2006年12月30日

06.11.19 横田滋さん 第4回埼玉県民の集い(10)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『横田滋 家族会代表の訴え』

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埼玉の皆さんこんにちは。(「こんにちは」の声)
私は昭和52年の11月15日、新潟市の寄居中学校を下校途中に自宅のすぐ近くで北朝鮮の工作員に拉致された、横田めぐみの父で横田滋と申します。
11月の15日でめぐみがいなくなってから29年が経過しました。
そして中学1年生で13歳だったのが、今年の10月5日でもう42歳になっております。
如何に長い間解決に手間取っているかという事がお分かりだと思います。

先ほどいろんな講師の方が、それから代議士の方がお話になっていますが、北朝鮮側は拉致問題は解決済みだと未だに言い続けております。
生きている人は家族を含めて全部返した。
それ以外の人は8人の人は全部死亡している。
それから曽我さんのお母さんと3人は入国の事実がなかったと言っております。
しかし第2回の小泉総理の再訪朝の際、総理は「そんなことでは日本人はとても納得しない、総理自身も納得できない」という事で再調査の約束を取り付けました。
しかし特に期限を設けなかったものですから何も北朝鮮はしなかったですけど、平成16年の8月に第1回実務者協議が行なわれて、その時に北朝鮮は調査委員会を作るという事を約束しました。
9月になってほんの少しだけ情報が提供されまして、それはめぐみが93年3月に死亡したと当初発表したんですが。

しかし蓮池さん・地村さんの子供さんが帰って来たことによって自由に話せるようになり、めぐみさんとは94年まで一緒だったというような発言をしてそれが新聞に載ったわけです。
それで北朝鮮はそれに合わせるようにして、93年3月は勘違いで94年4月が正当だということを言ってきました。
そして決定的なのは3回目の11月に開かれた実務者協議のときで、北朝鮮側はめぐみのものについてはいろいろな資料を提供してきまして、学校に入ったときの生徒証、入退院を繰り返したという事で非常に分厚いカルテのコピーとかそれから自筆のメモ、これは新潟市の住所・父親の勤務先それから家族の名前・年齢なんかが書いてあります。
早紀江の年齢だけが一つずれているという事は、2月になりますと早紀江が最初に誕生日を迎えますのでそこで一つ増えて、そして8月には弟が誕生日を迎えますので、私は増えてないので拉致されて半年くらいのうちに作られたものだと思います。
それからおそらくそのときのものだと思いますが、不安そうな顔をしためぐみの写真とそれから大人になったときのきちんとした身なりをしたベンツの横に立っているというような写真も出てきました。

しかし何といっても決定的なものは、白いテーブルクロスのようなものに包まれためぐみの遺骨と言うものが提供しました。
それはめぐみの夫であるキム・チョルジュンさんと言う人が、娘のキム・ヘギョンさん、今はウンギョンさんと言っていますがそのときはまだキム・ヘギョンさんを連れてきて、そして「これは自分が規則を破って病院の共同墓地から遺体を持ち帰って火葬した。その骨を自分の自宅に大事に保管して、特別それをみていたんだ」と言って骨を持って来たわけです。
そしてそれを外務省の方が受け取って持ってきてくださったんですけど、しかしそれが本物かどうか?と言うのは分かりませんので。
それと受け取ったときに警察庁の方も一緒に行きましたが、石ころが入っていたとか見つかっていますから、その辺のところだけは検分していると言うか確認して持って帰ったわけです。
それを新潟県警が、めぐみのことは新潟県警ですから裁判所の許可を取って証拠品として押収して、その鑑定をしました。

我々が心配しましたのは、もしこれが高温で焼かれて鑑定不能と出た場合に、
「これは夫が大事に保管したもので絶対に間違いがないんだ。しかし科学的には証明できないけど、めぐみのものに間違いは無いんだ。こんな不安そうな顔をしている子供をわが国で立派に育てて一人前の人にして、ベンツにも乗れるような身分になったけど、体が弱くて自殺をしたんだと、これで納得してくれ。」
と言われた場合に科学的に反論する材料がないわけです。
しかし帝京大学の非常に優れた技術によって別人のものと判明しました。
それが判明したのが11月の8日です。

それで私たちはこんな不誠実をする北朝鮮には経済制裁を、ということで政府に要請をしました。
そして翌12月9日に超党派の国会議員で作っています「北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出する議員連盟」と言うのがありますが、そちらの席で外務省に説明して拉致議連も経済制裁をと決議したほかに、先ほど誰かさんが仰いましたように、これを救出するためには北朝鮮の政権を倒さなければ駄目だと、こういう事もその声明の中に入っております。
それから10日の自民党の拉致対策本部、それと衆参両院にあります拉致特別委員会でも制裁の決議をしておりますが、小泉総理は対話の窓口が途絶えるという事で制裁には踏み切っておりません。

そしてそれ以外の人のものも含めて12月24日に全体の向こうから提供された品物の精査が終りましたので、それを各家族に通知をしたうえで、当時の官房長官の細田さんが「北朝鮮が速やかに誠意ある対応をしなければ日本としては厳しい対応を取らざるを得ない」と、経済制裁の予告のような発言をなさっております。
しかし、北朝鮮側は「日本の鑑定は捏造だ、遺骨を返せ」とかと言うだけで全く進展もありません。

それでずっと1年以上何もなかったわけですけど、今年の2月には今度は日朝の平行協議と言うのが開かれました。
これまでは拉致の問題を北と協議しますと北朝鮮側は追及される一方なんですけど、しかしこのときは核とかミサイルの問題、それと戦争中の補償問題等も平行的に話し合う。
しかし一時的に補償問題が先に進んでも、拉致が解決しなければ妥協は無いと通知されていますし、日本はその政策を採っているという事も日本国民にも発表しています。
しかし北朝鮮側はそれに対して最後はこれは解決済みの問題だという事で具体的には全く何の動きもありません。
次回いつ開くという事も決まっておりません。

そしてこのときに代表の梅田参事官から会議の報告を頂いたんですが、しかしそのときは何の進展もなかったという報告のほかに、個人的な感じという事で3つのことを仰いました。
ひとつは日本の世論を非常に気にしているという事です。
その一例としてちょうどその時に新潟市でめぐみの写真展をやっていました。
そしてその写真展について新潟は一番被害者が多い県ですから、これは認定された人だけのことなんですけど、非常に関心の高い県なんです。
「そういうところでも写真展では2000名の人しか来なかったそうですね」という事を言ったので、梅田さんが「私もそこの展覧会には見に行ったけど超満員でしたよ。誰がそんないい加減な報告をしたのか知らないけど実際は2万5千人来たんだ」という事を説明して、その時貰ったリーフレットなんかを渡して来たんだそうですけど、そんな日本のデパートで開かれている写真展の入場者数までもちゃんとチェックしている。
そして上に報告を上げるときは、自分の一存で報告しているようですけど、そんなことまで気にしているという事ですか。

それからもう一つは国際化という事を恐れているという事で、昔は拉致と言うとレバノンの人はもう解決済みですけど、日本と韓国しか実質的にはいなかったんですけど、しかしジェンキンスさんがお書きになった本の中で、アメリカ人と結婚した例えばタイ人とかそれからマカオの人とかいろんな国の人、今では東南アジア・ヨーロッパ等を含めて12ヶ国の人が拉致されています。
ですからそうした非常に国際的な包囲網が強まってきて、国連でも北朝鮮に対して非常に厳しい提案が採決されることになりましたし、それからサミットの席でも拉致の問題が取り上げられる。
ASEANの会議でもやっぱり北朝鮮が非難されると、非常に国際的な圧力が高まってきている事を恐れていると。

それと3番目には、その当時はまだ日本も経済制裁をしてませんけど、アメリカの金融制裁が非常に効いてそれで資金が凍結されて経済的に行き詰っているという事を仰っていましたから、その制裁と言うのは強化されて来ておりますから、もっともっと困窮していると思います。

そしてですからこのまま何もしなければ自滅の道を歩く。
そうでなければやっぱり、核や拉致問題を解決してそして国際的に歩み寄ってきて、そして食糧援助を受けるとか金融の援助を受けるという、ならざるを得ないと思いますので。
最近は非常に政府もなんと言いますか、北朝鮮に対して厳しい政策を採りましてミサイルを発射したらその日のうちに、お昼ごろには船(=万景峰号)を止めるって言う事を決めました。
それから核の実験がされたときにも、やはり制裁を強化と言うことで非常に熱心にやってくださっていますので、その効果が必ず出て来るんだと思います。

ミサイルが出たときに、ちょうどその日に万景峰号が入港していたんですけど、それで新潟県の県議の方から埼玉県の先ほど言った県議会議員の全国協議会と言うのがありまして、その事務局は埼玉県が担当しています。
それで新潟から埼玉に連絡があって、埼玉県の議長さんがすぐ文案を作って、政府が発表する前に「国民の意思として制裁をしてほしい」と言う依頼を提出してくださると、地方議員の方も非常に一生懸命やってくださっております。

それと今年の5月の始めに、めぐみの夫がキム・チュルジュンという北朝鮮の人だと言われていましたんですが、しかし1977年78年に韓国の海岸から拉致された5人の高校生のうちの一人であるらしい、と言う情報が入ってそしてその5人の方のお母さんから血液とか口の粘膜を提供を受けて。
キム・ヘギョンさんのはすでにめぐみと親子関係を証明するためにDNA鑑定は終っていますので、それを調べた結果金英男さんのお母さんとキム・ヘギョンさんが肉親関係にあると高い確率で鑑定されたわけで、同じ鑑定をソウル大学でやったんですけど同じ結果が出ております。

そしてその事が分かるとお母さんとお姉さんが北朝鮮へ行って対面をしたわけです。
しかし予想されたように金英男さんは、「自分がキャンプに行っているときに船の中で寝ていたらそのボートが流されて北朝鮮に救助された。そして医療制度とか教育制度が非常に充実しているので自分の意思で残ったんだ」と言うような事を言っていて。
めぐみのこともはっきりと死んだとは言わないで、「死んだようだ」と言うような事を言っていました。
そして向こうに行ったお姉さんやお母さんが戻ってきて会見をしていますけど、やっぱりお姉さんも「弟の言う事を信じるしかない」と、「弟のいう事が正しい」とは言わなかったんですけど「信じる他は無い」っていう事ですけど。
北朝鮮にいる限りは本当の事は言えないわけですけど、少し悲しい情報が来ております。

そして韓国では拉致の問題が新聞の一面を飾る事は全然なかったそうですけど、それをきっかけに一面に大きく載るようになりまして、私たちが5月の中旬にお母さんに会いに行ったとき、こういった会場で面会したんですけどそのときは報道陣だけでも300人の方が来るほど関心が高まっております。
しかし政府はやっぱり離散家族を抱えていますので、拉致の事を追及して離散家族の再会なんかが出来なくなると困るという事で、余り熱心ではないわけです。
そしてその時感じたのは韓国と日本で一番大きな違いは、韓国は朝鮮戦争のときに拉致された人が1万4千人くらい。
この人たちは非常に高齢ですから中にはほとんど亡くなっているかもしれません。
日本と同じように拉致された人は480人くらいおられるわけです。
そしてその人たちは交渉で帰って来た人はひとりもいませんけど、一部脱北して逃げ帰った人はいます。

そしてですから家族会と言うのは非常に人数は多いんですけど、日本で言う救う会と言うのが一つもないんです。
ですから辛光洙がミレニアム恩赦で北朝鮮に帰るときに、抗議活動はしていますけどそれ以外ではほとんどこういった形で世間に訴えるという事が行われていないわけなんです。
家族会だけだったら日本でも同じような形だったと思いますし、しかし当時ひとつだけ支援団体が出来たわけなんです。
ちょうどめぐみの事が明らかになったときには新潟に支援団体が一つだけできて、それがその時の秋になって先ほど佐藤さんのお話にありましたように東京に支援団体が出来て、それがだんだん発展的に東京って言っていたのがそれが埼玉の会とか千葉の会・神奈川の会というふうに分かれて大きくなって今は全国に救う会が出来て、そしてそれがこういった集会を開いて国民世論を高めて、その結果が現在きているという事なんです。

ですから日本だと国民世論が盛り上がらないと言うと、例えば国会が昭和63年に取り上げられたときでも新聞が報じなかったわけですから、それからテレビの中継もありませんでした。
そんな事があるって事は知らない世間だったわけです。
ですから政府とか議会関係者は知っていても、一般世論が知らなければ救出運動は起きませんし、家族の人も黙っていたから、ほとんどの人が拉致があると知ったのはめぐみの事が取り上げられた平成9年2月のことなんです。
そしてその後変わって来たんですけど、如何に皆さんが関心を持ってくださるか?という事が解決のための大きな力となっているわけです。

そして政府の認定と言うのは今のところ16人で、明日松本京子さんと言う方が追加で認定されると言ういふうに、それは官房長官が仰っていますから、それは間違いなく認定されると思います。
私は鳥取に行ったときに松本さんのお母さんに会いましたけど、もう今は83歳とか言っていますけど、松本京子さんと言う方はお母さんの作った漬物があればご飯のあとのおかずが要らなかったという子供だったと、お母さんは仰られていました。
それで秋になったら漬物を作るんですけど、秋になったら浅漬けみたいのを作って、それから後のやつは干し方を少なくして塩を少なくしてと言うものですから、それは発酵してしまいますから夏まで持ちませんですし。
いろんなのを作っていつ返ってきてもおいしいたくあんが食べられるようにといって、やっぱり親の気持ちと言うのは同じことです。
子供を思う気持ちは同じです。

そして今日お見えになっている(特定失踪者の)皆さんも、今の段階では政府の認定という事は行われていませんけど、やはりそういったことも一日も早く認定される。
これ認定されるという事自体が目的では無いんですけど、やはり政府間の交渉では認定している人はどうしても相手方に強くいえますけど、そうでなければ松本京子さんの場合でも平成14年小泉総理が訪朝した直後の10月のクアラルンプールで開かれた会のときでも、「こういう人もいるはずだ」とか言いますけど、やはり認定されていませんと向こうは当然「そんな人は入っていない」と言うようなことで進展しないので、そういう点では解決のためには一日も早く認定が進めばいいと思っております。

ですから皆様方がこうやって関心を持ってくださるという事が政府を動かして進展して行きますので、現在死亡または入国していないという人以外にも埼玉県だけでも且つ名乗り上げた人だけでもこれだけいるんですから、全国的には相当大勢の方がいらっしゃいます。
そういった方々を救うためにもぜひ皆様方が拉致問題に関心を持って見守ってくださる事が、助けるための唯一の方法だと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

2006年12月20日

06.11.19 鈴木智さん 第4回埼玉県民の集い(9)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『鈴木智さん(特定失踪者・鈴木賢さんの兄)の挨拶』



こんにちは。(「こんにちは」の声)
はじめまして。
私拉致問題を考える川口の会の鈴木と申します。
現在拉致被害者救出については、明かりの見えないトンネルを手探りで出口を求めているというような状況下にありますが、いかなる状況下にありましても終始「北朝鮮に拉致された被害者を救出しよう」と、この言葉には私ども家族の胸を打ち、お力添え・ご支援をいただきますことには、精神的な大きな支柱となっておりまして大変ありがたいことと、本日お休みにも関わらずご参加いただきました会場の皆様、このような場をご準備いただきました埼玉救う会の皆様に心よりお礼を申し上げます。
日頃のご支援、ありがとうございます。(拍手)

川口の会の立ち上げにつきましては、田口八重子さんの実家の地元、町内会からの発信でございまして、田口八重子さんのご家族と行政からの支持・支援を得て、「田口八重子さんを救う市民の会」として発足し、その後本籍・住居・勤務先等川口市と大変関わりの深い特定失踪者家族が加わりまして、家族・市民・行政と三位一体となった会の特徴から「拉致問題を考える川口の会」としてスタートし、署名・アピールあるいは陳情等の広報活動を行ないながら現在に至っております。
一例としましては私ども2003年、4年、5年と3回に亘りまして24万人分の署名簿を官邸・内閣府に提出をしてきましたが、2004年には行政のトップが、先ほどお話いただいた、こちらにもおられます飯塚繁雄さんはじめ私どもの家族・支援者と共に首相官邸に赴き署名簿を直接手渡し、その当時の内閣閣僚・政党のトップとお会いしまして、拉致被害者の早期救出・拉致問題の解決について訴えていただき、強くアピールをしていただきました。

その時私の脳裏に今でも刻み込まれているコメントとしまして、ひとつに「拉致被害者は必ず救出する」
ひとつに「家族と共に戦う」とこのように言っていただいたのは、ご自身の決意を表明されたのは当時の安倍自民党幹事長でございました。
私どもそれ以来皆様のご支援を得て救出活動を続けておりますが、さらに国民の声を大にして世論の盛り上がりとして、安倍政権を後押ししていきたいと思っております。

一方では拉致事件はいまや国際的にも認知されて、いろんな動きが出てきておりますが、何といっても現在核問題が大きな焦点となっております。
先ほど佐藤会長の方からもお話がございましたが、拉致・ミサイル・核とわが国はとんでもない大きな課題を今背負っております。
私考えますのに、拉致被害者の救出という事についてはまだまだ遠い先に長い年月を要するんじゃないか?というふうに考えております。

がしかし、拉致事件を未解決にして次の世代に先送りする事は絶対に出来ません。(拍手)
なんとしても我々の世代で拉致問題を解決せねばならないと思っております。
この拉致事件を解決できないとなった場合には、未来永劫末代に亘って国の大きな汚点として屈辱を背負いながら後悔をしなければならないと思っております。
どうか皆様にも更なるご支援をいただきまして、救出活動を加速していきたいと思っております。
本日はありがとうございました。(拍手)

2006年12月18日

06.11.19 佐藤勝巳氏2 第4回埼玉県民の集い(8)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『佐藤勝巳 救う会会長の講演 その2』



〜〜正念場を迎えた拉致問題〜〜

アメリカの対北朝鮮政策は失敗とまでは行かないけども、核を放棄させるのとは正反対の核実験が出来る能力を金正日政権に与えたんです。
ということが、日本や韓国や台湾に考え方が生まれてくると、認識が発生してくると本当にアメリカの対北朝鮮政策を信用していいのかどうか?という極めて難しい問題が発生して来た訳です。
その表れの一つが中川昭一さんの「核議論はあっても良い」と言う問題提起です。
私は、後で北京の話をしますけど、あのアメリカ政府の動きを見ておって、初めてアメリカが北朝鮮の核問題に本気になったなと。
それまでは率直に申し上げますけど、ちゃらんぽらんといい加減なものです。
いや、そういう言い方をすると誤解を受けるから正確な言い方をしますが、アメリカはアメリカの国益に基づいて世界政策をやっているんです。

アメリカの国益、アメリカの認識と言うのは中東です。
だからアフガニスタンに、イラクに、そして今はイランに、という事です。
これはアメリカの世界戦略・国益から考えて、そうなっているのは当たり前のことです。
北朝鮮の金正日なんていうのは、人口高々2200万。
そんなものが少々核なんか持ったってたいした事は出来ない。
第一アメリカに届くミサイルは無いんです。
アラスカに届くミサイルも無いんです。
せいぜい届くのは1300キロですから、4000とか7000とか言うふうに飛ぶミサイルは無い。
アメリカの安全保障にとって北の核開発はそれほど怖いことでは無いんです。
ですから適当に付き合っていた。

もう一つ、中国です。
中国はアメリカの政権よりもさらにいい加減な付き合い方を北とやって来た訳です。
あるいは北の核を利用して、自分がアジアにおける覇権を握りたいという態度を一貫して取り続けてきました。
ところが7月、北がミサイル実験をやる。
明らかになったわけです。
これは、誰かは分かりませんよ?
誰か分かりませんけど、多分私の推定では唐家センだろうと推測しているんですが、表面に出ない北と中国とのやり取りで「ミサイル実験は止めたほうがいい」
これは北朝鮮の方は、「我が方の自主権に基づく軍事演習である。中国からあれこれ言われる筋合いのものではない」
「そうか、やれるものならやってみろ!」
こういう会話が交わされた。
結果、7月5日、どか〜んと7発やったわけです。

で、次は核実験だ。
中国側は「やめろ」と、「そんなことをしたら大変なことになる」と、再三再四、公式非公式に北朝鮮に圧力をかけた。
全部蹴飛ばして核実験をやったんです。
いや、具体的に申しますと7月の5日にミサイルを発射して、中国は何をやったか?と言うと7月末には瀋陽軍区。
これ、30万の軍隊を持っているんです。
中国東北の瀋陽に本部を置く。
これの主力精鋭部隊と北京軍区の主力精鋭部隊の合同で北朝鮮国境で大規模な軍事演習を始めたんです。
その中身はミサイル部隊と戦車部隊です。
これが大々的に動き出した。
7月末です。

いつもの日本の新聞では、それが北朝鮮からの脱北者を阻止するための演習という形で報道をされております。
そうではないんです。
今度は済南軍区。
山東半島の鼻先と平壌と言うのは、あれは200キロを切るんです。
間に海はありますけども、その山東半島の鼻先で済南軍部が大規模な軍事演習を始めた。
と言うようなことで具体的には圧力をかけているわけです。
にも拘らず核実験が強行された。

で、大変面白い紹介記事がありますので紹介しておきます。
産経新聞11月4日付、ここに次のようなやり取りが紹介されています。
唐家センが二人の外務次官を引き連れて平壌に乗り込んだのは10月の19日です。
このときのやり取りです。
唐家センは厳しい口調で「国際社会の反発は絶大だ、我々も同様だ、いかなる理由でも核実験は正当化できない、再度実験したらどのような結果を招くか考えるべきだ。」
金総書記はしばらく言葉を失った。
「現時点では再実験の予定は無いと思います。」
という会談の中身が紹介されました。

今店頭で販売されている週刊文春は、この同じやり取りを次のように紹介してます。
「国連決議によって武力制裁を含む、制裁を含む内容が決定されるような事態になったとしても、わが国には軍事的には協力できない。」
ご案内のように1961年、北朝鮮と中国の間には軍事条約が締結されています。
第2条は締約国の片方が攻撃を受けた場合には自動的に参戦する、いうのが第2条です。
この軍事同盟があるにも拘らず、国連決議で武力を含む制裁が行なわれた場合は、中国は北朝鮮に協力はできないと言う通告をした。

で、今読み上げた産経の中身でこの文春の中身と言うのは表現は違うんですが、基本的には全く同じ事を言っているんです。
なぜ中国はかくも激しく北朝鮮のミサイルと核実験に反発をしているのか?
これ軍事の面だけでは無いです。
ちょっと時間が無いものですからあまり詳しく触れる事が出来ないんですが、中国と北朝鮮の防衛の動脈は中国側は丹東、北朝鮮側は新義州です。
緑鴨江の河口ですよね。
この丹東で何が起きたか?

国連決議の3日前です。
中国には国営の4大銀行があって合弁銀行があって、5つ外為を扱っている銀行がある。
この5つの丹東にある銀行の支店がいっせいに北朝鮮の外貨の送金停止をかけた。
だから中国から今北朝鮮に外貨を送金する方法は無いんです。
中国側が国連決議の3日前、10月の13日に一斉に止めました。

それから丹東のもう少し海に近いところに東の港と書いて東港と言う港がある。
この港が実は北朝鮮と中国の密貿易の本拠地です。
密貿易をやってる船が200隻くらいあるんです。
今まではこの船に中国側は食料だとか生活必需品とかそういうものを乗っけて、北朝鮮に税関を通さないで物を売っておった。
北朝鮮はどういうものを密貿易したか?と言えば、偽ドル・偽タバコなどなどを中国側に売っておったんです。

北朝鮮貿易商社は金正日直属の39号室が持っている貿易会社。
軍が持っている貿易会社です。
ここが税関を通さないで密貿易でお金を稼いでいると。
200隻ですよ?密貿易船。
洋上で取引をする。
北朝鮮の陸地で取引をする。
それで軍と金正日の資金をまかなって来た。
それに対して中国は東港を・・・(聞き取れず)を立てて閉鎖してしまったんです。
つまり金正日と北朝鮮の軍の・・・(聞き取れず)を具体的に港の使用を禁止すると言う措置で動き出したんです。

それから今まで北の軍が金儲けするのに何をやっていたか?
中国の税関職員に賄賂を渡して、中身は金だ。
延べ棒です、金の。
なのに銅と偽る。
手数料を10分の1くらいにして中国に持ち出して、そこで売り飛ばして物凄い収入を得ておった。
中国の当局は全部それを知っていますから、国連の制裁が発動されると通常の輸出、必要な書類を提出しろ。
で、提出していく。
現物を全部チェックを始めたわけです。
今までのようなインチキは全く出来ない。
このお金も実は金正日と軍に入っていた。
全部それを止めているんです、今。

だから軍事力で圧力をかけるというだけではなくて、具体的に貿易と言う側面で。
例えば北朝鮮で必要な石油の90%は、中国が供給しているんです。
貿易統計を見ましたところ、9月、中国からの重油はゼロです。
と言う形で本格的に金正日締め上げに入った。
これはジェスチャーや伊達や酔狂で出来ることではないんです。

じゃあなぜ北京がそのように、今までと180度変えた。
つまり劇的な変化、ワシントンではこれを劇的な変化と呼んでおります。
なぜ起きたのか?いう事です。
今客観的にこういう事がおきているんですね。
つまり中川昭一発言を契機にして日本に、いや東アジアに第2の核ドミノが起きる。

第一には中国が核実験をしたのは1964年です。
その核実験を見て中国と対立しているインドが核開発に踏み切った。
ところがインドと対立しているパキスタンがそれを見てまた核開発をスタートさせた。
これがアジアにおける第一次核ドミノです。
インドとパキスタンは核拡散防止条約に加盟を致しておりませんから、全くフリーです。
今度中国が北朝鮮の核を認めたら、日本・韓国・台湾が相互抑止という事で核開発に踏み切る。
いう懸念を北京は持ったわけです。

相互抑止とはどういう事か?と申しますと、第二次世界大戦後アメリカとソ連、地球上の人類を何度も殺戮できる破壊力を所有しておった。
だから片方が使ったら片方がやられる。
従って使う事ができなかった相互抑止、恐怖の平和が第二次世界大戦後ずっと維持されて来たというのが、いわば国際政治用語では相互抑止。
それを北朝鮮と日本との間、韓国と北の間で作り出さなければ自国の平和が維持できない、と言う状況が起きてきました。

そこでそうなったらどういう事になるか?と申しますと、中国をめぐって北朝鮮・韓国・日本・台湾が核で包囲される。
こういう事が北京政府にとっては懸念をされました。
従って金正日政権を倒すか、第2の核ドミノを引き起こすのか、いう厳しい選択を迫られている。
迫られているのが今の中国です。
従ってこれからどういう形であの北の政権を縛り上げていくのか?という事が、大きな課題になってきております。

で、ここから先は私の想像です、推測です。
アメリカと中国との間では軍事境界線は動かさない。
しかし、今の金正日政権についてはどのような措置をとっても、と言う合意が成立しているのではないか?と思います。

そこで、司会の方からそろそろまとめろと言うメモが来ましたけど(笑い声)、まとめますが、冒頭申し上げたように拉致の問題、これは残念ながら独自解決と言うのは非常に難しい。
核とミサイルで全部連動している、いう事でこれからです。
アメリカ・日本・中国が北の政権に対してどういう制裁を行うか?
どういう締め上げをしてカタをつけるか?といういわば秒読み段階に入ってきている。
言うふうに私は今の情勢を捉えております。

従って拉致の救出と言う点においては好ましい状況が出現している。
しかし、お集まりの皆さん・日本の国民の皆さんが断固として日本政府に「拉致を解決しろ、北朝鮮の政府政権を追い込まなければ拉致は解決しないよ」と言う声を上げていただかなければ、安倍さんがどんなに一人で拉致を解決するなんて言ったって、国民の支持がなかったらそれは難しいです。

実際拉致の問題は多くの国民に理解をいただきましたが、しかし尚、・・・(聞き取れず)にはいりますと、本当に拉致が今私が申し上げたような拉致を含めて北朝鮮との関係が死活の問題になっている。
そういうような理解はまだまだ行き届いていないと思います。
ぜひとも皆さん方のお力で拉致の解決にご協力いただければと思います。
以上で私の話は終ります。(拍手)

2006年12月16日

06.11.19 佐藤勝巳氏1 第4回埼玉県民の集い(7)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『佐藤勝巳 救う会会長の講演 その1』



〜〜正念場を迎えた拉致問題〜〜

ご紹介をいただきました、全国協議会の佐藤でございます。
与えられた時間は40分ということですから、今のところ私が大切だとこれが問題だろうと、言う事を中心に話をさせていただきます。

現在埼玉県を含めまして拉致救出の組織は約40県に出来ております。
運動を始めまして10年目に入りました。
先月10月で丸9年、これから10年目に入ったわけです。
全国協議会の主たる救出運動の中身は、政府が全く救出をやらない。
自国の国民が北朝鮮に拉致をされているということが分かっているにも拘らず、積極的な運動をやらないのはおかしい。
「政府が自国民の生命・財産・安全を守るために先頭に立つべきである」という事が、実は全国協議会の運動の具体的中身でした。
政府が運動に立ち上がるべきだという署名は全国で約550万名集めました。
国民の強力なご支援があった結果です。

来賓の方々から挨拶がありましたように、安倍政権が出来まして総理大臣が本部長に就任をする。
官房長官が拉致担当の国務大臣を務める。
それから拉致問題に最も理解があり力を持っている元内閣参与・中山恭子さんが、首相補佐官として事務局長として就任を致しました。
全閣僚が本部員という事になって、強力な拉致救出の布陣が敷かれたわけです。
ですから私たちが丸9年間、「政府が先頭に立って拉致の救出をしなさい」と言う要求はほとんど通ったわけです、100%。

で、後はどうやって拉致されている日本人を北朝鮮から救出をするか?
どうやってするのか?
もちろん政府がやるわけです。
今は政府は紹介しましたように強力な布陣をひいておりますから、それなら日本政府だけの力で拉致を救出する事が可能なのか?いう事になります。
それは率直に申し上げてかなり難しい、いう状況に立ち至っております。

これはあくまでも私、佐藤個人の分析ですが、かつて蓮池・地村・曽我、この拉致された日本人5人が帰ってきました。
そして遅れて家族も帰ってきました。
このような中間的な解決は今後有り得ないだろうと考えております。
じゃあ、どうやったら解決をするのか?という事ですが、金正日政権が、あるいは金正日が変わらなければ拉致の解決は難しいと言うのが私の分析です。
なぜか?と申しますと、理由が日本の側にもありますし北朝鮮の側にもございます。

まず北朝鮮側の事情です。
それは5人を返した、日本に。
生存していると彼らが言ったわけですから、じゃあ返しなさいよという事で返した。
家族も返した。
北の判断としては、これで日本の救出運動は停滞するであろう・終るであろうと、その考え方の一環として横田めぐみさんの偽の骨を出して来る。
その考え方の一環として死亡診断書を出してくる。
いうインチキをやったわけです。

ところが運動もそうですし日本の政府もそうですけど、そのようなものをいろいろ精査した結果、全部でたらめだという事を逆に北朝鮮に突きつけて撤回をさせるという事になったわけです。
話を元へ戻しますと、もし中間的な解決をやったらより運動は広がっていく。
つまり自らが一歩後退する事は、日本側の世論・日本政府が二歩三歩前進してくることである。
この考え方が北朝鮮の軍を中心にして広く支配をしております。
従って拉致問題は解決をしたんだと、生きているという人間はすべて返したと、後はもう全部死亡しているんだから解決なんだ、と言うのが北朝鮮の主張です。

もう少し端的に申し上げますと、死亡診断書なんか全部でたらめで、私たちは全部生きていると考えていますから、その死んだという人たちが、実は良く調べてみたら生きておった。
で、日本に返す。
北のいう事なんか一切信用できない。
全部生きているんだ。
いう事でより運動は、世論は、盛り上がって行く事はこれは火を見るより明らかです。
それは北朝鮮の側から見ると、単に拉致問題だけではない。
核の問題やミサイルの問題についても同じ事が起きてくる可能性がある。
従って後退は絶対に許されない。
こういうのが、彼らは間違っているんですけど、彼らの考え方です。

日本側です。
比較的これは余り知られていないことなんですが、日本の拉致・北朝鮮政策と言うのは3点セットになっております。
核・ミサイル・拉致、これの3つが解決しない限り国交正常化はありえない。
ですから別の言い方をしますと、核問題は解決した。
そんなことはありえないと思うんですが、解決した。
だけど拉致の問題は解決しない。
この場合に日本は、核が解決したから正常化交渉に入るか?有り得ないです。

拉致の問題が解決しない限り、ミサイルも解決しない限り、日本側は正常化交渉に入ってお金を出すという事は構造的に政策としてなっておりません。
つまり3点セットになっています。
拉致が部分的に、あるいは2人とか3人、何かの都合で返して寄こした。
それがあれば正常化交渉に入れるのか?
そんな事はありません。

正常化交渉に入ればお金が動きます。
どんなに低く見積もっても1兆円の金が日本から北に動きます。
若干の拉致の問題・人間が帰ってきたら、しかしながら核は開発している。
そこに日本側が1兆円の金をつぎ込んだという事は、これは6者協議の経緯から言っても、あるいは日米関係から言っても、東アジアの平和と安定と言う観点から言っても、日本がお金を出すなどという事は論理的にも実際にも有り得ないことです。
ですから解決するときにはこの3つが、核・ミサイル・拉致が同時解決、言う構造になってます。
したがって拉致の問題と言うのは、そういう意味では部分解決、これは可能性としてはもちろんありますけど、かつてのような解決が期待出来るような状況には無いという事です。
そこで、じゃあどうしたら解決できるのか?いう事になります。

ここから先が実は今、大変な状況が東アジアに作り出されているという事を少し紹介をさせていただきます。
北朝鮮は10月の9日に核実験をしました。
あの核実験の中身が、長崎に落とされた4.5トンのプルトニウム爆弾と同じものなのか?
それともミサイルの頭に搭載できる核弾頭、つまり縮小された実験なのか?
これは誰も分からないです。
しかし北朝鮮がミサイルの頭に核を搭載できるような縮小技術、あるいは起爆装置の実験、必死になってやっている事だけはこれはもう明らかです。

核実験と言うのは大体最初には起爆装置の実験をやるんです。
失敗するのが普通です。
アメリカでもかつてのソ連でも全部失敗をしてます。
実験をやって失敗をする、修正する、また実験をやる。
いう事を繰り返して実は核弾頭が出来ていく。
核爆弾が出来ていく。
これが核開発の歴史です。

で、北朝鮮がもし核弾頭の実験であったとすればどういう事が起きてくるのか?いう事です。
ご案内のように北朝鮮は射程1300キロ。
日本の領土で北朝鮮の弾道ミサイルの射程圏内に入らないところは、知床半島の鼻先と台湾に近い沖縄の島々だけです。
後は全部1300キロの射程圏内に入ります。
北朝鮮はこの弾道ミサイルをどれくらい持っているか?と言うと、最小限180基持っています。
200基と言う説もあります。

このノドン1号と言う弾道ミサイルは、一旦大気圏外に出るんです。
大気圏外に出て突っ込んでくる。
北朝鮮のセイシウ(?)から、この埼玉までどれくらい時間がかかるか?と言うと、7分30秒です。
このミサイルを撃ち落す軍事技術はこの地球上に存在していないんです。
米軍も持っておりません。
自衛隊も持っておりません。
だから北朝鮮の持っている、あの180基の弾道ミサイルと言うのは、今この地球上に防御する軍事的技術は存在していないんです。
なぜ皆それをはっきり、テレビなんかに出ている軍事評論家なんかがはっきり言わないのか?

それを撃ち落すミサイル、ミサイルディフェンスの開発をアメリカと自衛隊、米軍と日本の自衛隊が一緒になって必死になってやっています。
どんなに早くてもそれが配備されるのは3年後です。
で、配備されて北から飛んでくる弾道ミサイルを撃ち落す確立は50%です。
1万トンの巡洋艦、あれの防衛指揮圏と言うのは500キロなんです。
その防衛指揮圏にミサイルが入ってきた場合は補足できる。
撃ち落す確立50%。
日本は北海道から沖縄まで巡洋艦を3ないしは4隻、配備しないと飛んで来るミサイルを完璧に捕らえる事は出来ないんです。
しかも確立は50です。

北朝鮮の核実験の日本に与える脅威というのは防御の方法が無い。
北がもし後2回くらい核実験を成功させて弾道ミサイルに搭載する事ができるとすれば、軍事的に日本は防御の方法が無いから、「何月何日まで日本は戦前の償いをしろ、金額はいくらだ、もしこれを払わなければ弾道ミサイルを撃ち込むぞ」と言われたときに、我が国は防御の方法が無いんです。
これはもう、どなたに聞いていただいても結構です。
お調べになってください。
防御の方法は無いんです。
と言うのが今我が国が置かれている現状です。
これに対して我が国をどうやって防衛していくのか?護っていくのか?ということです。

北が核実験をした。
そしたらアメリカのライス国務長官が、東京に来てソウルに来て北京に飛んだ。
一方中国の唐家セン国務委員は、北京からワシントンに飛んでモスクワに飛んで北京に帰った。
北京に帰って二人の外務省次官を引き連れて平壌に入っていった。
平壌に入って日帰りをして、ライス国務長官と北京で会談を致しております。
慌しい動きが起きて来たのは、実は今私が申し上げたように、北が核ミサイルを持ったら韓国も日本も台湾も防御の方法は無いんです。

何がそこで起きてくるか?
当然のこととして防御の方法がないという事になったら、相互抑止しかないんでは無いか?
という思いを込めて発言されたのが10月15日、サンデープロジェクトにおける自民党・中川昭一政調会長の「核議論くらいはしなきゃ駄目なんじゃないか?」という、あの発言です。
あの発言が実はワシントンと北京を震え上がらせたと、いう事です。

まず、ワシントンの側の反応を申し上げます。
ライスが日本に来て、「同盟国の安全、約束はしっかり護ります。核の傘で日本を護ります」
アメリカの高官が日本に訪ねてきて「アメリカの核で日本を護る」、言ったのは後にも先にもあのライスさんが一人です。
さらにソウルに行って同じ事を言った。
それから、なぜそんな事を言うのか?
日米安保条約があるわけですから核の傘で護るなんて事は当たり前のことです。

ですけどライス国務長官がああいう言葉を言わざるを得なかったのは、実は民主党のクリントン政権時代の8年。
共和党の今のブッシュ政権で6年。
14年間のアメリカの対北朝鮮政策と言うのは、民主党は北朝鮮に物を与えて金正日の考え方を変える。
これは軟着陸政策と言う言い方です。
ブッシュさんは物はやらない。
しかし6者協議で北に核廃棄を約束させた後、経済援助を致しますよと、こういう政策をとって来た結果、北は核実験が出来るような実力を持ったんです。

・・・その2へ続く・・・

12.16渋谷集会レポート&新宿パネル展

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北朝鮮人権侵害問題啓発週間の最終日、渋谷での街頭活動に参加をしてきました。
各地で執り行われるイベント等に人手が分散し、渋谷での活動に果たしてどれくらいの人が集まってくれるのか?と危惧しましたが、蓋を開ければおよそ60名のボランティアが集結し、用意したチラシやリボンもあっという間にはけてしまうという嬉しい誤算付きの活動となりました。
当日朝、作り貯めた大量のリボンを現場に持ち込んだ私は、「もしもリボンが余ってしまったらどうしよう?」とつまらない心配をしていたのですが、それは全くの杞憂。
むしろリボンの在庫は全く足りなくて、残りの時間何をお配りすればよろしいの?という心配をしなければならないほどでした。

2時間の活動中、大きなトラブルもありませんでしたし、チラシもリボンも好意的に受け取ってもらえたように思います。
北朝鮮のミサイル実験や核実験を経て、安倍政権の樹立とつながる中で、確実に世論の空気も拉致問題に対する認識を静かに深めているのかもしれません。

増元さんがマイク片手に拉致被害者救出の訴えをした際は、足を止めて聞き入ってくれる人もいましたし、掲示した数多くの被害者の写真に目を留めてくれる方も少なくありませんでした。
拉致問題はまだ終っていない、すべての被害者を救い出すまで私達はこの問題の存在を忘れてはいけない、というアピールの目的は一定の成果を収めたのではないかと思います。
活動に参加したボランティアの皆さん、本当にお疲れ様でした。
そしてチラシやリボンを気持ちよく受け取ってくださった通行中の皆さんにも、心よりのお礼を申し上げたいと思います。

渋谷での街頭活動終了後新宿に足を伸ばし、都庁で開催中のパネル展も覗いてきました。
会場には常に人の波が途切れることなく、熱心に展示の写真を見ていました。
署名に応じる人も多く、こちらも決して薄れない拉致問題への関心の高さを思わされました。
展示のパネルで、一番胸を打つのはやはり特定失踪者のコーナーです。
写真に添えられた「しおかぜ」のメッセージには、引き裂かれた家族の切実な叫びがあふれており、涙なしには読むことはできません。
一刻も早く、このご家族の苦しみを解放して差し上げたい。
その思いを改めて胸に刻むパネル展であったと思います。

金正日よ!
今日の活動の様子をおそらくあなたは総連からの情報で、あるいはNHKのニュースで知り得ている事でしょう。
一人残らず被害者を取り戻すまで、私達は決して拉致問題を忘れないし諦めない。
この事をあなたは深く心に刻むべきでしょう。
全部の被害者を返して終らない限り、日本人の怒りが消えることは金輪際あり得ないのです。
一日も早く白旗を振って全ての被害者を返す決断をすべきです!!
posted by ぴろん at 19:05| Comment(1) | TrackBack(0) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月15日

「12.16拉致被害者救出を目指す日米連帯同時集会」当日ボランティアを募集中!

当日の活動に参加できるボランティアを募集しています。
パネルの掲示やリボン・チラシの配布などにたくさんの人手が必要ですが、北朝鮮人権週間に合わせ各地で写真展や街頭活動などが行なわれている関係で、人手を集めるのに苦労しております。

当日ボランティアとして参加をしても良いとお考えの方がいらっしゃいましたら、kagayaki@mail7.phまで是非ご連絡ください。
追って詳細をお知らせすることになっています。
ボランティアにご参加くださる方の集合時間は、渋谷ハチ公前に午前9:30となっています。 
当日お時間の都合のつく方の一人でも多い参加をお願い申し上げます。

渋谷での街頭活動の内容は以下の通りです。
ご参照ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

12・16 拉致被害者救出を目指す日米連帯同時集会

日 時:12月16日(土)午前10時より12時
場 所:渋谷ハチ公前付近
発起人: 北朝鮮に拉致された日本人を奪還する地方議員の会 
代 表:土屋たかゆき
連帯団体:ワシントンDCらち連絡会、大阪ブルーリボンの会
横田夫妻をはじめ拉致被害者家族を支援する群馬ボランティアの会
しおさいの会、特定失踪者問題調査会、拉致問題を考える川口の会 他多数
企  画:12.16東京ブルーリボンの会(さくら草莽会、蒼き星々)

活 動 内 容
◆ ブルーリボン配布
◆ チラシ配布(12.16東京ブルーリボンの会から/救う会/特定失踪者問題調査会/人権擁護局などのチラシを予定)
◆ 特定失踪者を含む全ての被害者奪還と北朝鮮人権侵害問題を訴える
◆ 川口の会の協力を得て、特定失踪者のパネルの掲示
◆ 拉致被害者パネルの掲示
posted by ぴろん at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ご挨拶&お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月13日

テキスト化中断のお詫び

突然、集会のテキスト化が中断しております。
実は去る9日朝、突然PCの電源が入らなくなるというトラブルに見舞われ、そのまま修理センターへ持ち込む事態となりました。
ようやく今日になって無事に手元にPCが戻ってきたのですが、何しろ突然のトラブルだったため、事前の告知も出来ないままの中断となっておりました事をお詫びします。

中断になっているテキスト化を再開する予定ですが、すでに暮れの忙殺期に入っている事もあり、今までどおりのペースでテキストを起こす事はおそらく不可能です。
このまま暮れの仕事納めが終るまでほとんどテキストを起こせない事もありえます。
お待ちかねの皆さんには申し訳ありませんが、事情をお汲み取りくださり、気長にお待ちいただきますようお願い申し上げます。
posted by ぴろん at 17:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ご挨拶&お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月08日

06.11.19 田島敏包埼玉県議会議長 第4回埼玉県民の集い(6)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『田島敏包(としかね) 埼玉県議会議長の挨拶』

皆さんこんにちは。(「こんにちは」の声)
今日は「拉致問題を考える埼玉県民の集い」にご参集いただきましてありがとうございます。
私自身埼玉県議会議長と言う立場でご紹介頂き、今振り返ること平成15年10月8日埼玉県の県議会の中に、今90余の定数ですけれど72名の県議会を持って拉致議連を設立させていただき、その時の幹事長が私です。

平成14年小泉総理が北朝鮮に行き、その中で私自身、地方議会は何が出来るのかな?
そんなクレスチョンを持たされました。
埼玉に特定失踪者は果たして何人いるのか?
外れました。
かなりの人数17名、当時いました。

我々はじゃあ県議会議員として、その人たちに何が出来うるのか?
今何もしていないのが現実じゃないのか?
その中で何とか議連を作り、埼玉の県議会として意思を全国に発信したい。
そんな思いで設立をさせていただきました。
いろいろ勉強もさせていただきました。

それから今年の平成18年4月18日には全国の県議会議員・地方議会議員の全国組織を立ち上げ、現在その会長が埼玉県議会議員であります、深井明会長。
幹事長に先の議長をやりました蓮見昭一県議会議員が幹事長という事で、今全国の47都道府県あります中で、立ち上げたときは15だったんですけど、1年経たないうちに今25に増えました。
全国組織も今埼玉から主導しながら国を動かす力となるべく頑張っております。

先ほど武正・山根両議院から国の政策についてありました。
私どもは地方議会でございますから、日本人が分からないうちに異国に連れて行かれ、異国の一つの政策の中で使われる。
非常に悲しいことです。
日本に生まれて日本で死ぬまでは、日本国が生きるという保障をするのが国である。
その途中から分からないところへ連れ去られる。
こんな悲しい事はございません。
日本民族がこの拉致と言う言葉を国際語にしないように、早い時期全員帰国させるよう、一人ひとりの心の声、これを契機に叫ぼうではありませんか。(拍手)

私も県議会議員といたしまして、これからも皆さんと共に署名運動もやりましょう!
団体行動もやりましょう!
心からその事をお誓い申し上げ、私の言葉に代えさせていただきました。
本日は皆さんご苦労様です。
ありがとうございます。(拍手)

06.11.19 山根隆治参議院議員 第4回埼玉県民の集い(5)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『山根隆治 民主党参議院議員の挨拶』

ご紹介いただきました、参議院議員の地元選出の山根隆治でございます。
ご記憶にある方いらっしゃるかと思いますが、小泉内閣のときにテレビ中継があります予算委員会のときに、私こういう質問をさせていただきました。
「北朝鮮との交渉の場で具体的な個人名を上げて救出、現状どうなっているのか?救出に向けて交渉をして来たその方々の国内での扱いが拉致の認定が行われていない。これはどういう事なのか?」
こういう事をお尋ねした事があります。
ほとんど答えらしい答えにならず、曖昧模糊としたものに終りました。

しかしその後数ヶ月経って一人、そして今回松本京子さん一人、ということで認定を政府としてもして参りました。
私依然、少なくとも公の場であの北朝鮮と拉致交渉をして、具体的な名前を言っている方々は一刻も早く拉致認定を即刻すべきでは無いか?いう思いで一杯でございました。
しかし、一人でも二人でも少しずつでも公表に踏み切った・認定を出来たという事は、少なくとも安倍内閣になってからのことで今回ございますし、その事は率直に評価したいと思いますけども、もっと徹底すべきではないか?と言う思いがあるという事をここでお伝えさせていただきたいと思います。

今朝の新聞を見ますと、日米首脳会談が初めてベトナムのハノイで行なわれた。
そしてその後だと思いますが、盧武鉉大統領との会談の中でブッシュ大統領はこう言ったという報道を今日目に致しました。
それは核の問題についての言及でありました。
核兵器を廃棄するという事が明らかになれば、経済の支援という事についても考えていきたいんだと、北朝鮮に対して。
という事を盧武鉉大統領に語ったという事であります。

私は、これから日本政府の責任においてなされる事でありますけども、外交の技術の問題・外交の能力が問われていると思います。
小泉前内閣から引き継いだ現在の安倍政権でも、引き続き日米関係というのはしっかりしたものであるだろうと思っております。
その日米関係と言うものが、これほど強固になっている日米関係と言うものを使わない手は無い。
ブッシュ大統領にこう言うべきではないでしょうか?

核の廃棄・廃絶と言うものを言明させる。
それが一つの条件です。
そしてもうひとつは拉致の問題、これを全面解決する。
この二つが満たされれば経済支援再開と言うものを考えても、と、こういう事をブッシュ大統領に言わせる必要がある。
私はそれを日米の交渉の中で言ったという事を、必ずしもすべて明らかになっていない情報があるかもしれません。
しかし日本政府としては私はそういう事を強くアメリカに今求めていくべきだろうと思っています。

日本と言うのは、例えば今日の新聞でもありますように、安倍総理は非常にラッキーだ。
つまりブレア首相も来年退陣する、というような状況。
そして韓国との関係もおかしくなっている。
つまりブッシュ大統領は非常に国際的に孤立して孤立感を深めている。
中間選挙でも負けた。
何かそういう時に出て来たので非常にラッキーだというふうな報道の仕方が実はありました。

これはマスコミ自身は気がついていませんけども、アメリカに従っていればいいという発想がある。
日本はアメリカに従わざるを得ない、やむを得ざる事がたくさんあります。
軍事の問題からいろいろトータルで気遣いしなければいけない、仕方ない面がある。
しかし私たちの日本の外交と言うのは日本の国益をしっかり持っていて、今はこのことでアメリカに従っているけれども、あるいは煮え湯を飲んでいるけれども、本当は自分たちはこう考えているんだというものを、しっかりしたものが腹に中にないと、本当の外交なんか出来ない。
つまりアメリカを上回る、強かなというと語弊があるかもしれませんけども、そうした外交があって然るべきだ。
それが厳しい国際関係の中でも外交の有り様だろうと言うふうに思っています。

先日も核兵器の問題で今いろいろな議論が国内で起きて来つつありますし、議論することさえいけないんだ・いいんだという事があります。
先日お手洗いで麻生外務大臣とトイレ会談といいましょうか、数分間したことがありましたけど、もしもう一度麻生外務大臣にトイレで会うことがあったら、こういった事もしっかりと伝えていきたいと思っております。

いずれに致しましても私も拉致議連の一人としまして、しっかり働く事をお誓いしてご挨拶に代えさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。(拍手)

06.11.19 武正公一衆議院議員 第4回埼玉県民の集い(4)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『武正公一 民主党衆議院議員の挨拶』

皆様こんにちは。(「こんにちは」の声)
今日は「拉致問題を考える埼玉県民の集い」ご開催、心からお祝いを申し上げたいと思います。
私も拉致議連の一人として常日頃、県内でのこうした会合に出来る限り出させて頂いています。
先ほど来皆さんからもお話のありました。
この拉致問題の解決にとって大変大事な時期を迎えている。
それは今日お見えの皆様のご尽力による賜物と、心から敬意を表する次第でございます。

お手元にも特定失踪者の皆様の会の「しおかぜ」のパンフレットも出ております。
今週は新たな拉致被害者の認定も警察庁から行なわれました。
県内にも特定失踪者の方がたくさんおいででございます。
一日も早いそうした拉致被害者の認定、ならびに「しおかぜ」への支援。
これは先月の予算委員会で、私は民主党ですが中川正春議員の質問に対して、総理あるいは総務大臣からの答弁があったところでありますが、そうした北朝鮮を取り巻く包囲網というお話がございました。
それに向けて国会では党を超えて全力を挙げて取り組んでいること。
この事をお約束を申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
共に頑張りましょう。(拍手)

06.11.19 上田埼玉県知事メッセージ 第4回埼玉県民の集い(3)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『上田清司 埼玉県知事のメッセージ紹介(代読:司会 比羅岡氏)』

「第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い」のご盛会を祝します。
救う会埼玉の皆様には日頃拉致問題の解決に向けて熱心に活動されており、深く感謝を申し上げます。
私は以前からこの拉致問題に関して強い関心を持っており、出来る限りこうした催しには参加しているところでございますが、今回は所用により参加できず大変残念です。

ご承知の通り北朝鮮は去る7月に、近隣諸国の警告を無視してミサイル発射を強行したばかりではなく、10月9日には核実験を実施したと発表いたしました。
こうした事はまことに遺憾であり、埼玉県民はもとより日本国民、世界の人々に多大な不安を与えたことに強い怒りを感じます。

安倍内閣は首相を本部長とする拉致問題対策本部を設置いたしました。
日本政府が本気で全面解決を図ろうとしている証であり、今後の交渉の進展に大いに期待を寄せております。
拉致問題の解決には自治体レベルでの取り組みも重要であり、4月には本県議会の拉致議連の働きかけにより「拉致問題地方議会全国協議会」が設置されました。
また6月には関係地方自治体による「拉致問題に関する地方自治体ネットワーク」が発足をいたしました。
今こそが正念場です。
私も拉致問題の解決に向けて、皆様と一緒に粘り強く戦い続けてまいります。

最後にこの集いが契機となって、拉致問題に関する県民の皆様方の関心の輪がより一層広がり、拉致問題が一日も早く解決されますことを、心から祈念申し上げます。

上田清司 埼玉県知事

(拍手)

2006年12月07日

06.11.19 飯塚繁雄さん 第4回埼玉県民の集い(2)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『飯塚繁雄 家族会副代表の挨拶』



皆さんこんにちは。(「こんにちは」の声)
日頃からこの拉致問題に深い関心をいただきまして、いろいろな多大なご支援をいただきまして本当にありがとうございます。
皆様のおかげでようやくここまで来た、と言う今段階であります。

取り巻く環境を見ますと、非常にこの北朝鮮を取り巻く包囲網と言うのはますます大きく広く固くなって来ておりますが、日本国政府としても今ご挨拶にありましたように、総理大臣が特別本部長となる拉致対策本部を設置しまして、それぞれのメンバー、例えば副委員長には塩崎官房長官がなると。
こういった内容を見ますと今までに無い、前代未聞の取り組みですね。
という組織にもなって来ております。

これを受けて全国各県を回っておりますと、その影響がすでに出始めておりまして、例えば各県警の動きですとかあるいは自治体含めたこの拉致問題への動きが、はっきり見えるようになって来たというのが今実感でございます。
そして日本政府としてはさらに北朝鮮に対する制裁をですね。
もっともっと強めていくんだという事で、特別な輸入・輸出規制とさらにはマネーロンダリングに関するいろんな法案を今通そうとしています。
それから自民党の中にも、拉致問題対策チームと言うものを発足していただきまして、国会の中でもいろんなこの活動に関する予算化の問題ですとか、そういうものをはっきりと出して活動が速やかに実行力のある形にしたいという話をしておりました。

さらには私も先日ニューヨークの国連本部に行きましたけど、各国がですね。
この拉致に対する関心、私たちの話を聞きながら「今時こんなことがあるんだろうか」というような、非常に遺憾を示した態度で私たちに対応していただきまして、日本政府と各国代表部、各国と日本政府の連携を元に北朝鮮に対する締め付けを行なっていくと、いう約束もしていただきました。

それから第三委員会と言う、これは国連の中に人権を扱う委員会ですけども、その中でも大島大使がはっきりと拉致問題に対する北朝鮮への非難そして解決に努力するように要請し、また北朝鮮はですね。
表明権を得て内容を聞きますと、相変わらず拉致問題と言うのはとうに解決済みだという一点張りです。
それよりも日本の戦後保障の問題、これを引き続き上げていろいろ追求していますけど、これについては各国の代表と後で話を聞きますと「北朝鮮はまた同じ事を言っている」と言うふうに、余り相手にしないという雰囲気であります。

そういう面を見ますとですね。
国際的にも非常に北朝鮮に対する非難、非難決議案も全員で通りましたし、今回6ヶ国協議の中でも核・ミサイルに次いで拉致問題、拉致の解決についての懸案を絶対に忘れることなく提案して論議をしていただきたいし、また核・ミサイルだけでなく拉致問題を解決しない限り制裁は解かないと、そういうお願いもして参りました。
もちろん日本政府としてはそういうつもりでございます。

そういうふうにして非常にここのところ、この問題に関する取り巻く状況、今嵐が吹き寄せております。
嵐の真っ最中です。
従いましてこの盛り上がった機運を絶対に後退させること無く、内外ともにさらには国民の皆様の意思・応援、そういった世論を高めながら一気に解決に向かって今進んでいるところでございますので、相変わらずのご支援をよろしくお願いします。
どうもありがとうございました。(拍手)

2006年12月06日

06.11.19 鈴木松蔵救う会埼玉代表 第4回埼玉県民の集い(1)埼玉会館小ホールにて

第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い
06.11.19 埼玉会館小ホールにて

『鈴木松蔵 埼玉救う会代表の挨拶』

皆さんこんにちは。(「こんにちは」の声)
ただ今司会者からご案内のありました、救う会埼玉の代表の鈴木松蔵と申します。
本日はここに第4回の「拉致問題を考える埼玉県民の集い」を開催しましたところ、大勢の皆様にお集まり頂き、まことにありがとうございます。
また国会議員の先生をはじめとするご来賓の皆様、関係する団体の皆様にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。

さて、拉致は犯罪であります。
そして人権侵害であります。
まして他国の国家機関が日本人を拉致するという事は主権の侵害であります。
侵害された主権は取り戻さなければなりません。
そして再び繰り返されることの無いようにしなければなりません。
そして何よりも拉致被害者の救出をしなければなりません。
私たち「北朝鮮に拉致された日本人を救出する埼玉の会」の目的もそこにあります。

救う会埼玉の設立は平成12年4月でございます。
平成14年、9月17日小泉首相が平壌を訪問し日朝首脳会談を行い、この席で北朝鮮は日本人拉致を認めました。
その後、5人の拉致被害者は帰国しました。
北朝鮮は「これで拉致問題は解決した」としていますが、解決していません。
死亡診断書も遺骨も偽物でした。
北朝鮮は不誠実な国です。
小泉首相の後を受けた安倍総理大臣は、拉致問題を重要問題として拉致問題解決の部署を設け、安倍総理自身が本部長として当たっています。
そして拉致被害者を奪還すると言っております。
今日でも田口八重子さんも横田めぐみさんも生きて救出を待っています。

今年北朝鮮は世界中の批判の中でミサイル発射事件を行い、さらに核実験を行いました。
日本は国連において北朝鮮の経済制裁の決議を提案し採択されました。
これは家族会の国連を舞台とした活動も大きく影響があったと思います。
日本はミサイル発射のときは万景峰号入港禁止、北朝鮮当局者の入国禁止を行いました。
北朝鮮当局者と言うのは、早い話が北朝鮮の国家公務員という事でございます。
核実験の後は北朝鮮船籍の入港禁止を行います。
まさに私たちが拉致問題解決のために圧力を、と望んでいた事が実施されつつあります。
これにより拉致問題解決に1歩近づいたと感じます。

救う会埼玉では拉致問題解決・被害者救出のための活動を行なって来ました。
街頭での署名活動は毎月第2日曜日、浦和駅伊勢丹前で午後2時から4時まで行なっております。
埼玉県知事である上田県知事には大変なご協力を頂いており、上田知事にも街頭署名のお手伝いをした事があります。
また来月12月10日の署名活動にも上田知事にお手伝いいただけることになっております。

また昨年は教科書採択の年でした。
私どもは教科書採択に当たっては、「拉致問題をより詳しく扱った教科書を採択して欲しい」との要望を、県知事・県教育長・県会議長さんに行ないました。
その際、ただ今県議会議長でございます田島(敏包)先生にも、また久喜市選出の・・・・・・(聞き取れず)さんにも大変お世話になりました。
大変ありがとうございました。
また県議会におきましても、いわゆる拉致議連が発足され深井明先生が会長を務められ、また全国にこの会を作るべく活動をされておると聞いておるところです。

本年になりましてから朝鮮総連の固定資産税の賦課について、「賦課していないようだが減免の見直しについての考え」について、また「見直さない場合の理由など」について、さいたま市長に伺ったところでございます。
その回答には「この施設には準公民館施設であるので課税しない、内容的には公開できない」との回答でございます。
その後再度質問をしたところ、「減免見直しをする」との回答がありました。
これは北朝鮮に限らず、税負担は公平に賦課すべきで必要以上に援助する事があってはならないと考えるものであります。(拍手)
このような施設のある県内各市長に対しても、同様に適切な課税を行なうよう行なってまいります。

埼玉県には田口八重子さんをはじめ17名以上の特定失踪者がいます。
本日のお集まりの皆様には、救う会全国協議会代表の佐藤会長、そして拉致被害者代表の横田滋さんのお話などをお聞きになり、拉致問題が一日でも早く解決しますようご協力をお願いをいたします。
本日の佐藤会長のお話は「正念場を迎えた拉致被害者救出運動」であります。
どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

★第4回 拉致問題を考える埼玉県民の集い テキスト一覧表

06.11.19 埼玉会館小ホールにて

1 鈴木松蔵 埼玉救う会代表の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/29075500.html

2 飯塚繁雄 家族会副代表の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/29140651.html

3 上田清司 埼玉県知事のメッセージ紹介
http://piron326.seesaa.net/article/29217708.html

4 武正公一 民主党衆議院議員の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/29217811.html

5 山根隆治 民主党参議院議員の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/29217894.html

6 田島敏包(としかね) 埼玉県議会議長の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/29217964.html

7 佐藤勝巳 救う会会長の講演 その1
http://piron326.seesaa.net/article/29760867.html

8 佐藤勝巳 救う会会長の講演 その2
http://piron326.seesaa.net/article/29849899.html

9 鈴木智さん(特定失踪者・鈴木賢さんの兄)の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/29926918.html

10 横田滋 家族会代表の訴え
http://piron326.seesaa.net/article/30544397.html

11 埼玉県内の拉致被害者・特定失踪者家族の訴え
http://piron326.seesaa.net/article/30626881.html
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★第3回 拉致問題を考える埼玉県民の集い テキスト一覧表

05.11.19 埼玉県民会館小ホールにて

1 鈴木松蔵 救う会埼玉代表の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/10035474.html

2 飯塚繁雄 家族会副代表の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/10035528.html

3 上田清司 埼玉県知事の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/10035561.html

4 金子善次郎 衆議院議員(自民党)の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/10062066.html

5 田島敏包(としかね) 埼玉県議会議員の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/10062129.html

6 真鍋貞樹 特定失踪者問題調査会専務理事のお話
http://piron326.seesaa.net/article/10062258.html

7 横田拓也さんのお話
http://piron326.seesaa.net/article/10062424.html

8 本間勝さん(田口八重子さん兄)のお話
http://piron326.seesaa.net/article/10062580.html

9 鈴木智さん(特定失踪者・鈴木賢さんの兄)のお話
http://piron326.seesaa.net/article/10098481.html

10 飯塚栄子さん(田口八重子さん義姉)のお話
http://piron326.seesaa.net/article/10098566.html

11 佐々木アイ子さん(佐々木悦子さんの母)のお話
http://piron326.seesaa.net/article/10098686.html

12 高野美幸さん(高野清文さん妹)のお話
http://piron326.seesaa.net/article/10098858.html

13 佐々木正和さんの弟さんのお話
http://piron326.seesaa.net/article/10098931.html

14 決意文朗読
http://piron326.seesaa.net/article/10187174.html

15 古藤勝次 救う会埼玉副代表 閉会の挨拶
http://piron326.seesaa.net/article/10187308.html
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2006年12月05日

06.11.16 増元照明さん 東京連続集会23(7)友愛会館にて

訪米団報告と北朝鮮の動き 東京連続集会23
06.11.16 友愛会館にて

『増元照明 家族会事務局長の訪米報告』

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ちょっと遅れてすみません。
おそらくこれから(話すことは)ちょっとダブると思いますけど、先日自民党の拉致問題対策特命チームでの話と同じ事を言うと思います。

今回国連に行かしていただきました。
・・・・・・(聞き取れず)には感じていますが、国連の第三委員会に入って傍聴させていただきました。
あの時は12ヶ国が各国が思う、北朝鮮問題もそうですが、それからアフリカの問題、さらにミャンマーの問題、・・・(聞き取れず)の問題、その人権的な問題で意見を述べるんです。
その中で日本・カナダ・・・(聞き取れず)この3ヶ国が北朝鮮の人権問題、さらに拉致問題を言ったのは・・・(聞き取れず)と日本で、外国人拉致に対する非難をしております。

その日本のステートメント、当然北朝鮮もステートメントを出してるわけで、お互いのそのステートメント、おそらく西岡さんの方から説明があったと思いますけども、あの国はすでに「拉致は解決済み」だと言っている。
さらに840万の強制労働、100万人の虐殺、40万人の慰安婦の問題を持ち出して日本を非難していました。
そういう面で日本が非難の対象になるとか・・・・・・・・(聞き取れず)ですが。 

今言ったように12ヶ国がそれぞれの各地域の人権問題、まだパレスチナは多少分かっているんですけども、その事を言っているわけです。
そうするとお互いのステートメントを言いながら相手がそれに対する2回の反論、当然日本も2回の反論をするわけです。
それはその場で終ってしまうような雰囲気があるわけです。
言い合って全部それで終わり、と言う感じがあってこのままでは12ヶ国が意見を言い合って、それで一日二日、両方とも午前中で半分を使ってると思いますけどね。
それで結局終ってしまったら国連の中で北朝鮮の人権問題、さらに拉致問題をどう動かしていけるんだろう?という、非常にちょっと嫌な感じがしたんですけれど。
だから集中的に北朝鮮の問題をどこかでやってもらわなければいけないのかなと、どこかで集中的に小さな場面でも。
アジアでもそうですが、アジアの諸国が集まって話し合って、北朝鮮の人権問題を真剣に早期に解決するためにやっていただかなければ動かないんじゃないかな?と思ってしまったんですが。

特に北朝鮮の人権非難決議は去年も国連の総会で出されて可決されました。
さらに今年も今出されています。
こういった事を重ねるしかないんだなと、国連と言う場所は。
そこで世界中が核の問題だけではなくて、人道・人権と言う問題で世界中が北朝鮮を非難して、そして決議を上げ続けるという事がやはり必要なんだな、と言うふうには感じています。

で、安保理、安保理と言うのは拘束力が多少ありますから、安全保障理事会での更なる制裁決議に結び付けていただかなくてはならない。
北朝鮮は国連の加盟国ですから、それに当然国連の総会で決められたことも北朝鮮は拒否しているわけで、それを続けていったら国連の加盟国としての資格を問われる。
そこまで北朝鮮を追い詰めていくと言うか、そういう方向に持っていかなければならないのかな?と思っています。
国連の加盟条項の中に第2章って確かありましたよね?
資格を問う、国連の加盟国としてこのままでいいのか?国連の加盟国でいいのか?
そこまで北朝鮮を追い詰めるためには、やはりこういう総会でたびたび非難決議を上げていく事が必要だろうと思っています。

拉致被害国12ヶ国とさらに安保理事国の国々の代表に面会を要請しておりました。
韓国だけは最初から要請はしておりません。
なぜ要請をしないのか?と言う部分は向こうの記者団からも問われたんですが、今やっても無駄だろうと、そういうふうに判断した部分もありまして、韓国は除外しておりました。
しかし中国には、安保理事国でもあり被害国でもあるんですが、私が孔(令イン=貝二つの下に言)さんの弟さんと蘇(妙珍)さんと直接お会いして、彼らのやはり私たちと同じような苦しい思いを聞いております。

その事を告げたくて今年の8月中国へ行ったんですが、今回も国連代表部はどのレベルでも結局会う事を拒否というか、時間がないので会えないと言いました。
非常にこのことについては残念に思います。
安全保障理事会の常任理事国として、果たして中国が国連を担う責務を全うできるのかどうか?
その辺は今後も問われる問題では無いでしょうか?

ロシアは曲がりなりにもアリバイ的にも私たちに会ってくれました。
中国はほとんど拒否と言うそういう状況です。
ですから残念ながら孔さんの家族の気持ちを伝える事は出来ませんでしたし、自国民拉致に対しても訴えることはできませんでした。
他の国々、約13ヶ国とお会いする事ができたんですが、アジアとそれから欧米・中東の国々との中に、北朝鮮に対する考え方に温度差があると考えています。

タイは今タクシン政権がクーデターで変わったばかりなので、タイの大使か行使かが来られてほとんど発言しなかったんですが、タイとして何も決まっていない・何も発言することができないという事なんでしょうが。
マレーシアの大使は被害者の名前まで分かっているという事を申し上げたんですが、「1970年末わが国は非常に混乱期にあって、マレーシア人の共産党主義者が北朝鮮へ亡命していた時期もあった。だから北朝鮮にマレーシア人がいても余り不思議では無い」というふうに仰るんですね。
それでも「これこれこういう女性が1980年にいなくなって名前まで分かっているんです」というと、家族からの申し入れがないから政府としても声を上げて動けない。
だから全く私たちが日本政府に対して感じたのと同じ感覚を受けた。

北朝鮮に近いアジアの国があまり北朝鮮に対して刺激をしたくないと言うか。
今APECがもうすぐ始まりますが、どうも中国の考え方がそこまで行っているとしか思えないくらい、不思議です。
北朝鮮との交易はそんなに大きくはないはずです。
タイは第3位の国ですから、今日の新聞によりますと制裁の国連決議に批准していくと言う姿勢を見せていますが、マレーシアはそんなに無いはずなんですが、それでも・・・(聞き取れず)ではなくて自国民が拉致されているという事実があるにもかかわらず積極的に動こうとしないという事ですけど、それは非常に不思議に思います。

一方欧米は人権と言う言葉が非常に敏感に捉えているのか、とにかく拉致と言う問題、さらにオランダの代表部にいた人はオランダ人拉致に関して初めて情報を聞いたという事で、すぐ本国にも連絡をし北朝鮮での詳細を掴みたいと積極的に動いていましたし。
フランスは「元々私たちはあの国の人権的な問題で国交を回復するつもりは無いという判断は正しかった」とはっきりと言っておりますし。

中東のヨルダンとレバノン、この2ヶ国は、中東の問題は非常に大きな問題であるにも拘らず、北朝鮮問題に関してはやはりこれはとんでもない酷いことなんだという事も強く言っておられました。
特にヨルダンの大使は北朝鮮による外国人拉致と言うものに対して憤りさえ覚えておられていました。
不思議なんですけど、北朝鮮よりずっと遠い国の人たちが北朝鮮の人権問題や拉致問題に対して憤りを持って積極的に取り組もうとしているのに、近いアジアの国々が余りさほど積極的でない。
被害国であるにも関わらず。
中国に至っては安全保障理事会の常任理事国でもあるのにも関わらず積極的にならない。
なぜなんだろう?と不思議な思いをしてきました。
とにかく今回はいろんな意味で日本政府がこの拉致と言う問題に積極的に取り組んでいるというか、優先課題として取り組もうとしている姿がありありと私たちに見えます。

私が最初に国連に行ったのは2001年の5月かな?
ちょうどあの時は、3月か4月、3月かな?
3月の家族会の最初のニューヨーク訪問ですが、そのときに国連で得た、国連の人権委員会の下部組織に「強制的失踪に関するワーキンググループ」というそういうところがあるという知識を得た西岡さんたちが日本に帰ってきて、それだったら国連の方に、国連にそういう作業部会があるのならそこで訴えようと、当時私と荒木さんとで珍道中をさせていただいたんですけども。

その時崔祐英さん、韓国の拉致被害者家族の崔祐英さんがジュネーブに行ってそして一緒にお願いしたんです。
ただ本当にあの時は本当に個人の資格と言うか民間のレベルでしか全く動けない状況だった。
確か国連のジュネーブにも代表部・大使館があって、1回だけ表敬訪問代だけはさせていただきましたけど、国連の作業部会に行くのにもそれから赤十字に行くにも、自分たちで車を手配しそして歩き回って訪れたりしたんです。
今回は国連代表部の方、公使、それから全権大使以下、全面的な協力の下に13ヶ国の大使にお会いできたという事は、それだけ日本政府がしっかりとサポートするようにという事を言っていただいたんだと思います。

今年4月のワシントンでも非常にワシントンの大使館の方にもお世話になりましたが、日本政府が本気でこの拉致問題に取り組んでいると言う姿勢が見えて、その点では感謝申し上げると共に今は多少安心はしておるんですが。
なぜ?でもこれだけ変わったのか?
やはり小泉さんが辞めたからだろうな、と(笑い声)思わざるを得ないんですね。
松本京子さんの拉致認定に関してもそうなんですけど、小泉さんの時にはすでに小住健三さんとそれから田中実さんの二人はすでに官邸の方に上げていたと言う。
2年ほど前にすでに上がっていたと言う。
しかし中々拉致認定しなかった。

田中実さんだけ昨年の4月25日に拉致認定をしました。
拉致認定したのはいいんですけど、田中実さん実質的にご家族がいないのでうるさい家族会は増えないんですよね。
でも今回松本京子さんのご家族はいらっしゃいます。
ですからうるさい家族が増えるんですが、それでも認定していったと言うのはやはり政府、安倍さんが拉致問題を北朝鮮に突きつけていく。
日本サイドでやれる事だけはやらならなければいけないと思った、というふうに感じています。

まず19日から私ワシントンへちょっと行かせていただきます。
今回ワシントンで「めぐみ」の上映会を開くんです。
その場所には議会関係者・政府関係者、さらにはアメリカのマスコミを呼んでそこで上映会をやるという事です。
今、アメリカがブッシュ政権がちょっと(中間選挙で)敗北してしまいまして、だいぶブッシュ大統領の権限が弱くなるでしょうし、国連でもおそらくボルトン大使が今年で終るでしょう。
来年はボルトン大使に代わってどのような方がなるか分かりません。

そんな中でもやはりアメリカの国民の方にも拉致と言う問題をもっと知っていただかなければならないし、北朝鮮の問題をもっともっと真剣に、パレスチナと同じくらいもっとそれ以上に深刻な問題である、という事も知ってもらわなければならない。
ですからその上映会にマスコミの方が来られると言うので、私も行って訴えて来たいと思います。
弾丸ツアーではないんですけども、やっぱりちょっと強硬な日程にはなると思いますけども、そういうふうに世界に広めていかなければならない。
今アメリカで民主党が勝ってしまったので、ちょっと不安はあるんです。
でもアメリカの国民がこの拉致問題にもっと興味を持っていただいて、そして非難の声を上げてもらうこと。
それはどっちの政権になろうともアメリカを突き動かす大きな力にはなると思います。

今日、産経新聞に載ってましたけど韓国はああいう状況ですし、今度の新しい統一相がまた馬鹿な事を言って「なぜアメリカは北朝鮮との交渉をしないのか?」「北朝鮮が話し合いで有効を望んでいるのになぜそれを拒否するのか?」と(笑い声)馬鹿な事を言っているそうですが。
ご存知でしょうが、そういった韓国の動きを見ていますと非常に韓国と言うのは懲りてないんだなと思って、さらに一番危ないのは、西岡さん話されました?連邦制の問題に関して。
最後の切り札として金正日が考えるのは、核は最後の切り札ではなくて、最後の切り札として考えるのは盧武鉉を平壌に呼んで連邦制を宣言するという事が考えられるという事なんですね。
そこまでの可能性もあるのでは無いか?と思わせてしまう韓国政府ですけど。

それは私たちサイドとしては非常に困りますからアメリカにはしっかりと、今の期間にやっていただかなければならないし、日本は今安倍政権の下に必ず厳しい姿勢は崩さないと思います。
6者協議が上手く行くとは私たちは全く思っていません。
6者協議はとにかく一回だけは開いていただいて、すぐに新しい方向になると思いますけど、そしたら国連安保理で更なる制裁決議、そこには必ず拉致と言う文言を入れていただきたい。
という事で、国連に行ってまいりましたし、今回またワシントンへ行ってまいります。
以上です。(拍手)

2006年12月03日

06.11.16 寺越昭男さん 東京連続集会23(6)友愛会館にて

訪米団報告と北朝鮮の動き 東京連続集会23
06.11.16 友愛会館にて

『寺越昭男さん(寺越昭二さんの長男)の訴え』

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皆さんこんばんは。(「こんばんは」の声)
せっかく、石川の方から来たので一言。
今回松本京子さんが拉致認定されて、政府の姿勢と言うものが本当に安倍総理は拉致問題に対して真摯に取り組んでくれているなと言う思いがします。

寺越事件も私らは、安倍政権が出来たらすぐに認定されるんじゃないかな?と言うふうに思っていたんですけども。
政府としても、従兄弟の武志が北朝鮮にいて「拉致でない」という発言をしてから、やっぱり対応が遅いんでないかな?と思いますし。
また、武志の安全を考えると私はやっぱり拉致認定すべきではないかな?と思います。
今後も拉致でないという事にしますと、ある日突然病死したとか事故死したとか言うニュースが私らの耳に入りかねないので、やっぱり本当に病死でも事故死でも私たちにとっては抹殺されたんでは無いかな?と考えざるを得なくなる。
そうならないためにもやっぱり日本の政府がきちっと拉致を認定して、武志の安全と言うものを北朝鮮に要求していくべきだと思うし。

後、私ら2002年に声を上げ、丸4年もう過ぎたんですけど、まだ何一つ解決していない。
遺骨も返ってきていないし、事件の真相も全然分からない。
これは何でかな?と言うふうに思ったんですけど、やっぱり政府が拉致の認定をして北朝鮮に対して真相の究明とか遺骨の返還とかいうものを正式な交渉のテーブルに乗せていってもらえれば、少しは進展したんでは無いかな?というふうに思いますけども。
小泉政権のときにはそれが余り出来なかったので、安倍総理にこれから期待したいと思います。
以上です。
どうもありがとうございます。(拍手)

2006年12月02日

06.11.16 西岡力氏3 東京連続集会23(5)友愛会館にて

訪米団報告と北朝鮮の動き 東京連続集会23
06.11.16 友愛会館にて

『西岡力 救う会副会長の講演 その3』

そういう中でブッシュ大統領の任期があと2年です。
安倍総理の自民党総裁としての任期が3年ですね。
この間に北朝鮮は時間稼ぎをして、核保有国として何とか認知されようとするでしょう。
先制的軍事攻撃はしないという事はほぼ決まっています。
それ以外の形で矛盾を高めて、彼らから核とミサイルと拉致被害者全員を取り戻すことが出来るかどうか?
出来る可能性は見えて来たと思っています。
いよいよ最後のときだと思っていますけど、だからといって「100%大丈夫です、いつ帰ってきます」、とは言えません。

前から言っているように、必要条件は整った。
一番良い国際状況が出来たときに安倍政権になって対策本部が出来た。
国連の制裁決議は通って、そこに前文でですけど「人道上の懸念」と言う単語でですけど、一応拉致に関する言葉は入った。
足場は出来た。
その足場からもう一歩進んでいく事が出来るかどうか?という事で、今回我々もニューヨークで出来る限りの事をしましたし、我々が出来ることは決まってますけど、国連代表部の人たちは相当必死になって出来る事をやっている事が分かりましたので、今は外務省も必死になってやっていると。

国連代表部の人たちに私は言ってきたんですけども、国際的な関心を高める・国際包囲網を高めると言う方法で国連でやることも意味があるけど、それだけじゃないんだと。
国連には北朝鮮の外交官がいると。
その人の前でどれくらい日本が拉致問題で必死なのか?という事を見せるという事は、安全確保につながるんだと。
日本はこのことで絶対に引かないんだという事をいろんな方法で北朝鮮内部にいろんなルートを使って入れなくちゃいけないんだけど、目の前に北の外交部がいるときに絶対に小さなことでも拉致の事が出たときに、大使が出て行って反論すると。
同じことの繰り返しでも何回も何回もやると。
いう事をやっていると、これは日本は拉致問題では絶対に譲歩しないんだなという事が北の外交部に伝わって、日本担当じゃない人間にも伝わって、という事になるんだと。
だから皆さんのやっている事は実は外交的に北を追い詰めるだけじゃなくて、安全確保につながると思って必死にやって欲しい、という事を言って来たんですけども。
まぁ分かってますけども。

そういう点ではですね。
6者協議に北朝鮮は出ると言って来て今度は6者協議の場所が一つの焦点になりますけど、6者協議の場所で北朝鮮が核を止めるなんて思いません。
まだもうちょっと圧力が掛らなければ核を捨てるという事を考え難いわけですけども、しかし彼らは去年10月に6者協議が開かれた後、「アメリカが金融制裁を解かなければ6者協議に出ない」と言っていたわけです。
で、ミサイル発射実験をして核実験をしたんですけども、今アメリカは金融制裁を解いてないんです。
それなのに6者協議に戻って来たんです。
向こうの方が弱っている事は事実なんです。
ミサイル実験をしたら失敗したんです。
核実験をしてもほぼ失敗だったんです。
 
・・・(聞き取れず)がなくて、6者協議に核保有国として出てくるとか言っているわけですけど、実は失敗したんです。
2度目が出来ないもんだから、出来ないのにやらないと言って何か少し物を貰おうとしている。
でも「6者協議に出てくる事は歓迎するが、6者協議に出て来ただけでは制裁は解除しない」というのが、今の国際社会の韓国も中国も入れた共通認識です。
ですから彼らは出て来たって何も得るものがないんです。
そこでアメリカと話をするといっていますけど、アメリカは金融制裁は犯罪に関わることだから、北朝鮮が偽札を印刷している事を認めてもうしないと、しないための証拠としてアメリカの偽札の版を出せと言っています。
版を出してきたら、本当にやっていたな?という事を言うんだと思います。(笑い声)
そういっていることに対してはアメリカは犯罪として対処しているんだから、外交の交渉事では無いと。
核開発を止めたからと言って偽札の手を緩める事は出来ないと。
で、日本は核が緩めても拉致がある以上制裁を緩めないと安倍総理が決めているんです。

問題は韓国と中国なんですね。
韓国政府は国連に対して金剛山観光と開城(ケソン)公団への投資は中止しないと。
それからPSIというんですが、大量破壊兵器拡散防止イニシアチブという、船にミサイルなどが乗って来たときにですね。
臨検をして本当にミサイルが乗っていたらばそれを取り上げてしまうみたいな事をやる準備をしているわけですね。
韓国はそれに入らない。
しかし一応肥料支援とコメ支援は止めるという事は言っているんですが、でもそのコメ支援を何とか再開したいと言う話が韓国の中から出て来ています。

アメリカは海外にある金正日の個人資金を凍結するという事をやっているわけですけども、今外貨が中にどんどん入って行っているのが金剛山観光と開城公団だと、表ではですね。
麻薬やミサイル取引など今厳しく取り締まられていますけど、昔のように外貨は入っていかないと。
そうすると北朝鮮からするとですね。
外貨が入るというのは、その二つの韓国との事業と言うのは大変な価値がある事業なんですね。
それをどう止めさせる事ができるか?
この次の国連制裁の議論になったときには、当然「民間の投資や観光事業についても止める」という文言が入れるようにアメリカ側は・・・(聞き取れず)して来ると思います。

日本はもう安保理事会も今年の12月で非常任理事国の任期が終ってしまいますから、指導的な地位には入れませんが。
そしてボルトン大使が今度中間選挙で共和党が負けたので、1月になったらいなくなるかもしれないんですが、ちょっといろいろな変数が出て来ていますが。
そして中国は石油や食料を生かさず殺さずで適当に入れながら閉めたりしていると。
どうやって国際社会は韓国の盧武鉉政権と中国の胡錦濤政権を、反テロと言う国際的な普遍的な立場に引き寄せる事が出来るかどうか?
いろんな変数がまだまだあると思いますが。

いよいよ日本国内で誰かが問題だと言う時期は終って、北朝鮮本体と全員取り戻すために彼らに圧力をかけると。
それと今いる拉致被害者に手を掛けたら絶対に許さない、という事を彼らに伝えていくような事をやる時期になってきたと言う点で、2002年の9月に第一段階が終わり、そして今2006年の9月に第二段階が終って、第三段階いよいよ最後のステージに入ったんではないかなと。
今のところ、我々は勝ち続けて来ているわけですけども、最後にどうなるか?
まだ分かりませんしいろんな紆余曲折があるかもしれませんが、少なくともですね。

これは横田さんたちがよく言っているんですけども、「やれる事をやらなかった」と言う悔いを残したくないと。
もうちょっと頑張れば、疲れているけど朝起きて行ける集会に行かなかった、という事・悔いを残したくない。
その早紀江さんが今年の4月に「アメリカへ行けない」と言いましたから、無理を言って行っていただきましたけど、もうちょっと横田さんたちに無理を言う時期では無くなって来ているんですが。
飯塚さんも今回足が毎日張っていて大変だったんですが(笑い声)、だんだん家族の人たちに無理を言えるような段階ではなくなって来ているんですが。
しかし安全という事については、出来る限りの事をやらないで悪い結果が出たときには本当に悔いが残りますので、出来る限りの事をしなくてはいけないなと言うふうに思っています。

それから最後に寺越(昭男)さんが来ていらっしゃるので、松本京子さんの認定を巡って今後の認定の問題ですね。
特定失踪者等に関わる問題について、私が考えていることについて申し上げて終りたいと思いますけども、松本京子さんは救う会は認定していないんですね。
救う会認定と言うのも、我々も4〜5人しかいないわけです、全国協議会の事務局に。
今まで政府が積極的じゃなかったときには、政府の認定だけが拉致被害者じゃないという事からやって来たわけです。
家族会も、有本さんは家族会の創設メンバーですが、認定されていなかったんです。
横田さんも家族会が出来たときには認定されていなかったわけです。
2ヵ月後に認定されるわけです。

当時私たちが考えられる資料等で、この人拉致に間違いないという人を署名簿に書いたりしていたわけです。
松本さんについては分からなかったわけです。
だんだん情報が出て来たんですが、サンダルが残っていたとか殴られていたとかいうことは分かっていたんですが、北朝鮮という事について断定できる材料がなかったんですね。
警察が認定できたのは工作船が来ていたという事を示す電波があったんですね。
電波がある事は公開しないわけです。
我々は分からないわけです。
古川(了子)さんと加藤(久美子)さんについては私たちが信頼する安明進さんが似た人を見たと言っていましたので、そこまでは救う会が認定をいう事をしたんですが、その後はしていないんです。

特定失踪者と言う概念が出来ましたので、特定失踪者の中の拉致の疑いが濃厚な人という1000番台リストがいますから、そちらの枠のほうが良いだろうと。
荒木さんの方もこちらに認定してくれと言って来なくなったと言うのもありましてしていないので、今回古川さんや加藤さんなど私たちが認定した枠から新しい人が出なくて、私たちが何も言っていないところから新しい人が出たという事で、政府が特定失踪者も含めて本格的に調査すると言っているときに、民間団体が限られた材料から認定するしないと混合する事を、僕らの方からするとそういう事は無いだろうなと思っています。

ただ、問題はですね。
小住健三さんと言う人とそれから寺越(武志)さんですね。
そして福留(貴美子)さんですね。
それはもう、ハッキリしているわけですね。
寺越さんについてはですね。
もう北朝鮮にいるわけですよね。
という事が分かっているし、目の前で攫われているんですから、犯人と思われる人の名前まで分かっていてですね。
いろんな事がハッキリしているんだけど、拉致問題ではまず生きている人の安全を確保して、その人を取り戻した後真相を究明する。
犯人を、責任を追及するという順番なんですね。

安全が緊急ですから人質を取り戻さなくちゃいけないので、その場合には寺越事件の3人の被害者のうち一人だけ生存していらっしゃるのは武志さんだけなので、武志さんの安全を確保するために一番良い事は何なのか?という観点から、当面はですよ?
考えなくちゃいけない。
それは本人たちが何を言っていようと状況証拠から政府の責任で認定すると言うのが一番いいんじゃないか?
お母さんは反対したと、しかし政府は認定したと。
蓮池さんたち5人を北朝鮮に返さなかったときも政府の責任でやったんですね。
という事が出来ないのかな?というふうに今は思って、それはまた今度対策本部と話もしなくちゃいけないなと思っています。
これはもう特定失踪者と言う話じゃないですから、実際北朝鮮に連れて行かれているわけですから、そしてもしかしたら殺人事件かもしれないという事ですね。

しかしそれから福留さんのこと小住さんのことなどは、もう北朝鮮が関与しているのは明らかなんですね。
あと解釈などの問題で本人が一度日本に来たから北朝鮮と協力していたんじゃないか?と警察は言っているようですけども、あるいは小住さんはいなくなったときと朴がパスポート取ったときのちょっと時期がずれているからと言うような事を言っているわけですけども、北朝鮮が関与していて北朝鮮が消息を知っている事件は拉致事件“等”くらいにしてですね。
生きている人が日本から北朝鮮に連れて行かれた事が明らかにならなくても、北朝鮮が工作活動の一環として日本人をターゲットにしてやった事件を拉致“等”として認定できないのかな?と。
そんな事をちょっと考えていまして提案できないかなと思っています。

そしてもうひとつですね。
先ほどちょっと言いましたけど、拉致被害者がもし100人いるとするとですね。
認定されるであろう人は20人くらいだと思います。
後80人について言うと40人は特定失踪者や警察のリストにある人たちで、後40人は全く分からない人、という事です。
特定失踪者だけが拉致被害者じゃないという事です。
原(敕晁)さんはいまでも辛光洙が捕まっていなければ届け出も出ていなくて、失踪と言う届出さえしていない人だったんです。
拉致問題について我々は被害者の家族を支援する救う会とよく言われるんですけど、そろそろそういう言い方とか考え方を止めた方が良いと思うんですね。

家族がいない被害者もいるんですよ?
家族を支援しているんじゃなくて被害者を、家族と日本国民が一緒になって助けようとしている。
家族が名乗り出ない被害者も被害者なんですね。
何か大きな変動が起きた場合にまた何人か帰ってきたりして、日本の認定者がほぼ帰って来たり証拠が分かったりすると。
そして特定失踪者が何人か出て来たときに、これで終わりだと北朝鮮が言ってその時どうするか?
家族の人たちは誰も出てこない。
しかしまだいるかもしれない。

つまり拉致被害者を全員取り戻すと言うのは、家族がいない人の事も視野にいれて全員取り戻すという事なんです。
だから家族に対するケアとか家族に対する説明と言うのも必要ですけど、それはやっぱり二の次の問題で本当に一体何人いるのか?と、いう事を知らなくちゃいけない。
知る努力をしなければ新たな何か動きがあったときに、「これで終わりだ」と北朝鮮に言われたときのためにも、そういう努力をしておかなければいけない。
特定失踪者と言う言葉が出来た事は大変良かったと思いますけども、それだけじゃないんです。
届出が出来ない人もいる。
あるいは届出の出来ない人を北朝鮮はわざわざ狙ったんです。

だから大混乱になってですね。
「私が拉致被害者だ」って来たらですね。
戸籍を調べてみたら失踪していなくてちゃんといると、背乗りしていてその人がどこかにいるという事が、「実は自分が本物だ」といってどっちが本物か?という事になるかもしれない。
そういう事が起きるんじゃないか?
全員取り戻すという事はそういう事も含んでいるんだと。

日本ではやっぱり安全を北朝鮮に言うと同時に、全員と思っているんだったらその全員というのはお前たちがやった全員なので、家族がいない人も含んでいるんだと。
小泉総理が言ったように「家族が納得しないから再調査をしてくれ」というのじゃなくて、「日本国として、家族がいようがいまいが日本国として、外国に連れて行かれた日本国籍人は全員取り戻す」と。
そういう事をまず確認しなくちゃいけないんじゃないかなと。
だいたいこういうところです。
寺越さんに一言、どうぞ。(寺越昭男さんにマイクが渡る)
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