2007年05月15日

07.4.10 西岡力氏・海老原智治氏 東京連続集会27(7)友愛会館にて

「タイ人拉致被害者アノーチャーさんを救うぞ!東京連続集会27」
07.4.10 友愛会館にて

『西岡力氏・海老原智治氏の講演』



★西岡力氏

お二人の話で特に無いんですけど、二つだけ補足をしたいと思います。
タイの何人かの疑惑があると今飯塚さん話してくれたんですが、報道されている件で週刊文春がかなり詳しくやってくれたんですが、タイ人の女性たちが平壌にあるカラオケ店で働いていたということですね。
藤本さんと言う金正日の料理人が勤めていた寿司屋の同じところにあるカラオケ店で、日本の銀座からのママも女性もいるという話でして、その人たちは全員帰国しているんです。
ですから、ただし平壌で働くといわれてなくて、東京で働くといわれていたらしいので、騙されて連れて行かれてお客があまりいなくてお金が動かなくて怒っていたと、そういう事はあったようですが。

アノーチャさんが拉致された後80年代の話なので、同じタイ人という事でアノーチャさんの事を知らないか?と、そういう観点からタイ政府も関心を持っていて、実は海老原さんと私とは去年藤本さんと会いまして、その話を聞いたんですけども、藤本さんからも全員帰国しているという事を確認をしました。
藤本さんもそれ以外のタイ人、アノーチャさんの事は知らないという事でした。
それ以上そこから情報が進んではいないという事で、海老原さんはその帰った人たちが今どこに住んでいるか?捜して、そのうち何人かの人に接触して、藤本さんからではなくて直接その帰った人に会って、本当に平壌でアノーチャさんにあった事はないか?噂を聞いた事はなかったか?とそういう調査をされています。
そういう段階ですね。

それからもう一つの事は国連の対北朝鮮人権非難決議の件ですが、今飯塚副代表の方から少しお話があったんですけども、タイの外務省に行きました時にですね。
向こうから、「タイ政府は国連安保理事会の対北朝鮮制裁決議には忠実に従って出来る事はやっています」という話があったんですね。
タイは今安保理の常任理事国でも非常任理事国でもないんですけど、安保理事会で決まりますと国連の加盟国はそれに従う義務があるんですけども。

そこで私の方からは、それは大変良いことでありがたいことだと思うけれど、去年ですね。
国連の総会で北朝鮮人権非難決議と言うのが採択されたと。
丁度飯塚さんと島田さんと増元さんと一緒に我々ニューヨークに行った時に、その審議が国連の中でされていまして、日本側が北朝鮮の拉致問題を取り上げると北朝鮮側が強制連行800万人、200万人虐殺、20万人セックス・スレイブと言う話を総会の場でやっていましてですね。
そして日本側が反論権を行使して、人数が多すぎると、日本は謝っているとかって言っている。

もう少し事実に踏み込んで反論して欲しいと話をしていたんですが、そういう事についてタイ政府は実は去年その決議に賛成しなかったんです。
その決議の中には日本の外務省が外交努力をしまして、元々はヨーロッパのEUが出して来た決議で、北朝鮮内部の人権問題。
政治犯収容所の問題ですとか、信教の自由の問題ですとか、あるいは脱北者に対する問題だとかがメインだったんですけど、そこに「北朝鮮が外国人に対して行なっている人権侵害も入れるべきだ」というもので、諸外国に対する拉致問題もその中にきちんと入っているんですね。

それについてタイ政府は賛成しないで棄権した。
「タイ政府は拉致問題を認識して日本と協力して対応すると言っているけど、国連総会の場で拉致が書いてある問題について棄権するのは如何なものでしょうか?」と、「来年は是非賛成してくれませんか?」みたいな話を私がしたんです。
もう少し直接的ではなくてソフトな言い方で。
そうしたらば向こうが言ったのは、「タイ政府は国連の場で国の名前が出ている決議、国を名指しした決議には原則的に棄権する事にしているんだ」と。
「これは北朝鮮の人権状況が悪くないとタイ政府が認識しているという意味ではないんだ」と。
「国連の場で一国の内政問題について、名指しで何かすること事態に反対なんだ」と、言う外交方針を説明したんですね。

自国に人権問題を抱えている国と言うのは、いつ国連が自国の名前を出した決議をしてくるか分からないという事があってですね。
そういう反応を一般論としてする事があるんですね。
それに対して私らでは、「それはだから一般的な非難決議で北朝鮮の内政の事を言うならそれはそうかもしれないけれど、これはタイ国の主権が侵されてタイ人の人権が侵されているんだから、タイの一般的な外交方針とは別にこのケースについては、タイとして自国民を守るという観点から賛成すべきじゃないでしょうか?」と言う話をもう一回したんです。
そしたら、「担当部署と検討します」という外交官らしい答えが返って来ましたけど。(笑い声)

担当のシントン(?)さんと言う人は東京の在タイ大使館で公使をされていたので、「私は佐渡まで行ってジェンキンスさんに会いました」と。
「この問題は酷い」と。
「大体13歳の少女を連れて行くのは許されることでは無いでしょう」という話をしていらっしゃって、日本人拉致についても大変関心の高い方ではありました。
ただ、タイ政府の方針がそうだったという事で、飯塚さんはちょっと忘れられたという、前の日に在タイ日本大使館の公使の方が夕食をご馳走してくださった時に、その話題がちょっと出たものですから、そういう事になったという事でした。
私からは以上です。

では、海老原さんにこの後を。

★海老原智治氏

若干補足させてください。
タイ政府の拉致問題に対する姿勢という事はあまりお話をしないですけども、タイ政府は一貫して今まで正式に「拉致被害者」と言う言葉を使った事はありません。
「行方不明者」という事を公式に言っております。
これは革命以後の政権になってもこの件についてはきっちりと継続されています。
これは担当者が常に言っておりますのは、「これはタイと北朝鮮の二国間問題である」と。
ですから「二国間交渉の枠組みで対話で問題を解決したい」

その一方で「拉致問題一般の情報と言う意味では、日本に蓄積されている情報は多い。
それを是非提供いただきたいし、我々が提供出来るものは日本に提供したい。
しかしそれは日本と共同戦線を組んで統一的に当たっていくという事ではなくて、あくまでも対話、北朝鮮との二国間関係の間で交渉して行きたい。」
そのようなスタンスが一貫しております。

そのような中で去る7月にクーデター前の前外相が北朝鮮の亡くなった外相にですね。
地域フォーラムの後に二国間会談を行ないまして、アノーチャの問題に関するタイと北朝鮮の二国間作業部会を設置しようと提案を具体的に行ないました。
タイ側は第一回の会談で平壌に行く準備は出来ている。
ただ北朝鮮の返事待ちだという事で提案をしまして、これを拉致問題に関して日本以外の国が、具体的な提案を北朝鮮に行なった国と言うのはほとんど、まぁレバノンがいますが、無い事だと思っていまして画期的であったわけですけども、それがのらりくらりと回答を引き延ばすうちにタイではクーデターとなりまして、今現在まで北からどうするか?と言う回答は得られていない。

それから拉致被害者ですけど、アノーチャ以外の拉致被害者ですけどももう一件気になる案件がありまして、7月31日に韓国において、初めてタイの偽のパスポートを使った北朝鮮工作員が拘束されたと。
これはニューヨークタイムスをはじめ、かなり大きく記事になっております。
これがどういう案件でなったか?と言うと、その時には拘束されたときにはタイ人に偽装したわけでは無いんですけども、逮捕された後に分かったのはかつてタイにも入国していたと。
原子力発電所の写真・米軍基地の写真を撮って、それをバンコクの北朝鮮大使館に持って行っては送っていたと。
名前はマノウ・スギンというタイ人の男性の名前を使ったと分かっております。

私の方でもちょっとこの案件を追っておりまして、マノウとは実在した男性で亡くなっているのは分かっています。
(西岡氏より「実在したんですか?成りすましという事ですか?」の声)
マノウとは何者なのか?
拉致されたのか?
それとも知らないうちに身分を使われてしまったのか?
それとも協力した人なのか?
そういうのも、まだ分かっておりません。

そのような形で北朝鮮の不正規な活動によってタイの国民および国家の安全が脅かされているという事例、これは先ほどの8人のタイ人女性が騙された案件も、これは「東京に連れて行く」といわれてどういう経路を辿ったのかと言うと、・・・(聞き取れず)に連れて行かれた。
飛行機を乗り換えてモスクワに連れて行かれた。
モスクワから平壌に来られた。
そんなに乗り継いたのは何故かと言うのは、足取りを消すためらしいですね。

工作員を疑われる人間が日本人を名乗って騙して連れて行った。
平壌にいた間も、・・・(聞き取れず)に連絡は出来たと。
しかしそれは完全に日本にいることを偽って日本に行くという会社の名前で日本に手紙を書かせれば、日本から平壌に転送して受け取って、もちろん内容も検閲されるわけですけど。
そのようなことで、これは返しましたから拉致ではなかったですけども、そのような北朝鮮の不正規な活動で、国民の安全・国家の安全が脅かされた事例としてアノーチャの案件、この8人の案件、それから7月31日の案件。
これ一セットにしまして、私の方では早速今回統一的にあたるという事。
また私の方でも出来る事はしたいと、・・・(聞き取れず)しているところでございます。
私の方は以上でございます。

★西岡力氏

今の話と一つだけ関連してですけど、ルーマニア政府がドイナさんの問題についてどう対応しているか?と言う事を先ほど報告するのを忘れましたけど、もう一度いいますけども。
ルーマニア政府はジェンキンスさんの本が出た数ヵ月後に、北朝鮮にそういう人物がいるのかどうか?情報を求める事を外交ルートでやった。
そして去年の12月の国際会議のレセプションで、在東京のルーマニア大使ご本人がレセプションに出て来てくださいまして、私ちょっと話をしたんですけども、しかし「ドイナと言う名前はありふれた名前なので苗字が分からないからまだ特定出来ていないんだ」と。
「我々はジェンキンスさんにも会って情報を貰ったんだ」と大使が言っていたんですね。

ですから、「そういう人がいるかどうか調べてくれと言う事で、拉致と断定して返してくれと言っている段階では無い」という事を言って、タイ政府と大体似ているかなぁと。
そして今回ガブリエルさんに会って分かったんですが、ガブリエルさんのところにルーマニア政府は全く接触をしていないと。
怒っているんですよ、ガブリエルさん。
このようにマスコミは報道して日本はですね。
実は我々が行った時に、在ルーマニア日本国大使本人が4時間かけて一緒に行ってくれまして、それで事情聴取をする時にいてくれたんですけども、「日本は大使も来てくれて家族会も救う会も来てくれているのに、ルーマニア政府はまだ私のところに接触が無い」と言っていました。

次の日にルーマニアの次官に会った時に、「ルーマニアとしてはまだ被害者の身元を確認出来ていない」と。
「その作業をしている段階である」と。
「その作業として北朝鮮から本当にドイナと言う女性がいたのかどうか?を情報提供を求めてるが返事が来ない」と言う言い方をしていました。
その点ではタイ政府は、アノーチャさんの家族が名乗り出た直後に、辞められたクーデター前の外務大臣が面会をしてくださり、総理大臣も国会でですね。
あれは記者会見でしたかね?
大使と会った時ですね。
この問題を政府として取り上げると直後に言及したりしているんですね。

タイ政府の取り組み、タイは対外的には認定したとは言いませんけど、家族にも会ってそして現場の郡長さんはタイ政府として認定したんだと言ってましたよね?
という事ですけども、認定した後北朝鮮に対して行方不明者と言う単語を使って、話し合いで何とかしてもらおうとしていると。
2000年の頃の河野外務大臣を思い出すような(笑い声)、姿勢だなぁと思って飯塚さんと私で、「大体日本でもそんな事をやったんですけど上手く行かなかったんです」と、「やっぱり圧力をかけなければ駄目だと思います」と、言う話をしたんですけども。
タイのシントン(?)さんと言う方は、アノーチャと言う女性が北朝鮮に拉致された疑いがあって、今行方不明になっていると。
この問題が解決されな限り北朝鮮とタイの関係は正常とは言えませんと。
そういう点では我々も一定の圧力はかけているんですという言い方をしていました。

日本人拉致被害については2ヶ国ともけしからんと言うふうに言っているんですね。
ルーマニアの政府も日本人拉致については大変同情すると、けしからんと、雄弁に話されていましたから、事情をずいぶん日本の外務省も説明しているんだなという事は分かったんですが、逆に自国民についてはどうするのか?と言う事の姿勢でまだちょっと大変弱くて、実はルーマニアもタイも北朝鮮と今国交があるわけです。
通常ならば自国民が拉致されていることが本当に分かったら、断交するという事があっても良いくらいの重大なことだと思うんですけども、そういう事まで話は行っていない。
そういう事のようですけども。

ただ、タイでもルーマニアでもマスコミが一定程度報道し始めていますし、タイは今イ人が入っている協会が講演会をやる。
半分以上、バンコクでやったのは聞いているのはタイ人で、全部彼に通訳していただいたんですけど、そういう点でタイの人たちも自分たちの問題としてこの問題を考え始めていると、いう点で少し状況は変わって来て。
今度はガブリエルさんに来てもらって、タイの活動なども聞いてもらってもう少し勉強したいなと思っていまして、ルーマニアでも海老原さんみたいな人が出てくれば良いなと思って、ルーマニアの日本人から電話が来ていて、「通訳したいとか拉致はけしからん」と言っている人がいたみたいで、その人と連絡を取って、ルーマニアの中で何か活動が出来ないかな?と今思っているところです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この集会の録音・写真撮影・ネット公開に関しては主催者の同意を頂いております。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。