2006年11月14日

06.10.19 恵谷治氏・西岡力氏 東京連続集会22(2)友愛会館にて

核実験の暴挙・どうする救出運動 緊急集会(東京連続集会22)
06.10.19 友愛会館にて

『北朝鮮情勢について その2 (話し手:恵谷治氏・西岡力氏)』

Img_2252.jpg



★西岡力氏

プルトニウムを入れて、出来上がった起爆装置に安心していて70回も実験していて絶対上手く行くと思ってボタンを押したけれども、するとあれですか?
トマトが少し漏れたと?皮が。

★恵谷治氏

そして次に推定ですが、まず彼らは威力はどの程度のものを作っていたのか?
それをまず補足する材料は、ご存知のように報道にもありますが中国に事前通報した。
30分前とも20分前とも言われていますが、その時に中国に対しては4キロトンの物を作った。
実験をするとこう通告をしている。
ですから4キロトンの物がですね。
現在の情報によりますと0・5キロトンしか威力を発揮しなかった。
つまり8分の1の威力だったと、まずいう事が言えます。

★西岡力氏

長崎の原爆も4キロトンくらいだったんですか?

★恵谷治氏

いや、長崎の場合20キロトンなんです。

★西岡力氏

元々小さい数字を言っていて、それにも。

★恵谷治氏

駄目だった。
これままだまだ議論をする余地があるんですが、失敗の原因がいろいろ考えられます。
私がいろいろと、この起爆に失敗したとすれば未熟爆発と言う言い方をしますが、早期爆発です。
本当に最後の臨界に行く圧縮をかける前に漏れて、中性子が飛び交って少し核分裂を起こしてブシュとして連鎖反応は止まります。

★西岡力氏

トマト(の皮)がこう切れた?

★恵谷治氏

そうするとですね、8分の1の威力ももう出ないんです。
非常に少ない威力です。
それが全体的に数字で言うと、0.5キロトンくらい。
0.5キロトンというのは500トン、もっと言ますと、ですから当初の新聞ではダミー実験だったんでは無いか?
1トン爆弾、そこそこでかいですけど、これを500発爆発させれば同じ震度になるという事です。

★西岡力氏

しかしそれは核物質が空中で採取されたのでダミーではなかったという事は間違いない。

★恵谷治氏

間違いないです。
ではどういう事か?と言いますと、実験報道の直後にですね。
新聞で読まれた方もいると思いますが、ロシアのイワノフ国防相、彼はですね。
5キロトンから15キロトン、で、我々独自の観測で得たデータであると言明をしました。
しかしもちろん15キロトンの計算も出来ないわけではないんですが、私個人的にはですね。
イワノフが本当に直後に言ったんですが、15キロトンと言う数字が頭にあったのは事前通報を先ほど中国に対しては20分か30分前に通報したんですが、モスクワには2時間前に通告しています。
その時に実験規模、威力を言ったはずですがそれは報道されていません。
で、今言ったイワノフ国防相の15キロトンと言うのは、おそらくモスクワに対してはですね。
おそらく15キロトンと言ったのではないか?
逆に言えば中国の4キロトンと言うのは正しいのかどうか?という問題もある。

★西岡力氏

元々北朝鮮は4キロトンではなくて、15キロトンの実験をしようとしていた?

★恵谷治氏

私はそう考えています。

★西岡力氏

と言うのが恵谷さんの考えですね?

★恵谷治氏

つまり通常のいわゆる、古い技術ですね。
作ればだいたい15キロトンから20キロトンの物が出来るはずで、その威力を小型化する。
これは先ほど言った起爆装置の問題とはまた別の問題です。
威力を小型化するというのは大変に高度な技術が必要です。
ですからもちろん4キロトンくらいではやってやれない事は無い。
北朝鮮で出来るかどうか?と言うくらいのところなんですが、いずれにしろ彼らの技術を考えると通常の作り方をすると通常の破壊力、つまり15キロトンから20キロトン。
その設計で実験をした結果、未熟爆発と言うブチッというのが0.5キロトンと言うというと非常に。

★西岡力氏

15キロトンと0.5キロで30分の1。

★恵谷治氏

それくらいであれば、いわゆる未熟爆発、早期爆発という事が言えると思います。
ですからこれは今お話したのは私の推測でありますが、おそらく北朝鮮としては15キロトンの物を、つまり中国が4キロトンと言っているのは無視をしてと言いますか。
私の考えでは北朝鮮は15キロトンの物を実験した結果、結果的に0.5キロトンの破壊力しか発揮できなかった。

★西岡力氏

とにかく0・5キロトンだった事は事実ですから、中国に4キロトンと言ったと。
あるいは15キロトンだと、どちらにしても想定した物が出てこなかったと。

★恵谷治氏

そういう事ですね。
想定した威力の物の何十分の1か。

★西岡力氏

恵谷さんの説だと30分の1だし、中国の言われている事が事実だとしても8分の1。

★恵谷治氏

その通りです。
ですからいわゆる設計どおりの威力が出なかった。
失敗した。
ただし、その未熟爆発でも曲がりなりにも名前は核分裂と言えますから、それなりの爆発が起きます。
その振動を当然現地では、報道されている豊渓里(プンゲリ=咸鏡北道吉州(キルジュ)郡豊渓里)と言う場所ですが、そこで地震を感じたはずですし、そこに立ち会った人間は成功したと思って第一報を平壌に送ったはずです。

★西岡力氏

そこでちょっと疑問なんですけど、北朝鮮は核実験をすると言って10月3日に発表して、テレビで何回もアナウンサーが言っていて、するするって言っていましたよね?
するすると言ってやったわけですから自信が無ければ出来ないはずですから、特にテポドン2が爆発してしまったと国際社会に言われている。
恥をかいたわけですね?一回。
国防科学院に対してね。
同じ部署ですよね?ミサイルと。
そうすると2発めのミサイル発射については原因究明が出来なくてやれなかったと私は思っているんですけど、とにかく一度ミサイル発射で失敗した同じ部署が、満を持して予告して核実験をしたと。
中国に対して4キロトンと言ったけど、少なくとも中国に対して言った物の8分の1しか出来なかった、失敗してしまった。
これは相当おかしなことじゃないですか?
なぜ失敗したんですか?

★恵谷治氏

ですからいろんな原因が考えられると思うんですが、その今言った32面体の配線が、分かりませんよ?
例えばの話ですが、配線が古くなったので実験用に新しく部品交換をするときに、本来なら届くはずのものが届かずに代用品を使って、本当に極端なたとえ話ですがこういった様々な物をもっと極論するとですね。
コピー用紙がない。
そうすると必要な指示を必要な部署に全部を配れない。
そうするとこっちは知っていてもこっちは知らない。
あらゆるシステム工学的な事を考えると、あらゆる事が完全に出来なかった。
そうするとこういう大規模プロジェクトで言えばですね。
どこかにミスがあってそれが連鎖で失敗したと、いうふうになります。

★西岡力氏

しかしそうなるとですね。
北朝鮮はミサイルを発射した・核実験をしたと言うのは、アメリカが金融制裁で締め付けをしてきたので、それを解かせようと思って威力を見せようとしたけれども、恵谷仮説で言うとアメリカの金融制裁や日本の取締りの結果、金融制裁に対して威力を見せようと思った核実験やミサイル実験が失敗してしまったと?

★恵谷治氏

はい。

★西岡力氏

という事になるとブッシュ大統領の思う壺にはまっていく事になりますか?

★恵谷治氏

私はそう思います。

★西岡力氏

追い込まれていて、追い込まれているところの脱出口を作ろうとしてミサイルと核をやったけれどそれも失敗した。
いよいよ追い込まれている?

★恵谷治氏

そういう意味ではカウントダウンでありまして、先ほど最初に申し上げたように再実験ももうやる余力がない。
あるいはやるためにはですね。
完璧に今度は設計どおりに威力を発揮しないといけませんし、その準備あるいはそういう部品その他の調達、それに伴う資金、非常に厳しい状況にいるというように私は思います。

★西岡力氏

先ほど科協の話が出たのでもう一回、ここでは何度も話しましたけど、確認をしておきますけども。
つまり去年の秋以降、日本の警察が科協や総連の取締りを厳しくしている事が効いている、そういう事ですか?

★恵谷治氏

まさにその通りです。
逆に言うとそれは私の想像では、ワシントンとの協力関係で何が必要なのか?
もっと正確に言いますとですね。
この部品あるいはこの物資を日本のある企業が作っているとして、その移動・移転を監視しろと、個別にそこまで来ています。
ですからここだけの話ですが、そういう監視体制はもう完成しています。
ですから必要な部品が平壌には届かなくなっています。

★西岡力氏

去年の10月に科協本部の事務所が薬事法違反の容疑で家宅捜索されたときに、コンピュータが全部押収されたと。
恵谷さんが先ほどFAXと言いましたけど多分FAXは80年代の話で、北朝鮮から部品の調達はEメールで来ているはずです。

★恵谷治

ええそうです、その通り。

★西岡力氏

そのEメールのやり取りを全部日本の警察は去年の秋以降、掴んでしまった。

★恵谷治氏

ですからそういう影響でテポドン2号も失敗し、核実験も失敗している。
となればですね。
それを成功させることは出来ないと、こういう事です。

★西岡力氏

という事はアメリカの制裁だけでなくて安倍晋三さんが去年官房長官になって、拉致問題特命チームを作って法執行班を作って、今まで余りにも甘い法の適用を当たり前に厳しくするという事をやった結果、ミサイルと核が失敗したと。
恵谷仮説で言うとそういう。

★恵谷治氏

はい。

★西岡力氏

元々もっと早くやっていれば、こんなにはならない。(笑い声)

★恵谷治氏

本当にそうです。
と、もうひとつ、そういう意味で言えばテポドン2号が成功していればですね。
その前ご存知のように去年の2月に核保有宣言をしています。
ですから保有宣言をしてテポドン2号が実験に成功したとなれば、ワシントンに対して強い圧力がかかるから、そういう意味で核実験もまだしなかったと思います。
しかし見事に失敗した。
となればワシントンへのメッセージ・プレッシャーとしては、次はじゃあ核実験をやれと。
ご存知のミサイル実験の後ご存知のように40日、金正日は隠遁生活の好きな男ですから、40日姿をくらましていた時はですね。
そういう事を考えていたのではないか?と思います。

★西岡力氏

で、70回も起爆実験をしているから絶対に大丈夫だと。
満を持してカードを切ったと。
そしたらばぷしゅっとトマトがもれちゃったと。
この恵谷仮説が正しいかどうかと言うのは、つまりこの次核実験を近くするかどうか?
それで分かる?

★恵谷治氏

ええ、実験をしてそれで成功するかどうか。

★西岡力氏

それで成功するかどうか?
しかし、今すると2回目の制裁になっちゃいますよね?
2度やるんなら早く、次の日とかにやれば国連安保理の制裁決議がかかる前にやってしまえば1回の制裁で済むんですけど、今すると安保理決議がかかったのにまたやったという事になって圧力が高まっちゃいますよね?

★恵谷治氏

報道もそうなんですが、パキスタンは6回、二日に分けて5回と1回やりましたが、初日に5発やりました。
その記憶があるもんですから連続実験なんていいます。
あるいはいろいろな方が次々と実験するんではないか?と。
じゃあ北朝鮮にいくつ核爆弾があるのか?それをどんどん消費できるのか?いう問題があります。
逆に言えば中国が最初に核実験をやった77年、64年か。
ちょっとごめんなさい数字を覚えていない。
とにかく最初の核実験をやったのは1発で、1年置いてやって、つまり過去の例を見れば印パを除けばそんな連続実験なんかしていないんですね。

★西岡力氏

ただし、それは成功しているという事ですよね?
中国がやって1発目最初に。
成功しているから1年後に再実験。

★恵谷治氏

はい。
ですから、言いたいのはですね。
新聞報道でいくつも核実験が出来るような、つまりパキスタンも5つもやったんだから連続と言う報道があるんですが、それは全く見方が間違っています。
パキスタンの場合はですね。
1980年代にはもう何十発も作っておりまして、彼らは持っていると常に言っておりました。
しかし誰も信用していないと言いますか。
で、結果的にインドがやったがゆえに対抗措置として5発5連続でやった。
そういう事がなければ1発で十分だった。

★西岡力氏

パキスタンは未熟爆発は無かったんですか?

★恵谷治氏

パキスタンはすべて成功しています。

★西岡力氏

そうすると北朝鮮としては虎の子の何発しか無い、10発とか10何発かくらいのうちの二つをやるんだから、本当に絶対に成功すると思う起爆装置でやってるはずですよね?
さっきの話に戻っちゃうんですが、それが失敗しています。
物凄いダメージですよね?

★恵谷治氏

おそらく自信があったはずですから、がゆえにもちろん実験した。
あるいは事前通告もした。
それが見事に失敗したという事ですから相当なダメージです。

★西岡力氏

という、今までの話をまとめるとですね。
つまりアメリカが去年の9月から金融制裁をして、北朝鮮の核およびミサイル開発そして軍隊を維持するような資金の移動を止めることに関して、そして日本も去年の秋以降法律を厳しく適用すると言う制裁をして、日本の中から核の部品や技術指導がされていたのが、今はほぼ止めることが出来ている。
このまま続くと核・ミサイル開発も出来なくなりますし、軍隊も維持出来なくなるかもしれないし、それを解除してもらうための交渉をアメリカに要求しようとしていろいろ動いたけれども、アメリカは金融制裁は犯罪に対する法執行だから交渉の対象じゃないといって交渉を拒否している。

★恵谷治氏

それに補足して言いますと金融制裁というよりも法執行と言うのが正しいんですがそれは別として、言葉で言うと銀行間取引を停止させている。
そうすると商売はキャッシュでするしかない。
で、偽札もたくさん刷ってますからいくらでもキャッシュがあるんですが(笑い声)、こういう実話があります。

今年の2月にですね。
中国の東北部の瀋陽に北朝鮮の関係者が来てですね。
潤滑油を何万トンか、その数値は分かりません。
大量に買いたいと、でキャッシュはあるんだ、と持って来たそうです。
瀋陽の企業としてはですね。
いやいやこれだけのキャッシュを見てもこの中に偽の札があるかどうか分からないから、偽札検査をして確認をしたい。
でまぁ、ここは中国人だと思うんですが、商売が上手いと言いますか。
瀋陽には実は偽札鑑定機が無いんです。
おそらくそんなことは無い。
無いから北京から取り寄せると、その費用を全部お前のところで持てと、それを言ったら取引に応じると。
そうしますと当然ご存知のように厳しい財政事情の中で余分な経費なんか決済出来る権限なんかありませんから、ですからすごすごと帰っていったといいます。

つまり、そういう事が各地で起きている。
ですから先ほど言った部品どころか、日本からの重要な部品どころか、国営企業であれ研究室であれなんでもとにかく入手が出来ない状況がどんどん続いている。

★西岡力氏

偽札や麻薬だけじゃなくて通常の貿易が出来なくなっている。

★恵谷治氏

通常の貿易じゃなくて、通常の買い物が出来ない。(笑い声)
そういう影響が出ているわけです。

★西岡力氏

私が最近ソウルで聞いたのは、ゴムが買えなくて豚の皮で靴底を作っている。

・・・その3に続く・・・


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