応しても仕方が無いと私は思う。
いくら北朝鮮で心を殺して生きてきたとは言え、28年ぶりの母との再会に心を揺さぶられない人などいるでしょうか?
ましてや彼はよど号グループのように自らの意思で北に渡った人ではないのです。
ある日突然無理矢理に北朝鮮に拉致され、誰も頼る人も助けてくれる人もいない中で、必死にこの28年生き延びてきた人なのです。
大事な事は、本来金英男さんが持つであろう人間らしい心を奪い、自由を奪い、彼を生きた屍に仕立て上げた北朝鮮の本質そのものに怒りを向ける事だと思う。

北朝鮮に拉致された何百人もの日本人も、おそらく金英男さんと同様に、生きるために自分の心を殺しているはずです。
自分の心を殺し過ぎて頭がおかしくなってしまった人がいるかもしれません。
あるいは自分の心を殺す事を拒み続けて命を奪われた被害者だっているかもしれません。
望まない相手と強制的に結婚させられたり、子供を産む事を強要された人だっているかもしれない。
偽ドル作り、麻薬作り、核兵器やミサイルなどの製作現場に組み込まれている被害者もいるかもしれません。

平和ボケ日本人の想像力では到底及ばないようなありとあらゆる無理難題を甘受し、涙を流す事さえも封印して彼らは今も生きている事を思うと、私はなんとも言いようの無い重苦しいまでの不快感を覚えるのです。
北朝鮮で生きると言うことは、どんなに理屈の通らない不条理な指示であっても粛々と従わねばならない、という事。
将軍様の意思に逆らうえば命の無くなる国で生き延びるとはどういうことなのか?
今回の茶番劇の向こう側に見える北朝鮮という国の持つ病理を、私たちはしっかりと直視しなければならないのでは無いでしょうか?

今現在帰国を果たしている5人の被害者は、おそらく拉致被害者の中でも比較的恵まれた環境にいた人たちではないか?と私は思っています。
おそらく、彼ら以上に過酷で残酷な環境に置かれた被害者が相当数いるものと私は思う。
北朝鮮が日本への「一時帰国」を認めるに当たっては、当然向こうも日本からの反発が一番少ないと思われるモデルケースを選抜した、と考えるのが妥当では無いでしょうか?
被害者奪還というパンドラの箱を開けたとき、そこには私たちが直視するには余りにもむごすぎる現実が、おそらくあるはずなのです。
それを我が事として受けとめて、帰国を果たした被害者のフォローも含めて、ありとあらゆる現実に私たちは対処する準備は果たして出来ているのでしょうか?

今回の茶番劇に怒りを持つのは、日本人として当然の感情です。
でもその怒りを向ける先を決して間違えてはいけない。
昨日のエントリーにも書きましたが、敵はあくまでも金正日体制そのものなのです。
彼のハリボテのご威光とやらを守るがために、たったそれだけのために、多くの罪も無い人間の人生が翻弄されている。
その不条理こそに、私たちの怒りの矛先は向かうべきだと私は思います。

明らかに北朝鮮は病んでいます。
将軍様に逆らえば命のなくなる国。
自分の心を殺し、生きた屍にならねば生き延びられない国。
それが北朝鮮という国の本質なのです。

この国から全ての拉致被害者を取り返すために、私たちは戦わねばならない。
この異常な国家から被害者を取り返さなければならない。
そのために私たちに求められる覚悟とは何なのか?
今回の金英男さん親子の再会劇を見て、ただ怒りに震えているだけでなく嫌韓感情におぼれているだけでなく、もっと真剣に深刻に深いリアリティを持って、北朝鮮の現実をまずは直視するべきではないでしょうか?
posted by ぴろん at 12:27| Comment(0) | TrackBack(2) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

敵を見失わない冷静さと強かさを・・・金英男さん親子の再会劇を見て

余りにも想定どおりの茶番劇でしたね。
こんな小手先の三文芝居で今更日本の世論は揺るがないと思いましたが、こちらも予想通り、今のところ日本の世論は比較的冷静にこの事態の推移を受けとめているように思います。

それにしても、なんと言いますか。
どうせ芝居を打つならもうちょっと頭の良いやり方はないんでしょうかね?
よほどの大馬鹿でもなければ、あの猿芝居が日本の世論に通じるかどうかくらい、判断は付きそうなものだと思いますが。

ま、結局の所、コジツケであろうと真っ赤な嘘であろうと、北朝鮮の偉大なる将軍様の意向に添うシナリオであればなんでもかんでも有りなのでしょう。
北朝鮮の繰り出す嘘などどれもこれもそのレベル。
金英男さんの記者会見も、日本の世論の懐柔策というよりはですね。
如何に金正日将軍様へ向けて忠誠を誓うか?どう言い繕えば将軍様のお気に召すか?と考えて、恥も外聞も無くある事ない事口先からありったけのでまかせを並べ立てている・・・と私には見えましたが。

あの記者会見をするために、金英男さんは一体どのくらいリハーサルをしたのでしょう?
彼を監督する監視人たちは、どれ位知恵を絞って将軍様受けをするシナリオを練り上げたのでしょうか?
彼らの眼中には横田夫妻への気配りなど、そもそも初めから存在しないのです。
横田夫妻の怒りや悲しみは私にも十分想像が出来ますが、世論の側が目の前に繰り広げられる現象だけに囚われて、頭に血を上らせると物事の全体像を見失いかねないような気がします。
彼らの中にあるのは、ただただ将軍様のご機嫌を損ねたく無いと言う、新興宗教張りの媚びた忠誠心だけなのではないでしょうかね?
ですから、彼らの発する安っぽい台詞にいちいち過剰反応するのも馬鹿馬鹿しいと、私なぞは思ってしまうのですが。

余りの低レベルな対応にあきれ果てると共に、こういう茶番が大手を振って通用してしまうという、北朝鮮社会が抱える病理の深さに改めて言いようの無い強い不快感を感じています。
この再会劇を韓国世論がどう受けとめてどう反応するかはもう少し様子を見なければなりませんが、いずれにしても日本は今後も断固たる姿勢で、「拉致被害者を全員返せ!」の声を上げ続けなければなりません。

が、ネット上を一回りすると怒りや苛立ちの余り、崔桂月さんと金英男さん親子、あるいは拉北者家族会代表の崔成龍氏に対する風当たりは相変わらず強いようですね。
その気持ちも分かりますが、彼らに対して苛立ってもどうにもならないのも拉致問題の現実であろうかと思います。
私個人としても例えば崔成龍氏の一連の言動には心に引っかかる物があります。
が、彼の言動をあげつらって「だから半島人は駄目だ」とか、「日韓連帯など時間の無駄」などと嫌韓感情をあらわにし、ひとつ駄目なら全部駄目とばかりに韓国をバッサリ切るのも、本気で拉致問題を解決する上では賢明な判断なのかな?と私は思う。

日韓連帯と言っても何も仲良しこよしでべったり張り付くように連帯する必要は無いし、そんな形での連帯など韓国の国情を考えたらハナからできっこないのは周知の事実。
それでも韓国のNGO関係者を通して入手できる情報その他、拉致問題解決のために日本が韓国を利用できる所もあるわけです。
だから、ここで怒りの余りに韓国を切って捨て、日本単独路線を追求するのは賢明だとは私には思えない。

私たちの怒りはあくまでも諸悪の根源、金正日に向けるべきではないでしょうか?
そのために手を取り合えるところは、例え韓国の関係者であっても強かに手を取り合って、良い意味でこちらも利用すれば良いと思っています。
それくらいの気迫なり計算なりが日本の側にもなければ、すべての拉致被害者を取り戻すことなど到底出来るはずも無いとは思いませんか?

・・・・・・・・・・・
過去参考エントリー

★金英男さんご家族の訪朝・再会の報を受けて
http://piron326.seesaa.net/article/19022915.html
posted by ぴろん at 00:10| Comment(0) | TrackBack(2) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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