2006年01月24日

私が小泉退陣に拘るのをやめたわけ

はじめにお断りしておきます。
私は小泉退陣を主張する事に反対するものではありません。
拉致問題の解決にとって、小泉さんの存在が足枷になっているのも事実。
ですから小泉退陣を拉致問題の解決のためのひとつの方向として進む事に異議を唱えるつもりはありません。
ただし、私個人は総選挙後、小泉退陣論に拘るのをやめる事にしています。
その事について、これから少し詳しく説明をしたいと思います。

先の郵政総選挙で、小泉さんは圧倒的勝利を手にしました。
彼の支持率の中身が積極的か消極的かはともかく、国民の過半数以上が今、小泉さんを支持しております。
これは動かしがたい現実でございます。

先日アップした「昨夏の座り込みを検証してみる」の中で、打倒小泉と言う目的を果たすならそれなりの手順を踏んで説明しなければ国民の理解を得られないと主張しました。
そこの所をもう一度引用します。

拉致問題に拘っていて、一番悲しい事はこの問題に無関心な人たちの存在です。
そういう人たちに向けて、まずは可哀想といった同情論でもいいから関心を持ってもらう事が第一の関門。
次に彼らに拉致問題の深刻さを理解してもらう事が第二の関門。
拉致は人権侵害問題であり国家主権侵害問題であるという理屈を一人でも多くの国民に、深く強く理解をしてもらうことが第三の関門。
その上で、小泉さんの行ってきたこれまでの救出策がいかに不作為であるか、を理解してもらう。
小泉退陣を本気で世に訴えるつもりならば、そこまでの手順を踏まねばですね。
圧倒的多数の小泉支持層の人たちの支持を取り付けられるはずもないと思うのですけれど?

これだけの手間隙をかけて、実際小泉退陣という結果を勝ち取るまで、どれくらいの労力と時間が必要でしょうか?
まして小泉さんの任期は今年9月と決まっているのです。
小泉退陣を勝ち取るのと、小泉さんの任期切れが来るのと果たしてどっちが先なのか?
それが小泉退陣論の直面する現実であろうかと思う。

しかし、被害者救出は待った無しです。
しかも今、国際世論も含めて北朝鮮問題は水面下で不気味な動きをしています。
ここで対応を誤ると、拉致問題が中国・アメリカ2カ国の思惑の中に埋没しかねない危険性もある。
その場合もですね。
当Blogで何度も言うように、拉致問題棚上げの国交正常化や北朝鮮への援助開始を食い止められるのは国民世論しかないと思うのですよ。

今ここで最優先に取り組むべきは小泉退陣なのか?世論の喚起なのか?
一度に両面作戦に打って出られるほど私は器用ではありませんし、そんな余力もハナから無い。
悠長に事を構えている時間の無いこの救出運動、どちらを採るのが一歩でも被害者救出に近付く道なのか?
一人の支援者として冷徹に判断した結果が、「私は小泉退陣論を捨てて世論喚起の道を採る」と言う選択なのです。

私は何も支援者の全てが小泉退陣をやめて世論喚起の道を選ぶべき、とは思いません。
小泉退陣にこだわり、その方向から政府の欺瞞を世に訴える支援者がいても良いと思う。
しかし支援者の全てが小泉退陣に偏ってしまえば、世論の喚起と言う側面はどうしても疎かになるのです。
この救出運動の目的は、被害者の救出です。
小泉退陣をキーワードにして政府の欺瞞を暴く人がいても良し。
けれどももう一方では世論の喚起を図り、裾野から拉致問題の理解を広めて、その上で政府の尻を叩こうと考える支援者がいても良いと私は思うのです。

進む道は違えども、被害者全員救出と言う目的は同じなのです。
それなのにどうして志を同じくする仲間として認め合えないのでしょうか?
どうしていちいち手段の違いをあげつらって、内輪もめに及ばねばならないのでしょう?

拉致問題に寄せる関心度や理解の度合いは100人100様です。
小泉退陣論を聞いて拉致問題の本質を理解する人もいれば、家族の心情を訴える事で拉致問題の理解を深める人もいる。
相手に合わせて様々な訴え方を工夫しませんか?と言うだけの違いなのに、どうして身内に向かって鉄砲玉を放つ人が絶えないのか?

こういうつまらない揉め事をしている間にも、北朝鮮では寒さと飢えと自由の無い暮らしに苦しむ被害者がいる。
彼らを助け出すために必要な事は何なのか?を常に心に刻み、手を取り合って支援の輪を広げる事を真剣に考えたいものだと私は思っています。

・・・・・・・・・・・
参考過去エントリー
★「昨夏の座り込みを検証してみる」
http://piron326.seesaa.net/article/11869678.html

参考リンク
★Dogma_and_prejudice様
「国民からの強いプレッシャーが無ければ、政府は動かない」
http://blog.goo.ne.jp/sinji_ss/d/20060123


posted by ぴろん at 15:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「強硬派VS穏健派」のコメントに長々書いたのに記載されてなかったので、改めて少し長くなりますが 日ごろの感想を書かせて頂くことにしました。
 ぴろんさんの拉致問題に係る姿勢は当ブログ運営も含めて頭が下がります。ですが
 見解の相違について度々エントリーされると言う事は救う会の組織自体に疑問を持たざる得ません。救う会の運動は政治運動ではないのですから小泉倒閣を云々するなど何か勘違いされてるように傍からみてると違和感があります。 もどかしさと焦燥感には深く同情と理解もできますが現政権を批判するだけが能じゃないのでは? では民主党であれば今以上に進展してたのでしょうか?
先の衆院選における家族会事務局長のTV討論での「小泉さんは確信犯、岡田さんは拉致に無知なだけ」だから教育次第では岡田民主党の方が早く解決するのではないかとの印象を視聴者に与えました。
5人の被害者帰還発言を繰り返してた当時の岡田幹事長の姿をよもやお忘れになったか?と義憤にかられました。 その後党首になっての参院選後も民主党の姿勢として拉致問題に積極性は皆無でした。現政権を倒すチャンスは
第二回訪朝後の参院戦であったのにも拘らずです。
 また救出運動運動関係者に多い西村信者さん達が夢想する彼がトップになればとかの非現実論は論外です。(個人的見解ですが西村氏は潔く辞職して拉致被害者家族と共に救出のみの運動にあたるべきであったと残念でした・・肩書き無しでその一途な行動をみて次回の参院選?では一般人の票も集まり易かったと思うのです。選挙は信者だけでは当選しません。現に先の衆院選は小選挙区では落選だったですから)
 小泉首相は米国との同盟への考慮から「拉致問題解決無くして国交正常化をしない」と約束する事が限界なのです。その小泉氏も9月には退陣するのですから 今その問題でギクシャクしてる印象を国民に与えることが得策なんでしょうか?
 ジェンキンス一家が揃った2004年 正常化に突っ走らなかっただけでも 救う会、家族会の一連の運動は効果があったのです。 
  
 内部紛争してる暇があれば小泉内閣の終わりの日を目指し5万人、10万人を収容する大仕掛けの大集会をプロモートしたらどうですか?!次期内閣総理大臣にも相当な圧力になるし インパクト大ですよ! 偏向TVマスコミも取り上げざる得ないでしょう。
 原点は 自分の子が 兄弟が拉致されたらどうするか、どんな気持ちになるかを 普通ーの人にイメージしてもらい続けられる環境を作る事と思うのですが。
 日本国民の大多数は全員の奪還を願ってはいるのです。ただ日々世件を揺るがすような凶悪劣悪な事件に事欠かない時代に突入し視覚に訴えてこないと埋没してしまうのではないでしょうか? また日本の拉致問題が複雑化してるのは反日思想を有する輩との戦いも同時にしなくてはならないところにあるのではないかとつらつら考えております。
 しかし今年は山が動く気配を感じてます。先日の長期にわたる金正日の突然の訪中は、米国の北への経済制裁は我々が考えてる以上に効いてるのだと思えますし、総連関係の強制捜査、課税、スパイ行為摘発等々・・・もう一歩のところまできてるのではないでしょうか? 明らかに最終段階に入ったように感じますが。
 
 拉致奪還運動関係者に思い入れの濃淡はあるでしょうが今我々は官房長官という重職に安倍氏を得たことを僥倖と感謝し、安倍さんには四の五の言わずポスト小泉を引き継いでもらって日本の経済制裁をさっさと実行してもらうべく連携を深めるべき時ではないかと思う次第です。最終目標は全員奪還にあるのですから!
 みなさん扱ける事無く頑張って欲しいです! 

Posted by K.Y. at 2006年01月24日 19:34
★K.Y.様

>「強硬派VS穏健派」のコメントに長々書いたのに記載されてなかったので

それは失礼をいたしました。
コメントを削除した覚えは無いのですが、何かサーバーの調子でも悪かったんでしょうか?
時々認証していないTBがそのまま表示される事もあります。
Blogの機能って、時々良く分からないです。
いずれにしても改めて再度のコメント、どうもありがとうございます。

はじめに誤解の無いように申し上げますが、救う会の方針として「小泉退陣」を主張した事はありません。
家族会の面々や支援者の一部が「個人の意見」としてそれを口にした事はあっても、会としては一度も退陣をスローガンに掲げた事はないのです。
まずはそこの所、ご理解ください。

すみません。K.S.さんへのレスが長くなってしまいました。
別立てでレスのエントリーを上げましたので、お手数ですがそちらをお読みいただきますよう、お願いいたします。
Posted by ぴろん at 2006年01月25日 11:50
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