2006年04月23日

06.4.12 金聖民 自由北朝鮮放送代表 東京連続集会17(7)友愛会館にて

『金聖民 自由北朝鮮放送代表のお話 その2 通訳:西岡力氏』



★西岡力氏

今せっかく来ていらっしゃいますから、脱北者同士会の会長でもありますので。
脱北者の人たちが来ると会うわけですね。
最新の北朝鮮の内部情報をたくさん持ってらっしゃるので、北朝鮮が今どういう状況にあるのか?
特に北の住民の人たちが今どんな事を考えているのか?
あるいは金正日政権の状況はどうなのか?と言う事をちょっとお聞きしたいと思います。

★金聖民氏

脱北者の中でも私どもの団体は、最近の北朝鮮の情報を多分一番良く知っている団体のひとつではないかと思います。
私たちは実は一週間に一回、北朝鮮の内部に電話をしています。
そして、「今ラジオが聴こえるか?」とか「最近起こったことは何か?」と言う事を聞いています。

それはどうして可能なのか?と言いますとですね。
北朝鮮の国境地域は中国の携帯電話が使えるわけです。
ですから時間の約束をして、こちらからかけるわけには行きませんけども、向こうからかけて来るんです。

最近国境警備隊が国境警備している姿を隠しカメラで撮った映像、あるいは脱北してきた人たちを取り調べて殴っているような映像を入手して我々のHPで公開した事があります。

昨年まではですね。
北朝鮮の幹部たちに対する教育資料として、講演記録と言うのがあるんですね。
それが文章で対外秘で幹部たちが読んでいる。
その本がそのまま外に出て来ていて、それをソウルで入手したり日本で入手したりしていたんですが、今年になってからはですね。
その物じゃなくてそれをデジタルカメラで写してチップで持ち出されて、どんどん内部の情報が外に出ている。

今日は日本のテレビ局もたくさん来ていらっしゃるようですが、最近の状況はですね。
ただ北の状況を写して来いと言うのではなくて、こういう場面をこういう目的でこういうのを撮って来てくれと注文が出来るような状況になっている。(笑い声)

なぜこの話をするのか?と言いますとですね。
北朝鮮の民心が大きく変わったと言うんです。
お金さえ出せばなんでもするようになった。
お金さえ貰えばどんな事でもすると言うふうに北朝鮮は変わってきたと言う事です。
今、例えば北の内部で売春が行われていて、その売春の場面まで直接外に出てきている。

しかし、皆さん方に理解して頂きたい事はですね。
お金さえ払えば何でもやる。
注文してくださいと言う北朝鮮の人たちに、政治的に「お前たちは統一の為に何か組織を作っちゃえ」「活動してみないか?」と言うと、やらない。

北朝鮮の住民はですね。
人間が二つに分かれている。
こちら側の頭ではですね。
金正日が配給をくれないんだから、生き残らなくちゃならないんだから金になることはなんでもやる。
考えているんだけど、こちら側では「お前、統一の為に何かしないか?政治的な事を何かしないか?」と言うとですね。
向こうは「スパイをやれと言う事か?」という事になるんですね。
それは絶対にしない。

今混乱期だと言えると思いますけど、北朝鮮の住民一人一人がですね。
南と直接連携が出来るパイプを持つ事が出来るようになるならば大変な事が起きるから、今それが無いからこのままでいると。

北朝鮮の例えば軍の将軍たちの中で、金正日が政治を失敗していると。
このまま行ったら長くは持たないと言う事を分かっている人は大変多いと。

そしてその様な人たちはですね。
南の情報も皆入手して見ているので、南の政権が先行きの無い北の政権を今支えていると言う事まで知っていると。

その様な人たちからすると韓国はもう絶望的だと。
アメリカに期待をかけているんだけど、それにつながるラインを探せないんだと。
日本はどうか?と言うとラインが無いと。
彼らの中で実は外につながりたいと思っている人が必ずいると私は信じている。

その様な人たちに対してですね。
私たちの脱北者の放送や、あるいはアメリカがやっている「ボイス・オブ・アメリカ放送」や「自由アジア放送」は、その様な人たちに窓口の役割を果たす事が出来るんじゃないか?と私は思っています。

実はですね。
ここでは拉致問題に皆さん関心がありますから拉致問題についてお話を申し上げるんですが、先ほど記者会見でも申し上げたんですが聞いてらっしゃらない方もいるので繰り返しになりますが、1994年ごろですね。
中朝国境地域、とくにフェリョン(会寧)辺りでですね、ある口コミの噂が広まったんですね。
日本人はねずみの尻尾が好きだと、高く買うと、ねずみの尻尾は精力剤だと。
高く売れると言う噂が広まってですね、国境地域にねずみがいなくなってしまった。
皆がねずみ捕りに走った。

そして今ラジオ放送を通じて、西岡先生がソウルに来て北朝鮮に対して拉致被害者の情報を出してくれれば報償すると、お金を払うと言っている。
そういう噂がパッと広がるとですね。
私は多分物凄い数のいろんな情報が出てくると思います。
多分偽物もたくさんあるでしょうけども口コミでそれが広がると、情報が出てくるんじゃないかと思います。

先ほど申し上げたんですが中国の中で捕まって刑務所に入っている脱北者が、中国の刑務所ってラジオ聴けるんですね。
やる事ないですからラジオばっかり聴いている。
それで直接国際電話で金さんの所へ電話がかかってきて、日本人の拉致被害者の写真と日記を持っていると言って。
それで私(=西岡)の電話を教えて私が電話を取ったんですが、どう判断して良いのかが分からなくて、日本にも領事館はあるからといって領事館の電話番号は教えてそことやってくれと言ったんですけども、もちろん確認しなきゃいけないので本当かどうか分かりませんけども、しかしもうすでにそういう反応が出てきている。



心理戦であると思うんですけどね、こういう事は。
北朝鮮の人たちは拉致の話を聞けばですね。
罪のない日本人が拉致されているという話を聞けば、それは自分がやった事ではないにしても、申しわけないと言う気持ちは北朝鮮の人間にも出てくる。
特に血縁関係の、家族が家族を探していると言う、日本の家族の直接の訴えを朝鮮の人たちが聴くことが出来ればですね。
絶対に感じる物があるはずだと。
それを普遍的な人権とか人間の良心とか言いますけども、そういう事に訴える訴えを継続してやっていけばですね。
少なくとも日本人に危害を加えようとしないで守ろうと言う心を持つんじゃないかと。
北朝鮮の人たちも人間です。
酷い状況におかれていますし、ひどい事もしているわけですけども、しかし心が通じる人間だと訴えたいと思います。

北朝鮮ではですね。
昔は北朝鮮の人間は純真だと言ってたんですけども、それは無くなりました。
お金のためなら何でもやると言う風に変わってしまいました。
最近も電話で内部から聞いたんですが、国境警備隊で長い事勤めていて金を大変集めた兵士が軍の保衛隊ですから憲兵隊ですね。
憲兵隊の部長の家を買ったんです。
兵士が憲兵隊長の家に住んでるんです。
お金で買える。
それが発覚して処罰されたんです。
お金があれば憲兵隊長も家を売っちゃうんです。

北朝鮮はそれくらい混乱しているんですけども、しかしまた金正日は譲歩しようとは思ってなくて、自分の後継者を息子にしようとしている。
鉄のような統治を続けようとしているんです。
代を世襲で。
そういう非正常な北朝鮮に対してその政権を倒すという事が北朝鮮の人民を助ける事になり、拉致問題解決の究極の目標ではないかと思っているんですが、そのために出来る限りの事を皆がそれぞれやるべきだ。
ラジオ放送であればラジオ放送であると。
拉致被害者救出運動は救出運動、それぞれがそれぞれに出来る限りの事をやって北朝鮮に働きかけて、政権を倒す事を目指すべきだと思っています。

ですから私は金正日政権と北朝鮮の人たちは分けて考えなくちゃいけない。
そして金正日政権を倒すためにはどんな手段方法を使っても良いと思います。
それは私たち脱北者皆の考えです。
ですからラジオを今一応やってますし、またある脱北者の団体は北朝鮮にビラを気球で落とすという事をやっています。
またある団体はですね。
日本で本の出た「金正日の料理人」と言う本の写真だけをですね。
出版社と新しく契約して、あの写真を見れば金正日と言うのはこういう男だったのかと、すぐに分かるわけです。
それを濡れても大丈夫なようにコーティングして北に送ると、言う作業をしている。
それで、昔はビラをやったりそういうことは韓国政府がやっていたんです。
しかし韓国政府がやらなくなったから、脱北者がやってるんです。

ですから自分がやろうと思った事は最後まで粘り強くやって行かなくちゃいけないと思っています。
さきほど私は大変だと自分が殺されるとちょっと弱音も吐きましたけども、しかし決意を固めて仕事をしていけば実は韓国社会の中にも同志は多いと。
多くの方が支援をしてくれていると、友達もたくさん出来たと。
同志が増えていると言う事を報告したいと思います。

私は普通の脱北者です。
北にいたら黄長ヨプ先生に会うことが出来なかったような立場です。
しかし脱北者として来て、黄先生にマイクを突きつけて録音お願いしますと言えると。
あるいは今私たちの放送に出てくれている康仁徳・統一部前長官とか、李東○(複の扁を香に)前国会議員とか趙甲済・月刊朝鮮の前編集長とかそういう人たちが大変有名な人たちばかり。
しかしそういう人たちが私たちを助けてくれるのは、この放送に意味がある。
そして私たちは最後までやろうという決意を意気に感じて助けてくれているのだと思う。

また私は脱北者ですけどもこちらに出てきて、日本は私たち北に住んでいた人よりも北の内部の事をいろいろ知っているんだそうです。
・・・に会ってみて、あるいはジャーナリストに会ってみてそんな事も感じています。
そういう人たちがラジオに出て下さって北朝鮮にアピールする事もまた意味があるんじゃないかと

実はあそこにいる二人の女性、(控え席にいる女性二人、立ち上がって会釈)韓国人なんですけども、韓国で自由北韓放送をボランティアとして手伝っていて、二人とも梨花女子の大学院の北韓学科(?)マスターコースを終えた方であちらの方は日本人と結婚して今日本に住んでいらっしゃって、こちらの方は一ヶ月前に慶応大学に留学に来たんです。
こういう人たちとも私は運動する事によって知り合いが出来て、日本でも私たちを助けてくれています。
そして最後に申し上げますけども、私たちはこの問題を解決するには金正日政権を倒すしかないと思っています。
2400万の北朝鮮の住民を助ける道、そして皆さん方が本当に心から望んでいる拉致被害者を全員取り戻すためにも金正日政権を倒すしかない。
それが究極の目標だと思っておりまして、そのためには私どもは出来る限りの努力を今後もしていくことをお誓いして、そしてそのことの中で、小さいけれども確実な何かの成果を上げたいと思っています。
成果を上げた時は是非拍手を送ってくださるかと思います。
ありがとうございました。(拍手)


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