2006年11月30日

06.11.16 西岡力氏2 東京連続集会23(4)友愛会館にて

訪米団報告と北朝鮮の動き 東京連続集会23
06.11.16 友愛会館にて

『西岡力 救う会副会長の講演 その2』

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圧力をかける事についてで、我々は前から国際連帯という事をずっとやってきましたので、国際社会で実質的に強制力を持っているのは国連の安保理事会だけですから、それ以外の組織は国際世論を盛り上げると言う点では価値がありますけども、強制力は無いわけです。
しかしいよいよ安保理事会で北朝鮮問題が取り上げられるようになったわけです。
私はこういうときが来ると前から言っていたわけです。
そのときはむしろをひいてニューヨークで座り込みをしようと前から言っていたんですけど、それをしなくても常任理事国の大使が皆会ってくれましたからちょっと私の読みが外れたんですが。
拉致を安保理事会が入れないで、核問題だけで議論するんだったら座り込みをしなくちゃいけないと思っていたんですが、しかしこれは日本の外務省も全力を尽くして、前々から実は2年位前からこうなったときはこうして欲しいと。
安保理事会で北朝鮮の制裁決議が出たときに拉致という言葉が入らないと拉致問題が棚上げになりかねないと、いう事をずっと言い続けていたんですね。

イラクに対する安保理決議の1441号決議には、これはイラクは大量破壊兵器を持っている疑いが強いと。
だから軍事制裁も含める方法で大量破壊兵器をイラクから取り上げなくちゃいけないとあるわけです。
これが戦争の根拠になったんですが、その戦争の根拠になった安保理理事会の決議の中にイラクがクウェート人を拉致していまだに帰さないという事が書いてあるわけです。
クウェート政府がイラクの大量破壊兵器のところで、自分のところの拉致の事も書いてくれといって外交力で入れさせたと。
クウェートが出来た事を日本が出来るかどうかだと、いう事を言っていたわけなんですけど、日本政府は頑張りまして今回の北朝鮮に対する制裁決議の前文に、理由を書く前の前文のところにですね。
人道上の懸念、humanitarian consequences(※1)と言うんですが、複数形なんですね。
拉致だけじゃなくて北朝鮮内部の人権上の問題も含んで、国際社会の人道上の懸念も含んで北朝鮮の政府は誠実に対応すると言う文が入ったわけです。

※1 humanitarian=人道主義の、博愛の consequence=結果、成りゆき、影響、(論理的な)帰結、重大さ、主要性

もともとの原案では「拉致問題を含む人道上の懸念に対して」と拉致問題と言うふうに特定された文章を日本は作ったんです。
ところが中国が反対した。
今回国連へ行って分かったんですが、中国が反対して「拉致問題を含む」と言う箇所をカットさせた。
本当は「人道上の懸念」と言うところを全部カットしようとしたんだけど、そこは日本が頑張って「そこは折り合えない」と。
アメリカやイギリスやフランスもそれについては日本に賛成した。
それで核問題で北朝鮮に対して制裁する事が目的で、中国が拒否権を使うわけですよね?
中国が反対する事はなるべく入れたくないわけですけど、「人道上の懸念」という言葉は残った。

このタイミングでニューヨークへ行ったという事はつまり北朝鮮は核を簡単には放棄しないと。
6者協議に戻るという事が我々ニューヨークに行ったときに出ましたけど、核を持った核保有国の資格を持って6者協議に出てくると今は言っているわけですね。
国際社会は北朝鮮から核兵器を取り上げると言っているんです。
そこは基本的な矛盾は解消されていませんから近くまた安保理事会で、北朝鮮の核問題でより厳しい制裁決議案の議論がされるだろうと。
イラクの場合も何回もされているわけです。
この次には「人道上の懸念」と言う抽象的な言葉ではなくて、「外国人を拉致して帰さないことも許されない」と、いう事を書いて欲しい。

それを書き入れる事が出来ればですね。
北朝鮮が国際社会の圧力で本当に苦しくなって、まだもう少しかかると思いますよ?
本当に苦しくなったらば、苦しくなったときに本当の交渉が始まるわけですね。
ごまかしではない本当の交渉が始まるわけですが、あるいは金正日政権が倒れて次の政権かもしれません。
でも交渉の始まったときに国連の制裁を解除して欲しいと北は要求するわけですね。
その代わり何をするのか?
核を全部出しますと、原子炉を凍結しますと、じゃあ良かったという事になるかどうか?ですね。
でも安保理事会の制裁決議に拉致という事が書いてある。
書いてあればですね。
その理由が解除されない限り、制裁を解除出来ないんです。
安保理事会で決めた事ですから。

日本はミサイル発射のときと核実験のときに単独制裁をしています。
国際制裁より先にしましたけども、その時に明確に日本のこの万景峰号を止めたりすべての船舶を止めたりしている制裁の理由の一つは、北朝鮮が拉致問題で誠実な対応を取っていないことだと。
当時官房長官だった安倍さんが話したり、核のときは政府が出した文書に書き込んだんです。
従って、6ヶ月経ったらまた見直すことになっていますが、見直すときに核問題で何らかの進展があったとしても拉致問題が何も動いてなければ日本は制裁を解除しないんです。
国際社会の制裁をその水準まで持っていく、という事が我々の今回の訪米の目的だったわけです。

で、その為には安全保障理事会だと。
安全保障理事会の常任理事国が力を持ってますから、拒否権を持っているので、5つの常任理事国に「会ってくれ」と言ったわけです。
そしたら中国は、4つは会ってくれた。
(アメリカの)ボルトン大使は「自分のところは良く分かっているから、他の4つの常任理事国のところへ行ってくれ」と。
で、「北朝鮮が話せば分かるような常識の通じる国では無い事を説明しておいてくれ」と言われたんですね。
イギリスやフランスも拉致問題良く分かっていて、イギリスの次席大使は女性だったですけど、日本語の研修を受けたことのある人で、「私は拉致被害者の現場に行きました」と言ってましたね。
めぐみさん(の拉致現場)、新潟へ行ったんじゃないか?と言う印象だったですね。

大変関心を持っていましたし、フランスは「世界で一番人権問題を捉えているのはフランスだ」と言っているんです。
我々に30分くらい、フランスではいかに北朝鮮の人権問題をやっているか?とブリーフィングしてくれたんですね。
先に言うよりも。
「フランスはEUの他の国は北朝鮮と国交を持っているけど、人権状況が酷いので国交を持たないんだ」と。
「今もその決定を後悔していない」と。
そう言っていました。

ロシアはですね。
ロシア代表部に我々を入れないでですね。
国連本部の中のラウンジで30分会うことになったんですけど、10分くらい遅れて来てですね。
それで5分くらい早く「ちょっと次の会議があるから」と言って席を立っちゃって。
だから「重大な問題で同情します」と言う話は、で「本国に伝えます」と。
「拉致被害者の家族には心から同情します」と、「頂いた情報はすべて政府に伝える」と、「すべての事件が解決されるように祈っています」と言ってすぐ立っちゃったんですけど。
で、中国は会わなかった。

そしてそれに対してもう一つ国連に対して訴える事は、中国はこういうんですけど、「拉致問題は日朝二国間の問題だ」と。
「これを国際的な核問題と一緒にするな」と「拉致問題は日朝二国で解決して欲しい」と言うんですけども、そうではないと。
中国人を含んだ世界中の12ヶ国から拉致が起きているんだという事を、国際社会にアピールしようと。
特にフランス人の拉致についてフランスは安全保障理事会の常任理事国でもありますから、強くアピールしたいと思ってフランスを含む12ヶ国のうち、日本と、韓国はもう被害者家族が運動していますから、韓国人が拉致されていますと我々が通報することもないので、日本と韓国を除く10ヶ国の代表部を訪問しようとしたら、そのうち中国は拒否したので9ヶ国と会えたんです。
被害国の中でも中国だけは会わない。

でもそれ以外のところでは話が進んでいまして、特にレバノンに対してですね。
レバノンの被害者は78年に拉致されて79年に全員帰って来ているんですね。
ところが(4人の被害者のうち一人だけ)妊娠していたので、ハイダールさん(の娘のシハームさん)が(北朝鮮に)戻ったんですけど、これはレバノンの1979年の新聞なんです。
アラビア語なんですけど、この新聞によるとレバノン政府は帰って来た4人を調査したと。
そうしたらばその4人はですね。
「自分たちは北朝鮮である施設に入れられてスパイの訓練を受けた」と、「そこには28人の若い女性がいた」と。
「その中にはフランス人3人、イタリア人3人、オランダ人2人、その他中東や西ヨーロッパから来た女性が含まれていた」
言っていると、この新聞に書いてあるわけです。

レバノン政府は調査しているんだから調書があるはずだと。
そのレバノン政府の公式の調書自体を公開して欲しいと。
レバノン代表部に言ってレバノン政府に要請したら、「重大なことだ、本国に伝える」と。
そして「日本の外務省からもレバノン政府にそういう要請があればとより良いと思う」と言ったので、国連から帰ってきまして日本の外務省に「それをやって欲しい」と言ったら「やります」と言いましたので。
レバノンが今内戦があったりして結構大変ですから古い記録が残っているかどうかちょっと心配ですが、レバノンの公安当局はその記録を持っているわけです。
それがオランダとかフランスとかイタリア政府がレバノンに、我々が「これがこの新聞です」と、「これに書いてあるんだからレバノン政府に聞いてみてください」と言ったので、オランダ政府は特に「すぐにレバノンに聞きに行きます」と言っていました。
国際問題になればつまり日本人だけの問題じゃないという事が明らかになる。

それを一歩進めてですね。
12月13日には、先ほど平田事務局長がご紹介しましたが、これは集会じゃなくて国際会議をやると。
狭いところで関係者だけとあとマスコミが入ってもらってですね。
拉致の被害者は世界中にいると。
特にその目玉はですね。
そのときまでにレバノン政府の情報が出ていれば一番良いんですが、崔銀姫さんに日本に来てもらいます。
マカオの孔(令イン=貝二つの下に言 Hong Leng-ieng)さんの事を見た。
見たというか、一年間隣の招待所で暮らしていて親しく話していた崔銀姫さん。
そしてフランス人拉致について詳しい情報を聞いている。
ヨルダン人にも会っている。
マレーシア人拉致についても話を聞いている崔銀姫さん。

日本人の拉致被害者の人からですね。
主婦の友と言う雑誌を貸してもらって編み物をしたっていっているんですね、崔銀姫さん。
蓮池さんたちもその主婦の友を見ていますから、同じあれじゃないかな?と思いますけどね。
その崔銀姫さんに来てもらって、それとアメリカの北朝鮮人権特使の人に、今何とか来てくれと言って接触している最中ですが。
それから先ほど国連も北朝鮮人権で国連が任命した北朝鮮人権報告官というのがいるんです。
毎年北朝鮮の人権状況を報告する人ですがタイ人なんですね。
ウンテッドさんというタイ人の大学教授も、その時来てくれる事になった。
あと日本でフランスの大使館の外交官とかレバノンの外交官とか、そういう人・関係者を呼んで、そこで崔銀姫さんの証言をきちっと聞いてもらう、いう事をやろうと思っています。
で、国際的な圧力を強めるという事ですね。

そして最後に安全を図るために何をするか?という事ですが、政府の対応方針には入ったんですが、そして全閣僚が入っている対策本部も出来たんですけど、しかしまだ安全を図ることについて政府が表立ってやっていることは無いです。
北朝鮮に対して協議をするとか引渡しを、あと警察が捜査をするとかいうことしか。
今何をしているか?と言う表があるんですが、各省庁にですね。
安全のことについては、まだ具体的なことは進んでいないわけです。

その一環として実は総務省の命令放送があったわけです。
NHKに対して命令放送をという、法に基づいてNHKの国際放送で拉致問題をよりたくさん取り上げて欲しいという事を命令したわけですね。
これは法律に基づいたことですから、出来るわけです。
で、安全を確保するという事を決めたわけですね。
じゃあ、安全を確保するために何が出来るか?と言ったらば、つまり本人たちと連絡を取って「気を落とすな」と「絶対に救いに行くから頑張ってください」という事を伝えることですよね?

ベトナムのアメリカ軍の捕虜がですね。
何人も捕まっていたわけですけども、アメリカはビラをたくさん撒いてラジオ放送もやってですね。
そのビラを見る事が出来た捕虜の人たちは自殺をしようと思ったけど踏みとどまった。
何かですね、水牢みたいなところに入れられてですね。
ここまでこうなって(首のところに手をかざして水牢の水の量を表現)、眠るとバサッとなって溺れて死んじゃうと言うところに漬けられていたりとかそういう事があったんですね。
アメリカ兵がですね。
そんなところへ、アメリカは絶対に忘れていなくて救おうとしていると。
自分と言う存在は忘れられていないんだと思えると人間は頑張れる。

だから、あらゆる方法を使って中にいる人たちに「頑張れ!」と「もう少しで助けに行くから」という事が伝えられるかどうかと言うのは健康が維持出来るかどうか?
精神的なものも含めてですね。
頑張れるかどうか?に関わってくるわけです。
で、実際にNHKの朝鮮語の国際放送は北朝鮮の中で聴かれているわけです。
届いているわけです。

もうひとつ、ここで来てもらって話をしましたよね?
自由北朝鮮放送と言う脱北者の人たちがやっている放送局があって、そこに私が1週間に10分枠を持って、毎回朝鮮語で北朝鮮の幹部たちに対して「今生きている被害者に危害を加えたら絶対に許さないと、「日本国はその責任者を草の根分けても捜し出して、絶対に裁判にかける」と、「これは時効は無い」
「しかし守ってくれたり、救出に役立つ情報を出してくれたりした人は日本国が褒賞する」と、いう事を何回も言っているわけですね。
いろんなルートでそういう話を北朝鮮の幹部の人たちに伝える必要があるんです。

金正日政権の内部はかなり矛盾が高まって来ていますけど、国際社会は先制的な軍事攻撃をしないで金正日から核を取り上げようとしているんですね。
あるいは金正日ごと核を取り上げるのかもしれない。
金正日からじゃなくて、北朝鮮から核を取り上げようとしている。
彼が離さないんだったら彼ごと取ってしまう。(小さな笑い声)
それを先制軍事攻撃以外の方法でやろうとしているわけです。
内部矛盾を高めると言う方法で一定程度それは成功していますけど、まだ金正日政権は核を離していないという点では完全な成功はしていないわけです。

これから何が起こるか分からないわけですけれども、そういう中で何か大きな変動が起きたときに、北朝鮮の外務省とそれから3号庁舎と呼ばれる工作機関は、日本が拉致問題を重視しているという事は知っていると思います。
しかし一般の軍の幹部たちや政治警察の幹部たちは多分知らないと思います、まだ。
金正日はある程度分かっていると思いますけど皆縦割りですから、自分の管轄以外の事は知らないわけです。
知ろうとしてもいけないんです。
しかし、何か政治的な変動が起きて次の政権を担うとすれば、当面は武力を持っている軍か政治警察の中から誰かが出てくる可能性が高いわけです。
そういう日本担当では無い人たちの中の幹部にも、日本と言う国は拉致問題となると狂ったようになってしつこくてたまらないと。
国連に行っても拉致の事となるととにかく反論をしてきかないと。

で、拉致被害者は何人いるんだ?と。
50人とか100人と?と。
「100人を返せば日本から金が来るならば安全に管理しておけ」というふうになるのか?
その事はいろんなクーデターですとかいろんな事があるんです。
いろんなことの中で優先順位を、日本人を守るという事を上にしなくちゃいけない。
それが出来るかどうかは、内部に外からどれくらい情報を入れるか?にかかっている。
アメリカも「ボイス・オブ・アメリカ」というのと「自由アジア放送」というアメリカ系のラジオ放送局があってやってるわけです。
それ以外にもアメリカ政府は北朝鮮人権法を使って、韓国国内で脱北者がやっている自由北朝鮮放送にアメリカの公的資金の援助が入りました。
今年から入るんです。

日本は何をするのか?という事になるわけです。
荒木さんのところが少ない自分たちのお金で「しおかぜ」と言うラジオ放送をやっていると。
そして脱北者の人がお金もないのに始めた物を、日本の人たちが皆さんにもカンパしていただいて自由北朝鮮放送支援委員会と言うのを作って、私はほぼ月に一回くらい韓国へ行って録音をしているわけです。
いろんな所でやった方が良いわけです。
誰がどんなところで聴いているか分からないんですから、出来る限りの事をやるべきだと。
その場合にNHKの国際放送は北朝鮮に電波が届いているんですから、ニュースの編成を何とかしろとなんて話ではなくて、地震のときに電波が届くのであれば被災地に必要な情報を出すという事を公共放送だったら考えるわけですね?
それと同じ事を、じゃあNHKは今やっているのかどうか?
国際放送にもっと考えて欲しいという事なんです。

私は国際放送が具体的に何をしているのか知らないので、断定的なことはいえませんし。
もしもやっているんなら北朝鮮に余り知らせる必要は無いですから、妨害電波が出たりしますからね。
しかし具体的な安全を図るという観点からの番組があるとは承知していませんので、是非そういう事をして欲しいと。
それは政府の政策に入ったわけですから。
いろんな形で北朝鮮の内部にこちらから情報を入れて被害者を絶対に守らなくちゃいけない。
そういう事をやりながら内部から情報を取ってどこに何人いるか?という事を調べなくちゃいけない。
一方国際社会に対しては核問題で金正日に圧力をかけるときに拉致問題も理由の一つにして、一緒に圧力をかけると言う包囲網を作っておくと。

・・・その3に続く・・・

2006年11月27日

06.11.16 西岡力氏1 東京連続集会23(3)友愛会館にて

訪米団報告と北朝鮮の動き 東京連続集会23
06.11.16 友愛会館にて

『西岡力 救う会副会長の講演 その1』

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確か前回のこの集会で申し上げたと思うんですが、拉致問題は新しい段階に入ったと。
今飯塚副代表が仰ったように、日本政府の中に拉致問題対策本部が設置されて、そして安倍総理が本部長になって、そしてすべての拉致被害者が生存している事を前提に救出するんだという事を明確に仰った。

今までは、2002年の9月までは、拉致を認めさせるという戦いだったんですね。
北朝鮮は拉致はでっちあげだと言っていた。
我々は拉致があると言っていた。
日本国内の世論は半々に分かれていた。
マスコミは拉致疑惑という言葉を使っていまして、産経新聞など一部の報道機関を除いては両論併記のような形で、あるかないか自分の立場として明らかにしないような編集方針が続いていたんですが、金正日が拉致を認めたのであるかないかと言う論争には決着がついたわけですね。

その後は、ここで何回も言いましたけども、新たに北朝鮮は二つの嘘をついたと。
拉致被害者が13人だけだと言う嘘と、そして8人は死んだという嘘だと。
その二つを打ち破ると言う戦いをして来たわけです。
日本政府は当初15人認定していまして、田中(実)さんが増えて16人になって、そして多分来週には17人目の松本京子さんが認定されると。
北朝鮮の言っている13人ではないと。
そこでももう4人違いがあるわけですし、それ以外にも今日寺越(昭男)さんが石川県から来てくださっていますけども寺越事件がありますし、そして特定失踪者と言われている人たちが450人くらい可能性が排除できない事案としてあり、警察には900人くらいが捜査を求めているわけですし。

そして後でちょっと触れたいと思いますけど、特定失踪者に入っていない被害者がかなりいるという事も事実です。
北朝鮮は二つのパターンで拉致をしているんですね。
海岸の近くから襲ってすぐ連れて行くというパターンと、人を認定してですね。
人定して調査して、この人が良いというふうに決めてから海岸などに騙して連れて行って拉致をすると。
後者の場合は基本的に家族のいない人を探すんです。
失踪しても届出の出ない人を探すんです。
いまだに失踪届けの出ていない被害者がかなりいるという事ですね。

原敕晁さんや久米(裕)さんのケースは、現場で犯人が捕まったり後から犯人が捕まったから分かった。
捕まってなければ、つまり今でも背乗りをしてですね。
日本人になりすまして活動している工作員がいる可能性が高いと思っています。
そうすると失踪の届けも出ていないわけです。
原さんは(犯人の辛光洙を)韓国が捕まえなければいまだに「原」さんはいたわけです。
「原」さんと言う名前の辛光洙が日本国内・海外を自由に出入りしていたわけです。
日本の警察は分からなかったわけです。
韓国が捕まえたから分かったんです。
じゃあ、韓国がそれを全部捕まえられているか?と言ったら、そんなことは無いです。
それは特定失踪者にも入っていない被害者がいるという事ですが、北朝鮮は13人で終わりだと言ったわけですね。

それで、そしてもう一つの嘘は8人は死んだという嘘ですね。
彼らは死んだと言って様々な証拠を出してきた。
8人分の死亡診断書が出てきたり、田口さんの場合は交通事故調査書でしたっけ?
交通事故調査書という北朝鮮の警察が作ってきたという書類が出てきたり、後、めぐみさんと松木(薫)さんについては遺骨が出て来たわけです。
しかしそれはすべて捏造だったわけです。

死亡診断書はめぐみさんについて言うと93年の3月に死んだと言って、お医者さんがサインしているわけですね。
主治医がサインしているわけです。
その主治医が斉木さんにも会っているわけです、北朝鮮で「私が主治医でした。私が目を話した隙に自殺しました」と言ってた人が93年の3月の日付でサインした死亡診断書が出て来たし、93年3月の日付の死亡者台帳が出て来たんですね。
ところが蓮池さんたちは94年の4月までめぐみさんと同じ地域で暮らしていた。
蓮池さんたちは政府にその話をして、政府はそれを決定的な時期に使おうと秘密にしていたら、毎日新聞が先に書いてしまったので、北朝鮮に伝わって北朝鮮が「死亡日を間違えていた」と94年の4月に変えて来たんですね。

斉木さんがまた行って北朝鮮でその主治医に2年ぶりに会ったわけです。
「あなたは前のときは93年の3月と言っていたじゃないですか?」
「いや、記憶違いでした」
「じゃあ死亡診断書はなんですか?あなたがサインしたのは93年と書いてあるじゃないですか?」
「慌てて作りました」

93年の日付の死亡診断書を2002年に慌てて作った。
これは捏造ですね。
それ以外の田口さんの死亡診断書も慌てて作った事を一緒に認めたんです。
生年月日とかが間違っていたり、いろいろおかしいところを指摘したら「8枚全部慌てて作った」と言った。
死亡診断書は無いんです、実は。

じゃあ死亡の証拠は何か?
そこで出してきたのは交通事故調査書ですけど、その交通事故調査書は名前も書いていない。
交通事故があったというのに写真もない。
ただ紙に交通事故があったと書いてあるだけで、被害者が田口さんであることも分からないただの紙なんです。
それで死んだという事がなぜ証明できるのか?
遺骨が出てこなくても遺体の写真でも付いていれば、それに特徴があればですね。
ある程度分かるかもしれませんが、何もないんです。
そして今度は遺骨が二人分出て来たわけですけども、帝京大学の鑑定で他人のDNAが出て来た。
従って8人死んだというけれど、8人の内のひとりについても死亡を北朝鮮は証明出来ていないんです。

2004年の5月に小泉総理が再訪朝したときに家族の人たちは小泉総理に対して、かなりきつい言葉で質問したりしたわけですね。
私もそこの席にいましたし、その前の記者会見では私も小泉総理を厳しく責めたわけです。
その理由は、小泉総理が金正日と会った後の記者会見で「蓮池さんたちの子供が帰ってくることになった。」
それは良い事ですけども、その後「日本の家族が納得していないので、再調査を求めたら北朝鮮が白紙に戻して再調査すると言った」と言ったんですね。
生きているか死んでいるかの問題についての再調査を北朝鮮に求めたんですが、その理由を小泉総理の口から出たのは「家族が納得していないので」と。
「日本政府として納得していないので」じゃなかったんです。

死亡の証拠が出て来ていないときには、生存を前提にして捜すのが当たり前ではないか?と。
それが主権を侵された国の指導者の義務ではないか?と。
小泉総理は胸にブルーリボンバッジをつけて行ったので、我々と同じ気持ちかなと思って。
早紀江さんたちはいつも言うんですが、自分の息子や娘が拉致されたと思って交渉してくださいと言うんですが、その立場に立てばですね。
死亡の証拠が出てこない限り、生きていると言う前提にして返しなさいと言うのが当たり前ですよね?
ところが小泉総理は「家族が納得しないので」と言ったもんですから、我々は怒ったんです。

そしてあの夜の記者会見のときに、松木薫さんの弟さんの信宏さんが総理に「総理は生きていると思っているんですか?」と質問したんですね。
したら「生きているか死んでいるか、私は分かりません」というふうに総理は答えた。
客観的に第3者のように答えた。
救出しようという姿勢が全然ないと。
「自分は生きているか死んでいるか分からないけど、家族が騒いでいるから再調査を求めたんだ」と。
そしてその後小泉総理は「自分の任期中に日朝国交正常化をする」と言ったんです。
盧武鉉大統領と済州島で会ってですね。

そして家族会に大変近い立場にいた元救う会の役員をやっていた人たちとか、拉致議連の元幹部とかそういう人たちとか、そういう人たちが「めぐみさんたちは死んでいる」と言い始めた。
そして政府の中で生存を前提に捜すべきだと言っていた中山参与が辞任すると。
そしてめぐみさんの遺骨と称するものが出て来たと。
あの時帝京大学で鑑定が出来なければ政府は、「家族が納得しないから再調査をしてもらったけども、遺骨も出て来たんだからそろそろ家族のわがままには付き合えなくて、国交正常化交渉を進めるべきだ」と、いう事になりかねないのが2004年の11月12月だったわけです。

ところが帝京大学で鑑定が出来た。
これはですね、後で分かるんですけども日本の警察の勝利だった。
帝京大学の技術を隠していたんです。
2002年に最初に松木さんの骨が出て来たんですね。
その時に帝京大学に出していないと言ったんです。
警察科学研究所だけに出したと言っていた。
そこではDNAが出なかったと発表したんです。

しかし上あごの骨があったので、そこから歯根、歯の根っこを測定して、そして40代の男性ではなくて60代の女性だと、法人類学の鑑定を出したんですけど、実はその時にすでに帝京大学に出していてDNA鑑定をしていたんです。
他人の物だと分かっていたんですが発表しなかった。
北朝鮮は1200度で焼けばDNAが出ないと思ったんです。
北朝鮮もプロですからめぐみさんの骨を最初に出してDANが出たら困りますから、日本の鑑定能力を試したんです。
ところが日本の警察も試してきたな、と言うのが分かっていたから上あごの骨だけの事を言ったんです。
で、多分小泉総理にも報告していなかった。(小さな笑い声)
多分、そこは分かりませんよ?
私の推測ですけど、今のこの以前に申し上げたのは全部事実です。

これ、産経新聞が書いたんです。
今年の9月17日だったかな?はっきりと書いてあります。
多分政治家の、まぁ、それは分かりませんけどね。
だから小泉総理も自信満々に証拠が出てくると思ってたんです。
当時は朝鮮総連の許宗万(キョ・ソンマン)さんと飯島秘書官のラインがあったわけです。
しかし帝京大学でめぐみさんの骨だと向こうが満を持して出してきたものが偽物だったと分かった。
私は当時良く覚えているんですけど、小泉再訪朝のときにこれでもうダメだという感じになったときにですね。
飯塚さんの耕一郎さんが言ったんですね。

それはね、あ、そうだ、朝鮮総連はですね。
将軍様のハットトリックだと言ったんですね。
ロスタイムになって2対0で負けていたのが将軍様が3点入れて勝ったんだと。
小泉訪朝で逆転したんだと言っていたんで、私はそうじゃなくて野球だと。
9回の表に、ピッチャー小泉が新聞の見出しを考えてですね。
ボール球を投げてしまって逆転スリーランを打たれたと。

そして、9回裏の攻撃が残っていると。
彼らは再調査すると言ったんだから、多分この2年間くらい日本の事を相当調査してきて、死んだという事を納得させるような何かを出してくるはずだと。
我々は一回チャンスがあると。
彼らは一回絶対に球を投げてくる。
そこで打ち返すことが出来ればもう一回逆転できるはずだと、いうふうに2004年の5月に言ったんですが、2004年の12月の帝京大学が打ち返したわけです。(会場より「ふ〜ん」と言う声)
それで日本政府は生存と言うふうになるわけです。

ところがその後安倍さんが官房長官になるまで生存といいながら何も動かなかった。
拉致問題対策本部の前に拉致問題専門幹事会と言うのが、これも安倍さんが官房副長官のときに作ったんですね。
ところが2004年の12月に偽の遺骨が分かった後ですね。
ほぼ一年間その専門幹事会が開かれなかったんです。
厳しい対応を取らざるを得ないと言いながら何もしないから、我々は座り込みをやったりしたわけですね。
その時に制裁をしない方がいいと、拉致被害者を救うために政府で必死に会議を開いてですね。
結論が出されているなら、それはそれで一つの見識だと思いますけども会議を開いてなかった。
専門幹事会、一回も開いてなかった。
2004年の12月以降、2005年の12月まで開いていない。

安倍さんが官房長官になって11月から急に一気に動き出した。
安倍さんが官房長官になった後は専門幹事会が月に一回か二回開かれる。
そして特命チームと名前を変えて、法執行と言う法律を厳しく適用する班と情報収集班が出来て、ポスターを作ったりですね。
英語のパンフレットを改定したり、スペイン語や中国語や韓国語(のパンフレット)を作ったりですね。
突然動き始めるんですね。

そして総理になってはっきりと全員生きていると、そして被害者はもっといるという事を言いましたので、二つの嘘との戦いも今年の9月10月で我々は勝ったんだと。
もう日本政府に対して何か圧力をかけたりするような時期は終ったと。
問題はいよいよ日本が一つとなって北朝鮮に圧力をかけるところに来たわけです。
そういう中で彼らはミサイル実験をして核実験をして国際社会を敵に回したわけです。

生存という事について政府の方針が固まった後の次の課題は安全の確保です。
前回言いましたけど、安全を確保してどうやって全員無事に帰って来てもらうか?という事ですが、それが対策本部が出来て最初の対策本部が開かれるのが10月16日なんですね。
全閣僚が参加した会議です。
そこで拉致問題における今後の対策方針と言うのが決められたんです。
そこで3つの方針が決められたんですが、その第一が先ほど飯塚さんが紹介した「北朝鮮側に対してすべての拉致被害者の安全を確保し、直ちに帰国させるよう強く求めていく」と。
また「拉致に関する真相究明、拉致実行犯の引渡しについても引き続き強く求めていく」と。

第一に「北朝鮮に対し拉致被害者の安全を確保し」、と言う言葉が初めて入った。
それまでは「帰国させるように求める」ということは言っていたんですが日本政府も全員が生きていると言う前提に立てば、今生きている人たちが危害を加えられたらたまらないです。
政府の方針として安全を確保しという言葉が初めて出たんですね。
これは我々は陳情していないんですが、全く同じ気持ちだという事です。

中山恭子補佐官は、今言ったような北朝鮮の二つの嘘に対して政府の中で戦っていた人ですから良く分かっていまして、補佐官になった直後にお会いしたときに「安全という言葉を次入れたいんですけど、どうですか?」と向こうから言って来たんです。
私も「まさに私が考えているその通りだ」と、「政府の政策として安全確保してもらわないと困る」と、いう事を言ったわけです。
今日本が第一に取り組まなくちゃいけない事は、安全を確保してそして圧力をかけるという事です。

・・・その2に続く・・・

【告知】「拉致被害者救出を目指す日米連帯同時集会」渋谷

「拉致被害者救出を目指す日米連帯同時集会」渋谷
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「ワシントンDCらち連絡会」からの呼びかけに呼応し、「大阪ブルーリボンの会」や各地域での街頭活動と連体して、「さくら草奔会」と、「蒼き星々」は、12.16東京ブルーリボンの会としてこの集会を企画・推進します。
活動は、渋谷ハチ公前付近で、ワシントンと同時刻街頭行動を行います。

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日 時:12月16日(土)午前10時より12時
場 所:渋谷ハチ公前付近
発起人: 北朝鮮に拉致された日本人を奪還する地方議員の会 
代 表:土屋たかゆき
連帯団体:ワシントンDCらち連絡会、大阪ブルーリボンの会
横田夫妻をはじめ拉致被害者家族を支援する群馬ボランティアの会
しおさいの会、特定失踪者問題調査会、拉致問題を考える川口の会 他多数
企  画:12.16東京ブルーリボンの会(さくら草莽会、蒼き星々)

活 動 内 容
◆ ブルーリボン配布
◆ チラシ配布(12.16東京ブルーリボンの会から/救う会/特定失踪者問題調査会/人権擁護局などのチラシを予定)
◆ 特定失踪者を含む全ての被害者奪還と北朝鮮人権侵害問題を訴える
◆ 川口の会の協力を得て、特定失踪者のパネルの掲示
◆ 拉致被害者パネルの掲示

**************************************************

参加ボランティアを募集します。
当日参加できる方は、kagayaki@mail7.ph 
又は、blue-jewelまでメッセでご連絡ください。
集合は午前9:30 ハチ公前です。
詳細はメールにてお知らせします。

人権週間には多くの企画がありますが、最終日、一般市民の活動で、更に拉致問題への理解を深め、北朝鮮の人権問題を世論に訴える活動に積極的に参加してくださいますようお願いします。

尚、当日連帯して行動するグループに関しては、
http://www.asanocpa.com/rachi/1216Rally.htmlワシントンDCらち連絡会のホームページに掲載されています。

サイト、ブロク管理者のみなさまへ
この活動にご理解を頂き、告知に御協力いただけるサイトを募集します。
渋谷を含め、各地の街頭集会、街頭行動を告知してください。
特定失踪者を含む拉致被害者全員の奪還に結びつけましょう。
北朝鮮の人権問題を訴え金正日政権の非道を訴えかけましょう。

リボン制作者募集
配付ブルーリボンは掲示板他の呼びかけに応じてくださった方が作成してくださっています。
リボン作成に参加してくださる方も継続して募集しています。10個でも20個でも結構です。
貴方の作成したブルーリボンが、渋谷の人々に拉致被害者奪還を訴えかけます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

上記の活動には当Blogも賛同し、ささやかながら協力させていただいております。
リボン作りや当日の街頭行動にご協力いただける方がいらっしゃいましたら、ぜひお力添えをお願いしたいと思います。
一刻も早い拉致被害者奪還のために、勇気を出してあなたも行動を起こしてみませんか?
posted by ぴろん at 10:38| Comment(2) | TrackBack(0) | ご挨拶&お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月25日

06.11.16 飯塚繁雄さん2 東京連続集会23(2)友愛会館にて

訪米団報告と北朝鮮の動き 東京連続集会23
06.11.16 友愛会館にて

『飯塚繁雄 家族会副代表の訪米報告 その2』

それと後は、今回更にですね。
北朝鮮の人権蹂躙に関する非難決議を更にですね。
EUと日本との共同提案ということで今度非難決議案を出すという事が決まっておりまして、これにつきましては今までの決議案の内容よりももっと北朝鮮に対する厳しい追求といいますか、そういった内容を含めた案を採りまして提出すると。
これは今月にもこれが決議される予定でございます。

拉致と言う文字は入っておりませんですけども、さらに強い文言で強調した内容については、例えば「国際社会が人権関係決議の意向を北朝鮮に要請する目的で人権政策を強化する必要性に留意する」とか
言葉に形容詞とか強調詞を使ってですね。
きわめて深刻な懸念を表明するとか、それからこれは継続してやらなければダメですよ。
それから人権侵害については経済的・社会的および文化的権利の侵害、障害者の人権侵害と言うのもはっきり入れています。
それと他の主権諸国からの国民の人権も侵害し、国際的な懸念事項である強制的失踪の形態における外国人の拉致に関する未解決の問題もはっきりと出しております。
そういうふうにこれにはっきり出たのは外国人の拉致に関する未解決の問題、いう事ではっきりとここで出しています。

その他、過去の国連総会および人権委員会決議、あるいは国連の特別報告者など・・・(聞き取れず)による北朝鮮に対する勧告で上げられた措置を完全な形で履行せよ、言うような事ですとかね。
それから特別報告者と言うのがいるんですけども、それをきちっと受け入れて報告が出来るようにしなさいと言う内容ですとか、そういった内容を今回かなり出してですね。
北に対する圧力と言うか、我々全体では包囲網が整ってきたと言う実感があります。

韓国はですね。
今回我々と同じ立場あるいは状況にありながら、余り積極的にですね。
今回出ておりませんので、特に訪問と言う形は取りませんでした。

今回これだけですね。
ボリュームのたくさんある日程・計画をすべてスムースにこなして来られたのは、やはり日本の拉致対策本部あるいは外務省それから調整室が主になって、アメリカの日本の大使館から、それから国連代表部、この辺の人たちがですね。
非常に綿密な計画と、アドバイス・誘導によってですね。
我々知らない土地でスムースにこうした訴えが出来た、いう事については非常に喜ばしく思っておりますし、この訪問について今後の方向性と言うものも少しずつ見えてきたという事も伺われます。

それから国際連帯の中でこういった問題を徹底的に潰していこうといったそうした動きが見えてきたと、いう事も私たちは感じています。
従ってこれから6ヶ国協議その他で協議・対話の場があるかと思いますけども、それについては非常に対話と言うのはいわゆる単なる話し合いではなくて、ある大きなカードを持った上での交渉でなければ、また弱くなってしまうというのが必定でございまして、我々はこうした活動の中で国際社会もこういったことに対しては、北朝鮮に対する懸念と言うのは非常にあるという事をはっきりと伺いせしめたと、いう事に私たちは考えています。

このことについては当然北朝鮮には通じていると思いますけども、出来ればこれからですね。
こういったきっかけと言いますか、活動の中のこういったきっかけを上手くつなげていっていただきたい。
国際的な連携の下に先ほど言った情報交換、あるいはその中に日本人に関する情報があるかもしれませんし、そういった情報を上手くつなげていってですね。
どんどん膨らませて確たるものにしていくと、真相の究明についてはそういう事が必要だろうと。

その辺につきましては日本政府もですね。
早速拉致問題特別対策本部、ですね。
これを設置して即各省庁に的確な対応をしなさいという事で、内閣総理大臣が本部長になってこれを指揮しているわけですけども、そのおかげでですね。
こういった外務省、それから警察においても日本の警察でも非常な動きが見えて参りました。
ですから今回は、この活動については非常な盛り上がりと言うか形は出来つつありますので、これを絶対に無にすることなく一気に進めていただきたいなと言うのが本心でございます。

この機会を逃したならば、またこの問題がうやむやになって結局は被害者が泣き寝入りと。
またこれが未来永劫続いてしまうという最悪の事態に成りかねないので、私たちは核・ミサイルは当然隣国ですから非常な脅威ですけども、その脅威の中に人権の脅威と言うものがあります。
これらを絶対に忘れることなく、ですから制裁につきましても核・ミサイルだけが論議されてそれがある方向に行って、制裁が解かれるという事が絶対に無いように、必ず拉致問題の解決という事を重きに置いてそれを含めた形での結果を出していっていただきたい。
ですからそれが拉致問題が片付かないうちは制裁を止めないでくれ、これも各国にお願いしている事情です。

そういう事で私たちいろんな活動をしておりますけども、やはりここまで来ますと日朝だけでは済まされないなと言う感じもしますので、すべて出来る事を、あるいは政府としてもあるいは外国との連携にしても出来るだけこの時期を逃さずにですね。
的確にしかも急いで早くやっていただきたいと言う気持ちであります。
時間もあれでありますけども、すべて網羅した報告にはなっておりませんけども、西岡先生の方から副会長の方からフォローをいただきまして、一応私の方からの報告としたいと思います。
後で質問等は受けます。(拍手)

ちょっと付け加えますが、先ほどちょっと出ました拉致問題対策本部の設置と言うのは、正式には9月29日に閣議決定をしました。
それによって先日お話をしましたように本部長は内閣総理大臣、副本部長として内閣官房長官が当たります。
これがさらには拉致問題担当大臣としても役割を果たしています。
本部員としては他のすべての国務大臣が当たる。
いうことで、非常に前代未聞の対策本部が設置されまして、その問題における今後の対応におきましてはですね。
はっきりと「北朝鮮に対しすべての拉致被害者の安全を確保し」と言う文言が入っております。

ですから例えば今何人日本人が被害者として拉致されているのか?
あるいはその人たちがどこにいるのか?
どういう状態でいるのか?というのも分からない状況ですね。
ですからそういったことも考えながら、要するにどうやって奪還するか?と言う術もですね。
きちっと考える中で進めていきたいというふうにも期待しております。

それからいろんな法令化についても、輸出輸入の制限を含む法律が出来ておりましたし、これは外国政府のマネーロンダリングに関わる犯罪・私益等の流通の防止のために、特定金融取引規制のための特別措置法案と言うものを、案が出来ております。
これ、はっきりと。
これは座長が山本一太さんがやってますけども、具体的な内容で法案化される段取りもすべて出来てますので、これが通れば更なる制裁の拡大的な動きが出来ると、いうような内容です。
たくさんありますので、ちょっとここで全部あれしませんけど、そういうふうにですね。
具体的にどんどんどんどん進んで来ております。

チームとしてもですね。
今自民党の中に委員長が中川昭一さんがなっておりまして、その中にそれぞれ顧問・副委員長・幹事がたくさん連ねております。
その中に対北朝鮮経済制裁シュミレーションチームというのがあるんですね。
それから脱北者に関する検討チーム。
国際連携推進チーム。
こういうふうに実際の動きが出来るようなチームをそれぞれ作っています。
これは自民党の中のあれですけどね。
ちょっと付け加えました。

2006年11月24日

06.11.16 飯塚繁雄さん1 東京連続集会23(1)友愛会館にて

訪米団報告と北朝鮮の動き 東京連続集会23
06.11.16 友愛会館にて

『飯塚繁雄 家族会副代表の訪米報告 その1』

Img_4297.jpg

皆さんこんばんは。(「こんばんは」の声)
今日、訪米報告と言うテーマなんですけども、私たち家族会は私と増元事務局長。
救う会は西岡、島田両副会長のこの4人で行って参りました。
この計画は当初から緻密に計画を立てまして、タイミング的にはちょうど安保理理事会において北朝鮮の非難決議がされた後。
それからこれもしかも全員一致という事で採択されたわけですけど、それらについての取りあえずのお礼ですね。
それと北朝鮮に対するそういった決議案に関して、各国の北朝鮮に対する制裁、これもおのおのの国で是非やって欲しいという事をお願いしたいという当初の・・・(聞き取れず)でありました。

さらには我々が持っている各国の拉致被害者に対する情報をですね。
提示して一緒に拉致被害者を奪還しようと言う、そういったお願いをするという事で行ったわけです。
もうひとつは北朝鮮に対する非難決議の内容ですね。
とりあえず人道上の懸念という言葉で、この拉致問題と言うものを代表しておりますけども、それをさらに具体化してですね。
出来れば拉致と言う文言をはっきりと入れた決議案をさらに出して欲しいと、そういう要求を一緒に持っていった。
そういった行く前の我々の目的・目標を持ってですね。
10月の29日から一週間、ニューヨークの国連本部に行って参りました。

あそこはですね。
各国の代表部がほとんど集まってまして、ニューヨークのマンハッタンの地区にですね。
歩いても15分20分くらいの距離に全部散らばっているわけです。
ですから車に乗ることもなく歩きで回ったんですけども、ちょっと私は少し疲れました。
ニューヨークって言うのは古い町でして道路が余り良くないんですね。
石畳やら、あるいは車が通る道路もところどころ痛んでいて、歩くにはちょっと不便だと言う。
私は前にワシントンに行って来ましたんで、どうもそこの比較になるんですけどね。
ワシントンは凄くきれいです。

その代表部のあるニューヨークの市街、マンハッタンの各代表部を訪れました。
行った日はですね。
日曜日だったので昼間はちょっと休養しましたけど、その日にちょうど国連の第三委員会と言うのが行われまして、これは特に人権などを扱う・議論する委員会です。
いう事でこれは毎回活発に論議されています。

そこで私たちは行く前に神余(隆博=しんよたかひろ)大使、ここに書いてありますね。
若干後ろに報告が書いてありますけども、代表部の大島(賢三)大使と言う人は元々ここの大使を長くやっていまして、もう一人神余さんと言うんですけども、大使がですね。
いろいろこの辺の状況を説明していただきまして、今どういう雰囲気なのか。
それからこの第三委員会の目的とか目標とか、さらにそれを各国がどういうふうに見ているか。
特に拉致問題に関しては、どのような雰囲気と言うか方向で各代表部が受け取っているかという、そういった目で見ております。

私たちもちょうどそれを傍聴しまして、大島大使がですね。
はっきりと北朝鮮に関する人権に関するステートメントをはっきりと伝えておりました。
もちろん私は英語は分かりませんから通訳を通してですけども、その中で12項目くらいあったんですけど、真ん中へんでですね。
拉致問題に関してはっきりとステートメントをしております。
その一つをちょっと読みますと、「わが国近隣に置けるひとつの例が北朝鮮です。
北朝鮮においては重大な人権侵害が継続しており、改善の兆しはありません。
北朝鮮工作員による日本人を含む外国人の拉致は未解決のままです。」とはっきり言っています。

「北朝鮮当局はかつて日本人を拉致した事実を認めている一方で、11名の拉致被害者に関し被害を受けた家族の悲しみにも拘らず、十分な情報を提供していない。
わが国は北朝鮮に対して拉致被害者の即時本国返還を含め、人権侵害の問題に真剣に対処するように求める。
また昨年の総会に採択された人権状況決議における呼びかけに真摯に応え、同時に北朝鮮が国際社会の人権問題に対する懸念に応えることの重要性を強調した安保理決議1718」、というのがあるんですけど、「これに表明された懸念に対しても真摯に対応する事を求める。」
こういうきつい言葉で言っておりまして、その後ですね。
「本日はこの議場において拉致被害者の家族とその支援者が審議を傍聴している事を申し上げたい。」という事を言っていただきまして、その瞬間かなりその代表部の人・委員の人たちが後ろを振り向きましてですね。
私たちの状況を見ておりました。

これに関して、北朝鮮がですね。
答弁権と言うのを発動しまして、このステートメントによる反論と言いますかね。
そういう事で北朝鮮の大使の次席、ですかね?あれはね。
ちょっと名前忘れましたけど、やはり相変わらずですね。
日本人拉致問題についてはすでに解決済みだと、これをはっきり言っていました。
で、今更こういう問題を取り上げるのは別の目的があるのでは無いか?と。
要するに政治的な問題にすり替えて来ているのではないか?と。
それよりも日本が、いわゆる戦後保障の問題について、まだまだ解決を見ていない。
これを先にすべきだと、言うような話をしております。

これについては毎回変わってないんですけど、確かに初めて聞く人についてはですね。
日本はそんなに悪い事をしているのか?とか、そういった逆のイメージを持たされる場面なんですけど、それについて後で大島大使に聞いてみたらですね。
北朝鮮のこのコメントについてはすでに皆が、また嘘をほざいているとこういう感じの意識でしか取ってないという事を聞きましたので、私としてもちょっと安心はしたんですけども。
ああいう正式の場所でのステートメント、あるいはそれに対するコメントですから、当然記録に残る。
あるいは各国の議論のテーマにもなる。
いろいろ問題として重要であり、また悪い方向で動いてしまっては困ると、そういった感じが受けましたけども。

北朝鮮はその中でも面白い事を言っているんですけども、たまたま大島大使がNorth Korea(ノースコリア)と、要するに北朝鮮という言葉だけでしゃべったのをですね。
相当この銘板を叩いて怒っていましてね。
これはわが国を侮辱した言葉だと、わが国はいわゆる北朝鮮民主主義人民共和国だと、民主主義が抜けていると。(笑い声)
だから皆さんが笑うようにですね。
他の国の方々も多分何が民主主義だと独裁国家では無いかと、言うようなことで多分受けたと思うんですけども。
相変わらずそういう事で本国から指令された同じようなコメントをしょちゅうしているというような雰囲気でした。
それの証拠にですね。
ですから決議案が理事国皆賛成で通るわけですから、そういった問題についてはきちっとした判断で、それぞれの国が判断し対応しているというふうに私たちは受け止めて参りました。

その他当初計画にあった国連の安全保障理事会の常任理事国のうち、アメリカ・イギリス・フランス・ロシアの大使と会いまして、先ほど言った非難決議案の中で「人道上の懸念という言葉を入れていただいてありがとう」と言う感謝の話をしました。
「新たな決議案が出されるときには、必ず拉致問題を制裁の理由のひとつとして明記して欲しい」と、さらにお願いをして参りました。
例えばアメリカのボルトン大使に会ったんですが、私は3年前に一度ボルトン大使とアメリカのワシントンに行ったときに会いまして、その時の事をはっきりと覚えてらっしゃいましてね。

あのときの日本人の拉致問題については、あのときから理解を深め始めたと。
そのときからブッシュ大統領と話を通しながら、この日本人の拉致問題と言うのは決して忘れないと。
もちろん日本人だけではなくて、最近は世界各国に広まっているというか非常に心外なことであると。
今回の決議案の中に人道上の懸念という言葉は、これはあくまでもスタートポイントであって、これを発展させるべきだと。
発展という事はもっときつい文言で対応させるような取り組みをしていかなければいけない。
言うことではっきりと仰っていただきまして、我々ブッシュ大統領と共に、この問題に関しては特に日本の味方であるとはっきりと言っていました。
そういう面では非常に心強く感じたわけです。
 
一方ロシアの方はですね。
残念ながら時間がなくてですね。
せいぜい正味15分くらいしか話が出来なかったんですが、我々の訴えに対して非常にそういった状況は理解して気持ちは分かると。
この件については本国に伝えていきます、と言う程度で終ってしまったんですけど。
あとはまぁ中国がですね。
我々の私たちの面会要請に対して拒否をされたという事で、非常に残念なことで。
この問題の大きなキーポイントである中国と面談・話が出来なかったという事は、凄く残念だなぁと言うふうに感じております。

あとはその他の国につきましては、それぞれ日程どおりにですね。
フランス・イタリア・オランダ・ルーマニア・ヨルダン・レバノン・タイ・マレーシア・シンガポール。
それから最後に国連事務局の方にアピールをお願いに行きました。
事務総長はいなかったんですけども、そのナンバー2の方がおられて我々の話を良く聞いておりまして、是非総長にもはっきり伝えておくと、言うような事を言われておりました。

やはり各国ですね。
非常に、我々が言ったおかげといってはちょっとあれなんですけど、非常にこの拉致問題が今時こういう問題が存在するのか?と言うそういった意識と、それから直に被害者の家族と会う・訴えられて凄い実感をしたという事を言っておりまして。
こういう問題についてはもちろん国連の場、さらには各国で、特に拉致をされたという国・被害者がいるという国に対しては徹底的に調査をしてですね。
その調査によって例えば日本政府とも連携をとって情報を掴んでいくと、言うふうなことを約束もしていただきましたし。

ただ、国によってはですね。
要するに拉致をされたかもしれないけれども、本人、あるいはその家族、あ、本人はいないですね。
家族が申し立てをして来ないという事になると、政府もそういうような事は何も出来ないと、言う事が一部あるようです。
細かいやり取りについては後ほど西岡先生の方から解析があると思いますけども、そういった雰囲気の中でですね。
私たちがびっくりしたのはオランダについては自国の拉致については初めて聞いた情報だと。
大変ショッキングだという話もしておりまして、本国でこれについては良く調べてみたい。
言うようなことも言われておりました。

・・・その2に続く・・・

★訪米団報告と北朝鮮の動き 東京連続集会23 テキスト一覧表

06.11.16 友愛会館にて

1 飯塚繁雄 家族会副代表の訪米報告 その1
http://piron326.seesaa.net/article/28197716.html

2 飯塚繁雄 家族会副代表の訪米報告 その2
http://piron326.seesaa.net/article/28276876.html

3 西岡力 救う会副会長の講演 その1
http://piron326.seesaa.net/article/28409813.html
 
4 西岡力 救う会副会長の講演 その2
http://piron326.seesaa.net/article/28602549.html

5 西岡力 救う会副会長の講演 その3
http://piron326.seesaa.net/article/28775456.html

6 寺越昭男さん(寺越昭二さんの長男)の訴え
http://piron326.seesaa.net/article/28806559.html

7 増元照明 家族会事務局長の訪米報告
http://piron326.seesaa.net/article/28988035.html
posted by ぴろん at 20:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ご挨拶&お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月22日

06.10.19 恵谷治氏・安明進氏 東京連続集会22(10)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『北朝鮮情勢について その6(話し手:恵谷治氏・安明進氏)』

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★恵谷治氏

今言われたようにですね。
暴発あるいは核の恐怖、あるいはノドンが降ってくる。
それはべつに工作員の教育を受けて普通に週刊誌等に書いている訳じゃないんですが、これこそが最高の工作なんですね。
勝手に思わせる。
何度もテレビでも、呼ばれてそういう事を言うんですが、当然そこはカットされる。(笑い声)
それプラス、「仮に東京に核が降ったらどういう被害がありますか?」と言うからしゃべったら、そこだけは使われてあれなんですが。

とにかく、まず暴発はありません。
核も降って来ません。
ノドンも飛んで来ません。

だけどもちろん先ほど相手は放送禁止用語とあれですが、私は正しい日本語を、相手は「狂人」ですから(笑い声)何が起こるかわからない。
それは一方でちゃんとする必要はあるんですが、とにかくまず北のそういう軍事的脅威は無いと。
あるいはあるあると騒がれて出るのはですね。
金正日はテレビを見て、これで良いんだと高笑いをしていると思います。
ですから少なくともここにいらっしゃる皆さんは、暴発とかそういうのはありえないと、根拠があるんです。
今言ってきましたように。
それだけを頭に入れてどなたかと話をするときもしていただければと思います。

★西岡力氏

安さんが一言言いたいそうですけど。

★安明進氏(通訳:西岡力氏)

金正日が判断を誤るような、そのような機会を国際社会は与えてはならないという事です。
今、北の中ではタカ派とハト派がいると、強硬派とソフト派がいるというような解説こそが金正日が判断ミスを犯させる契機になってしまう。
強硬派がいるということになれば、金正日がすべての悪辣な犯罪を犯した責任者であるにも関わらず、自分は責任を取らずに済むと彼は誤解をしてしまう。

ここにマスコミの方もいらっしゃいますけど、北の中では意見が分かれていて、金正日と関係のあることで何か行動が起こるというような報道は是非しないで欲しい。
すべて北朝鮮で悪い事が起これば金正日の責任であって、責任は追及されるというふうに彼に思わせるような報道をすれば彼は何も出来なくなる。
自分に責任の追及が来るんだと思わせなければならない。
金正日が一番悪い奴で、北がやっている悪い事はすべて金正日の責任だと言ういう事を忘れないでいただきたい。(拍手)

★司会 平田隆太郎氏

長くなりますからここで。
外へは暴発はしないという事で、内に向かってはあるかもしれませんね。
特に金正日に向かってこれはありえますよね?(笑い声)

★西岡力氏

5030というのはそういう事を誘導しようとしてやっている。

★恵谷治氏

ですからもっと言いますと、これまでですね。
クーデターと言うのは私の計算では、大体3年に1度くらい合議があり事件が発覚し首謀者が処刑。
これは過去に何度もあります。
その原因と言うかクーデターが出来ないのは、人民軍内部には3つの密通ライン。
いわば秘密警察あるいは軍の保衛部、あるいは党、その報告が上がるとそこに矛盾があればすぐ追及される。
というふうにきちっと情報管理、あるいは密告制度。
それが機能しているからこれまではクーデターはすべて発覚したんです。
ですから今後はですね。
そのラインが崩れるようになれば軍の・・・(聞き取れず)を作りますから、いわゆるクーデターのような動きはそれは当然これから有るかもしれない。

実は95年の大飢饉のとき配給がガタガタに、その前から配給制度は機能しなくなっていたんですけども、あれでガタガタになって結果的にご存知の通り300万人が餓死した。
そのときには当然末端のいわば密告者も、あるいは彼らをコントロールする人間にも、食料が無くなっていく。
そうするとこんな仕事はやっていられない。
で当然今まで自分が監視していたあるいは密告していたんですが、当然自分がやられるかも分からんといって逃げる。
そういう約束があるから、あるいはそういう物質的に人々に・・・・(聞き取れず)。 
そういう仕事をしていたんですから。

あの飢饉のときに見事にそういうラインに届かなくなって監視体制が緩んでいたところに、100万トンの米が行きました。
それでそのラインにすべて行渡って、密告制度・監視体制と言うのが倒れ掛かったのが立ち直ったんですね。
あのときに米を出してなければですね。
完全に崩壊、崩壊まで行かないんですが、大変なことになっていたでしょう。
で、同じような状況が今後そういう事に出てくる。
となれば暴発は平壌に、金正日に向くという事は十分に考えられます。

と、もう一点ですからとにかくマスコミ、テレビ雑誌、新聞はさほどではありませんが、とにかく暴発あるいは核の恐怖・ノドンの飛来というふうに書いている方仰っている方の8割は聞かないようにする。(笑い声、拍手)

★司会 平田隆太郎氏

お一人かお二人質問がありましたら時間をとりますが。
はいどうぞ。

★質問者1

恵谷さん、産経新聞のですね。
4面か5面に、トンネル作ったわけですよね、核実験の。
そのトンネルを作りに行った人は全部生還していないと言う情報が出ておったんですけども、その辺どうなっているんですか?
分かりますか?

★恵谷治氏

私もその話は聞いたんですが、当然十分にありうる。
もっと言いますと、ある意味先ほどいった萬搭山という場所が収容所と考えていた人間がいるくらい。
つまりそこで穴を掘らされて、そうすると単純に掘っている人は別ですが、ある程度の設計その他構造が分かる人は消されていると言う可能性もある。

もうひとつ先ほど後の方で言いましたが、暴発、私は暴発なんかないからという事を言っても、それはニュースに映像にならないんです。
つまり暴発があるといえば放映される・活字になる。(笑い声)
しかし暴発が無いって言ったって別にニュースじゃないですから、暴発がないと言うヘッドラインは無いんですね。
暴発がある・核は怖いんだと言うんでヘッドラインになるんであって、そこらへんが全く、それで皆さん勘違いをして何度もそういう設けるんですが、無いんです。

★司会 平田隆太郎氏

(※音声が全体的に不明瞭のため、テキスト化を断念。内容は閉めの挨拶です)

・・・集会終了・・・

2006年11月21日

06.10.19 西岡力氏・恵谷治氏 東京連続集会22(9)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『北朝鮮情勢について その5(話し手:西岡力氏・恵谷治氏)』




★西岡力氏

今家族の方からですね。
同じような話があったんですが、これまではですね。
全員生存しているとその前提で交渉して欲しいと政府に言ってきたんですが、それはハッキリとかかってるんですね。
今後の是非政府にお願いしたい事は安全を確保したい。
全員救出と言うのはもちろんですが、今一番急がれる事は今生きている人の安全を確保するために出来る限りの手段を全部取って欲しい。
いう事を続けてお願いしていきたいと思っています。

どこにいるのか?と言う情報を取ることも大変大切なことですけども、それと同時に今ここまで我慢してもらって耐えて待ってている人たちが、混乱の中で怪我をしたりとか病気になっている人たちもいるかもしれないし、その中で治療が止まってしまったりという事が起きないように何が出来るのか?
是非、政府は体制を一新しまして総理が本部長ですから。
全閣僚が入っている対策本部が出来て、官房長官が議長で担当大臣で、私たちが一番安心している中山恭子さんがもう一度補佐官になって事務局長になってと言う、これ以上ない布陣であるとは思いますが、しかしだからと言って今直接北朝鮮にパイプがあるわけでは無いしラインがあって、今どこにいるか守ってくださいと言えるわけでは無いので。
是非情報室も出来まして、政策企画室も出来ていろんな事を考えていただける体制が出来ているので信頼をしているんですが、是非急いでですね。
安全を確保するために何が出来るのかと言う事を考えていただいて、この間中山補佐官にお会いしたときもお話をしました。

そしてその中でこれは増元さんが安倍総理に直接お話をしたりしたことですが、北朝鮮の内部に対する働きかけをして欲しいと。
短波放送を使うとかあるいはビラを入れるとか、口コミで脱北者から北の内部に情報を内部に入れるとか、あるいは日本の外交官が北朝鮮の人間にどこでもパーティとかで会ったらそういう事を言うとかですね。
いろんな形で日本の政府はすべての被害者を今生存を前提に救出活動に臨んでいると。
今生きている人たちに危害を加えたら絶対に日本国は許さないと。
その責任者を最後まで探し出して法の処罰を与える。
いう事をですね、繰り返し北朝鮮の内部に向けてメッセージを出して欲しいと。(拍手)
そして一方で守ってくれたり助けてくれたり、あるいは貴重な情報を提供してくれれば、政権が倒れた後や倒れる前に逃げ出してきたときに日本は褒賞すると。
傷つけたら許さないと、しかし守ってくれたり情報を出してくれたり助け出してくれたらお礼をするという事をですね。
北の内部に繰り返し繰り返し伝えて欲しいと。

米軍がベトナム戦争をしていたときにジョン・マケインさんと言う上院議員が捕虜になりました。
彼は5年捕まっていたんですね。
それ以外にも米軍の捕虜がたくさんいたんですが、例えば水の入っているプールに入れて、寝てしまうと溺れると言うようなところで寝ることも出来ないと言うようなところに入れられると言う待遇を受けていたとき、その中でアメリカは制空権を持っていましたからビラを撒いたんです。
「米軍は捕虜の米兵を捜している、最後まで捜している」
それを何らかの方法で見る事の出来た捕虜は、あるいは口コミでそういうビラが撒かれたと聞くことの出来た米兵は、「自殺しようかもう死んでしまおうかと思ったときに、頑張ろうと思えたんだ」という話をジョン・マケイン議員が、捕虜になった人たちがしている話を聞きました。

もちろん被害者に直接伝える。
荒木代表の特定失踪者問題調査会は「しおかぜ」と言う短波ラジオをやっていまして、そしてここでも来て貰いましたけども韓国にいる脱北者で金聖ミンさんたちがやっている自由北朝鮮放送では、私が毎週10分時間を持っていまして朝鮮語で今のような話をしているんですが、民間でちょぼちょぼやっているような状況なのか?と。
本当に、つまりやっていますと言う自己満足のためにやるんではなくて、本当に北の内部にどんどんどんどん伝わるような事を考えていただきたいという事をお願いしていまして。
で、相手のあることですからやったらばやる事に対してまた妨害電波が出たりしますので、余り具体的な事を表立って言わない方が良いことも有りますけども、それ以上手段や方法については言いませんが。
一部法務大臣の発言とかいろいろなことが有りましたけど、是非できる限りの事を政府として関係機関も考えていただきたい。

その第一の目標は安全の確保だ。
そして安全を確保していて最後に金正日政権が倒れる、あるいは倒れる直前に拉致問題で何か大きな譲歩をせざるを得なくなる。
自分の身の安全のために来る事が出来るかもしれない。
その時に本当の交渉が起きるかもしれないし、倒れた後誰が助けに行くのか?
倒れた後の政権に誰が一番早く話をして、倒れた後の政権が被害者を守るかどうかは、倒れた後に政権を取る候補の人たちに出来るだけ日本が本気であると。
国際社会が核とミサイルを差し出せば納得するかもしれないけれども、そうでは無いんだと。
実は国連の制裁決議に拉致問題が書き込まれていて、金正日政権が倒れた後核とミサイルが解決しても国際援助は来ないんだと。
めぐみさんたちが今生きているのが混乱の中で死んでしまったらば、日本は怒ってODAを絶対出さないと。

100人とか200人とかいう人を確保するのは、クーデターを起こす人たちにはそんなに難しいことではないと思いますが、優先順位が低いと思うんです。
しかしこれは何兆円と言うお金になると彼らが思っていれば、彼らはこれが解決しない限り国際制裁は解けないんだと思っていれば最優先で安全を確保するし、責任はすべて金正日のせいにすれば良い訳です。
その優先順位を上げるためにも、こちらが本気なんだと言う情報を内部に入れなければならない。
安全を確保して取り戻すためにも常に情報を我々が発信するという事。
荒木さんのところもなけなしのお金を無理して始めて、私も月一回韓国に行くって結構大変なことなんですが、普通の職場を持っていますから、是非出来る限りの事はやろうと思ってやってきたんですが、是非政府にも関係機関にも出来る事があるんであればやっていただきたいと。(拍手)

家族の人たちは今くたくたで活動されてますけども、早紀江さんがどこかで仰っていたのを聞きましたけど、出来る事をやらなかったと後悔したくない。
くたくたでも朝起きて出掛けるのは、今日出掛けなくて家で休んでいたら出来る事をやらなかったのではないか?と言うふうに思っていらっしゃるというのが、家族の率直な気持ちでそして安全の事を一番心配されていると思うんですが、その気持ちを安倍総理は分かってくださると思うんですが、ぜひ出来る事はやらなくて後悔するようなことだけにはならないで欲しい。
強くこの事を、先ほどの恵谷さんのお話を聞きながら考えましたし、もういよいよ嵐が来たわけですからその中で考えなくちゃいけない安全確保。
そして全員取り戻すためにそういう事を要求していきたいと思います。(拍手)

★司会 平田隆太郎氏

ありがとうございました。
・・・・・・・・(聞き取れず)質疑応答に行きたいと思うんですが、先ほど軍の暴発というご質問がありましたが、恵谷さん。

★恵谷治氏

暴発というのには、金正日の暴発と軍の暴発がありますが、まず軍の暴発と言うのは先ほど安明進さんも言われましたが、これは有り得ません。
金正日のサインがないと動けませんし、ミサイル発射も軍の暴発だったとか報道がありますが、これは北朝鮮の実態を知らない人の言葉です。

一方金正日の暴発については、これは先ほど安明進さんもあれなんですが。
いずれにしろですね。
現状・現在、これから来年再来年、それまでは持ち堪えないと思いますが、いずれにせよ現状では金正日が暴発仮にしたとして、日本に影響がある事はノドンが何発か飛んでくる。
ノドンと言うのは、私は西岡先生とは意見が違いまして、核弾頭は積んでいない。
ですからこれは通常1トン(爆弾)が降ってくる。
もちろん突然降りますから人的被害の可能性がありますから、心理的には大きな影響がありますが、先ほど皆さん言われたようにそういう事を恐れる必要は無い。

具体的に言いますと、1トンの弾道ミサイルと言うのはナチスドイツがロンドンに何千発も撃ちました。
その統計から見ますと一発につき死者5人・負傷者10人。
もちろんその中でも最大の死者は120人で、平均値で言うとそういう。
人口密度の濃いところに落ちればそういう事であって被害はその程度です。

ですから、ありうるとすればそれだけで、よく言われる南進があるとか冷戦思考で言われますが、もうソウルは金正日のものでありましてですね。
ソウルをわざわざ壊してまで手に入れる必要は(無い)。 
無血入城が出来るわけですから、出来る現状になっていますから、そういう意味では暴発は無いと私は思います。

★西岡力氏

あとこれは安倍さんが官房長官だったときかな?
幹事長だったとき、国民大集会で言っていた事ですけどね。
ノドン一発撃ったらですね、彼が死ぬんです。
アメリカは5030計画の中でも、ステルス戦闘爆撃機を北朝鮮上空に入れて演習をしていますので。
ただ、アメリカは先制攻撃をしませんから。
しかし彼がどこにいてどういうふうに逃げるか?といろんな情報を取っていますし、死ななくてもフセイン大統領のような穴倉暮らしをずっと続けると。
贅沢なもの何も食べられなくて穴倉で暮らすことを覚悟しない限り。

一発(撃ったら)ミサイルと言うのはどこから撃ったかすぐ分かるんです。
北から来たと分かる。
と、もうアメリカは自衛権を発動するという事です。
命令者は金正日ですから、彼は命が無くなると。
彼は自分のいない地球は困ると言っています。
自分がいなくなる。(小さな笑い声)
先に彼が撃つという事はありえない。
それはもうハッキリしているので。

なぜ拉致をしたのか?と言うのも、テロをすると報復されるんですね。
だから自分がテロをしながら、日本人を拉致して日本人のせいにするために、わざわざこんな複雑な手続きをして大韓航空機を爆破したんです。
自分の工作員にさせればいいわけです、相手を嫌な気持ちにさせるのなら。
それを報復されて自分が殺されるのは嫌だ。
そして日本は拉致をしても報復してこないと思ったからされたんです。
当時の日本は。
実際しなかったわけです。

彼が臆病なのは明らかですから、自分がトロを食えなくなる。
ミサイル発射のときも制裁をしたら、先制攻撃も何も出来ないんです。
万景峰号が入って来れなくなっても何もしていないんです。
今回も日本が独自制裁をしても何もしていないんです。
次言うとすれば、「撃つぞ!」と口で言うくらい。(笑い声)
しかし、今回撃つぞと言っても乗せるものがトマトがべちゃっとなっちゃって、失敗したわけですよ。
怖いものは何もない。
怖くないんだと、制裁をかけた後怖くないんだと我々思えばいい。

そういう点で完全に彼は追い込まれていて、暴発論と言うのは逆に「暴発するぞ!」という事を日本の世論に言わせようとしているんです。
嫌な気持ちにさせることはできると思いますが、それは日本の中に工作員が100人くらい入っていて、何かテロをすると言う危険性はゼロでは無いですが、それもそれをやってしまえば一回使ってしまえばおしまいですから。

彼が日本の中に入っている工作員を使うときは、自分が殺される直前に、自分を爆撃に行くアメリカの爆撃機が行かないように滑走路に爆弾を仕掛ける。
自分の命を守るために使うか、朝鮮戦争で自分が勝ちそうになってソウルを取れそうになったとき以外に全員を使うことはありえない。
嫌な気持ちにさせるために、どこか煙が出たとか言うかもしれませんが、そういう事で野良犬と言うのはキャンキャン吠えますが怖くは無いという事です。
今まで彼らは実際に自分の身を危険にさらしてまで何かテロをしたことは無い。
逆にこちらが強く出たらいつも譲歩している。

金日成が謝ったのは「ポプラの木事件(※1)」と言う事件が1976年にあって、アメリカの米兵を殺したわけですけども、アメリカは戦争を覚悟して空母を送ったわけです。
そしたら彼らは謝った。
94年の第一次核危機のときも、アメリカは大変な被害が出ると言われても米兵を増強して戦争を覚悟したら向こうが折れてきた。
ギリギリまでは行きますけどギリギリ以上の事は出来なかったと言うのが今までの経験ですし、これからもそうだと。

特に今回はギリギリでやろうとした核もミサイルも失敗したと。
いよいよ怖くなくなって来ちゃった。
張子の虎が分かってきたという事を暴発だと言う人たちには言うべきだと思います。

・・・その6に続く・・・

※1「ポプラの木事件」について
★Wikipediaより
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%97%E3%83%A9%E4%BA%8B%E4%BB%B6

2006年11月20日

人間の本質

本日特定失踪者の松本京子さんが正式に政府に拉致認定をされました。
でも、だからどうした?と言うのが率直な感想です。
いくら認定をされたとて、被害者本人が帰国できたわけでなし。
確かに認定も一歩前進には違いありませんが、一喜一憂する気持ちは私の中には無い。

被害者の皆さんは今どういう状況にあるのか?
近頃私は考えるのです。
過酷な現実の前に精神に異常を来たした者、犯罪行為に加担させられた者。
あるいは女性であれば不当に慰めものにされた人だっているかもしれない。
生きるために日本人拉致に加担する事を強要された人もいるかもしれない。
同じく生きるために、同じ日本人拉致被害者を当局に密告した者だっているのかもしれない。
処刑の場面を見た者、あるいは処刑そのものに加担した人がいるのかもしれない。

パンドラの箱が空いたとき、どんな現実を私たちは直視しなければならないのでしょうか?
ボロボロの傷ついた被害者の人生、被害者の心・・・それらをすべて私たち日本人は許容できるのか?
包容出来るのか?
彼らを救い出したあと、彼らの心を癒し、本当の意味で平穏な日々を、被害者とその家族の人生に取り戻して差し上げることは出来るのか?

一刻も早い生存者の帰国を願う・・・それだけの思いで運動に参画した当初には感じなかった複雑な思いに近頃囚われます。
被害者たちの置かれているであろうその余りにも厳しい現実を、これから嫌でも直視しなければならない事に、正直いくばくかの不安も感じます。
自分を含めて私たち日本人は、その余りにも悲惨で厳しい現実を受け止め切れるのかどうか?
拉致被害者救出運動はただ単に被害者やその家族がかわいそうではすまない話である、とはよく言います。
拉致問題は人権問題であり、国家主権侵害問題であり、国の安全保障の問題でもある。
それはその通り。

だが肝心要の根本が、この問題の裏にはもう一つあると私は思う。
それは人間の本質とはいかに?と言う視点。
人間はそれほどきれいな生き物では無いと、私は思う。
誰の心にも闇があり腹黒さがあり、卑しさや醜さと言う名の鬼が住むとも思う。
他人の事より自分の事と言う利己主義・自己中心主義。
あるいは他人の不幸は蜜の味、というえげつないいやらしさがあるのも、ある意味人間の本質とも言えると思う。

この運動に関わると、本当にいろいろな経験を致します。
快く協力を申し出てくれる人がいる一方で、冷たくそっけなくあしらわれてしまうことも少なくない。
この運動に参加している人の多くが、少なからず嫌な思い・不愉快な思いをさせられる場面に遭遇しているのは間違いのないことでしょうから。
人の心と言うものは本当に一筋縄ではいかぬもの。
とはいえ、やはり一度乗りかかってしまった船を一人勝手に下船する気にもなれず。
困っている人たちを見逃しには出来ないという思いで、時に歯を食いしばって支援に駆けつけることも少なくは無いのですが。
救出のための支援活動は、ある意味人生勉強の場であり人間を鍛える場でもある。
心が強くないと本当にやっていけないと感じることもしばしばではあるのです。

人間の腹黒さ汚さと言うものを、そう遠くない未来に私たちはこれでもかという程に直視しなければならないのだろうと思っています。
けれども、そういう汚い現実を見る事を本能的に嫌って、この救出活動に顔を背ける人もおそらく少なからずいるのではないか?
その事を思うと、奈落の底に心が沈んでいくような、なんともいえない不快感と不安感を覚えます。
被害者を救い出したいとは思うけど、かわいそうだとは思うけど・・・でも一歩進んで行動を起こそうとはしない人たち。
その理由はいろいろあるでしょうが、面倒なことには関わりたくない・汚い現実などこれ以上見たくない。
だから拉致問題を他人事にしてしまおうと、心を塞ぐ人たちがまだまだ少なからずいるものと感じます。

けれども被害者を救い出そうと思えば思うほど、もう間もなく私たちは本当の意味での踏み絵を踏まされるのだと思うのです。
被害者の中には先に述べたように過酷な人生を背負わされた人もいるはず。
その人たちを、私たちは温かく受け入れることは出来るのか?
私たち日本人の人間としてのレベルが果たして何ぼのものか?試されるときはすぐそこまで来ていると思う。
そしてその覚悟は、準備は、私たちの側に果たして整っていると本当に言えるのでしょうか?

救出のためにしなければならない事は、本当に山積であると思います。
救い出した被害者たちを如何に受け入れるのか?という事をひとつとっても考えておかなければいけない問題はたくさんあるのですから。
今回松本さんの拉致認定が認められた事は確かに喜ばしいことではありますが、だからどうした?と言うのも私の正直な思い。
ほんの少し近づいたかと思えば、完全解決と言う名の山の頂上ははるか遠くに退いていく・・・今の自分の気持ちを例えて言えば、こんな感じでしょうか?
それでも私は自分に出来る何かをせずにはいられない。
同胞を見捨てたまま、自分だけがのうのうと平和なこの国で生きていけるほど、私は面の皮を厚くは出来ないと思うので・・・
posted by ぴろん at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

06.10.19 本間勝さん 東京連続集会22(8)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『本間勝さん(田口八重子さんの兄)のお話』

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皆さんこんばんは(「こんばんは」の声)
田口八重子の兄で本間勝と申します。

今の話の中でですね。
金正日が暴発するのかしないのかと言う問題が問われているんですけども、ただ国会の中でも自民党の内部でさえ暴発を招くから余り刺激するなとか、そのような声は出始めていますよね。
我々はそんな暴発なんか恐れていたら、この問題解決なんか出来ないんです。(拍手)
我々の家族が北朝鮮にいて本当に命は無事なのか?
もう心配しています、これ正直。

だけど、誰かはきっとね。
守ってくれる人がいるはずです。
全部北朝鮮の人民が悪いわけではないと思うんですよ。
本当に悪いのは金正日なんです。
あの人さえいなくなれば体制はね、変わるんです。(拍手)

もう本当にね。
この核問題が起きてね。
本当にこの拉致問題も一歩前進したとさえ私は思っています。
そこまで追い詰められたんだと、追い詰めなければあの国は何もしないんだと思っています。
引き続き、また支援をよろしくお願いします。(拍手)

それからちょっとお知らせなんですけど、我々川口で八重子の問題なんかも含めて特定失踪者の人たちが川口では8人もいるんですよね。
その問題でもって11月の19日に埼玉会館の小ホール、これはJRの浦和駅の西口にあるんですけども、「拉致問題を考える埼玉県民の集い」ということで、横田お父さん、めぐみさんのお父さんと我々の兄貴・飯塚繁雄、それと佐藤克己救う会の会長が来られて講話をしていただきます。
なにしろ会場が500人程度の狭いところなので、入れるか入れないかって言うくらいのところなんですけど、本当にそれを心配するくらいの人が来てくれればありがたいんですけど、ひとつこういう会もやりますので皆さんよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。(拍手)

06.10.19 増元照明さん 東京連続集会22(7)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『増元照明 家族会事務局長のお話』

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今、恵谷さんが核実験が失敗だったと仰って非常に心強く思いました。
あの、キチ、これは放送禁止用語で、精神異常の金正日がやはり核を持つのは非常に危険なことだと思いますので、失敗したことでまだ少し未来があるのかな?と思いました。

実は私、強硬な家族会の事務局長としては本当ならレジュームチェンジを言わなきゃいけないんですけど、それを言うと今まで反発が多いので余り言ってこなかったんです。
でも昨日ちょっと鹿児島でついつい、取材を受けていましてレジュームチェンジまで言ってしまった。
それが新聞に載ってしまいました。
ちょっと拙いかな?と思っているんですけども。
そこまでやらなきゃ、最後の特定失踪者の拉致被害者を取り戻すことは出来ないというのは私たちの共通認識です。

さらに北朝鮮問題の難民救援基金、守る会、皆さんの共通認識としてあの金正日政権があってはならないというのは共通認識なんです。
それを言うと本当にまだコンセンサスが得られないので、ここにいる方はほとんど皆さんお分かりだと思いますけど、その為には絶対に毅然とした姿勢で制裁を課していかなければならない。
そこで私たちが怯えていたら決してすべての拉致被害者の救出は出来ない、という事をこれから私たちは日本各地で皆さんにお願いするしかないんですけども。
安倍さんのやっている事を支持していただきたいという事をこれからも講演で言っていきたいと思います。

昨日の取材の中で私もちょっと不安になったんですけど、後ほど質疑応答されるでしょうけども、軍部の暴発と言うのが有り得るのか有り得ないのか?
金正日が自分の命が惜しいですから中々戦争に踏み切るという事は無いと私は思うんですが、ただ軍部が追い込まれて暴発する可能性と言うのは有るのか無いのか?と言うのを後ほどお教え願いたいと思っています。

とりあえず秒読み段階まで入ったと言うので期待をしながら、出来れば今年の冬を迎える前に解決してもらいたいと思っています。
ありがとうございました。(拍手)

すみません、29日からですね。
国連に行きまして、今国連決議では代表が先ほど仰ったように、国際的な人道の懸案でしたっけ?でしたね。
そういう文言で入っているんですが、拉致と言うこのハッキリした言葉で制裁決議をして頂きたいという、その要請に行って参ります。
実は1441号と言うイラクの経済決議のときも、クェート人拉致が入っていたように、それだったら日本人拉致それから12カ国に及ぶ拉致被害者が広がっているわけですから、日本人拉致だけではなくて世界中の問題であるという事を認識して頂くためにも、もう一度中国人とそれからタイ人とそれからマレーシア人それからレバノン、いろんな方たちが拉致されている事を国連大使たちに訴えて、北朝鮮による外国人拉致と言う文言をはっきり入れていただきたいというふうに思っています。

そうすれば核やミサイルが解決しても拉致の問題が残っている限り制裁決議は生きているわけですから、そこまでやはり私たちはやっていかなければならないと考えていますので、西岡さんたちと一週間ほど、ハードスケジュールになるかまだ分かりませんけども行って参ります。
よろしくお願いします。(拍手)

2006年11月18日

06.10.19 横田早紀江さん 東京連続集会22(6)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『横田早紀江さんのお話』

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皆さんこんばんは。(「こんばんは」の声)
本当に長い間ご支援いただきましてありがとうございます。

皆様のご支援の中で、なんとか今日まで健康を持ちこたえながら活動を続けておりまして、おかげさまで本当に今回安倍総理が組閣で本当に拉致問題に対して熱心な方々が組み込まれてくださって。
ようやく私たちが望んでいた展開に、はっきりとした具体的な形で表してくださるようになって。
本当に私たちはいよいよ、西岡先生がいつも仰っていたように嵐の前の静けさという事を仰っていましたけど、本当にいよいよ嵐が吹いてきたなと言う状況になってきたんですが。

私たち家族会にとっては子供たちの命を預けているわけで、人質の人たちが向こうにいるわけですから、本当にこういう大変な状況の中でどんなふうになっていくのかな?と不安感を持っております。
本当に何とか無事に助け出されて欲しいと願っています。
結果は・・・(聞き取れず)皆様に頑張っていただいて私も頑張って来たのですから、本当に日本中が喜んで良かったって言えるような結果が出て欲しいと。
全部が全部、皆が生存しているか、どれだけの人がいるか、本当に分かりませんけど。
ある程度の覚悟はしながら、必ず少しでも元気な姿で帰ってきて欲しいと思っていますので、これは祈るしかないと、私はいつも一生懸命お祈りしているんですが。

なんとかこんなに分からなかった事がこんなにはっきりとした事に、少しずつですけど現れて。
めぐみの事だけでも死亡したと言われながら孫がいたり、夫だと言う人が北朝鮮の人だと言われていながら韓国人の被害者だったという事もはっきりと現れてきて、一つ一つの事が明らかにされてきたと言う事。

そして今いろんな事が、核の問題を通して北朝鮮と言う国が本当に恐ろしい。
本当にああいう国がある事が大変なんだという事が世界中が心から思うようになって、今どうしたらいいのかという事で考えてくださる。
本当に良いように、何とかあちらの心が変わってくれないか?と、それだけを願っています。
どうぞよろしくお願い致します。(拍手)

06.10.19 横田滋さん 東京連続集会22(5)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『横田滋 家族会代表のお話』

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皆さんこんばんは。(「こんばんは」の声)
前回、特に変わった事はありませんでしたが、「核実験を行います」と声明を出しまして、そしてその声明を中山補佐官が・・・(聞き取れず)をしました。
そして閣議で政府の制裁や安保理決議に拉致問題という事も入れて欲しいと・・・(聞き取れず)しました。
中山補佐官は、今回は制裁決議を満場一致で通すという事が目的なので入るかどうか分からないけど、努力しますと言うお話がありまして。
そして翌日塩崎官房長官から自宅に電話がありまして、昨日国連の大島大使に拉致という事も入れるようにと連絡しましたという事を伺いました。

そして今日この資料として配られましたものの中は・・・(聞き取れず)にありますけど、人道に対する国際社会の実現という形で拉致問題が織り込まれましたが、非常に政府の対応が迅速であって且つ国連の方でも素早くそれだけの決議がされたという事は、政府が如何に努力しているかの表れで、我々としてはありがたく思っております。

それからもう一枚のA版の方ですが、これは10月5日に東商ホールで関係試写会が行われまして。
そしてこの下の方に書いてありますけど11月25日に、GAGAの劇場とか109シネマズMM横浜とか109シネマズ川崎、新しくラゾーナと言うところが出来ましたんですが、ここの5階で公開されます。
・・・(聞き取れず)でも・・・(聞き取れず)でやるといっていますが、全国的に順次公開していくことが決まっております。
それから更にはこの前に11月の初旬には、例えば拉致議連だとか拉致された・・・(聞き取れず)等で試写会が開かれることになっております。

川崎では写真展が11月14日から開かれますがそれは駅の東口ですが、西口では2回同じ日に試写会が開かれることになっております。
それから先般も、横浜の瀬谷の集会に行ったんですね。
そこの公民館で集会が開かれましたけど、こういったものを公民会なんかで借り出して救う会で上映できないものだろうか?と言う質問がありましたんですが、それはGAGAの方に聞いてみましたらロードショー期間中というはそういったものに貸し出すことは出来ないという事で。
一般の劇場と同じ料金を取らなければ貸し出しはしないという事で、それは時期が過ぎると、だんだん安くなっていくという事を言っておりました。
各地でそういう上映の問い合わせが来ているという事で、また大勢の方が見てくださって、日本とはまた違った感覚で作った映画なので。

元々これは日本で公開する予定のなかった映画です。
日本人は皆拉致の事を知っているから、日本でやっても誰も興味を示さないだろうと思ったんですが、アメリカでの映画祭でずいぶんたくさん賞を取ったことから逆に争奪戦のような形になって、このGAGAと言う配給会社が権利を獲得したわけなんです。
それにアメリカでも試写会を、大使館か何かが後援か主催でそれでアメリカでも試写会をするという事になっております。
これによって、日本の人とは感覚は違いますけど、拉致の問題についてもまた新たな認識が広がるんじゃないかと期待しております。(拍手)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※参考リンク

★「めぐみ 引き裂かれた家族の30年」 全国上映劇場リスト
http://megumi.gyao.jp/theater.html

06.10.19 安明進氏・恵谷治氏 東京連続集会22(4)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『北朝鮮情勢について その4 (話し手:安明進氏・恵谷治氏)』




★西岡力氏

ちょうど安明進さんが来てくれたので、今ソウルで最近のですね。
今のと関係して北朝鮮の内部の話、内部矛盾が高まっているという事について新しい情報があると聞いているので、安さんに一言。

★安明進氏(通訳:西岡力氏)

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(拍手、日本語で)皆さんこんばんは。(「こんばんは」の声、拍手)
(以下朝鮮語で)このような集まりにはいつも来て、皆さんにご挨拶したいと思っていたんですけど今日はちょっと遅刻してしまいました。
最近の北の核実験、そしてこちらからの経済制裁、また軍事作戦の話が出てくる中で、北の内部がいったいどうなっているのか?
普通の国であれば分かるわけですけど、隠されているその内部を我々知りたいと思うわけです。

実は核兵器についてはですね、私が北朝鮮にいた90年代の初めまでの時期でも実はすでに持っているんだ、という内部ではですね。
そのような自負心を皆持っていました。
今になって国際社会が北朝鮮の核兵器が脅威であると言って対応を始めるというのは、私から言わせると余りにも遅いんじゃないか?と言う気がします。
その核兵器がミサイルに乗って実際に周辺国に脅威を与えることが出来るかどうか?と言うのが関心を呼んでいると思いますが、それだけでなくその核兵器が実はテロリストの手に渡るという核拡散の問題も大きな問題だと思います。

北の住民たちはもう核兵器を持っているという自信感を持っていたので、今回の実験でやっと私たちは核保有国になったんだと言うような反応は無いです。
むしろ北の住民たちの中では核実験をした事によってより一層の国際的な孤立を呼び、国家が崩壊してしまうのではないか?と言う憂慮の声が高まっています。
特に大規模にこれまで北朝鮮を支えてきた中国からの支援が減少を見せ、また韓国の中でも北朝鮮に対するこれまでの支援を見直すべきだという声が高まっている事を受けて、北の内部でも二つの意見が対立している。
混乱状態になっています。

なぜ金正日がこのような時期に核実験をしたのか?と言うのは本人にしか分からない事でありますが、しかし彼の周囲にいる人間たちは、なぜ金正日が今の時期核実験の命令をしたのか?と言うことについて、やはり海外にある自分の個人資金が使えなくなったからではないか?と判断していると言う情報があります。
過去には金正日の個人資金は労働党の39号室が管理していましたが、今は金正日の家族・親戚が海外に直接出て行って管理をしている。

そしてまた張成沢という義理の弟が一時期金正日から遠ざけられていたのですが、また個人資金を管理しなければならないと言う必要が生まれて来て張成沢を再登用して中国へ送って、自分の個人資金の管理をさせていた。
しかし、中国当局が張成沢が来ても金正日の個人資金を完全に北側に渡す事はもうしなくなっている。
そういう中で張成沢の動向は今脚光を浴びて来ています。

外部ではですね。
北の中でハト派とタカ派がいて、タカ派が金正日に核実験をするように言ったとかそういう議論がありますが、北朝鮮の中で金正日に対して核実験をすべきだとかすべきではないとか、いうような事を言える立場の人間はいません。
ただし外部の勢力から大規模な物的な支援を引っ張ってくることが出来る人間が例えば朝鮮族で中国にいて、中国が核実験を止めればこれだけの支援をしてくれますよと言う形であれば、金正日に話をする事が出来る。

ある人は今回の核実験は北の軍部が指導したと言う人がいますが、北の社会と言うのは100ドル程度の外貨を使うのでも金正日の決済が無ければ出来ない。
すべての事は金正日の決済で行われている。
つまりこの核実験も金正日の命令で行われている事は間違いが無いという事。

外では今核実験について大変騒がしいですけど、北の住民たちはすでに核実験などと言っても無感覚になっています。
ただもう今日食べるもの、明日食べるものが確保出来るかどうか?
自分の生活だけに関心がある。

北朝鮮の核兵器の危険性と言うのは、つまり何人かの金正日及びその周辺の人間たちが危険な人間であって、その人間が自由にそれを使うことが出来るからこそ危険性が高まっている。
そしてまた今北朝鮮の状況の中で、最高指導部の中でもこのままこの危険な金正日と一緒に行けないと考えて、外部勢力と手を結ぼうと、あるいは外に逃げようという人たちが少しずつ姿を現しています。

金正日は馬鹿では無いから暴発なんかはしないだろうという議論もありますが、しかし金正日と言うのは自分のいない地球は必要ない。(笑い声)
朝鮮労働党がない地球は必要ないという事を公言する自己中心的な人間ですので、そのような人間が核を持っているのは危険であるのは間違いない。
この話を実は私がただ言っているんじゃなくて、実際1992年に北朝鮮の将軍たちの前で話した話だと。
また、そのときだけじゃなくて今もそのような話をしている。
自分の命が危なくなったらば世界も道連れにして核兵器も使って死のうという事を考える男であるという事。

北朝鮮は近く再び核実験をするという情報がありますが、私はすると見ています。
なぜなら国際社会は今回の核実験に対して北朝鮮を恐れなかったからで、馬鹿にしていると思った。
更にやらなけければならない。
実験場の場所には1回だけのための施設だけじゃなくて、2回3回4回が出来るような工事が同時になされていたからです。
もちろん今日の中国の代表団と金正日が会ってどんな説得をしたか分かりませんが、とにかく今回の事態が金正日の危険さを我々が分かる重要な機会だと思います。

★西岡力氏

最後に恵谷さんに、この今緊迫した状況の中で我々拉致問題に、日本人拉致被害者全員救出、それ以外の拉致被害者救出のために何をすべきなのか?
日本政府は何をすべきなのか?我々は家族会や救う会や国民は何をすべきなのか?という事を一言言っていただいて、それを受けて家族の人にコメントに移りたいと思います。

★恵谷治氏

正直言いまして、被害者を奪還する効果的な方法も今までありませんでしたが、安倍政権になって本当に私はですね。
安倍総理の言葉を聞いてご存知のように最後の一人、全員救出すると言われました。
これはですね。
日本的な言い方でありまして、最後の一人まで救出すると言うのはご存知のように金正日政権が倒れない限り不可能です。
逆を言えばあの表現は自分が任期中に倒れると。
で、別にそれは期待値ではなくて何らかの根拠、それは当然ながらワシントンでしょう。
そういった事を踏まえたうえであの発言になったと、こういうふうに私は思います。
それとは別に、ですから逆に言うと2年以内にはもう倒れる。
本当に秒読みで来年倒れてもおかしくないと私は思います。

★西岡力氏

2年でブッシュ大統領の任期が切れる。

★恵谷治氏

はい。
同時に安倍総理の任期も。

★西岡力氏

まぁ、自民党の総裁の任期ですから。

★恵谷治氏

それは別として、救う会家族会でどうするか?という事に関して言えば具体的に正直言ってありませんが、先ほど言ったように、押収物あるいは何度も申請したでしょうが、金賢姫その他ですね。
とにかく我々の手立てで第一情報と言うか、それをとにかく収集する。
逆に言えばそれは私は夜明けは近いというふうに確信しています。

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で、ちょっと時間がなんですが、皆さんにこれを紹介します。
これは5万分の1の地図です。
この上に・・・・(聞き取れず)で見えませんが、最近は山に登られる方も2万5千分の1ですから、私は現役時代5万分の1ですからなじみがあるんですが、この3つのポイントが韓国、アメリカ、それからCTBTが確認した震源地です。
その中央に萬搭山と言う、2205メートルの山です。
皆さん衛星写真で見られたと思いますが、その場所というのがここです。

竪穴だ横穴だと言う議論がありましたが基本的に横穴で、先ほど安明進さんが言われましたが、ここからまた別の穴が伸びているはずで、とにかくこの直径は5キロ。
そこまでは絞り込まれていますがそれ以上は今のところはピンポイント出来ていないのと、実は今日アメリカからも情報で、先ほど0・5キロトン。
これは新聞報道ですが、聞くところによるとアメリカは0・55キロトンと分析しているそうです。
と同時に横穴を水平に掘って、あの衛星写真が写された場所は標高1200です。
1200で、萬搭山が2200です。

ですから単純言えば1000メーターあの中で爆発した。
水平坑道がL字型になっている。
つまりここで爆発したらこの坑道に爆風が出るわけですね。
しかしこちらには出ない。
もちろん塞ぐんですが、塞いでも吹っ飛びます。
そういう形でL字型になっているんですが、いうことだそうです。

あと最後についでながらというか、失礼ながらいました話は、最初の方に言った話は来週のSAPIOに書いてあります。
それには今の話が詳しく載っているので興味のある方はすみません。

★司会 平田隆太郎氏

恵谷さん、どうもありがとうございました。

2006年11月17日

速報 寺越昭男さん 東京連続集会23より

訪米団報告と北朝鮮の動き 東京連続集会23
06.11.16 友愛会館にて

寺越昭男さん(寺越昭二さんの長男)の訴え

Img_4314.jpg

posted by ぴろん at 12:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月16日

06.10.19 恵谷治氏・西岡力氏 東京連続集会22(3)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『北朝鮮情勢について その3 (話し手:恵谷治氏・西岡力氏)』



★恵谷治氏

ですからまぁ、そういう実態を見ればですね。
ミサイル発射あるいは核実験と言う巨大プロジェクト、現代で言うとシステム工学が要求されるものがこれはもう出来ないと言っても良いと思います。

★西岡力氏

そうなるとですね。
彼らにとっては最悪のシナリオで、失敗はしたけれども国際的には制裁が高まってしまった。
国連の安全保障理事会で中国もロシアも賛成した全会一致のミサイルでは非難決議、そして今回は制裁決議が通った。
日本も独自制裁を2度したと。
そして今度は国連決議に基づいて船舶に対する検査をするかどうかと言うところまで来ている。
しかし彼らは失敗してしまって、アメリカを脅すことは出来なくて2国間交渉にはならなくて、金融制裁を解いてもらおうと思ったら逆にもっと強まった。

★恵谷治氏

今の話を整理すると、まずアメリカの金融制裁。
それからご存知の日本独自の経済制裁。
それに今回の国連制裁。
プラス、私が記事に書いてご存知かどうか分かりませんが、米軍による5030という謀略作戦がある。
これは秘密作戦なんで中々表には出ません。

★西岡力氏

ちょっと待ってください。
まだ分からない人が多いです。
5030って数字の番号なんですか?

★恵谷治氏

はい。
これは米軍がというか太平洋軍の作戦計画が5000番台、あるいは中東軍だと7000番台とかいう。

★西岡力氏

米軍の作戦番号なんですか?

★恵谷治氏

はい。

★西岡力氏

太平洋軍は5000番台なんですね?

★恵谷治氏

そうです。
もちろん知られている限りは5026と言うものがありますが、これはですね。
90年代に核問題が浮上したときに、先ほど言いました寧辺の核施設を限定空爆する、と言う計画です。

★西岡力氏

それが5026、5026の限定爆撃。

★恵谷治氏

そういう作戦計画は出来たんですが、ただそれを考えているうちに、米軍側は限定だと思っていてもですね。
金正日側は攻撃されたら全面戦争だという、当然そういう反応がありうる。
であれば今度は全面戦争の作戦計画が必要だという事になりまして、次なる5027という作戦計画があります。

★西岡力氏

5027は全面戦争の作戦計画ですね?
報道で別なのが出来たと、ニューズウイークにも5027書いてありますよね?

★恵谷治氏

5027はまず米軍の地上軍が行って、まだ1990年代初めの作戦計画です。
ですがこの5027はもう現実的には米軍ではもう対応できません。
それよりもその作戦計画によるとですね。
朝鮮戦争当時と同じ50万の兵力を投入する、と言う計画ですからこれはもうこの21世紀は不可能。

★西岡力氏

で、恵谷さんはそうじゃなくて今5030と言ったんですけど、その間に何かあるんですか?

★恵谷治氏

ええありますが、いろいろとまず。

★西岡力氏

今26、27と言った、28、29ってあるんですか?

★恵谷治氏

28がきちんと、つまりこれはすべて機密作戦なわけです。
表に出ているはずが無いんですが、それは別として、5029と言うのがあります。
この29と言うのは何か?といいますと北朝鮮において何かが、北朝鮮の中でクーデターが起きる、あるいは暴動が起きる、あるいは大地震で大災害が起きる。
つまり在韓米軍あるいは韓国軍にとって重要な異変が起きたときに対処する作戦計画です。

★西岡力氏

北朝鮮の内部で何か起きたときに対処する。

★恵谷治氏

それが5029です。
5030と言うのは実は在韓米軍だけの作戦計画ですが、5029までは韓国軍と在韓米軍の共同作戦でした。
しかしこの29を策定するに当たってですね。
有事、北朝鮮が混乱したときをどう判断するか?
という事で韓国側と交渉が上手く行かず、この5029と言うのは韓国政府は承認していません。

★西岡力氏

在韓米軍と韓国軍の合同計画であるにも拘らず、韓国政府がそれを承認していない?

★恵谷治氏

そういう事です。

★西岡力氏

じゃあ、使えないじゃないですか?

★恵谷治氏

そうです。
ですから今のところ5029と言うのは宙に浮いた計画です。
それで最初に言いました5030を策定するに当たっては、在韓米軍独自でやる。
韓国を入れない、と言う作戦計画です。

★西岡力氏

それでその5030と言うのはどういう計画ですか?

★恵谷治氏

これは秘密作戦、謀略工作です。
ご存知のように皆さん有名なCIAというものがいろんな謀略を過去においてやってきました。
毒針で暗殺するとかですね、いろんな謀略をCIAがやっていました。
CIAではそういう悪面もあって、あるいはアメリカ政権内部のいろんな問題もありましたけど、非常に規模が縮小されています。
今また多少復活していますけど。

★西岡力氏

つまり5030はCAIでは無いという事ですね?

★恵谷治氏

はい。
その5030の特徴は今言ったイメージ、過去におけるそういった謀略工作をCAI・中央情報局ではなく、国防情報局、つまり米軍が行う。
という事がひとつ。

★西岡力氏

だから作戦番号が通し番号でついているわけですね。

★恵谷治氏

そうです。

★西岡力氏

軍の計画として謀略をする?

★恵谷治氏

これは本来は軍の仕事では無いといいますか、つまり戦闘兵器をもちいて戦闘する行為ではない。
本当の意味での秘密作戦。

★西岡力氏

具体的にそれが今の核やミサイル問題とどう関係するんですか?

★恵谷治氏

ですからこの5030の最大の目的は金正日政権を倒す。
その手段についてはあらゆる可能性を探る。
単純に言えばですね。
金正日の警護員を騙して暗殺させる。
出来る出来ないは別として、とにかく考えられる事を全部選択肢として、その中で今度は実行可能なものをやっていく。
例えば党の最高幹部を亡命させる。
あるいは軍に不満な人間がいれば、彼を支援する、彼のグループを支援する。
しかしもちろん、北朝鮮は厳しい監視社会ですから大変難しいですが、とにかく考えられる事はすべてやっていくというのが5030です。

★西岡力氏

それで思い出しましたけど、恵谷さんが確かSAPIOに書いたと思います。
呉国烈という幹部で今は党の作戦部長。
つまりテロや拉致をやる部署の責任者の息子がアメリカに亡命した、という情報ありましたよね?

★恵谷治氏

おそらく私の考えではテロの総責任者である、呉国烈を亡命させようとしたんではないかと思うんですね。
そのパイプ役に息子を使ったんじゃないか?と私は思っています。
これはもう秘密作戦ですから、詳しい結果はいずれ50年後60年後に分かるかもしれませんが、いずれにせよその呉国烈の息子が亡命したのは事実なんですが。

★西岡力氏

事実なんですか?
呉国烈の息子が亡命したのは?
アメリカに?

★恵谷治氏

はい。
その亡命方法が興味深いと言いますかね。
当然、韓国にも亡命されている方がたくさんいますが、可能であれば自分だけでなく家族あるいは親族と一緒に亡命したいと当然思います。
で、呉国烈の息子の場合はですね。
家族は当然一族郎党40人を一度に亡命、つまりその。

★西岡力氏

40人?

★恵谷治氏

40人です。
40人をですね。

★西岡力氏

家族とか知人とかそういう人たちを全部?

★恵谷治氏

親族です。

★西岡力氏

家族、親族ね。

★恵谷治氏

それでその船でたくさんの方が亡命していますが、彼らも一隻の小さな船に40人も乗り込んで上手く清津を出港して、その40人が通常であれば漂流して食料・水なんか無い状況でギリギリですから。
で、5030の担当者はですね。
とにかく携帯電話、無線も含めてすべて持って、その船をですね。
日本海の沖で米軍が潜水艦を出しました。

★西岡力氏

アメリカの潜水艦が亡命者を救い出す?

★恵谷治氏

その40人をすべて潜水艦に乗せて横須賀に着きまして、横須賀から飛行機でアメリカに行きました。

★西岡力氏

スパイ映画みたいですね。

★恵谷治氏

全くこれは、もっと言いますとその連絡役にどういう絡みか分かりませんが、中国人民軍の高官も絡み日本の暴力団も絡んでいると、いうくらい(笑い声)ちみもうりょう。
しかしそれくらいしないとそれくらいの計画は出来ません。

★西岡力氏

それは本当なんですか?

★恵谷治氏

これは本当に真面目にそれに携わった人間からも聞いていますし。
(会場より「何年何月ですか?」の声)2003年10月。
ですからこれは全く秘密作戦ですから、恵谷がああいう事を言っていたけど?と誰かに聞いてもすぐ否定されます。
そんなことは有り得ないと。
そういう作戦です。
ですから今言ったのは一つの例です。

★西岡力氏

NHKはソウル発の報道で亡命したと報じてますし、韓国の月間朝鮮も報道してますね。
報道は今みたいに具体的な話じゃないですけど亡命したと、名前が明らかになっています。
その呉国烈の息子が平壌から姿を消している事は事実で間違いが無い。
という事をやっている事と核・ミサイル、金融制裁とつまりどういう関係があるんですか?

★恵谷治氏

それは今言ったそういう中に当然、国防科学院の人間も・・・(聞き取れず)。
とにかく様々なことが、ですから私も分かりませんし具体的に説明できませんが、その5030という秘密工作・謀略工作によって今回のミサイル発射あるいは核実験と言うものが、つまり国防科学院が主管するプロジェクトのどこかに関わって。

★西岡力氏

では意図的にアメリカが何か謀略を仕掛けて、ミサイルや起爆装置が上手く作動しないようにしたっていう可能性さえ考えられると?

★恵谷治氏

私はそう思う。
ですからそれだけで先ほど言った様にまず金融制裁から日本の独自の制裁で、これが核実験を行う・・・(聞き取れず)
今後国連の制裁がありますし、その前にこの5030のこの3つの力でテポドンの発射が失敗したし、今度は国連と言う世界規模の力がかかりますから、何回も言うように2度目の核実験と言うのはとてもじゃないが出来ないんでは無いか?
逆に言ったらやったらまだまだ体力はある、というふうな判断基準になるんでは無いか。

★西岡力氏

内部矛盾がどんどん高まっていくという事だと思うんですが、だったら北朝鮮の内部はどうなっているか?と言う情報は無いですか?

★恵谷治氏

一番大きな変化はですね。
人民軍が自給自足になって久しいんですが、部隊で敷地で畑を作り・・・(聞き取れず)を蒔いて豚を飼ってと自給自足社会。
しかしそれ以外はですね。
言葉で言う、・・・・・(聞き取れず)ある程度の秩序は守られる。
しかしそれは今度国民の側から見るとですね。
人民軍が、部隊が来るととにかく当然女性は隠れなさいと言うような、あるいは民家に入って焼酎を造っていたのを出せ、あるいは豚の肉を出せと謀略無尽だったんですが、それがしかし現在はですね。

実は人民軍党内文書によりますと、今年に入ってから100件の武器盗難事件があった。
それは機密文書でその資料を元にこういう幹部の集まりで講義をする。
でその資料で、(隣で西岡氏が「1000件」の声)失礼、1000件。
1000件が発生して注意するように。
つまり単純に言うと人民軍が持っていたカラシニコフ1000丁が民衆側に隠匿されている。
これももちろん各地でバラバラですから、一ヶ所にあればもっと力になると思うんですが、いずれにしても過去にはそういう事件は起き得ない状況でした。
つまりですね、住民があそこに武器があるのは当然知っている。
しかしこれまではそれを盗むとかいう発想はありませんでした。

もう一つ同じような意味で、今年大水害がありました。
金正日にとっては年中自然に助けられて水害で援助をしてくれると、今回はほとんど集まらないんですがそれは別として、水害のところをニュース映像で見ますと人民軍の兵士がほとんど映っていない。

★西岡力氏

復旧作業に映っていないという事ですね?

★恵谷治氏

龍川(リョンチョン)の大爆発事件がありましたが、あのときには人民軍が飛んでいってすべて復旧作業に当たったんですがそれと正反対です。
聞く所によりますと大水害で人々は大混乱で、もちろん復旧も救護もありますが、人民軍は何をしていたか?というと、もう襲われるんでは無いか?と住民にですね。
武器庫・食料庫の守備防衛に当たっていて、復旧作業などとても出来ない。
それくらい緊張が高まっているというのが私に入っている情報です。

★西岡力氏

思った以上につまり金融制裁、あるいは日本の制裁、5030心理戦計画などが効いていると。
そしてアメリカはさっきの作戦部長と言うのは拉致をした責任者ですから、その呉国烈本人が来れば何人どこにいるか分かるくらいの重要な人物を亡命させようとして、少なくともその息子と一族郎党を40人を亡命させることは出来ている。

★恵谷治氏

ですから拉致問題のことで言いますとですね。
アメリカ政府との交渉で呉国烈、まぁ息子ですからどの程度の情報を持っているかどうか分かりませんが、接触して本人から直接話を聞くというのも一案ではないか?と。

★西岡力氏

呉国烈の息子にですね。

・・・その4に続く・・・

2006年11月14日

06.10.19 恵谷治氏・西岡力氏 東京連続集会22(2)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『北朝鮮情勢について その2 (話し手:恵谷治氏・西岡力氏)』

Img_2252.jpg



★西岡力氏

プルトニウムを入れて、出来上がった起爆装置に安心していて70回も実験していて絶対上手く行くと思ってボタンを押したけれども、するとあれですか?
トマトが少し漏れたと?皮が。

★恵谷治氏

そして次に推定ですが、まず彼らは威力はどの程度のものを作っていたのか?
それをまず補足する材料は、ご存知のように報道にもありますが中国に事前通報した。
30分前とも20分前とも言われていますが、その時に中国に対しては4キロトンの物を作った。
実験をするとこう通告をしている。
ですから4キロトンの物がですね。
現在の情報によりますと0・5キロトンしか威力を発揮しなかった。
つまり8分の1の威力だったと、まずいう事が言えます。

★西岡力氏

長崎の原爆も4キロトンくらいだったんですか?

★恵谷治氏

いや、長崎の場合20キロトンなんです。

★西岡力氏

元々小さい数字を言っていて、それにも。

★恵谷治氏

駄目だった。
これままだまだ議論をする余地があるんですが、失敗の原因がいろいろ考えられます。
私がいろいろと、この起爆に失敗したとすれば未熟爆発と言う言い方をしますが、早期爆発です。
本当に最後の臨界に行く圧縮をかける前に漏れて、中性子が飛び交って少し核分裂を起こしてブシュとして連鎖反応は止まります。

★西岡力氏

トマト(の皮)がこう切れた?

★恵谷治氏

そうするとですね、8分の1の威力ももう出ないんです。
非常に少ない威力です。
それが全体的に数字で言うと、0.5キロトンくらい。
0.5キロトンというのは500トン、もっと言ますと、ですから当初の新聞ではダミー実験だったんでは無いか?
1トン爆弾、そこそこでかいですけど、これを500発爆発させれば同じ震度になるという事です。

★西岡力氏

しかしそれは核物質が空中で採取されたのでダミーではなかったという事は間違いない。

★恵谷治氏

間違いないです。
ではどういう事か?と言いますと、実験報道の直後にですね。
新聞で読まれた方もいると思いますが、ロシアのイワノフ国防相、彼はですね。
5キロトンから15キロトン、で、我々独自の観測で得たデータであると言明をしました。
しかしもちろん15キロトンの計算も出来ないわけではないんですが、私個人的にはですね。
イワノフが本当に直後に言ったんですが、15キロトンと言う数字が頭にあったのは事前通報を先ほど中国に対しては20分か30分前に通報したんですが、モスクワには2時間前に通告しています。
その時に実験規模、威力を言ったはずですがそれは報道されていません。
で、今言ったイワノフ国防相の15キロトンと言うのは、おそらくモスクワに対してはですね。
おそらく15キロトンと言ったのではないか?
逆に言えば中国の4キロトンと言うのは正しいのかどうか?という問題もある。

★西岡力氏

元々北朝鮮は4キロトンではなくて、15キロトンの実験をしようとしていた?

★恵谷治氏

私はそう考えています。

★西岡力氏

と言うのが恵谷さんの考えですね?

★恵谷治氏

つまり通常のいわゆる、古い技術ですね。
作ればだいたい15キロトンから20キロトンの物が出来るはずで、その威力を小型化する。
これは先ほど言った起爆装置の問題とはまた別の問題です。
威力を小型化するというのは大変に高度な技術が必要です。
ですからもちろん4キロトンくらいではやってやれない事は無い。
北朝鮮で出来るかどうか?と言うくらいのところなんですが、いずれにしろ彼らの技術を考えると通常の作り方をすると通常の破壊力、つまり15キロトンから20キロトン。
その設計で実験をした結果、未熟爆発と言うブチッというのが0.5キロトンと言うというと非常に。

★西岡力氏

15キロトンと0.5キロで30分の1。

★恵谷治氏

それくらいであれば、いわゆる未熟爆発、早期爆発という事が言えると思います。
ですからこれは今お話したのは私の推測でありますが、おそらく北朝鮮としては15キロトンの物を、つまり中国が4キロトンと言っているのは無視をしてと言いますか。
私の考えでは北朝鮮は15キロトンの物を実験した結果、結果的に0.5キロトンの破壊力しか発揮できなかった。

★西岡力氏

とにかく0・5キロトンだった事は事実ですから、中国に4キロトンと言ったと。
あるいは15キロトンだと、どちらにしても想定した物が出てこなかったと。

★恵谷治氏

そういう事ですね。
想定した威力の物の何十分の1か。

★西岡力氏

恵谷さんの説だと30分の1だし、中国の言われている事が事実だとしても8分の1。

★恵谷治氏

その通りです。
ですからいわゆる設計どおりの威力が出なかった。
失敗した。
ただし、その未熟爆発でも曲がりなりにも名前は核分裂と言えますから、それなりの爆発が起きます。
その振動を当然現地では、報道されている豊渓里(プンゲリ=咸鏡北道吉州(キルジュ)郡豊渓里)と言う場所ですが、そこで地震を感じたはずですし、そこに立ち会った人間は成功したと思って第一報を平壌に送ったはずです。

★西岡力氏

そこでちょっと疑問なんですけど、北朝鮮は核実験をすると言って10月3日に発表して、テレビで何回もアナウンサーが言っていて、するするって言っていましたよね?
するすると言ってやったわけですから自信が無ければ出来ないはずですから、特にテポドン2が爆発してしまったと国際社会に言われている。
恥をかいたわけですね?一回。
国防科学院に対してね。
同じ部署ですよね?ミサイルと。
そうすると2発めのミサイル発射については原因究明が出来なくてやれなかったと私は思っているんですけど、とにかく一度ミサイル発射で失敗した同じ部署が、満を持して予告して核実験をしたと。
中国に対して4キロトンと言ったけど、少なくとも中国に対して言った物の8分の1しか出来なかった、失敗してしまった。
これは相当おかしなことじゃないですか?
なぜ失敗したんですか?

★恵谷治氏

ですからいろんな原因が考えられると思うんですが、その今言った32面体の配線が、分かりませんよ?
例えばの話ですが、配線が古くなったので実験用に新しく部品交換をするときに、本来なら届くはずのものが届かずに代用品を使って、本当に極端なたとえ話ですがこういった様々な物をもっと極論するとですね。
コピー用紙がない。
そうすると必要な指示を必要な部署に全部を配れない。
そうするとこっちは知っていてもこっちは知らない。
あらゆるシステム工学的な事を考えると、あらゆる事が完全に出来なかった。
そうするとこういう大規模プロジェクトで言えばですね。
どこかにミスがあってそれが連鎖で失敗したと、いうふうになります。

★西岡力氏

しかしそうなるとですね。
北朝鮮はミサイルを発射した・核実験をしたと言うのは、アメリカが金融制裁で締め付けをしてきたので、それを解かせようと思って威力を見せようとしたけれども、恵谷仮説で言うとアメリカの金融制裁や日本の取締りの結果、金融制裁に対して威力を見せようと思った核実験やミサイル実験が失敗してしまったと?

★恵谷治氏

はい。

★西岡力氏

という事になるとブッシュ大統領の思う壺にはまっていく事になりますか?

★恵谷治氏

私はそう思います。

★西岡力氏

追い込まれていて、追い込まれているところの脱出口を作ろうとしてミサイルと核をやったけれどそれも失敗した。
いよいよ追い込まれている?

★恵谷治氏

そういう意味ではカウントダウンでありまして、先ほど最初に申し上げたように再実験ももうやる余力がない。
あるいはやるためにはですね。
完璧に今度は設計どおりに威力を発揮しないといけませんし、その準備あるいはそういう部品その他の調達、それに伴う資金、非常に厳しい状況にいるというように私は思います。

★西岡力氏

先ほど科協の話が出たのでもう一回、ここでは何度も話しましたけど、確認をしておきますけども。
つまり去年の秋以降、日本の警察が科協や総連の取締りを厳しくしている事が効いている、そういう事ですか?

★恵谷治氏

まさにその通りです。
逆に言うとそれは私の想像では、ワシントンとの協力関係で何が必要なのか?
もっと正確に言いますとですね。
この部品あるいはこの物資を日本のある企業が作っているとして、その移動・移転を監視しろと、個別にそこまで来ています。
ですからここだけの話ですが、そういう監視体制はもう完成しています。
ですから必要な部品が平壌には届かなくなっています。

★西岡力氏

去年の10月に科協本部の事務所が薬事法違反の容疑で家宅捜索されたときに、コンピュータが全部押収されたと。
恵谷さんが先ほどFAXと言いましたけど多分FAXは80年代の話で、北朝鮮から部品の調達はEメールで来ているはずです。

★恵谷治

ええそうです、その通り。

★西岡力氏

そのEメールのやり取りを全部日本の警察は去年の秋以降、掴んでしまった。

★恵谷治氏

ですからそういう影響でテポドン2号も失敗し、核実験も失敗している。
となればですね。
それを成功させることは出来ないと、こういう事です。

★西岡力氏

という事はアメリカの制裁だけでなくて安倍晋三さんが去年官房長官になって、拉致問題特命チームを作って法執行班を作って、今まで余りにも甘い法の適用を当たり前に厳しくするという事をやった結果、ミサイルと核が失敗したと。
恵谷仮説で言うとそういう。

★恵谷治氏

はい。

★西岡力氏

元々もっと早くやっていれば、こんなにはならない。(笑い声)

★恵谷治氏

本当にそうです。
と、もうひとつ、そういう意味で言えばテポドン2号が成功していればですね。
その前ご存知のように去年の2月に核保有宣言をしています。
ですから保有宣言をしてテポドン2号が実験に成功したとなれば、ワシントンに対して強い圧力がかかるから、そういう意味で核実験もまだしなかったと思います。
しかし見事に失敗した。
となればワシントンへのメッセージ・プレッシャーとしては、次はじゃあ核実験をやれと。
ご存知のミサイル実験の後ご存知のように40日、金正日は隠遁生活の好きな男ですから、40日姿をくらましていた時はですね。
そういう事を考えていたのではないか?と思います。

★西岡力氏

で、70回も起爆実験をしているから絶対に大丈夫だと。
満を持してカードを切ったと。
そしたらばぷしゅっとトマトがもれちゃったと。
この恵谷仮説が正しいかどうかと言うのは、つまりこの次核実験を近くするかどうか?
それで分かる?

★恵谷治氏

ええ、実験をしてそれで成功するかどうか。

★西岡力氏

それで成功するかどうか?
しかし、今すると2回目の制裁になっちゃいますよね?
2度やるんなら早く、次の日とかにやれば国連安保理の制裁決議がかかる前にやってしまえば1回の制裁で済むんですけど、今すると安保理決議がかかったのにまたやったという事になって圧力が高まっちゃいますよね?

★恵谷治氏

報道もそうなんですが、パキスタンは6回、二日に分けて5回と1回やりましたが、初日に5発やりました。
その記憶があるもんですから連続実験なんていいます。
あるいはいろいろな方が次々と実験するんではないか?と。
じゃあ北朝鮮にいくつ核爆弾があるのか?それをどんどん消費できるのか?いう問題があります。
逆に言えば中国が最初に核実験をやった77年、64年か。
ちょっとごめんなさい数字を覚えていない。
とにかく最初の核実験をやったのは1発で、1年置いてやって、つまり過去の例を見れば印パを除けばそんな連続実験なんかしていないんですね。

★西岡力氏

ただし、それは成功しているという事ですよね?
中国がやって1発目最初に。
成功しているから1年後に再実験。

★恵谷治氏

はい。
ですから、言いたいのはですね。
新聞報道でいくつも核実験が出来るような、つまりパキスタンも5つもやったんだから連続と言う報道があるんですが、それは全く見方が間違っています。
パキスタンの場合はですね。
1980年代にはもう何十発も作っておりまして、彼らは持っていると常に言っておりました。
しかし誰も信用していないと言いますか。
で、結果的にインドがやったがゆえに対抗措置として5発5連続でやった。
そういう事がなければ1発で十分だった。

★西岡力氏

パキスタンは未熟爆発は無かったんですか?

★恵谷治氏

パキスタンはすべて成功しています。

★西岡力氏

そうすると北朝鮮としては虎の子の何発しか無い、10発とか10何発かくらいのうちの二つをやるんだから、本当に絶対に成功すると思う起爆装置でやってるはずですよね?
さっきの話に戻っちゃうんですが、それが失敗しています。
物凄いダメージですよね?

★恵谷治氏

おそらく自信があったはずですから、がゆえにもちろん実験した。
あるいは事前通告もした。
それが見事に失敗したという事ですから相当なダメージです。

★西岡力氏

という、今までの話をまとめるとですね。
つまりアメリカが去年の9月から金融制裁をして、北朝鮮の核およびミサイル開発そして軍隊を維持するような資金の移動を止めることに関して、そして日本も去年の秋以降法律を厳しく適用すると言う制裁をして、日本の中から核の部品や技術指導がされていたのが、今はほぼ止めることが出来ている。
このまま続くと核・ミサイル開発も出来なくなりますし、軍隊も維持出来なくなるかもしれないし、それを解除してもらうための交渉をアメリカに要求しようとしていろいろ動いたけれども、アメリカは金融制裁は犯罪に対する法執行だから交渉の対象じゃないといって交渉を拒否している。

★恵谷治氏

それに補足して言いますと金融制裁というよりも法執行と言うのが正しいんですがそれは別として、言葉で言うと銀行間取引を停止させている。
そうすると商売はキャッシュでするしかない。
で、偽札もたくさん刷ってますからいくらでもキャッシュがあるんですが(笑い声)、こういう実話があります。

今年の2月にですね。
中国の東北部の瀋陽に北朝鮮の関係者が来てですね。
潤滑油を何万トンか、その数値は分かりません。
大量に買いたいと、でキャッシュはあるんだ、と持って来たそうです。
瀋陽の企業としてはですね。
いやいやこれだけのキャッシュを見てもこの中に偽の札があるかどうか分からないから、偽札検査をして確認をしたい。
でまぁ、ここは中国人だと思うんですが、商売が上手いと言いますか。
瀋陽には実は偽札鑑定機が無いんです。
おそらくそんなことは無い。
無いから北京から取り寄せると、その費用を全部お前のところで持てと、それを言ったら取引に応じると。
そうしますと当然ご存知のように厳しい財政事情の中で余分な経費なんか決済出来る権限なんかありませんから、ですからすごすごと帰っていったといいます。

つまり、そういう事が各地で起きている。
ですから先ほど言った部品どころか、日本からの重要な部品どころか、国営企業であれ研究室であれなんでもとにかく入手が出来ない状況がどんどん続いている。

★西岡力氏

偽札や麻薬だけじゃなくて通常の貿易が出来なくなっている。

★恵谷治氏

通常の貿易じゃなくて、通常の買い物が出来ない。(笑い声)
そういう影響が出ているわけです。

★西岡力氏

私が最近ソウルで聞いたのは、ゴムが買えなくて豚の皮で靴底を作っている。

・・・その3に続く・・・

2006年11月13日

06.10.19 恵谷治氏・西岡力氏 東京連続集会22(1)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

※今回の集会はいつものようにお一人お一人順番に講演するのではなく、北朝鮮情勢についてフリートークで語り合う、という形で進行しました。
ですので、初めに登壇者のお名前をご紹介しておき、講演部分を全部で6分割にして紹介をします。
ただし、家族のコメント部分はいつものようにお一人ずつ紹介する形をとります。
テキストの紹介の仕方がいつもと少し違いますが混乱のありませぬよう、あらかじめご了承のほどよろしくお願い申し上げます。

◆講演部分の登壇者氏名

・恵谷治氏(ジャーナリスト)
・西岡力 救う会副会長
・安明進氏(元北朝鮮工作員)

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『北朝鮮情勢について その1 (話し手:恵谷治氏・西岡力氏)』



★恵谷治氏

Img_2245.jpg

どうもこんばんは。(「こんばんは」の声)
最大の関心事である核実験について、これはまずハッキリ言って失敗です。
別に誹謗中傷して言っているわけではなくて、根拠もある事で失敗して。
失敗した上に再実験があると言われていますが、その事も西岡さんが来たら詳しく話そうと思います。

私の個人的な感じでは再実験も難しいだろう。
それはですね、ご存知のように実験にはそれなりのコストがかかる。
もう、そういうコストも無いんじゃないか?と私は考えています。
ですから私の予想が外れて再実験があれば、まだ多少は金があるんだろう。
ですから今・・・(聞き取れず)をしますがともかくミサイル・テポドン2号の失敗に続いて、今回の核実験も失敗している。
当然もちろん開発責任者は・・・(聞き取れず)をしているでしょうし、逆に言えば姪yの回復でもう一度やりたいと思っているはずです。
しかし、もう本当にやる余力が無い。
逆に言えば、私は核実験が行われれば崩壊の秒読み段階に入ると解釈しますから、私は冗談抜きで秒読みに入ったと思っています。

まず核実験の前に、ミサイルの事を簡単に申し上げます。
7月5日に7発のミサイルが発射されましたが、ご存知のようにそのうちの1発はテポドン2号です。
それから残りの4発は、これはまだ様々な分析がありますが、私が把握している限りノドンが2発それからスカッドが2発、それからスカッドの改良型と思われるもの。
ある一定の地域に落ちたと、これはまぁ日本政府はそういうふうに発表していますが、ある一定の地域と言うのはですね。
数10キロの範囲、これも報道されています。
数10キロの範囲に命中したと言う言い方は間違っておりまして、着弾したと。
つまりミサイルはおそらく仮想ターゲットが決まっていてそこを狙って撃った結果が40〜50キロの範囲だというふうに思われるわけで、という事はこれはもうミサイルの体を成していないと言いますか、命中精度その他話にならんと言う事です。

これが10キロ以内、あるいは数キロの範囲で着弾したとなれば、これは・・・・(聞き取れず)。 
それでも近代戦には使えない物ですから、そのレベルにも達していないということはハッキリとしている。
しかしながら一方でそのテポドン2号を除く6発と言うのは、そのうちの1発は12時間遅れですが、きちんと発射しております。
命中精度その他は別としまして、ノドン、スカッドと言うのは車載型で、車に乗せて任意に移動してミサイルを立てて打ち上げる。
それがきちんと行われる。
と言う意味ではミサイル部隊と言うのは、いわば機能していると言う事がいえます。

一方でテポドン2号は爆発したとも言われていますし、ちょっとここは究明されてないんですが、いずれにしろ2段式のミサイルの2段目を分離する事が出来ずに着弾している。
その問題はですね。
存知のように98年、テポドン1号が発射された際、1段目と2段目がきちんと分離しました。
実は3段目に人工衛星を積んでおって、それが爆発して結果的に皆さんご存知のように人工衛星の投射というのは出来なくなったんですが、ご存知のように北朝鮮は未だに光明星1号が地球の周りを回っておると嘘八百を放送する。

人工衛星は失敗しましたが、1段目と2段目のブースターの切り離しは成功してます。
これはですね。
日本が最初に・・・(聞き取れず)をやったときは切り離しに5回も連続で失敗しています。
それを北朝鮮は一回で成功させています。
これは上手く行ったり行かなかったりという事がありますが、テポドン1号は成功してテポドン2号は失敗している。

僕はこう思います。
つまり私はですね、テポドン発射のいろんななぜあの時期にとかいろいろ言われますが、大きなバックグラウンドとしてはお分かりのように昨年9月からの金融制裁が始まって、アメリカに対する威嚇とまでは言いませんが力を示したいという中で、テポドン2号+6発のミサイルを発射しろと金正日が命令したと。

で、6発の方、つまりミサイル部隊は北朝鮮レベルでは上手く機能した成功したと、こういう事が言えると思います。
一方でテポドン2号と言うのは、核実験もそうですが、北朝鮮では第二自然科学院と言いますが、これは日本語的に言いますと国防科学院。
この機関で開発をしています。
つまり軍部隊の方はミサイルでは成功し、国防科学院の方がミサイルに続いて核実験も失敗したと言う事になります。

ここがポイントなんですよ。
この国防科学院と言うのはですね。
朝鮮労働党軍需工業部の直属の機関です。
あらゆる最優先で物資・資金最優先される。
そういう組織が行った実験が連続して失敗しています。
これはですね、偶然ではありません。

私が思うに、まず9月からの金融制裁。
それからご存知のように警視庁含めて国内で様々な家宅捜索を行って、そのターゲットは科協という、もちろん総連も含めてですがこの監視が非常に厳しい。
という事はどういう事か?と言いますと、まず外貨が動かせない。
プラスですね。
れは脱北者、ミサイル関連の人間から何回も聞いていますが、足らない部品の機番を書いて東京にFAXで送ればすぐに、万景峰号のみが初めて入港禁止になりましたが、各地に寄港している船が届けるんです。
ですからそれがそういう作業でいわば、開発が継続していた。
そのルートが断ち切られている。
これがミサイルの、テポドン2号の失敗および核実験の失敗につながっているというように私は考えます。

西岡さんが来られたので、これから二人で始めます。

★西岡力氏

Img_2250.jpg

大学の用事ですみません遅れましたが、今の話は大変重要なポイントがあるんですね。
まず二つの事を仰ったんですけど、一つ目からもう一度確認したいんですけど、つまり核実験は失敗だと。
ミサイル実験もアメリカまで届く弾道ミサイルテポドン2は失敗だと、と見てらっしゃるしそういう事でいいんですね?

★恵谷治氏

そうです。

★西岡力氏

アメリカをけん制するために、アメリカまで届くテポドン2を実験して失敗した。
そうだとするともう一回やらなきゃいけないんですよね?テポドン2を。
(失敗の)原因が分かればテポドン2をもう一回やらなくちゃいけない。
やってなかった。
で、今度は核実験をした。
核実験については恵谷さんが多分未熟爆発についてしてくださった?

★恵谷氏

いや、まだです。

★西岡力氏

じゃあ核実験がなぜ失敗だったのか?と言う理由について説明してください。

★恵谷治氏

多分ご存知のように北朝鮮には濃縮ウランがまだありませんから、原料はプルトニウムです。
プルトニウムと言う物の起爆方式と言うのはご存知のように爆縮と言いますが、いわゆる球体を中心点に向かって 均等圧縮を一瞬のうちにドンッとして、プルトニウムと言うものが圧縮されてそれで臨界に達します。
その時の、つまりトマトを潰すときに上手く、まぁこれは不可能なんですが、ちょっとずらすと中身がブチッと出ます。
こういう潰し方では拙いんです。
上手く、中身が全然出ないようにきれいに潰す。

★西岡力氏

つまり皮が、均等に圧力をかけているから皮が破れないでぷすっと潰れる。

★恵谷治氏

ええ、それを爆縮と言うんです。

★西岡氏

それを通常の火薬でやるんですね?

★恵谷治氏

プルトニウムがある。
カバーで包んで、それに火薬をつけます。
その火薬を、球体ですからサッカーボールを考えていただけば、サッカーボール(の皮)が四角がありますね。
これはアメリカ式なんですが、ソ連でもそうですが、32面体です。
その32ヶ所に起爆装置があって、それを100万分の1秒の範囲で正確に同時に爆発させて。

★西岡力氏

100万分の1ですね、100万分の1。

★恵谷治氏

と言うのは中性子が飛び出す速さと同じ正確さで爆縮をかけないと出来ない。
ですからこの起爆装置の製造するのが非常に難しい、いう事はあります。

★西岡力氏

北朝鮮は起爆実験をかなりたくさんやっていますね?

★恵谷治氏

はい。
で、私はですね。
この今言ったらとんでもないように思われますが、これはいわば60年前の、つまり長崎に落っことしたのと同じやり方で作れば出来るわけで、北朝鮮は私はこの起爆装置は完成させていた、いると。
しかもそれは80年代の終わりには完成していたと私は考えています。

★西岡力氏

それは100万分の1で爆縮する技術を北朝鮮が持っていたと?
その根拠はなんですか?

★恵谷治氏

この32面体を同時に電気雷管で爆発させるんですが、これは家庭のビデオの同調装置ですとかね。
ディスコのブラックライトとか、ある光がありますね。
ああいう機器をそれに使えるんですね。
60年前には大変苦労した事がですね。
今は簡単に出来るようになっています。

★西岡力氏

それは日本から出ているんですか?

★恵谷治氏

ええ私は、証拠はありませんが、そういうものは秋葉原経由で北朝鮮に行っていると。

★西岡力氏

それを先ほど恵谷さんが言及された在日朝鮮人科学技術者協会ですね。
科協が関係しているんですか?

★恵谷治氏

もちろんです。
北朝鮮の科学技術と言うのは、もちろん科協がソフトの面、様々な資料、それからハードの面、機械・部品、これは日本で調達と言っても過言ではありません。

★西岡力氏

当然そういう協力があって、アメリカが60年前長崎で落とした程度の、しかし100万分の1秒で爆縮する技術は北朝鮮は持っていたと。
持っていたのに、何で失敗したんですか?
起爆実験も何回もやっているのに、それをもう一度。


★恵谷治氏

現在はもうしていませんが、核実験は北朝鮮では平安北道の寧辺(ヨンビョン)と言われています。
その寧辺で83年からこの起爆装置の開発が始まりました。
その地域の北部で結構な川原の砂地がありますが、そこで爆縮実験、つまり爆縮実験と言うのは100万分の1秒でドンッと行くか?と言うのを70回もやってその実験は終っています。

★西岡力氏

寧辺で70回やったんですね?

★恵谷治氏

はい。
完成していなければ当然まだ続くわけですから、しかし89年を最後にその起爆実験を終っている。

★西岡力氏

83年から89年まで70回、起爆実験をやったと?

★恵谷治氏

その通りです。
その実験の終わりと同時にですね。
旧ソ連、KGBがですね。
90年の2月に、北朝鮮では核起爆装置が完成したという文書を当時ソ連中央委員会に提出しています。

★西岡力氏

89年に実験が終って、90年2月にソ連の情報機関が完成したと言う文書を出した?

★恵谷治氏

はい。

★西岡力氏

整合性ありますね?

★恵谷治氏

ソ連の民主化以後、そういう文書が明らかになっています。

★西岡力氏

しかしその後も起爆実験をしている。
恵谷さんはそれを衛星写真で見つけたんじゃないですか?

★恵谷治氏

はい。
実は今寧辺での起爆実験は停止、終りましたが、実は97年からですね。
平安北道亀城(クソン)市、亀の城と書きますが、亀城市の龍徳洞(りゅうとくどう)、ヨンドクドンと言う場所でですね。
また起爆実験が始まって、これが97年から2002年まで5年間、これも70回起爆実験をしています。

★西岡力氏

つまり89年に終ったのが別の亀城と言う場所で再開されて、また70回やっている。
そのときは北朝鮮は94年のジュネーブ合意で核開発を凍結すると言っていた時期ですよね?

★恵谷治氏

そうです、そのとおり。
今言われたように94年に核開発を凍結すると言っていて、舌の根も乾かない97年に起爆実験を再開した。
その事を考えますと、80年代末に完成した起爆装置とは別の起爆装置、つまり90年に完成したと言われる起爆装置というのは言葉で言う爆弾用の大型の物だと思います。
ところがこれをミサイルに積むには小型化をする必要があります。
ですから私の推測では91年から始まった起爆実験と言うのはですね。
小型化を目指したものだと思います。

★西岡力氏

じゃ、それを70回やったとするとそれも出来ていると見ているんですか?

★恵谷治氏

私の判断では大型は90年のときに出来て、2002年の起爆実験は終ってますが、それはこれは出来ないと判断をして停止したんじゃないか?と私は判断しています。

★西岡力氏

今回の核実験の話に戻しますが、そうすると今回失敗したと恵谷さん仰ったんですけども、今回使われた起爆装置は恵谷さんの見立てでは80年代に作られた大型のものだったのか?
97年から実験していた小型のものだったのか?
どちらですか?

★恵谷治氏

私は80年代の末に完成した大型のものが今回の実験に使われた。
プラス今言いました2002年に中止になった小型化についてはですね。
とてもこれは出来ないということで、今回は使われていないと言うのが私の判断です。

★西岡力氏

私聞き手なんですけど、私若干違う説があるんですがそれは時間があれば後で申し上げますが、話を進めまして、そうするとまた疑問が出てくる。
89年に70回も実験をしていて完成していた、ソ連も完成していたと言う秘密文書まで出していた起爆装置がなぜ今回上手く働かなかったのか?

★恵谷治氏

はい、ですからそこで、つまり技術確保を先ほど言いましたように、ミサイルを2段式の場合は分離できる。
そういう技術確保が終っているにも拘らず、つまり70回も実験をしてこれで問題ないといったにも拘らず、つまり予行演習では上手く行ったのに本番では上手く行かなかった。
これは本番と言うものが経済制裁、あるいは日本のそういう監視が強化された中で行われているというのが、私はその背景にある。
あるいは重要な原因だと見ています。

・・・その2に続く・・・

★核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22) テキスト一覧表

06.10.19 友愛会館にて

1 北朝鮮情勢について その1 (話し手:恵谷治氏・西岡力氏)
http://piron326.seesaa.net/article/27394675.html

2 北朝鮮情勢について その2 (話し手:恵谷治氏・西岡力氏)
http://piron326.seesaa.net/article/27462943.html

3 北朝鮮情勢について その3 (話し手:恵谷治氏・西岡力氏)
http://piron326.seesaa.net/article/27583576.html

4 北朝鮮情勢について その4 (話し手:安明進氏・恵谷治氏)
http://piron326.seesaa.net/article/27710134.html

5 横田滋 家族会代表のお話
http://piron326.seesaa.net/article/27746809.html

6 横田早紀江さんのお話
http://piron326.seesaa.net/article/27747167.html

7 増元照明 家族会事務局長のお話
http://piron326.seesaa.net/article/27862872.html

8 本間勝さん(田口八重子さんの兄)のお話
http://piron326.seesaa.net/article/27862992.html

9 北朝鮮情勢について その5 (話し手:西岡力氏・恵谷治氏)
http://piron326.seesaa.net/article/27955238.html

10 北朝鮮情勢について その6 (話し手:恵谷治氏・安明進氏)
http://piron326.seesaa.net/article/28025469.html
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2006年11月12日

06.10.15 飯塚繁雄さん2 那珂市集会(4)那珂市総合センターにて

北朝鮮拉致被害者救出!那珂市集会
06.10.15 那珂市総合センター・らぽーる にて

『飯塚繁雄 家族会副代表の講演 その2』

そういう事で帰りを待ち焦がれているんですけども、息子耕一郎もおかげさまでいっぱしの大人になりまして、こういった街頭ボランティアなんかも、あちこちで講演会でもお話が出来るようになったという事は、私としてはこれは一つの救いだと。
八重子が帰ってきたら、これがお前の長男の耕一郎だよという事で、抱かせてあげたいという事だけは・・・・・・(聞き取れず)ですね。
中々普通ですと兄弟げんかしたときも「お前なんかうちの子じゃない」なんて事でもあるとですね。
耕一郎が途中で変な情報を聞いてグレてしまっても困るわけですし。

今IT関係の技術者として立派にやっていますので会わせる準備は出来ているんですけど、それももう来年30になりますから、嫁さんも欲しい歳ですしね。
早く会わせてあげたいなぁと言う気持ちは私も一杯です。
当の耕一郎はそれよりも親父に先に会わせたいんだと。
それから親父の疲れている後姿を見ると自分もじっとしていられないから、どんどん活動に出るんだという事を言っているので、私もそれだけは良かったかなと。

そういう時にですね。
今年にかけていろんな動きがありまして、特に横田家に関する情報だけはどんどん出てくるんですね。
それも嘘がかなり含まれていますけど、金英男氏がめぐみさんと結婚して子供がヘギョンちゃんだという、いわゆる科学的な証明が出来ていますから、多分そうだと思うんですけども。
その件について、めぐみちゃんに関するいろんな情報なり写真なりそればっかり集中的に出てくる。
それ以外の被害者の情報は全く無かった。
これは金正日の狙いとしては、横田家を陥落させて早くこの問題を終わりにして幕を引きたい。
そして早く日朝を正常化して支援を貰いたいと言う思いだと思うんですね。

横田家の情報が出ている中で向こうの仕向け方としては、横田夫妻を北朝鮮に呼んで、キム・ヘギョンちゃんから「お父さん、実はお母さんが死んじゃったんだ」という事を言わせて諦めさせると。
それで家族会の代表ですから、代表がいなくなれば家族会もガタガタになる、いう目論見だったのではないか?と言うふうに思っているんですけども。
そこで横田家は踏ん張ってですね。
こうなる事をあらかじめ感知しているわけです。
これ、もし行けばこの問題が中途半端な形で幕引きになってしまってめぐみちゃんは永久に帰って来られない。
あるいは他の被害者も帰って来られなくなってしまうという事で、じっと堪えていますね。
確かに肉親ですから、行って抱いてあげたいと言う気持ちはね、分かりますけども。
今それをやったらどうなるか?という事を考えてますね、特に早紀江さんは。

そういう状態ですから、今回はあれで一応話としては打ち切りになっていますけども、今までのいろいろ状況から見ると何とか北はめぐみちゃんなり八重子なりを隠したいという事が明らかですね。
例えばうちの八重子については、北が大韓航空機の爆破事件を自らの責任だと認めない限り、出て来られない存在なんですね。
それでは田口八重子を出せばすべて北がやった仕業いう事が更に証言されるわけですし、この件についてはもうすでにね。
日本からも世界各国からも北の仕業とハッキリしているんですけども、ああいう強かな国ですから未だにそれを・・・(聞き取れず)にしていると。
しかもこの拉致問題はすべて解決済みだと未だに言っているわけですから、自分たちだけが言ってる話でご家族にはそんな事を言っていないし、当然北のそういった面での虚勢ですかね。
・・・(聞き取れず)とか・・・(聞き取れず)とか。

すべてそうですけどね。
向こうからいう事は何も信用出来ないですよ。
私たちが報告を頂いた死亡診断書とか事故状況とか結婚証明書とか全部見ましたけど、まったく捏造されたものと言うのは明らかですね。
例えば事故報告なんか見ましても、とにかく名前が無いんですよね。
誰の事故報告か分からない。
黒いマジックで消しちゃってあるんです、日にちと場所と名前。
誰か調査したのかも消しちゃってある。

こんなものを誰が信用するか?ってことです、誰が見ても分かる話です。
だいたいそんな報告書を配られた方が多いです。
田口八重子の死亡診断書は死亡確認書って言うんですけども、コピーをしてですね。
急いでコピーして急いで書いて、それで斉木さんに渡したという・・・(聞き取れず)た調査書で全くそれもハッキリしない。
まぁ遺骨もそうですね。
ですからそういう状況を見れば嘘をつく理由があるはずですから、これだけ嘘をつくって事は生きているという事ですね。
生きているから死んでる証拠は出せない。
それは私たちはもちろん政府も安倍さんも、今回被害者家族については生きていると言う前提で取り組むという事を確信しておりますし、この問題についてはこの安倍内閣のうちに何とか片付けようというそういう意気込みが感じられます。

先日、組閣が終って3日目にですね。
すぐに家族会の役員、救う会の役員と面会をしてもらいましてね。
当初安倍さんが来るとは思わなかったんですけど急遽来てくれて、私たちの前でこの問題を絶対に解決するんだと言う意気込みを見せて頂きました。
一つは先ほど荒木先生からも出ましたが、拉致問題対策本部と言うのを即作ってですね。
しかも対策本部長に総理自ら入る。
それから事務局長に以前活躍していただいた中山参与、中山、今度は首相補佐官ということで事務局長に入りましたし、それから前から言っている拉致問題特命チームという事も、幹事会と言う名前を変えて各関係省庁全部を把握した組織があるんですけども、そこにも鈴木副長官が入りますし、更には情報担当チームですとか、それから制作企画室ですとか、それから前からある連絡調整室。
今これ組織図だけですけど、名前をきちっと入った形で対応をすぐ始めましたね。

とにかく早いんですね、やる事が。
更にこの席上で感激したのは安倍総理がですね。
この話をしてくれて、たまたま今日は帰国者が帰ってから4年目ですけども、あのときにタラップの下で抱き合う姿と言うのは、被害者と家族が抱き合う姿と言うのは一時も忘れた事がない。
今回というか、今後もですね。
まだまだ帰って来られない家族の方があのタラップの下で抱き合う姿を夢見ている、・・・(聞き取れず)思い出している。
そのときね、声が詰まったです。
ハンカチで目を拭った。
涙出してたんですね。
ああいう姿を見たのは、もちろんマスコミには映らないんですけど、私も初めて見てこれは本当に心底、心の中からこの問題をやってくれているんだなぁという、そういう気持ちがしました。

従ってそれらのハードの部分とソフトの部分では、相当今回この問題に取り組む態度・気持ちは今までに無い強いものがあるな、と言うふうに感じております。
ですからこういった最高のレベルの組織、あるいは頼りになる人達が集まって来たので、変な話もうこれで政府に全部任せて私たち家族会あるいは救う会、家でじっと待っていようかと言う話もチラッとしたんですけども、総理曰く、「それはそれで皆さんが世論に訴える力と言うのも相当な物ですから、出来る限り無理をしない形で今までの活動を続けてください」と言う話もありましたですね。
そういう事もありましたので今度こそはという気が、毎年言うんですけども、今年今度こそはと言うそこに期待が今までの10倍くらいありますし、長くこうしている間にも待っている被害者を一日でも早く取り戻すと言う体制は出来ているというふうに感じております。

更には国際世論の高まり、国際社会の北朝鮮に対するいろんな対応についても、北がミサイルを撃ってくれたおかげで、それから北が核実験をやったと言ったおかげでですね。
変なあれなんですけども活動がハッキリとして来た。
対応がハッキリとして来た。
しかも中国が早い。
ですからこのきっかけは逃してはならないということで、国連ですとか国連の安保理、これも日本が議長国で議決案を提出して採択されましたけどね。

確かにこの中には拉致と言う文字は入っておりませんけども、人権に関する諸問題をも解決しなさいと、ちょっと私文字が正確じゃないんですけどそういった意味の言葉をきちっと入っています。
これは何だといえば拉致のことと直接理解できるような文言が入っております。
そういう事が国連として決議され、更なる制裁が加わると思うんですけども、これちょっと問題がですね。
我々核の問題も物凄い大きな問題でありますし、特に日本は隣の国ですから一番関心の高い問題ですし、これと拉致問題がどうやって上手く並行して進むのかな?と言う疑念はありますけども。
絶対に拉致・ミサイルそれから核、この3点は切り離せないというふうに固い決心で政府もおりますので、絶対にこれだけ切り離した形では進まないという事を我々いつも考えながら様子を見ております。

いずれにしましても、この問題というのは絶対にこんな事今後あってはならないという見方から、単なる我々家族だけではない。
我々家族は一応表に出て訴えてはいますけど、これが何百人もいる。
あるいは今後もこういった可能性がある。
そういった中でやっぱりここに至っては、やっぱり国としての重要課題というように捉えてですね。
国民の皆さんもあるいは政府の人たちも・・・(聞き取れず)の人たちもここがチャンスだと、外交も含めて日本の立場を国益をきちっと守っていく。
最も一番重要なのは皆さんの国民の暮らしと安全をしっかりと守っていくという事が当然あるんですから、これの狙いと言うのは相当大きな要素を含んでいるはずです。

ですからこの機会にですね。
更に更に国民の皆さんの応援・支援をお願いしていかなきゃならないなと思っています。
それが安倍政権に対する後押しとなる、大きな力となるし、出来ればもっともっと若い人にね。
30代20代の若い人に伝えながら、国民(からの)相当なパーセントでの支持を受けながら政府ならびに国際社会、更には北朝鮮に強いメッセージを上げて行かなければいけないなと言うふうに感じます。

北朝鮮が一番怖がっているのはですね。
日本の国民の世論なんですね。
その次に家族会だと。
家族会がだいたい突端になって広がったもんですから、いろいろな問題が。
北朝鮮から。
それから後は怖がっていたのは日本の今回の組閣人事、それから安倍総理、更に言えば中山参与。
あんなに強い外交官が日本にいるとは思わなかったというのが北の誤算だったらしいですね。

そういう話もありながら、ますます有利に展開していると言うのが私も実感していますし、多分そう前に前進すると言う前触れ、しかも今までより早い。
こういう事を期待しております。
ですからこの機会を失ったらばもう永久に帰って来ないし、また日本も沈没すると言うようなことにもになり兼ねない。
そんな大きな事も考えながらですね。
私たち身を粉にして全国飛び回っていますけどね。

横田夫妻については、もう横田さんが73、早紀江さんが70で体がやっと動くくらいですね。
皆さんの前ではあっちが痛いこっちが痛いと言いませんから、我慢して頑張っているという姿。
それでも私たち察知してですね。
なるべく全国の講演会とかなんかに、・・・(聞き取れず)平均して皆で担当を分け合ってやろうじゃないかと申し合わせはしています。
それでもやっぱり横田夫妻と言うのはこの拉致問題に対するシンボルですから、どこへ行っても横田さんの話を聞きたいというのが現状ですけどね。
横田さんについては全国回りましたし、全県知らない人はほとんどいない。
横田家に関するいろんな話もほとんどの人が知っているというふうになれば、もうそんなに何て言うんですかね。
身を削って回る事も無いだろうと言う私たちの考えもあります。
 
皆さんもその辺のところをちょっとご理解いただいてですね。
話を・・・・・・(聞き取れず)があると思いますけども、あと残った人たちでまた頑張りますし、いろんな形でご支援をお願いすることもありますが、皆さんの力でですね。
私たち一緒になって進むしかない。
それ・・・・・(聞き取れず)もありますので、相変わらずのご支援をよろしくお願いします。
頑張ります。
よろしくお願いします。(拍手)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このテキストの音声ファイルはこちらにございます。
ご参照ください。
posted by ぴろん at 03:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 集会テキスト(那珂市集会) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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