2006年06月30日

崔成龍氏を笑える日本人はいるのか?・・・金英男さん親子の再会劇を見て その3

かつて寺越武志さんの生存が明らかになったとき、安易に北朝鮮へ両親が息子に会いに行く事の危険性を察知していた日本人って一体何人いるのですか?
それが今回の金英男さん親子の再会劇に伴う、崔成龍氏に対する批判の声に関しての率直な私の思いです。

親子の情を引き裂く権利など誰にもありません。
28年も離れ離れの息子が生きていると知って、万難を排して一目会いたいと思う母の心に水を差すなど誰にも出来ない事なのです。
韓国人における肉親同士の結びつきは、日本人の考える以上に強い物があると聞いています。
それに韓国は儒教の影響が強い国。
年長者のいう事に対して目下の者は良くも悪くも絶対服従ですから、崔成龍氏も何はともあれ、年老いた母の意思を尊重し、まずは親子の再会をなりふり構わず最優先しようと思ったとして、韓国人的に考えて一体どこに問題があると言えるのでしょうか?

北朝鮮の影響下での再会が後々禍根を残す事を、彼はどこまで知っていたのか?
それは私にも分かりません。
しかし、ともかくも北朝鮮の誘いに乗って親子の対面を果たすとなれば、北朝鮮のお気に召すような言葉ばかりを並べ立てる必要はある。
つまり日本にとって聞き捨てならない言葉、横田夫妻や日本国民の神経を逆撫でするような言葉ばかりが崔成龍氏の口から出てくるのは当然の事だと思います。
だが彼の発する言葉の矛先はあくまでも北朝鮮に向いているのであり、その言葉を日本がどう受け止めるか?などは二の次の問題ではなかったか?
けれど日本の世論は彼の刺激的な発言に反発し、激しい批判の声が続出しました。

私は昨年秋の東京連続集会で、崔祐英さんと共に救う会主催の集会に参加し、何の問題も無く登壇してお話をする崔成龍氏を間近に拝見しています。
例えその集会での崔成龍氏の態度が心と裏腹の表向きの演技だとしても、たった半年で手のひらを返したように救う会批判、崔祐英さん批判に及ぶ彼の心の変遷がどうしても納得できないのですね。
そこにはきっと彼なりの思惑なり考えなりがあるのではないか?
だから、私は崔成龍氏の物言いについて、ときに感情的と感じるほどの強い批判の声が出ることに、どうしても違和感を感じてしまうのです。
怒りに駆られて視野を狭める前に、彼が北朝鮮に対して急におもねるようになった理由を、こちらも冷静に考える事が何よりも大事ではなかったか?と私は思うのですけれど。

かつての日本も今の韓国を笑えないほど、政府も国民も体たらくでありました。
たまたま9・17があり金正日自ら日本人拉致を認めた事で、日本人は韓国の方々よりもほんの少し先に目覚めただけに過ぎない。
かつて日本が通ってきた道を韓国も後追いをして通ってきただけなのです。
それに韓国よりは多少マシとは言え、日本の対北朝鮮の態度はまだまだ生温いのも現実。
そんなに偉そうに日本も韓国に対して威張れた物ではないでしょう。

それと金英男さん崔桂月さん親子には少し酷な言い方かもしれないが、人間身を持って体験し、転んで怪我をして痛みを感じないと分からないこともあるということなのかな?という思いで、私は今回の再会劇の成り行きを見ています。
そうであれば再び崔成龍氏との情報交換を含め、日本と韓国の共闘の余地はあるのではありませんかね?
なによりも今回の金英男さんの問題を、たった一回の再会劇で終わらせない為にも、韓国側も拉致問題の本質について深く学んでもらう必要はある。
そこのところ、一足先に目覚めた日本の側にも果たせる役割という物はあるのではありませんか?
韓国が目覚めてくれれば、日本人拉致被害者救出運動にとってもプラスになることは間違いが無いのだから。

そういう意味でも日本の側が嫌韓感情に溺れている場合では無いと私は思っています。
本気で被害者を救うのならば、私たちは常に冷静にそして強かであるべきだと思います。

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参考リンク

★朝鮮日報より
「会見は北の政治ショーに過ぎない」


posted by ぴろん at 13:56| Comment(1) | TrackBack(0) | 拉致問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
拉致者家族の会の崔成龍(チェ・ソンヨン)代表(54)は17日、「日本政府は日本人拉致被害者の横田めぐみさんが死亡している事実を確認していたにもかかわらず、これを意図的に隠ぺい・わい曲し、政治的に利用した」と主張した。

 崔代表は日本政府関係者の言葉を引用し、「日本政府はめぐみさんの遺骨であるとして北朝鮮から渡された遺骨を鑑定のために帝京大学に預けた時から、これを“偽物”とすることで方向性を定めた。しかしこの後、反北朝鮮世論が高まり引っ込みがつかなくなった」と述べた。また、「これまで会った日本の関係者らもめぐみさんの死亡についてすでに知っていたが、世論のために口に出せずにいる」と主張した。
Posted by ND at 2006年08月18日 14:16
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