2007年04月08日

07.3.10 報告会2 東京連続集会26(2)友愛会館にて

6者協議と日本の対応 東京連続集会26
07.3.10 友愛会館にて

『報告会 その2』

★洪熒さん(早稲田大学現代韓国研究所研究員)



まず訂正します。
私早稲田大学の教授じゃなくて客員研究員です。

今度の6者会議の印象なんですが、日本では6カ国会議とか6者会議とかまず呼び方に混乱があるようですね。
冷酷に言うとこれは6カ国ではなくて6者会議が正しいとまずそれを申し上げています。
すべての国際会議という事は元々時間を長引かせると、最初の出発点からはかなりずれていくんですね。
この6者会議も今度なぜ合意したのか。
多くの方はこれを・・・(聞き取れず)するというお話ですが、
私は合意したのは金正日が合意したから合意したとまず思います。

いくらアメリカとかいろんなところの圧力の意思が強くても金正日が折れて来なかったら、この合意と言うのは最初からなかったんじゃないかと思います。
一番大変なのは金正日の立場でこれを見る必要があるんじゃないかと。
そのように思います。

合意書を読んでみてですね。
すごく真面目な人が書いたような気がしました、まず。
ある意味でアマチュア的な合意書。
もちろんそれは60日以内という事をちゃんと書いてあるんですが、書かれているものを読む限りは何も問題は無いんですね。
それは書かれたとおりに計画的にそれが適用されれば、これはまず初期段階のことだけでも評価できると思います。

ただそういうものをですね。
厳格に適用するだろうか?という事を見ますと、今までの経験から見て金正日はどんな事を約束してもそれを守らなくても済むんだというふうな立場で、今度もこれを約束した可能性はあるんじゃないかと私は思います。
というのは例えばアメリカが金融制裁と言うアメリカの法の適用を、ただ政治的に法の適用を、信じられないんですが韓国から見れば、法の適用を政治的に適用出来るような姿勢を見せる。

これ、この問題のですね。
金正日は物凄くいろんな勇気をまたチャンスがあるというような事を与えているんじゃないかと思います。
ただ多分今度の行為はこの6者会談と言う事が破局を避けたという事がまず意味があるんじゃないかと思うんですね。
一応今の段階で新しいこの6者会談がこれで駄目になるとみんな困るんですね。
一応合意することで合意しましょう、と言う印象を受けます。

それからもちろんこの60日以内には北は核実験もやらないしミサイル発射もしないと。
でもこれを約束させるのは私意味無いと思うんです。
これ核実験をやってもですね。
ミサイルの発射をやってもそれが果たしてここの国の国益とか脅威になるのかと思うと、実はそうじゃないと。
止めてくれ止めてくれとお願いするのはおかしいんじゃないかと思うんですね。
それが許せなかったら他の対抗措置は幾らでも取れるんだと思います。

それから一番の6者会談の問題はですね。
韓国の左派政権から盧武鉉政権から見れば、この合意を持って南北頂上会談への障害物がなくなったと
だから韓国の左派、左翼政権からいいことは金正日もいいことですし、だからこういうのをですね。
つまりは敵の立場からもこれを見る必要があるんじゃないかとそう思います。

まずはいろいろ韓国のことの致命的な罠がありまして、韓国には。
他の国では一応核問題を凍結したとか核物質の生産を止めたとか、詰めて来られているんですが、韓国から見ればもちろんアメリカも・・・(聞き取れず)を凍結しているんですね、保守派は。
ブッシュ政権も・・・(聞き取れず)していますし、ただ韓国の場合は金正日と組む左派政権日本の左派と韓国の左派は意味が違うという事を仰る方がいるんですが、韓国の共産主義、金正日と組む左派の側から見ればこれは物凄く喜ばしい。
韓国の普通の常識を持つそういう専門家から見れば、これは南北の左派が多分アメリカを説得した結果だろうと言うふうに見ています。

★西岡力 救う会常任副会長



ここでじゃあアメリカは譲歩したのか?
アメリカの保守派はブッシュ政権をどのように感じているのか?
金融制裁、それからテロ国家指定解除などについて島田先生からお願いします。

★島田洋一 救う会副会長

ボルトン前国連大使が数日前にウォールストリート・ジャーナルに文章を載せましたけども、その結論としてですね。
こういう妥協的な方向にもしブッシュがずるずる動いていったとしても、民主党は何かと因縁をつけて絶対ブッシュが・・・・・。(聞き取れず)
一方、ブッシュのコアな支持層、こちらはどんどんブッシュから離れていくと。
結局ブッシュを支持する人は一人・・・・・・・。(聞き取れず)
そういう事をされていましたけれども、ボルトン氏あたりのアメリカ政府のブッシュ政権に対する批判、というのはこれはライスのオルブライト化を防ぐという意味で、大変意義のある警告だと思いますけども。

皆さん言っておられるようにアメリカでもせめぎあいが続いているわけですが、とにかく妥協して核凍結。
投棄以外に経済支援する意図いう民主党あるいは国務省路線と、とにかく・・・(聞き取れず)げてあの政権を潰さないで行くというボルトン的発想、せめぎあいの中でですね。
少しブッシュが国務省的な方に引きずられかけた面はあると思うんですけど。
ただ北朝鮮が現段階で確実に手に入れたというものはほとんどないですから、北朝鮮が一人勝ちであるとか金正日の高笑いが聞えるとかそういう事をいいたがる人が多いんですが、どう控えめにみても先走りすぎた評価だと思います。

尚3月1日付でアメリカ政府のプレッシャーによってですね。
国連開発計画が北朝鮮に対する開発支援事業を一切止めるという事を決めましたけども、そういった制裁強化の動きも同時に進めると、これはボルトンの置き土産みたいなものでしょうが。
それがよくですね。
北が核凍結を進めれば一番の恩恵を受けるのは日本なんだから日本もエネルギー支援に参加すべきだとか、山拓さんとか前原さんとかいますけど、これに関してはですね。
私は以前から言っているんですけども、日本は北朝鮮が約束をした既存の核施設の無能力化と言うのを、これは核施設の解体及び海外搬出なんだと最も厳しく解釈した場合ですね。
 
もしその段階まで来たら核解体・海外搬出の費用は全部日本が出しましょうと。
その前のわけの分からない約束に対してエネルギー支援するという事は日本は一切しないと、そういう立場を取ればですね。
日本として応分の負担をした事になりますし、ただ取りをされることも無いと思います。
ただ取りされる心配は無い、いう事ですね。

日本は核施設解体の費用を出すとそこまで持ってこれるところまでは持ってこれる。
その前にエネルギー支援を出すというのは晩餐会で勝手にやれと。
そういう姿勢で今は行くべきではないかと思うんですが。

それでボルトン氏が彼がAEIという保守派の有力シンクタンクの幹部として戻りましたけども、元々そこにいた人ですが
そのAEINのボルトン以外の研究員たちもですね。
ブッシュがあわよくば傾いたという批判をしていますけども、特徴的なのは彼らはですね。
日本は非常によくやっている。
日本側のリードに従えと言うような言い方をしております。

それに加えてですね。
テロ支援国リストから北朝鮮を解除するというような動き、これを軽率にやる事を絶対にしちゃいけない。
それをやったら、つまり拉致問題の解決をなしにテロ支援国指定を解除すれば、アメリカにとって唯一信頼できるパートナーである日本を失うわけになる。
そういう言い方をしております。

テロで日本がどう動くか?と言うのは大変アメリカの政策にも影響を及ぼす、重要な局面にいよいよ来たと思います。
アメリカの人権運動をやっている人たちはおおむね今回の合意を批判しますけど、その他にはやはり人権問題に全然触れていない。
アメリカが北朝鮮人権法と言うのを議会を通して大統領が署名していますけども、全く人権を少なくとも表面上打ち出していない。
これはブッシュの裏切りと見られても仕方が無いという言い方をしております。

日本に何回か来ているスザンヌ・ショルティーさんという北朝鮮人権運動、アメリカでの草分け的な人として最近人権活動家たちの意見をまとめてブッシュへのアピール文を発表していますけども、その中にですね。
日本人拉致問題解決する前には、一切エネルギー支援、医薬品・食料品の供給も北に対してしてはならないという事を書いておられます。
もちろん拉致問題だけじゃなくて北朝鮮への人権一般にも触れているわけですけども。

せっかく彼ら人権運動をやっている連中が言うのは、金融制裁で北を追い詰めた時にですね。
国務省の担当者にブッシュはたぶらかされて、曖昧な約束を引き換えに金融制裁・・・(聞き取れず)これを取れるような約束をした。
これは大変間違ったメッセージだという事を言っております。
その点アメリカの強行保守派がどんどん釘を刺してくれるというのは、日本にとっての戦略的に大変いいことだと思いますけども。

実はそれで今年の4月22日から29日まで、ワシントンで北朝鮮自由週間と銘打って、アメリカの人権運動をやっている人たちを中心にしてあるいは韓国からも日本からも、あるいは脱北者の人もワシントンに集まっていろんな事業を繰り広げる。
丁度この時期がですね。
テロ支援国リストをアメリカ政府が発表する時期、4月の最終週に発表しますけども去年もですね。
4月27日にアメリカ下院で横田早紀江さんらの証言があって、翌日4月28日にテロ支援国リストを発表しますけども、丁度その時に北朝鮮自由週間と言うのをやると。
たまたま今年はその時期に安倍首相も訪米が決まっていますから、大変重要な攻防の焦点が出る時期だと思いますけども。

最後にですね。
北朝鮮の今回の合意の最大の狙いと言うのは、わずかでも重油を得るという事ではもちろんなくて、やはり対話・平和ムードをかもし出して、アメリカ・日本・韓国あたりの強硬派を孤立させると。
そして金融制裁の解除を出来れば確保し、またテロ支援国リストの解除も実現すると。

テロ支援国リストがなぜ重要なのか、もう一度確認のために言っておきますと、アメリカの国内法の縛りでですね。
アメリカ政府がテロ支援国リストに指定している国に対して、国際機関が金融支援・融資をしようとしたときアメリカ政府は反対しなければならない。
その反対の義務規定があるわけですね。
要するに北朝鮮がテロ支援国リストから外してくれと言うのは、国際金融機関からの融資を取りたいという話であります。

問題なのはですね。
アメリカの国務省あたりは北の核凍結・廃棄と引き換えにアメリカからも何か出したいと思っている。
ところが議会の抵抗がきついですから、お金とか物をですね。
アメリカが調達するとなると議会が反対して出しにくい。
従って国際金融機関から融資が行くようにしてやるから、これがアメリカの見方だと受け取ってくれと言うふうに国務省の官僚あたりが言った。
これ、クリントン時代もそうですけども。

国務省の人たちが例えば議員なんかを説得するのに、こういう理屈を使うんですけども。
「テロ支援国リストから外したからと言って、何も自動的に国際機関からの融資にアメリカが賛成する気は無い」
「実際個別の融資に賛成するか反対するかというのはケースバイケース、また北朝鮮側の対応を見て決めます」と。
ただ、テロ支援国指定にあるとですね。
例えば縛られてしまうんですから、一つ外して外交の柔軟性を確保したい。
そういうような言い方もするわけですけども。

結局これがですね。
家族会・救う会のアメリカへの運動の大きな成果だったと思いますけど、今テロ支援国リストから外す外さないの歯止めになっているのが要するに拉致問題であるわけです。
このあたりもアメリカ国務省は自主的に拉致を書き込んだわけでもなければ、日本政府が働きかけて書かせたわけでもない。
家族会・救う会が何べんもアメリカへ行った。
またアメリカから日本に来たサム・ブラウンバック上院議員等々に働きかけてですね。
実現した。
それが今大きな歯止めになっているという状況があるわけです。

歯止めを外すなという事は、アメリカの保守の連中も言っていることですから、要するに日米の連携を強化してですね。
ブッシュを挟んでアメリカ国務省と安倍政権の綱引きが厳しくなると思いますけども、絶対ブッシュをこっちへ引っ張って来るようにしなければいけない。
以上です。

・・・その3へ続く・・・


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