2006年09月07日

06.9.3 西岡力氏1 新座集会(4)新座商工会館にて

『西岡力 救う会副会長の講演 その1』

Img_2100.jpg



皆さんこんにちは。(「こんにちは」の声)
お忙しい所、国会議員の先生方も来て頂きまして、嬉しく思っています。
今日はちょっと時間があって1時間くらい話しても良いということなので、今日はですね。
今の増元さんの報告を踏まえてですね。
現状がどうなっているのか?今後どういう展開が予想されるのか?ということを申し上げたいと思うんですが、一言で言いますと拉致問題は勝負の時を迎えた。
いよいよ全面解決が近付いている、いうふうに思っております。

金正日に時間稼ぎを許さない。
彼らが拉致被害者を返さないんであれば、いよいよ締め付けを圧力を強めていく。
と言う事こそ、拉致問題解決への正道だと我々は主張してきましたが、実はその様な体制が今整いつつある。
時間稼ぎをすればするほど彼らは苦しくなる。
その様な体制が今出来つつあると言う事であります。

拉致問題解決のためには3つの条件があるというふうに思って、家族会結成そしてその後に救う会を作って10年になりますが、運動をして参りました。
第一は日本国内の世論の高まりであります。
そして第二はそれを背景とした日本政府の毅然とした対応です。
そして三つ目は同盟国アメリカを始めとする国際社会の支援です。
日本の国内世論、日本政府の毅然たる対応、そして国際社会の支援。
この3つを目指して10年近く運動をしてきました。
ここにいらっしゃる皆さんにも大変助けて頂いてここまで来たわけですけども、今この3つがほぼ揃いつつあるというふうに思っております。

そして日本では今の国内政治の情勢になると、9月に安倍晋三政権が出来る可能性が大変高くなって来ている。
そしてブッシュ政権が後2年半ほど続くと。
韓国でも盧武鉉政権の支持率が十数パーセントに落ちてレームダック化が始まって、来年には韓米同盟・日本との友好関係を大きく支持する保守派の政権に変わる可能性が高まっている。
言う政治情勢であります。
ですから、今言ったこの3つの条件が整えば、そして国際政治情勢も我々の味方になるということですが、先ほど申し上げてきた3つの条件について、一つ一つ見ていきたいと思います。

まず国内世論についてですが、増元さんが先ほど最後の方で仰っていましたが、日本政府は世論が無いと動かなかったんだと、言う事を仰いました。
これは事実です。
というのは、日本政府はではいつ国民が拉致されている事を知ったのか?という事です。
いつから知っていたのか?
日本は北朝鮮の工作員が自由に入っていたけれども、事件直後には分からなかったから救えなかったのか?
という事ですが、実は少なくとも9人の被害者については、日本政府は事件発生直後に北朝鮮による拉致だと分かっていたんです。

分かっていないから手を打てなかったんでは無いんです。
分かっていたけれども見捨てたんです。
日本政府がこの4月にポスターを作りまして、「北朝鮮による拉致を日本は見捨てない」と書いてある。
当たり前の事なんですが、なぜそんな事を書かなくちゃいけないのか?とある理由ですね。
30年経って見捨てないとポスターが出てくるのか?
実は過去に見捨てた経緯があった、という事であります。

読売新聞の2002年の12月20日の夕刊。
読売新聞の2002年の12月20日の夕刊に、驚くべき記事が出ていました。
実は増元さんたちが拉致されたのは1978年の8月ですよね?
当時警察庁の警備部という、北朝鮮関係の取締りなどを担当する公安警察ですが、警察庁の警備局の幹部が読売新聞の取材に応じて、実は24年前自分達は知っていたんだと。
しかしそれを公表しなかった、言う事を話しているわけです。

その幹部というのは読売新聞によりますと、おそらく日本で最初に北朝鮮による連続アベック拉致を確信した人物である、いうように読売新聞は書いている。
連続アベック拉致と言うのは蓮池さんたち、地村さんたち、増元さん・市川さんたちですね。
そして富山で未遂事件がありましたね。

この記事を一部読みますとですね。
1978年7月、福井県警から届いた報告書には、特異事案アベック蒸発事件という表題があった。
小浜市の海岸から七夕の夜に失踪した地村保志さん・富貴恵さんの事件だった。
その一週間程前から東京霞ヶ関の警察庁総合庁舎に泊り込んでいた。
この幹部が。
警察の無線傍受施設が、日本海の真ん中で北朝鮮の工作船が発したと見られる電波を捉え、各県警に沿岸警戒活動を指示していたからである。

北の工作船が来ている。
電波で分かって、警備しろという命令が来て、その幹部は一週間泊り込んだ。
そしたらば、その泊り込んでいたときに小浜でアベックが蒸発したと言う事件が起きたと言う報告が来た。
その後まだあるんです。

それからしばらく経って同じ月の31日に、やはり警戒活動中だった。
つまり電波が分かって船が来ていると。
沿岸警戒をかけていたときに、今度は新潟の柏崎市で蓮池薫さん・祐木子さんが行方不明になった。
海岸近くで若い男女が家出する理由が無い。
机の前に積まれた2冊の報告書を前に、元幹部は背筋に寒い物を感じた。
これは記事のそのままです。

更にその翌月、鹿児島で市川修一さん・増元るみ子さんが失踪。
富山県高岡市でもアベック失踪未遂事件が起きた。
高岡では沿岸を高速で走る不審な船が目撃されていた。
現場に残されていた猿轡を、ゴム製の猿轡が高岡の未遂事件では残されていたんですが。
韓国当局に照会すると、「我が国に不法侵入し死亡した北朝鮮工作員が所持していた物と極めて似ている」という回答が返ってきた。
不安は確信に変わった。
北朝鮮が拉致しています、と言う報告書を書いたと。
それを受け取った上司たちも、これは間違いないと声をそろえた。
言うのが記事に載っています。

工作船が来ているのが分かっていて警戒している時に、アベックが連れていかれたと。
現場に未遂事件では猿轡があって、韓国に照会したらば韓国で発見された物と同じだと分かっていたと言う事です。
じゃあ、その幹部が書いた報告書を誰が握りつぶしたのか?と。

実は78年の8月に拉致があった、7月8月にあったんですね。
次の年の79年の春に警察庁で秘密に会議があった。
関係の4県の担当者が呼ばれた。
つまり鹿児島・福井・富山・新潟ですよね?
各県警の担当者が呼ばれたと。
そしてそこで、電波傍受を秘密にする為に事件を公開しない。
電波傍受を秘密にする為に事件を公開しない事と決定された。
その元幹部が読売新聞に話しています。

分かっていたけれども公開しない事に決めた。
産経新聞が、実は1979年の春に書いてありますけど、次の年の80年の1月に最初の拉致問題の報道をしますよね?
これは、その会議に多分出ていた誰かが、公開しないという原則は余りにもひどいと思って一部情報をリークしたと思います。
産経新聞は書けたんです。

分かっていたけど手を出さない。
6人のアベックと、それから二人の未遂がありますからそれで8人。
もう一人、石川県の宇出津海岸で拉致された久米(裕)さんの事。
久米さんの犯人は捕まっていたと言う事を、ご存知の方は多いと思いますけど。
つまり9人については分かっていた、最初から、という事です。
報告書があるんです。
どこかに、警察庁に。

警察がその方針を変えるのは、その10年後です。
1987年の11月に、大韓機爆破事件が起きたんです。
拉致を分かっていたけれども手を打たなかったら、新たなテロが起きた。
拉致被害者がテロリストの教師になって、テロリストが日本人に化けて日本のパスポートを持って115人空中で爆殺した。
そこで警察は方針を変えて、拉致されていると言う事を、日本が拉致されていると言う事を分かっているという事を公開するんです。
有名な梶山静六答弁が1988年の3月に、大韓機爆破事件の直後に参議院の予算委員会であるわけです。
3組のアベック失踪について、北朝鮮による拉致の疑いが十分濃厚であると、いう答弁をするわけですね。

それは何故そこで出来たのか?と言うと、新しい証拠がそこで出たんじゃないんです。
最初から分かっていたから答弁出来たんです。
金賢姫は蓮池さんや地村さんや増元さんの事を証言していないんです。
田口さんの事は証言している。
それならなんでアベックの事が言えたのか?
最初から分かっていたから言えた。

ところがそれでも世論は起きなかった。
なぜならマスコミが今度はそれを無視した。
梶山答弁を朝日新聞も読売新聞も毎日新聞も一行も書かなかった。
無かった事にしたんです。
国会で治安の最高責任者が「日本人が北朝鮮に拉致されている」と言っているのに、書かなかった。
10年間は政府が知っていながら見捨てたと。
後の10年間は政府が答弁をしているのに、少なくとも警察は答弁をしているのに、今度はマスコミが、そして外務省と政治が警察の情報発信を潰したと、言う事です。

梶山答弁はマスコミが書かなかったですね。
そしてその後2年後に金丸訪朝になるわけです。
その時実は金丸さんは金日成と会っているわけです。
2年前に国会で政府の治安の最高責任者が「北朝鮮による拉致の疑いが十分濃厚である」と言っている事について、与党の元副総裁と言う人が、それも総理大臣の親書を持って行った人が一言も触れなかった。
有本さんたちは、金丸訪朝団のときに何とか取り上げてもらおうと思って、北朝鮮から来た手紙のコピーを持って金丸さんに会いに行ったけど会ってくれなかったと。
その訪朝団の事務総長の石井さんと言う人の事務所に行って会ったという話がありますけど、分かっているのに取り上げなかったんです、政治家が。

私はあるところで海部元総理と会いましたが、海部元総理は「自分は拉致問題に詳しい」と言うんです。
何故ですか?と聞いたら、自分が総理になったときに警察が来た。
金丸訪朝を前にして警察が、「総理、日朝関係を軽々に動かさないで下さい。拉致問題は深刻です」と言われた。
ブリーフィングを受けたと。
総理大臣はそこで知っていたんです。
しかし、自分の名前で金丸さんに手紙を託していながら、そこに増元るみ子と書かなかったんです。
分かっていたけど手を打たなかった。
分かっていて、北朝鮮と話をする事が出来た。
最高指導者と日本の政治家が会えるときに出さなかった。
小泉訪朝ではなくて、金丸訪朝で主要議題になるべきだったわけです。
それは90年の話です。
1990年。

そしてその91年から92年にかけて8回、今度は外務省が日朝交渉をするわけです。
そこで拉致問題が正式に会談で取り上げられたのは一回だけです。
第三回会談で、田口八重子さんの事が一回だけ取り上げられただけで、先ほど言っていますアベックの事について政府が最初から分かっていたのに、国会でも取り上げているのに、外務省はその8回の会談の中で増元るみ子と言う名前を一度も出さなかったんです。
分かっていないから出さないんではなくて、分かっているけれども見捨てたんです。
北朝鮮がけしからんと言ったんじゃ無い。
出さなかったんです。

この状況を変えたのは何か?というと拉致発生から20年経った1997年、安明進さんの証言の後で横田めぐみさんの拉致が明らかになった。
横田さんのご両親は大変悩まれた。
名前を出して写真などを持って訴えたらば、北朝鮮にいるめぐみがもしかしたら殺されてしまうかもしれない。
20年間はどこにいたのか分からなかったけれども、やっと消息が分かった時に親がやる事が、娘にとってマイナスになると。
危害を加えられたらたまらない。
娘は20年間、「お父さんお母さん、いつ助けに来てくれるの?」と思っていたはずだと。

しかしいろいろ調べてみると過去20年間、拉致が発生して増元さんたちの事は産経新聞の報道があったり、大韓航空機爆破事件があったりして、分かっていたけれども政府は取り組まなかったと。
20年間過ぎていると。
このまま新潟出身のYさんというような形で記者会見をしても、多分マスコミは一過性で一度報道してすぐ終わるだろうと。
そうするとあと20年、何も起きないかもしれない。
親たちはみな死ぬだろうと。
一定のリスクはあるだろうけども、世論に訴える、と言う選択を家族会はした。
横田さんたちがして、そこに、増元さんたちも合流したんです。

20年間は政府が動いてくれるだろうと思って信じて何もしないで待っていた。
特に増元さんたちは産経新聞の報道があって、ある程度分かっていた。
しかし動いたら危ないといわれていたから、動かなかったわけです。
そしたら20年見捨てられていた。

・・・その2に続く・・・


新座集会のテキストアップに関して

今月3日、埼玉県新座市で開催された「北朝鮮に拉致された日本人を救うための四市協議会総会および記念講演会」のテキストアップに関して、事前にお知らせです。

この集会のテキスト化は、同じ集会に参加されたblue-jewelさんと分担して現在作業を進行中です。
最初に登壇された増元さんの分をblue-jewelさんが、二番手に登壇した西岡力氏の分を私が担当しています。
いつもは登壇の順にテキストをご紹介しているのですが、今回はテキストが出来た順からBlog上にアップする予定ですので、順番が前後する事をご了承ください。

この新座集会の模様は全文音声ファイルつきで紹介する予定です。
音声ファイルの容量の関係で、増元さんは3分割、西岡氏は4分割で紹介をさせて頂きます。
どうぞ宜しくお願い致します。

尚テキストのアップ順が前後して話が分からなくなるのを防ぐ為に、以下にテキストの一覧表を添付しますのでご利用ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★新座集会テキスト一覧表

「北朝鮮に拉致された日本人を救うための四市協議会総会および記念講演会」より
06.9.3 新座商工会館にて


1 増元照明 家族会事務局長の講演 その1
http://piron326.seesaa.net/article/23632872.html

2 増元照明 家族会事務局長の講演 その2
http://piron326.seesaa.net/article/23756512.html

3 増元照明 家族会事務局長の講演 その3
http://piron326.seesaa.net/article/23756676.html

4 西岡力 救う会副会長の講演 その1
http://piron326.seesaa.net/article/23391279.html

5 西岡力 救う会副会長の講演 その2
http://piron326.seesaa.net/article/23445529.html

6 西岡力 救う会副会長の講演 その3
http://piron326.seesaa.net/article/23488659.html

7 西岡力 救う会副会長の講演 その4
http://piron326.seesaa.net/article/23540099.html

8 質疑応答
http://piron326.seesaa.net/article/23632738.html
posted by ぴろん at 12:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ご挨拶&お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。