2006年11月06日

06.11.1 質疑応答 古川了子さん第8回行政訴訟報告会(5)東京弁護士会館にて

『質疑応答』

★質問者1

朝日新聞の○○です。
結局その和解というのはですね。
つまりこの裁判は古川了子さんの政府としての拉致認定を訴訟なわけですね?
和解をするのはその判断が出ないと、認定を求める事に対して認定をせよと言うか認定の必要がないと言うか、とにかくそういう棄却するか認めるという判決を出さない。
出さない和解になるわけですが、どういうふうな形の和解がですね。
原告側としては望ましいという事になるのか?ということなんですが?

★川人弁護士

ですので一貫してですね。
裁判当初からこの裁判の論点になっているですが、政府の認定被害者とですね。
そうでない人々の間に歴然とした差別があると。
この事が一番の問題だったわけですね、この裁判を提訴する際の。
ですので、政府が認定した被害者の救出のためにこの間、いろいろ努力をしているというふうに思いますが、やはり認定していない人との間では明確な差別があってですね。
こういうものをどよのように是正するか?というのがこの裁判の出発点であると思います。
そういう観点から我々のこの裁判で獲得するものが出てくると思いますし、和解と言うものが成立するとすればですね。
今言ったような観点から見て得るものがいくらかでも大きいという場合にはですね。
一般論としてはありうると考えています。

★質問者1

要するに政府が認定していない人についても、政府が認定されている拉致被害者と同様に扱う事が何らかの形で示されればとか、例えばそういう事ですか?

★川人弁護士

ハッキリしている事は古川さんだけはこういうふうにします、とかですね。
そういう事がこの裁判のもともとの目的ではないわけですね。
ですので、古川さんを含めてですね。
被害者の救出の運動に、あるいは被害者の家族の方々に対する政府の対応の仕方を含めてですね。
これまでと違った明確な前進があるという事が、和解が成立するとすればですね。
そういう条件が整うという事が前提になると思います
例えばそういう事が整わないのであればそれは当然和解というのは難しいと、こういう話になってきます。

★質問者1

安倍政権は拉致問題対策本部と言うのを政府官邸の方に設けたり、専任の大臣を置いたり補佐官を置いたりというような対応をしているので、現政権ならそういう可能性があるのかな?と言う印象もあるわけですけども。

★川人弁護士

正直言ってそれは今度の期日に・・・(聞き取れず)が何を言うか現時点ではまだ想定できませんので何とも言えません。
えっとすみません、調査会の方で安倍政権になってから何か新しい動きでも?(周囲の人に尋ねる、会場より小さな笑い声)

★質問者1

ここでこうして欲しいと出すという事が、政府としても新しい対応に影響してくる可能性があるんじゃないか?と。
だから聞いているんです。

★川人弁護士

はい分かりました。

★荒木和博 特定失踪者問題調査会代表

あのですね、ちょうど今聞いていただいた事を言いたいと思うんですけど(笑い声)、安倍政権が発足する前から、今特定失踪者ご家族それぞれがお集め頂いた署名とかですね。
それから調査会が作った署名簿等が結構こちらにございます。
新しい政権が出来たらそれを提出して政府に対して要請をしたいと、いうことをですね。
重ねて調整室を通してお願いをして参りました。
しかし、今に至るも政府からはですね。
一切、何時ごろ出来そうだとかいつやるとか、誰が出てくるとかいう話はありません。
我々としては何度もそれをお願いしていますけども、それは無い、という事であります。

家族会の人たちに対しては政権が発足した直後に官房長官そして総理大臣まで来てですね。
会って決意を表明しているにも拘らず特定失踪者、つまり拉致の可能性がある、しかし政府が認定していない人たちに対しては一切ですね。
以前からお願いをしているにも拘らず、一切何も、こうしますという事も無いというのは、果たして本気でやる気があるんだろうか?という事について、正直申し上げましてかなり疑問を感じているところでございます。
もし、何らかでもやる気があるんであるというのであれば、もう少し別の対応があって然るべきでは無いか?というふうに思っておりますので、今の状況であれば体制が作られようが何をしようが、それが本当の意味での拉致問題の完全解決につながるものではない、とすら、私は思っております。

で、政府は古川さんの裁判も今日傍聴していただいた方は分かると思いますけど、あれだけの証言が出ればですね。
通常であればやはり拉致だと認定するのが当然だと思った方が多いと思いますけど、それをしない。
しない理由と言うのはやはりですね。
もし違っていたらば責任を取らされるという事であろうと思います。

それはそれで結構ですが、ここで強調しておきたいのは、もし認定をしないで置いた人が曽我さんのように拉致だという事が後に分かったとした場合に、その責任を当然問われて然るべきである。
そして日にちは経っておりますので、もし例えばその間にですね。
命を落とすような人があれば、その責任と言うのはですね。
単に辞表を書いたくらいでは終らないという事は、当然政府の担当者には認識をしていただかなければいけない。
そのあたりに対する疑問をですね。
政府の方でちゃんと我々に納得がいくようにして頂かなければなければいけないのではなかろうか?という事を我々としては常に考えています。

今川人弁護士の方でも仰ったようにですね。
この問題と言うのは古川さんの一人の問題をやるという事ではなくて、古川さんに代表になっていただいてそしてですね。
未認定の拉致被害者すべての問題をやるという事ですので、それに対して我々なりそしてご家族なりが納得がいくと。
そして将来拉致被害者の方が帰って来たときに、あのときの政府の対応は正しかったんだというふうに納得してくれるものでなくては、それは認められるものではないというふうに思っております。

ちなみにもう一言、この事とはちょっと別のことになりますが、「しおかぜ」の件につきましても、今日までの時点で政府から一切何の返事もありません。
何をしてくれるという返事も聞いておりません。
大臣の答弁ですとかあるいは次官の記者会見とか言葉だけは出ておりますけども、それが今のところ現実にはなっていない、いう事でございまして本当にやる気があるのかどうかについて私としては疑問を感じております。

ちなみにもう一言言っておきますと、先日発表いたしました日高信夫さんにつきまして告発を来週月曜日11時に行います。
これはもちろん今までと同じように被疑者不詳の告発という事になりますが、この件に対しても含めましてすべての事を政府として動かしていただきたい。
改めて6日の午後行われます記者会見のときに、それもその間これから数日ありますが、一体政府がどのように対応するのか?という事を確認した上で、私どもの意思表示をしていきたい。
その線で、もちろんこれは我々調査会としての立場でございますので、実際の裁判の手続き上の問題とかそういうのは法律家の会にお任せをしてごさいますので、我々はあくまでもそれに従うつもりでございますので、一応今の時点での意思表示という意味では以上のことでございます。

★質問者2 西村幸祐氏(ジャーナリスト)

川人弁護士と荒木さんにお聞きしたいんですが、そもそもなぜ和解を勧告してきたのか?という、これについてはどういう事になるのか?ご意見を。

★川人弁護士

裁判官が判決を書きたくないんだと思います。
端的に言えば。
つまりですね、判決で拉致被害者として認定することについても、あるいはそうでないという結論を出すにしても、どちらについても裁判所としては非常に躊躇するという事だと思います。
それが端的に裁判所としての和解勧告の大きな意味合いだと思います。
今までもそういう雰囲気の言動はあったわけですけど、今日は・・・・・・・(聞き取れず)

★荒木和博氏

私も全く同じです。

★質問者3

すみません、先ほど川人弁護士のお話でですね。
荒木さんも言われたんですけど、古川さん一人の話では無いとは言われたんですが、古川さんの事が拉致認定と言うふうに裁判の判決文に書かれる事は一つの象徴であって、やはりそういうふうに書かれる事がやはり他の人たちへの影響も大きいんじゃないかと、そういうふうな見方も当然あると思うんですけれども、そこに拘るんでしょうか?拘らないんでしょうか?

★川人弁護士

それはですね、今後出てくる最終的な成立するかもしれない和解内容によるんだと思いますが、いま仰ったのはその通りなんです。
だから裁判提訴したわけです。

★荒木和博氏

私の方から言えば、ともかくこの裁判の目的と言うのは未認定の拉致被害者をすべて救い出すという事のための裁判で、もちろんその中に古川了子さんが入っているわけですね。
ですからそれに向かって何が一番選択肢として一番いいか?という基準で今後の結論が出るだろうと思います。

★安明進氏(通訳:荒木和博氏)

一言申し上げます。
最初から日本の政府が交渉するときに拉致被害者を救出するという事を目的としてやっていればですね。
もうちょっと違った結果が今までに出ていたのではないか?
交渉するときに日朝国交正常化というものを置いてですね。
やったがために、拉致被害者を70年代後半から80年代前半とか、そういうふうに縮小するような結果となったのではないか?と思います。
それが70年代から更に80年代のですね。
拉致をして場所としておかしくなくて、そして北朝鮮と日本側が納得するところだけについてやったという事だと思います。

工作機関で働いた者の個人的な意見としてはそれは何か政治家たちがですね。
この手で作業したような作り出したようなものであるような感じがしています。
実際にはもう60年代には北朝鮮の工作員はどんどん日本に入っていたわけですし、寺越さんなどの場合は60年代に起きた明らかな拉致であるにも拘らず、日本政府が拉致とは認めていない。
なんでそういうふうに主張するのか?と思います。
非常にそういうふうにして来た事の責任が重いので明らかに出来ないという事では無いかと思いますが、被害者の方の立場に立てばもう少し別の対応があるのでは無かろうか?と思います。

今日本の方々が知っている北朝鮮・金正日体制の犯罪行為は、100分の1、あるいは万分の1くらいにしかならないのではないかと思います。
これは遠からず金正日政権が崩壊すれば大部分が明らかになる事だろうと思います。

★質問者3

すみません、安さんにもう一つお聞きしたいんですけども、脱北者のお立場で日本の裁判所でこういうふうに証言されたということはやはり脱北者の証言、この重みという事に対しても非常に大きな意味を持つ事になると思うんですけど、それに関するご感想を一言いただけませんか?

★安明進氏(通訳:荒木和博氏)

今回はですね。
私自身は脱北者と言う立場を忘れて、ともかく可能な限り当時の記憶を取り戻そうとして努力をいたしました。
私自身はともかく古川了子さんに間違いないと思っていますが、出来るだけ一生懸命記憶を取り戻すという事が、その方に対する人間的な最大限の道義だろうというふうに思っています。

★川人弁護士

大体よろしいでしょうか?

今から4年半前くらいになるかと思うんですけど、いわゆる八尾恵証言ですね。
裁判が行われたんですね。
・・・・(聞き取れず)と思うんですが、そこで彼女が自ら法廷と言う場でですね。
自らの拉致への関与を含めてですね、証言をしたという事がやはりその後の、日本の拉致被害者救出運動に非常に大きな転機となったと。

裁判所で、公的にも明確に認めたという事が非常に大きなその後の救出運動の前進になり、それが多分ですね。
2002年9月以降の様々な進展につながったと思っておりますが、今日の安明進さんの証言が今後の日本の拉致被害者の救出、特に政府が認定していない人々の被害者の救出運動の大きな一つになるという事を我々としては期待したいと思っていますし、今日の証人尋問含めてですね。
今日の証言を通じて我々の目標は大きく前進をしていると、そのように考えています。

今後ですね、裁判自体は様々な展開がありうるわけですけど、是非関係者の皆さんの一層のご協力を訴えたいと思います。
今日はどうもお疲れ様でした。

★荒木和博氏

ありがとうございました。

・・・報告会終了・・・


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