あの怒りの日から5年 金正日テロ政権を糾弾する緊急集会
07.9.16 星陵会館にて
『荒木和博 特定失踪者問題調査会代表の報告』再生できない場合、ダウンロードは🎵
こちら★司会 櫻井よしこさん
ここで、荒木さんがいらっしゃると思うんですけど、特定失踪者問題調査会を主宰して、本当に多くの拉致された可能性の否定できないケースを発掘してきました、荒木さんから、状況説明をお願いしたいと思います。宜しくお願いします。(拍手)
★特定失踪者問題調査会 荒木和博代表
ご紹介いただきました、荒木でございます。
今日は連休の最中、多数の皆様お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。
まず、最初に、きのう産経、NHK等々で報じられました、あの矢倉富康さんではないかという、私どもが発表した写真の件、一言だけ申し上げておきます。報道に寄れば、あれは別人である可能性が高いという報道がございました。
私ども、そのような情報は受けておりまして、その可能性も含めて調べているところなんですが、今回のこの写真に関しては、単に写真が似ている、似ていないいう以外にですね、様々な、不思議な点がいくつもあります。、声の問題もそうですし、あるいは写真が出てきて流れていった経路もそうでございますし、これ、問題は、もっとかなり奥の深いところにあると思っておりますので、現在調査をしておりまして、発表できることは、逐次発表して参りたいと思います。
実は、このことをやっている過程で、やはり前に私ども−−(今日、松本京子さんのお兄さんがお見えでございますけれども)−−松本京子さん、斉藤ひろしさんの写真のことで、非常に似た人ではあったのですが、ちょっと失敗したこともございました。こういう事もございますので、やはり慎重にやった方が良いんじゃないかと言うような声も確かに実はあるんですね。そして、言うまでもなく政府は、もし間違っていたりしたら、北朝鮮から、大変な反撃をくらうと言うことを言っています。
しかし、安倍総理が退陣表明される前の日、9月11日に、内閣府で、日朝国交正常化担当の峰大使のモンゴルの報告をお聞きしたんですが、アレを聞いて、感じたことは、もしたとえば私たちが、正しい情報=本当に絶対これは間違いないと、この人がここにいる=というような情報を持ってきたとしても、政府がやってくれるのは、紙を出して「ここにこういう人がいるんじゃないですか」 と聞いて、おしまいなんではないんだろうかということでございました。それ以上のことをしてもらえる可能性はない。
一方で、北朝鮮というのは、2002年までの間、「我々は一度も拉致などをやったことはない、拉致というのは、全て日本の反動勢力のでっち上げである」というふうに、ずっーと嘘をついてきた国です。
ずーっと嘘をついてきた国です。ずっとウソをついてきたんですから、今も嘘をついているだろうし、これからも嘘をつくに決まっている。それを相手にして、こちらがいくら真実を見せても、相手側がそれだけで、ひるむとは、とても、思えません。
もちろん、家族会、救う会のみなさんが、訴えてやってきた「制裁」が、間違いなく、効果を上げていると確信をしておりますけれど、やはりそこで、もう一押し、どうしても必要なのではないだろうかと思います。
先日峰大使にお会いしたときには、私はですね「この写真の話、聞いてくれたんですか?」と。政府に事前に要請をしておりました。交渉の場でですね、「この写真の真偽について聞いてもらいたい」というふうに、聞いたわけですけれど、政府のほうではですね、聞いていないということでございました。
そこで、その場で申し上げたのは「ともかく、じゃぁ私を行かせてくれ、平壌に。そして、その人に会わせてですね、違っているなら、違っているだけでかまわない。一杯やって、あんたどうしてここに来たんですか、ということでも、かまわないから、ともかくですね、行かせて、会わせてくれ」というふうに伝えてもらえないかというお願いを致しました。
ついでに一言、余計な話ですが、「私が向こうに行って捕まってしまえば、日本政府も楽になるから(笑い)、ぜひお願いしますというふうに言ってもらえないか」と言ってみたんですが(笑い)
とにかくですね、このままじゃだめなんです、ホントに。
ここにも、特定失踪者の御家族が何人も見えていますが、私ども御家族の方々とあってまして、今まで私が直接あった方でも、4人か5人の方が亡くなっています。家族会のみなさんも、10年前、家族会がスタートした時のあの頃の写真とか映像と比べてみたら、5年で年を取られたのは、本当に一目同然です。
時間がないんです。これは、御家族もみんなおっしゃっていることなんですが、「」ホントに時間がないんです。
少しでも、前に進めるには、多少の無理をするしかないです。
写真の問題であれ、多少の間違いがあっても、私ども、これからも同じ事を続けていきます。(拍手)
相手がですね、百も、千も嘘をついているのにですね、こっちが、一つや二つの間違いを怖がっていたら、何も出来ません。(拍手)
私ども、こんどの9月の28日に理事会、ございますんで、まぁその時に、うちの岡田常務理事からも提案があるんですが、今考えておりますのは、拉致、その他収容所なんかも含めて人権問題での査察官をですね、国際的に募集できないだろうか?(拍手)
費用は全部自前、命の保障無し(笑い)死んでしまったら、自分の遺体の始末も、自分でつけろということで、ともかく、合法、非合法含めて北朝鮮に乗り込んで、何とかして状況を変えていくという事の努力が必要でろうというふうに私は思っております。
先日北朝鮮でスパイが捕まったとかいうまた突拍子もない記者会見がございましたが、あのときに保衛部のチェ・スギルとかいう名前で出てきたオッサンがですね、「24時間放送が北朝鮮にむかって流れている。」あるいは、「ビラが一万枚届いている」というようなことで、「これは帝国主義のけしからん事だ」ということを言っておりました。
正にですね、私たちがやっている「しおかぜ」であれ、韓国でやっている「自由北韓放送」であれ、そして、私ども、あるいは北朝鮮のキリスト脱北者連合が行っている「バルーンプロジェクト」等々が、間違いなく効き目を出しているということでございますので、この力をもっとですね、大きくしていかなければならないと思っています。
今回の安倍さんの退陣表明というのは、大変残念ではございました。私ども、ある意味いろんな個別の問題については、安倍政権に対して、かなり厳しく批判をしておりましたし、その姿勢は今後も変わらないと思いますけれど、やはり、拉致問題の解決を掲げて総理大臣になってくださった方が、こういう形で退陣をされるという事は、非常に残念なことではございます。
しかし一方考えてみれば、この間ですね、私たちはある意味安倍さんに頼りすぎていたのではないか、拉致問題を掲げた総理大臣が出てくれたからもう、大丈夫だろうと言うことで、運動に低下はなかっただろうか、私たちの心に油断はなかっただろうか、ということを反省するわけであります。
この10年間の拉致問題を動かしてきたのは、間違いなく国民の、ここにこうやって集まってくださった方の声が、力が、全てを動かしたものだと私は確信をしております。(拍手)
ですから、この声は、何党が政権をとろうが、誰が総理大臣になろうが、もう拉致問題では絶対に動かないというようにならなければですね、いけないのだと思っております。
やはり安倍さんには、しばらく大変な時期が続くでしょうけれどもご本人が、再チャレンジということを言ってこられたんですから、やがていつか、拉致が解決した後になるかと期待しておりますが、もう一回再チャレンジをしていただきたいと思いますが、それ以上に私たちは、今回のことを一つの機会として、だからこそ、国民一人一人がもう一回、この問題の本質を知って、そして闘って行かなければいけないんだと言うことを、認識する必要があるのではないだろうかと思います。
私ども調査会としては、今後もその線に沿いまして全力を尽くして参りたいと思いますので、どうか御協力を御願いして、ご挨拶に代えさせていただきます。(拍手)
★司会 櫻井よしこさん
荒木さんのお話の中で、安倍さんという拉致問題に非常に熱心な総理が誕生したことで、私たちの側に油断があったのではないかという事がございました。
この次ぎ総理になられる方の可能性の中のお一人はですね、北朝鮮とは対話路線を優先するという考え方の方でございます。
まぁ、世の中は、拉致問題についての関心というものが、低くなっているのではないかということがメディアなどでも取りあげられておりますけれど、もし、新しい総理が北朝鮮との対話を促進するような政策を打ち出せば、この危機は、逆に私たちにとって、有利なバネとなるでありましょうし、そのようにしなければならないと思います。
何故ならば、北朝鮮との対話の中で、一度たりとも報われたことは、日本国を含む全世界が、ないのでありますから。(拍手)
対話にはほとんど何の意味もありません。
対話に意味があるとしたら、それは、力の裏付けがあってこその事でございますので。(拍手)
そのことを、確認いたしましょう。
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このエントリーのテキストはblue-jewelさんの手によるものです。