2007年06月05日

07.5.25 真鍋貞樹氏2 戦略情報研究所講演会(5)UIゼンセン会館2階会議室にて

戦略情報研究所講演会 講師:荒木和博氏・真鍋貞樹氏
07.5.25 UIゼンセン会館2階会議室にて

テーマ 拉致問題解決に何が必要か、何が足りないのか
          -----基本的枠組みの提言-----

『真鍋貞樹 特定失踪者問題調査会専務理事の講演 その2』

 〜〜拉致問題解決への立法・行政組織の限界とその克服〜〜



そういう立法・行政組織が伝統的に根強い中で、さっき冒頭でもうあげましたとおり、金正日独裁政権を変換させない限り拉致問題の全面的解決はないという問題の中で何をしなければならないかということを三番で触れています。

まず、立法機能において、不可欠なのものは、何かというと、立法レベルですので、立法を通して、そういった金正日独裁政権の転換のための戦略レベルの枠組みを作るという事が最大の立法府の仕事だったと思うんですね。それがやってるかというと残念ながら、ない。

ここに書いてありますけれども、【北朝鮮人権法】 という形でですね、拉致問題と脱北者支援という形で、個別にやります。【拉致被害者支援法】 というのは、拉致問題の中でも、帰国した家族に対する支援と言うことですね。【各経済制裁法】 などが個別にあるわけですけれども、そうした、パーツ、パーツの政策を積み重ねていくという作業をしているんですけれども、トータルな、戦略ベースとして金正日政権を転換させていかなければいけないという法体系を整備をしていかない限り、拉致問題の全面的解決はない。従って、こういうトータルな戦略を描けるだけの法体系を整備することが不可欠だというふうに思って(います。)

それから、2番目ですが【立法機関ならではの、調査機関を設置していくことが不可欠である】
これも、大統領制と内閣制の中での議会の権限の違いと言うことになるんですけれども、それを考えたとしても、今の現行法体系の中でも、可能=出来るものだと思うんですね。それは、衆議院参議院に専門の調査機関を設置すると言うことです。

いま、衆参にですね“拉致問題対策特別委員会”というのが設置されていますけれど、そこで、やっているのは、(ここに書いてありますけれど)官僚・・(聞き取れず)・・関係者からの意見聴取だとか、官僚への質問と言った形で、そして新潟に視察に行くとかですね、そういったようなことで来ているわけですけれども、そうではなくてですね、もう民間に議会として調査委員を委嘱してですね、実質的な調査機能を持たせるというのが不可欠だと思うんです。その辺についてですね、議会としての調査機能が問われるわけですが、この議会としての調査機能は、ほとんどない。

北朝鮮人権法では、国会に対して中間報告的なものをしなければならないと言うことになっているんですけれども、その中間報告的なものを誰が書くかと言うとですね、現行の組織で、調査室と言うのがあるんですね。調査室。そこが書いて、おしまい。そこで、国会での、衆参の特別委員会の役割は終わってしまう。

そうではなくて、議会の役割が、行政の監視するとか指導すると言うことであれば、議会自身で、調査機能というのをもっともっと持たせていくことは可能だし、やらなければならない。
やらなければ、国会としての基本戦略なんて立てることすら、ままならない。
これは、出来るし、やるべき事だというふうに思っております。

それから行政レベルではですね、立法レベルを越えたものは出来ないんですけど、立法レベルが上がればですね、当然行政レベルの様々な調査機能とかですね、そう言ったものは拡大していくわけですね。

それを前提として考えたときに、現行の行政機構をもっともっとレベルアップさせていくと言うことは出来るし、これをしていかなければ、拉致問題の解決はないと言うふうに思います。

一つは内閣機能ですね。内閣の元に安全保障会議というのが出来たわけですけれど、そこは、何をやっているのか、わかりません、私は。えら〜い人たちが集まって、議論をして、「良い勉強したね、良い会議だったね」ということで終わっているようですね。あの安全保障会議の中で、北朝鮮問題で、しかも拉致問題で、金正日政権変換のための戦略を描くなんてことは、考えようがない状況ですね。しかし、何のための安全保障会議なんだと。そう言うことを戦略ベースで考えだすための会議だと私は認識していますが、実際そうなのかはわかりません。

でも、ここで、日本政府としての、最も根幹的な北朝鮮戦略というものを描くべきだろうと思います。

それから、内閣府の中でですね、ここに【拉致対策本部情報室の格上げ】とうのが(資料に書いてありますが)−−ここにも、政府関係者の方がいらっしゃるので、なかなか言いにくいんですけども−−情報室という止まりではですね、この難しい状況を、これだけの情報が集まったとしても、それが、知識の蓄積だけで終わってしまう。

今の現行の拉致対策本部、並びに情報室が現行のままであればですね、良くて情報の交換レベルで終わってしまう。そうじゃなくて、戦略レベルのものを、内閣総理大臣にまで、安全保障会議まで上程できるだけの、機能と権限と能力を持たせなければいけないと思って(います。)

それから警察庁ですけれども、これから前から行ってるんですけれども、警察の方とも色々議論するんですけれども・・(聞き取れず)・・拉致問題の国内での捜査に於いて、やはりFBI的なですね、県境を越えて捜査を迅速にできるという組織がない限り、今の都道府県警レベルで、いざこざ、いざこざやってたらですね、縄張りがどうの、所轄がどうのとか言ってたらですね、何年かかったって拉致問題の難しい解明には繋がりませんよという話をしているんですが、なかなかそれは、警察内部でも歴史があって難しいようです。
また、警視庁というのは、中途半端にFBI的機能を持っていますので、各県警とバトルを繰り返しながら捜査を行っているという状況、これはあまり好ましくないと思います。

やはりこう、ご存じのように拉致問題というのは、県をまたがって、場合のよっては、1000キロぐらいまたがって、拉致された場所と、船の乗せられた場所とが、東京と鹿児島というぐらいに離れる犯罪ですから、当然それを、広域捜査を“で・き・る・だ・け・の・も・の”をきちっと作っておかなければならない。

拉致問題に限らず、これから国際テロ組織みたいなのがですね、日本国内で活動始めたときに、現行のままの都道府県警のままで本当にいいんですか。それを補完するような形で中途半端に警視庁というものがあって、各都道府県警とつばぜり合いをやるようなことで本当に良いのかと言うことは、これは警察内部でも、きちっと考えて頂かなければならないし、国民もやっぱりそろそろそれこそ“民主警察”という呪縛に囚われていてはいけないのではないかというふうに思います。都道府県警=民主警察というのでは限界がある。

それから、外務省ですけれどもよく我々仲間でいわれているのは、外務省は「接待省」「情報省」とに分けろと。よく内輪では言いますけれど。やはり接待は接待で必要なんですね。世界の国々と交流するという。それはそれでやって行かなくてはならないんですが、今の外務省は、接待省ばっかり多くて、本当に情報を集める機能というのは、本当に弱い。どこの・・(セクション)に行っても、数人の職員が苦労に苦労を重ねている。
予算がありません、人員がありません、権限がありません、頭から抑えられます、こんなのでどうやって情報を集めるのですかというような状況、ずーーと続いているんですね。
やはり、外務省の中の情報を担当する職員に予算と権限を与えるべきと言うふうに思います。

公安調査庁ですが、今日はお見えかどうかわかりませんけれど、もうそろそろ、今までの破防法の中にある公安調査庁はやめて良いんだと思います。内外の情報を集めて、それを分析し、そして国家戦略までにもちあげるだけの能力をもったような役所にしていけないんじゃないかと思っています。

それはもう、、警察とは違ったやり方というのがあるわけですから、警察が出来ない情報省的なものを考えなくてはいけない時期になっているんではないかと思っています。

防衛省については荒木の専門なので簡単に触れますけれど、当然、北朝鮮に有事がおこったときに、法人保護というのは、公安調査庁が出来るわけではないし、警察が行けるわけでもないわけですから、これはちゃんと考えて欲しいなと思っています。

そろそろ時間ですので、まとめになりますが、この二番の申し上げた、拉致問題解決しない、そのために私が考えるのは、三番になるんですけれども、これは私としては、拉致問題解決のために不可欠なもの。

この不可欠なものがですね、日本の今の国会の状況、行政の持っている法制度、伝統、文化で可能なものかと言うことです。

書いてありますけれど、これだけのものをやるのに何十年かかるんだろうと。要するに拉致被害者を救出するのに間に合うのかという世界になりかねない。
もう結論は見えているんですけれども、この不可欠なものを実現させるべき、世論形成だとか、そう言った意味での運動というのは、私は不可欠だと思います。拉致問題を解決するためにですね。

「もう無理だよ、こんなもん」と言うふうになったとたんに、もう拉致問題の解決というのは遠のいていくというふうに思います。

Aなんですけれども、日本の法文化、法制度の決定的な致命的な欠陥である「国民と政府の協働(路線?)」ですね。
これはもう、左派の伝統が強くて、あまりに国民が政治行政に参加するのがマイナスだという、慣行みたいなものが強くて、国民を行政組織の中に組み込んでいって、もっともっといろんな問題の解決に当てるという文化が非常に弱いんですけれども、事此処に至ってはですね、国民も政府も一緒になってこの問題に取り組んでいくんだというようなものが必要だと思っています。

行政機構の中の政策決定過程、あるいは政策立案過程、あるいは、情報収集、情報分析の中で、民間を排除するというのは、今の世の中にとってマイナスでもなにものでもないと思っています。(民間排除はマイナスと言いたい)民間にもいろんなものがあって、怪しげなものもたくさんあるわけですけれども、大切なものを持っている、能力のある方がたくさんいるわけですから、それを大いに政府の内部で生かすということは、当然なことだろうと思っています。その意味で国民の側も政府と協働していくというのは、大切なことだと思っています。

時間オーバーしてしまいますが、三番ですけれども、「民間でできるものは民間で何でもやっていこう」と言うことです、私の結論は。情報収集だって民間レベルでやれることはどんどんやろうよ。政府に任せておいてはダメだ。警察やどこそこに任せていてはダメだと。もちろん任せなくてはいけないこともあるけれども、民間で出来ることはどんどん民間でやろうではないかということだと。
北朝鮮の体制転換という問題についても、こんなことは、国民は関係ない事だと言うことではないと思う。
国民としても考えてやれることはあると。それをやるべきだというふうに思っています。

そこで荒木が言いましたような、我々なりの情報収集の中で書いていますけど、北朝鮮にどんどん、どんどん、情報を注入していく。ペットボトルであろうと、風船であろうと、何でも良いから、とにかくどんどん、どんどん北朝鮮に情報を注入していく。これは民間レベルでどんどんできることです。

それから脱北者支援、ここにもNGOの方いらっしゃいますが、これも民間レベルで出来ることです。一部の本当に献身的なNGOの人たちだけに任せていいことでは、決してないはずです。脱北者の支援というのは、いずれは北朝鮮の体制転換になれば、戻っていかれる方なんです。
この人達に、自由とは何かとか、民主主義とは何かと商売の仕方はどうだとか、そういうことをきちっと教えて差し上げて、そして北朝鮮に戻ったら立派な国を作れよと言うようなことも、民間レベルで出来るんです。

それから“亡命政権支援”だって歴史的に、日本の明治の時代なんかはやっていた訳なんですね。民間人で。なんで今やらないのか?出来ることなんだから、どんどんやればいいと思います。

そう言うことを通じてですね、北朝鮮の体制転換をですね、政府をあげて、我々国民もあげて、少しでも進ませていくことによって、2000万の北朝鮮人民を救う、そしてそのプロセスの中で、日本は拉致された日本人のみならず、世界中の拉致被害者を救うというようなことが大切なんじゃないかと思います。

以上ちょっと長くなりましたが、私の話を終わります。


★荒木さんから

まぁそういうことで、二人の話が終わったわけですが、出来ることは何でもやるぞということで正に、そう言うことが基本方針書いてあるんですが、その一方でなかなか現実の方は難しいものがありまして、ホワイトボードの上に振り込みの番号が書いてありますが、ここでまもなく中継のほうは終わりますので、特に中継をご覧の方に、このことをお告げするためにですね、私ども調査会は、自転車操業と言うより、一輪車操業という状態でございまして、北朝鮮の体制が崩壊するか、調査会が崩壊するか、どちらかの勝負でございますので、何とか、せめて北朝鮮の体制が崩壊する時まで持たせていただくように、ご協力をお願いしまして、ここでまず前半を終了させていただきたいと思います。
ちょっと一時間話しましたので、5分ほど休憩を頂きまして40分に再会させていただきたいと思います。とりあえずどうもありがとうございました。

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この講演会のテキスト化及び音声のネット上への公開については、調査会代表の荒木氏の了解を頂いております。

このエントリーのテキストはblue-jewelさんの手によるものです。


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