2005年12月13日

透さんが物を言うと風向きが悪くなるのはなぜなのだろう?

透さんの発言は拉致板などでは相変わらず物議をかもしているようです。
やれやれ、難儀な事ですなぁ・・・
先ごろの西村騒動にしろ今度の透さん騒動にしろ、この救出運動は一体何のためにするのか?
皆様ちゃんと心得ていらっしゃいますか?
私たちの敵は、北朝鮮の金正日なのですよ?
心を一つにして闘わねばならないこの非常時に、どうしてこうも次から次へと内輪もめの種が尽きないのでしょうか?

さて・・・透さん発言に付いては昨日のエントリーでひとまず置いておくつもりだったのですが、拉致板などを見るとまだまだヒートアップしているようなので、冷静さを取り戻してもらうためにも、あえて私はここで異論を書かせていただこうと思います。
ぜひ、ご一読をお願い申し上げます。

「経済制裁に政府が慎重になっているのに『やれ』と言うのは反政府の圧力団体と変わりない」

どうも透さんのこの発言辺りにいわゆる脊髄反射をして反発を感じている人が少なくないように思われますが。
副代表と言う役職にある以上、家族会の総意に逆らうような発言を公の場でするのはルール違反であるという意見も目にしました。
ふうむ・・・何故なのだろう?
透さんのこの発言をどうして家族会批判と短絡的に捉えるのでしょうか?
そもそも透さんのこのご意見は家族会の総意に逆らう意見なのでしょうか?
私には皆様のそういう感覚の方が理解できません。

確かに私たち支援者の間では経済制裁発動は規定事実となった感があります。
しかし支援の輪の外にいる人にそれが十分に理解されているかと言えば大きな?マークが付くのも現実ではないでしょうか?
現に昨日のエントリーのコメント欄にも、「経済制裁一辺倒の主張だけでは、どうしてもマイナー圧力団体という印象をぬぐえない」と言った意見は寄せられています。
そういう視線でこの救出活動を見る人は少なからずいるのだ、という現実を踏まえたうえで透さんの発言を読めばですね。
むしろ、世間からいらぬ誤解を招いて救出運動が頓挫しないよう、この運動の屋台骨を守るために絶対に見失ってはいけない視点を、勇気を持って提示しているのでは?と私は受けとめていますけれどもね。

今度の国民大集会では経済制裁の必要性を訴えるパンフも配られるとの事。
今必要なのは一人でも多くの国民に、誠意を持って理解を求めると言う姿勢だと思います。
どこかの一部の支援者のように、制裁に同意しない者は支援者ではないとか、やれ売国奴だとか。
いたずらに罵倒するだけでは世論はますますひいてしまうだけ。
透さんのご意見はそういった一部の支援者に見られる暴走を戒め、家族の訴えが世論に誤解されぬよう先回りして釘を差しているのではないか?とも読めると思うんですがねぇ・・・?

蓮池家の人間がかつて政府に対して一番強行的だったではないか?と言う意見も散見しました。
確かに仰る通りかもしれません。
それを思えば今の透さんの悟りすました様な物言いは何かとカンに障るし、未帰還者家族の意向に逆らうかのようにも見えるし、透さん自身が変節したかのように見えるのかもしれません。

でも・・・立場が変われば視点も変わるのは自然な事ではないんでしょうか?
透さんは弟の救出に無事成功して、家族会の中でも冷静に世論の動向を見つめる視点を手にした稀有な存在ではないかと思っています。
となればいまだ家族の救出が果たせない未帰還者家族とは、同じ制裁発動を訴えるにしても視点の持って行く先がそもそも違うのは当たり前。
そしてこれも座り込みの時に当Blogでは何度も主張しましたが、切羽詰った当事者家族に冷静に物事の判断を求める事事態、無理な相談だと思うのです。
家族に代わって、冷静に事の判断をするのが支援者の務め。
そして弟の救出に成功して冷静さを取り戻しつつある透さんが、家族会の中で果たすべき務めではないのか?と私は思うのですが。

それともう一つ。
経済制裁を発動するにはその前提として、日本政府の姿勢を、「まずは国交正常化」ではなく「まずは被害者全員の救出」に切り替えてもらわねばなりません。
その意味で考えれば、透さんの言う
「『ちゃんと(拉致問題を)やらない限り経済援助できない』と言うのは十分な圧力になる」

と言う意見は家族会のそれとなんら反する物ではないと私は思うのですが・・・?
小泉さんが「一人残らず被害者を帰さない限り、経済援助はしませんよ」、と言えば慌てるのは北朝鮮です。
十分圧力ではありませんか。
万景峰号を止めたり、北朝鮮への送金を止めたりするのも圧力カード。
まずは政府が毅然とした姿勢を示してもらうのも圧力カード。
違うのは圧力のレベルの違いと言った所でしょうか?
昨日も言いましたけれども、まずは政府が毅然とした態度で拉致問題を解決する気になってもらい、最低限の基本姿勢を表明してもらわねば、経済制裁と言う強い圧力カードなど発動するべくもないのです。
家を建てるときも、まず作るのは基礎・土台です。
土台なくしてその上に立派な二階は作れない。

まずは政府に基本姿勢をキッチリ表明してもらう事。
それは経済制裁に賛成であれ反対であれ、イデオロギーの右左・ノンポリに関らず、多くの同意を得られる所ではないでしょうか?
まずは救出運動の土台を作るべき。
右も左も関係なく手を取り合いたいと願う私の理由はそこにあります。

まずは基本姿勢と言う合意なくして、経済制裁発動と言う強いカードを切ることはできない。
仮に世論の合意をすっ飛ばして、政府へプレッシャーをかけて力ずくで経済制裁発動を勝ち取ったとしてですね。
その反動としてどんなリアクションが北から返ってくるのか?
制裁発動が上手く行かなかった場合の二の矢、三の矢はどうするのか?
そこまで議論を尽くしある程度の世論の合意がなされなければ、制裁発動と言う強い圧力カード行使の『余波』を世論が支える事など出来るはずも無いと思うのですが?

それとも何ですか?
この経済制裁も座り込みのときと同様に、「やって見なければ分からない」レベルの行き当たりばったりの制裁発動をするつもりなのでしょうか?
増元氏の言う「国民の皆さんの中で論議していただきたい」と言う願い。
蓮池氏の言う「制裁するなら、被害者を救出するための戦略的な制裁をすべき」という意見。
この二つの主張の何処に食い違いがあるというのだろう?
国民の中での議論をすっ飛ばし、救出の為の戦略も持たない制裁に果たしてどれほどの効果が望めるのか?
やるなら出来るだけ最大の効果が望める策を準備周到に冷静に講じるべきではないのか?

何かと言えばつまらぬ内輪もめ、いがみ合い。
隙あらばこの救出運動を潰したいと狙う者にとっては、ここしばらくの私たち支援者の狼狽振りをみれば、おそらく高笑いが止まらないのではあるまいか?
これでは敵と戦う前に、自滅の道をまっしぐらになり兼ねません。

それと意見の交換をする際は、まずは相手の言わんとすることをシッカリ読み取る事。
視野を狭めて短絡思考に陥らない事。
どうも上っ面の言葉に流されて、カッカカッカと熱くなる御仁がたくさんいらっしゃるようで・・・
支援者としてどうのこうの言う前に、まずは皆の日本語能力を磨く方が先なのか?と、寂しい気持ちに襲われるこの頃でもあります。

・・・・・・・・・・・

参考過去エントリー
蓮池透さん講演(2005/10/29)青梅にて
http://piron326.seesaa.net/article/8799186.html


posted by ぴろん at 18:03| Comment(4) | TrackBack(2) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして,いつも拝見させていただいております.
トラックバックさせていただきました.
私も前から,こういった対立にはイヤな思いをしておりました.
何れにしても,仲違いをしている暇はないと思います.
Posted by kousotsudr at 2005年12月13日 21:29
★kousotsudr様

ご愛読ありがとございます。
こちらからも先ほどTBさせていただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。

本当に、こんなつまらない事で内輪もめなどしている場合ではないと思うんですけれどもね。
5.22以降、支援者の中で毛嫌いされるようになった代表選手が、小泉総理と透さんの二人ではないか?と私は思っています。
透さんは自分の弟可愛さに家族会を裏切った人・反家族会的な存在であると言う、歪んだ先入観・思い込みのような感情が5.22以降一部の支援者の間に巣食っているようにも感じています。
今度の騒動の根本には透さんへのむき出しの嫌悪感がハッキリと見て取れますからね。

先日の西村事件は西村さんへの絶大なる信頼感ゆえに、是々非々の判断力を失って醜態を晒したのが、騒動の中身だったと思うのですが。
今度の透さん騒動は逆に、透さんへの反感ゆえに彼の発言の趣旨を正しく読めないという齟齬を来たしているのではないか?と思う。

まあ、個人的な人の好き嫌いをどうこう言うつもりなどないのです。
透さんがお嫌いならそれでも良い。
しかし透さん憎しの思いが先走って、彼の発言の真意すらも汲み取れないのだとしたら、それは支援者の有り様としてはいかがな物なのか?
是々非々の判断力を失ったら、この手の活動はおしまいだと思うのです。

支援の輪の外にいる人が今回の報道を見て透さんを悪し様に言うのならともかく。
一応支援者を自認する人であれば、これまでにも彼の著作や雑誌の記事、集会での言葉などいろんな発言に触れているはず。
それらを総合して透さんの発言の趣旨が何処にあるかくらい読めなくて、どうして支援者であるといえるのか?

今日のエントリーで紹介した透さんの集会テキストをどうかお読みいただきたい。
この発言はまだたった一月ちょっと前の物。
先日の東藻琴集会での発言要旨もおそらくこのテキストとそう違いは無かろうと推察します。
少なくともこのテキストのどこにもですね。
透さんが家族会の意向に逆らって家族の分裂を図っているとは、私には読めませんけれどね。

家族会の分裂を煽っているのは、新聞報道の些細な言葉をまるで重箱の隅を突くようにして騒ぎたてている一部の支援者の方ではありませんか?
自分の言動が支援の足を引っ張っていないかどうか?支援者たる物常に自問自答をするべきです。
その意味で、今回の透さん騒動に踊った人に、その自覚は果たして足りているのかどうか?
自分の胸に手を当てて、猛省と自重を求めたいと思う。

万が一にも透さんがこの救出活動に愛想を付かして家族会と決別するようになれば、運動そのものは先鋭化の道をまっしぐらです。
それがこの救出運動にとって良い事なのか悪い事なのか?
今一度冷静にお考え頂きたいものです。
Posted by ぴろん at 2005年12月14日 00:35
びろんさんの言うように、本当の敵は北朝鮮
金正日だけなんでしょうか。日本政府は敵ではないけれど、信用が出来るのでしょうか。不安です。
Posted by 生島馨子 at 2005年12月23日 13:24
★生島様

ご訪問ありがとうございます。
それと昨日の集会、お疲れ様でございました。

人を信用できるか否かの問題。
仰るとおり難しい問題です。
所詮は第3者に過ぎない私が何を言っても生島様のお慰めにはなり様もないのですが、思う事を率直に書かせていただければですね。
これはもう、こちらの側が人を見る目を磨きぬくしかないの一言に尽きるのかな?と。
信頼の定義を、100%の信頼か100%の不信かと切り分けたら、頼りに出来る政治家・マスコミ・支援者など一人もいなくなる。
ですからそこは是々非々の視点を忘れずに、例えば官房長官になった安倍さんが腰砕けにならぬようにするには黙って彼に何でもお任せとするのではなく、常に厳しい監視の声・視線を送り続けるといったような、こちら側のしっかりした姿勢が何より必要と思っております。
頼りになりそうな人間を本当に頼れる人間にするためには、そして頼れそうな人を裏切り者にしないためには、こちら側のハッパのかけ具合・監視の具合も重要なポイントではないか?と。

何だかんだ言っても問題解決のためには結局は政府に動いてもらわねばならない。
世論の支持も取り付けねばならない。
けれども政府の動きも世論の動きも決して機敏とはいえません。
生島様が不安にかられるのは当然の事です。
何と言っても当事者なのですから。
しかし一歩離れた支援者の目から見た場合、今回のような内輪もめだけは利にはならぬと強く思うのです。
透さんに対して様々ご意見があるのは私も承知をしております。
大事な事は、彼を叩いてうっぷん晴らしをして、それで救出活動の為に得られる利益があるかどうか?という冷徹な計算です。
家族会・救う会の細かな内情まで私は知る由もありません。
けれども今回の騒動のような感情むき出しの論を繰り出せば、話し合えば十分に埋められるはずの小さな齟齬も、埋めようの無い深い溝へと進んでしまいます。
すこしでも支援の輪を広げ世論の支持を取り付けたいこのときに、つまらぬ内輪もめなどしてそれで運動が広い支持を得られると言えるのかどうか?
支援の輪の外にいる人たちはこの騒動をどのような目で見るのか?を考えた場合ですね。
少なくとも今回の一連の騒動、支援活動の不協和音を世間に晒したことだけでも十分にマイナスではないのか?と私は感じています。

いずれにせよ、9.17から丸3年も経つのに今だ妹の孝子さんの救出に近づけず、心苦しく思っております。
生島家のお苦しみは30年以上の長きに亘るもの。
その心中をお察しするに付け、私にはお慰めの言葉も見つかりません。
本当に申し訳なく思っております。
Posted by ぴろん at 2005年12月23日 16:29
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Weblog: もののふでありたい <I want to be a SAMURAI>
Tracked: 2005-12-13 21:20

蓮池透さんの発言について
Excerpt: 先日 10 日、拉致被害者家族会の蓮池透さんが、家族会や支援組織の現在の外交政...
Weblog: 著::善ポコのタコ部屋
Tracked: 2005-12-14 07:47
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