7/16(水)コラムの花道より
http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/(聞き手:これね、文春に出ている、拉致映画と言う構想をテレビ朝日が封殺した、という記事が140ページに出ているですよね?)
私の名前も書かれてしまっていると言う。
(これ、そうそうそう、勝谷さん、現場にいらっしゃったからコメントしてもらいたいと思うんですが?)
これね、正直言って今日ここであった事はしゃべらないでくださいね、って言われたんですよ。
(これ収録は先週の土曜日ですよね?)
先週の土曜日、ですよね。
僕は一応たけしさんの事務所の人に言われたから、ということはたけしさんに対する義理があるから、じゃあまぁ喋らないでおこうと思ったけど。
それともう一つ、テレビのオンエア前に、テレビであった事を喋ったり書いたりするのはルール違反だから、だから僕黙っておこうと思ったけど、ただ21日オンエアなんですね。
21日オンエア、そこで切られていたら僕は発言しようと思っていたんですよ。
(具体的に何を発言されていたんですか?)
こういう事なんですよ。
週刊文春より僕の生の描写の方が面白いって言うから、2時間スペシャルなんです、21日のオンエアがね。
(海の日にね。)
2時間半、収録したわけ。
2時間半収録して、収録の最後のときですから夕方の午後7時くらいに、東国原知事が途中から来てくれて、東国原知事をたけしさんが宮崎に訪ねていくという滅茶苦茶面白いVTRがあるわけね。
それをいじって皆でわっと喋って、その一番最後に、東国原知事が胸にブルーリボンバッジをつけていていてくれたんです。
国会議員で嬉しそうに目立ちたくて着けている人はいるけど、首長で着けてくれている人って中々いないんです。
やっぱり首長って言うのは、地元に朝鮮総連だとか抱えたりしているわけだから、在日の人が多かったりしているわけだから、非常に勇気のいることで、それを堂々と着けてテレビに出てくれたから、あぁ男気がある人だなと思って。
最後にこっちからカンペが出てまとめに入ってくださいと言ってて、たけしさんがまとめに入ったわけよ。
だけどこの事だけは言って、彼が着けて出てくれているという事を言ってアピールすることで拉致問題が、(テレビを)視ている何百万人と言う人に心に留めてくれると思ったから、俺介入しようと思ったわけ。
これ、他の芸人さんに聞いたら、たけしさんがまとめに入っている時に横から介入するなんて大変な勇気がいることで、ここで今言わなきゃダメだと思って介入して「東国原さん、ありがとうございます」と「そういう人中々いないんですよ」と言ったら、突然たけしさんが喋り始めたの。
これ週刊文春の記事が多分VTR入手してたんじゃないか?と思うくらい、正確にこの通りです。
読むよ。
「おい、東、宮崎で映画撮らせてくれよ。おいら拉致問題の映画作っちゃおうかな。
今年はまだちょっと大きなプロジェクト入っているけど、来年は大丈夫だし。
マイケル・ムーアとか5人位監督使っちゃって、外国語版も作って世界の映画祭で上映すれば、世界中の人々が拉致問題を知る事ができるしさ。」
俺鳥肌立っちゃって、立ち上がりましたよ。
「あぁ、これだぁ」と思って、それをここで言ってのけるたけしさんの大きさと度量と勇気と言うのはすげえなと思って。
そしてみんな立ち上がった。
そこにいるのはほとんど国会議員で、民主・自民両方とも拍手して、それで拉致議連の渡辺周民主党議員なんてのは「何でも言ってください、何でも協力します」と。
俺もとにかく「俺の書いたものから資料からなんでもあれしますから」と「何でもやらしてください」と言って。
たけしさんも「そうだなぁ」と言って。
後で聞いたら、たけしさんから楽屋の方へ行きながら、周り取り囲んだスタッフに「勝谷さんて本気だなぁ」って言ってた。
だから彼も本気だったわけですよ。
たけしさんが「勝谷さんも本気だな」と言ったわけだから。
そこから帰るまでにほんの5分くらいだけど、外に出たら空気が変わっていて、なにか拙いことでも起きたかのような空気で、テレ朝の人間もたけしさんの事務所の人間も「あれはまだ決まってないことですから、決まってないことですから」と私の後ろから僕に言ったり、車に乗ろうとしたら事務所の人から「今日の事はちょっと内分にしてください」と言われたのよ。
だからこれはどういう事なのかな?と思ったんだけど。
ただこれアイデアとしては、この国のヘタレの政府や外務省が何も出来ない以上、こうやって国際世論を喚起するって言うのは最大のロビーイングですよ、世界に対する。
世界のたけしですから、世界の5本の指に入るくらいの、特に海外の評価の方が高い人ですから。
彼が5人位使ってというのは、ひょっとしたらプロデューサーをなさるつもりかもしれませんね。
マイケル・ムーアバージョンとか、これをやったらもちろん拉致議連とか何とか国会議員たちは全員動きますし、おそらく日本中の名優たちが手弁当で参加しますよ。
横田早紀江さん役を吉永小百合さんがやってくださいますよ、あの人絶対、平和主義者だから。
蓮池さんを地村さんを誰がやる?
横田めぐみさんはきっと今の日本のアイドルの中で一番演技の上手い可愛い子がやってくれますよ。
たけしさんに是非、たけしさんにやって欲しいのは、拉致実行犯の辛光洙かなにかやって欲しいですね。
だから本当に舐めるようなたけしさんの悪を演じた時のぞくっとくるような、暴力的な。
あるいは本当に北朝鮮の平壌で、統一戦線部か何かで指揮工作を全部やっている大物工作管理官ね。
そういうのをたけしさんやってね。
暗い背景でね、トーンのライティングでね。
彼、「血と骨」で主演したじゃないですか?
ああいう感じね。
恨(ハン)をすごく演じるのにいいですよ。
北朝鮮が一方的に悪いって言うんじゃなくて、北朝鮮には北朝鮮側の理屈があるだろうし、そういう事を描ききったらね。
これは世界的にもう、「アブダクション」というタイトルでやったらですね。
もちろん「めぐみ」っていうドキュメントもあったけど、あれはドキュメンタリであった。
これはドキュメンタリーでありながら、メタドキュメンタリと言うかメタフィクションと言う感じで撮ると素晴らしいと思うんですよね。
(事務所側がその発言があった後に、急にこれはまだ未決定ですからって、森・・)
週刊文春には森社長のコメントもちゃんと取ってますね。
これ偉いですね、堂々とあれしてるのは。
「番組責任者に発言のカットをお願いしました」と。
これは流れないよね。
「来年夏から第15作を取る予定ですが、テーマは拉致問題ではありません。
ではその後はどうかと言うと、映画祭の出品に耐えられる仕上げには検討が必要で、無責任に関係者に期待を持たせてしまう事を懸念しました」と。
だけどたけしさんの言ってる事は同じで、「来年は大丈夫だよ」というのは、このリアリティにぞくっとした、僕は。
今年はプロジェクト入っているけど、来年は大丈夫だよと彼の頭に中には。
その後書かれていないけど、僕にはこう言った。
「だけどな、脚本は別に早く書き始めてもいいんだよな」と言ったの。
凄いリアリティがあるんですよ。
(事務所側が制止するのとテレ朝側がそれをオンエアで編集してカットするのと、どういう理由があると思われますか?)
でもね、ビートたけしのTVタックルだからたけしさんの意図かどうか分からないけど、たけしさんの事務所から依頼されたらそりゃカットするでしょう、編集するでしょうね。
だけどカットさせないでくれと言うお願いを本当は強かにするべきであったと思いますよね。
この事は非常に重要で、今日の番組の中でも最も重要な一言であると思うから、しかもこれだけの話題今から考えられないじゃないですか。
みんな視ますよ、あのシーンはね。
テレビの凄さってここだと思った。
スタジオ全体が水を打ったようにと言うか、総毛立つと言うのはああいう事ですよ。
しかも僕は自分自身ね、スイッチのボタンを押しちゃったわけだから、ブルーリボンのバッジの話でね。
あれはね、凄いなと思ったね。
(つまりそれは北野事務所がまだこれは決まっていないから、これはまだ内々にしておいた方が得策だと思ってそれを止めたと思いますか?)
いや、そうではないと思いますね。
(大きな政治的配慮をもっと細かく考えてからでないと、慎重にした方がいいという事ですか?)
だけどこうやって出ちゃったら同じことだと。
(同じことですよね?テレビ朝日のほうがアレは余りにも政治的なことだからとカットすると、そういう考慮はあるんですか?)
まぁ、韓国大使から番組下ろせと言う抗議が来たら、そういう事ですからね。
(つまり、何故それを制止したか?と言う理由が分からない)
それは分からないけれど、物凄い早い判断だった。
だってさ、たけしさんの事務所なんだから、本当はたけしさんと相当な刷り合わせがあって、「さっきのやめてくれよ、おいらはまだ考えるから止めてくれよ」と言うんだったら分かるけれども、周りがふっと動いたから、あれはなんだったのかな?と思いましたね。
これはちょっと逆に注目して、週刊文春が出た以上、「やってくださいよ、たけしさん」って皆で署名集めたいくらいだよ。
(一人歩きしちゃいますからね、これね。)
これは本当に国民運動としてですね、皆でお願いのメールをオフィス北野に送りたいくらいです。
(本当、そうですね、その通りです)