2005年08月06日

「なぜ救出できないのか」〜町田シンポジウム(2)05.7.18 町田市民ホールにて

※司会宮崎緑さん
今ずっと、話を現状分析と言うことで進めて参りましたが、そういう北朝鮮の中で、家族が、大切な人が、一生懸命生きている、それをこちらでどうすることも出来ないお気持ちというのは、察するに余りある、本当に心が痛むんですが、横田さんに一言お話しを伺いたいと思います。
今経済制裁の話も致しました。
座り込んだり、いろいろと手を尽くし、本当に一個人として出来ることは何だろうかと、おやりになっていると思いますが、今、どういうお気持ちでいらっしゃるのかを、お話し頂ければと思います。

★横田滋さん(家族会代表)
昨年の5月に小泉総理大臣が再訪朝をした際に、北朝鮮側としましても死亡したと言っている人、未入国だと言っている人についても、徹底的に調査を行うと約束したわけですが、実際の所はその約束は守られませんでした。

8月9月に第一回、第二回の実務者協議が開かれたんですが、しかしその時は「調査委員会を作った」と言う報告があっただけで何もありませんでした。
そして第三回目は11月の9日〜14日まで。
それまでは「調査委員会に伝えます」とかで、直接は聞けなかったので、平壌で、第三回の協議が行われたわけですが、その際は。
「めぐみのものと称する遺骨」も提供されましたが、しかし、それは鑑定の結果、それは別人のものと判定されました。

国家間の交渉でそういった「1200度で焼いた」とか「DNA鑑定は出来るはずがない」という発言もありましたが、そう言った不誠実な態度に対して、家族会、救う会では「速やかに経済制裁の発動を」という声明を出したわけです。
その翌日に(今日は原口さんとか役員も来ておられますが)超党派の国会議員の集まりで
「経済制裁を」と言う決議が為されましたし、それと同時に、「食糧支援の凍結」とか、それだけでなくて「国交正常化交渉をすべきでない」更に「金正日政権を打倒しなくては完全に解決しない」ということも表明されました。
その翌日、自民党の拉致対策本部、衆議院の拉致特別委員会でも制裁の決議が為されているわけですが、実際には、小泉総理が「対話の窓口が途絶える」ということで全くその姿勢を変えておりません。

12月24日の日に全体(一部不明)官房長官が「北朝鮮が速やかに誠意ある対応を取らないと、日本側としては厳しい態度を取らざるを得ない」という経済制裁の予告ともとれる発言がありましたが、それからすでに7ヶ月が経過ぎていますが、北朝鮮は全くそう言った態度を崩していないわけです。

今年の2月の日米外相会談でも(?)2月の段階でも、「北朝鮮がこのままの態度であれば経済制裁をせざるを得ないけれども、アメリカのご協力をお願いします」といった発言をしたところライス長官は「全面的に支持してくださる」という発言がありましたし、又6月14日、参議院内閣委員会がありまして、その時に細田官房長官に対して、森ゆう子議員が「今の北朝鮮をどうみるか」という質問をしましたところ(多少の演技みたいな事もある、それは報道や新聞がいろんな事を言っているわけですが)「北朝鮮側は公式ルートでは全く誠意ある態度をしめしていない」ということをおっしゃったわけです。

そうした事があって我々は(6月)24日から経済制裁を求める座り込みになったわけですが、(一部不明)一般の方が3日間2500人も参加してくださって、すぐには結果が出なかったわけですが、大成功だったと思っております。

小泉総理も六者協議が始まっても何も誠意ある回答がなければ、(経済制裁)に踏み切ってくださると期待をしておりますが、やはり家族としましては、それぞれで若干の差がありますけれど、それこそ30年近い、肉親が奪われて、何の情報も入らないという状態は、もうとても我慢できるものではありませんので、やはり経済制裁、圧力、たとえば万景峰号の船の入港を止めるということから行って頂きたい。
一日も早く解決して欲しいと言う願いでいっぱいです。(大きな拍手)

★横田早紀江さん
今日はたくさんの方にお集まり頂いてありがとうございます。
本当に私達はめぐみがいなくなって、20年もの間苦しみ、本当に悲しんできたわけなんですけど、ようやくめぐみのことが、考えられないようなところにいたと言うことが判ったのが9年前です。
そして、すぐに立ち上がって、皆様方のお力を得ながら、こうして9年の間、一生懸命救出のための活動をしてきましたけれど、その中で私達は、本当にいろいろなことを経験致しました。

それは、苛立ちの原因というのは、今もそうなんですが日本政府、外務省も含まれると思いますが、いろんなところで、非常に行動が遅いんですね、全てのことに。
今だったら、このチャンスがあるのに、ここで今こうやればいいのにと何時も思っていることが、何時も何にも為されないで、通り過ぎていってしまっているということを何度も経験しました。

いつもお話しますけれど、金正日の息子(金正男)がこちらに不法入国したときも「これは本当に良いカードだ」と私達は、あの時に、みんな家族の人たちは、「こんどこそこれで、みんな助けて貰える」と思っていたのに、あっという間に、何の理由もなく過ぎに向こうに返されてしまうという。

そして米支援の時もそうですけれど、私達は「そんなものを与えても、支援をしても、決して気の毒な人たちには届かないんだ」ということで、そのようなことをする前に、「子ども達を、みんなを返して欲しい」と、「それからにしてください」という座り込みもしましたけれど、あっという間に、それも向こうに支援されていきましたし。

あらゆることで、私達は、言うときりがないほど、どうしてこんなに後手後手になっていくのかと、不思議な気が致します。
そしてそのところに、今の制裁問題もそうですが、万景峰号の入港禁止ということは、もう以前から新潟の救う会も一生懸命に立ち上がって言ってくださっていましたし、私達も何度も万景峰号の前に、垂れ幕を持っていったり、(一部不明)「もう入ってくるな」と何度もやって来ましたけれど、どういうわけか、ずーとずーと、ずるずると為されてきましたし、制裁という今の状況であっても、まだそのことが為されていないという。

「今チャンスの時にすぐにやる」ということ。
そして大変な問題なのに、本当に絶叫したいようなほど、悲しい、残酷なことを何度も何度も目の前に突きつけられていても、それに対して家族は、本当に怒り悲しみ、眠れないような夜を過ごしているのに、「話し合い」ということで何時も、こう軽くおっしゃるその姿勢というか。。
本当に助けなければならないという想いがあれば、自分の子どもでなくても、何とかしなければならないと思うほんとの気持があれば、「じゃぁ、どうしたらいいんだろう」と。

3組の方もお帰りになっているのわけですから、その方達は、「家族には全部は話した」「政府にも全部話した」「警察にも全部話した」とおっしゃっています。
全部というのは、その方にとって、本当に全部なのか、私達は断片的にしか聞いていないような気がしますけれど、その三つの聞いたところが、全部一緒に、言われたことを合わせて、
「ここまでは聞いているけど、あなた達はこれ以上聞いていますか」
「警察は政府よりどれだけ多く聞いていますか」
「全部同じですか」
ということをきちんと本気で話し合って、そしてその中でどういう風に対処していけばいいのかということを真剣に知恵をだしあって、外交に向けて、やって頂かなければ、いつまでたってもなんだかわからないままでうやむや、うやむやと過ぎていくような気が致します。
本当に非常に苛立って、悲しい思いをしております。(大きな拍手)

※司会 宮崎緑さん
私達一人一人が共有している想いだと思いますが、只今安部さん到着しました。
ご入場頂きたいと思います。衆議院議員自由民主党幹事長代理安倍晋三さんです。(拍手)

〜安倍氏、重村氏入場〜

※司会宮崎緑さん
改めて、大変お忙しい中、お越し頂きましてありがとうございます。
安倍幹事長代理はこの拉致の問題に、当初から大変重大な関心を寄せて取り組んでいらしたのは、皆様ご存じだと思いますが、今、いらっしゃる前に北朝鮮の現状がどうなっているのかということから始めまして、そして核開発の目的、現状、経済制裁、どうするのかというところまで、話が進んだところでございます。

早速なんですが
「なぜ救出できないのか」
「なぜタイミングよく政府は動けないのか」
今の状況をですね、伺っていきたいと思いますが、どこから伺いましょうか?
まず、六者協議に北朝鮮が応じると態度を変えたわけですが、これの背景はどういうところにあるとお考えになりますか?

★安倍晋三(自由民主党衆議院議員・幹事長代理・自民党拉致対策本部長)
六者協議はですね、もちろん我々にとって核問題を解決する、また日本にとっては拉致問題を解決する大きなチャンスでもあるわけですが、北朝鮮にとってはですね、今経済は厳しい状況になっている、エネルギーの状況もそうですし、食糧の状況もそうです。
この北朝鮮にとって厳しい状況を解決するためには、国際社会に受け入れられなくてはならない。このまま進んでいけば、いずれは国連安保理で協議をするようになる。
そこで間違いなく、国際社会において経済制裁するというようになっていくんですが。
そこに行かずになんとか国際社会に受け入れられる為には、この六者協議の場において、六者協議で六者間で合意に達することで、北朝鮮は生き延びることが出来る。
つまり「彼らに与えられた、大きなチャンス」であると我々は考えています。

この一年間、六者協議を開いてこなかったのですが、だんだんやはり彼らは(一部開放政策をとろうという試みもありますが、どうやらあまりうまくいっていない)このまま行きますと、体制自体、非常に厳しくなっていく中でですね、(一部不明)というのが北朝鮮が応じた理由ではないかと。
そして又中国も国際社会の中で、特に米国・日本が「北朝鮮に対してもっと圧力をかけるように」と言うことを主張し、同時に、国際社会で「北朝鮮に対してきちっと向き合っていない」と言う各国の批判を避けるためには、北朝鮮に圧力をかけざるを得ないという、各国の思惑が一致した結果、今回の開会の運びになったのではないかと思います。

※司会 宮崎緑さん
はい。重村さんいかがですか?

★重村智計(早稲田大学国際教養学部教授)
今安倍さんおっしゃったとおり、国際的に今北朝鮮はものすごい食糧難なんです。
去年の収穫が予想よりもの非常に少なくて、400万トンを割ってしまった。
通常520万トン(数字不確か)ないと飢餓状態を脱しきれない。
このままで行くと、96年、97年の飢餓状態と同じようになるというのが北朝鮮の現状です。

それから経済というのは、今お話しになったように、ものすごいインフレです。
これは、実は今年の4月の最高人民会議で、−過去3年間、予算というのは発表されなかったんですが−突然こっそりと(予算が)発表されましてね。
その数字によると北朝鮮の国家予算というのは、2600億円、平均して、きわめて小さな経済です。
それにしても非常に奇妙なのですが、3年前発表されたときの国家予算が、216億ウォンという数字だったんですが、去年の3212億ウォンという、予算が16倍というふうに、突然上がっている。
これは2年前から、2002年から、配給制を止めたためにそうなったんですが、予算が16倍に上がるぐらいだから当然のこと、インフレになるのは間違いないわけです。
そのインフレを抑えられないで、大変な経済困難状態になっている。こういう北朝鮮の直面している状況が、どうしても、六カ国協議に出ざるを得なかった。

我々、外交をみたりしますとと「日本外交行き詰まりじゃないか」とか「日本外交、苦慮している」とか新聞に出たり、いろいろしますが、本来そうじゃなくて、北朝鮮に今何が起こっているかと言うことを、よく判ればですね、なぜ、今北朝鮮が手を出せないのか、なぜ今北朝鮮がああいう状況にあるのかというのがよくわかるはずです。
北朝鮮が今なぜ日本との交渉に出てこないかと言いますと、北朝鮮側の外交をやってた人たちが今全部責任を問われてですね、入れ替えされる最中なんですね。
それが終わると又新しい担当者が出てくるわけですから、そこで日本との交渉と言う状況になる。
北朝鮮の平壌の情報を見ながら、そういったところに対応していくことが一番重要になるので。

「日本外交行き詰まり」とか「日本外交、苦慮している」とか、そう言うような新聞がでたら、その新聞は取らないようにして頂きたい。(会場笑い)
そう言うことです。

※司会 宮崎緑さん
日朝関係日韓関係が非常に悪いので、手を出せないんだと言うお話しがありましたが、その点は?

★重村智計氏
確かに手を出せない状況もあるんですが、日本側の問題であって、日本側が悪いんだと言うことではなくて、相手側も問題を抱えているんだと言うことを、必ず考えて頂ければですね、日本の政策、日本が対応できないということではないんだと理解して頂ける。

国際関係、国際政治というのはあくまでも相手がある話ですしね。
たとえば、まぁ具体的に名前を言うとマズイですけれども、外務省の例の問題の田中さんはおやめになる。
いろんな責任、いろんな批判があったわけで、同じように北朝鮮の中で担当していた人たちが、批判を浴びる、責任を問われる。同じようにあるわけですね。
そう言う風にして国際関係、外交というのはおきているんだと考えていただければ。
我々だけ行き詰まっているのではないんだと。
行き詰まっているのは、もっと北朝鮮のほうだ、というふうにご理解頂ければと思います。

※司会 宮崎緑さん
はい。
その、崩壊寸前の北朝鮮の体制を支えているのは、皮肉にも日本ではないかというお話が先ほど原口さんから、ありました。(会場拍手)
送金の問題、不良債権問題、ちょっと原口さん手短にご説明頂いて。。

★原口一博氏
いや、これは重村先生も、安倍幹事長代理もよくご存じのことで、不良債権処理に伴うその不透明な債権処理、責任を取らない。
そしてそこが、1兆4000億という莫大な日本のお金が、北朝鮮に流れている。こ
のことは止めなくてはならないということをさっき議論していたわけです。

※司会 宮崎緑さん
どうして出来ないんでしょうか?
  ・・・・・・ 安倍さん!
(安倍さん、びっくりした様子、会場、拍手と笑い)

★安倍晋三氏
今原口さんがおっしゃったのは、いわゆる朝銀信組の処理に関わる問題だと思います。
当時私は、
(不明〜という役目にありましたので)1兆4000億をどう処理するか。
朝銀といえども、日本の他の信組と同じ法律が適用される。
こういう中にあってですね、他の信組と同じように処理をしようとしていたわけですが、そこで私は官房副長官という職ににおりましたので、「この朝銀と他の信組とは違いますよ、これを処理して、直接お金を出してしまったら、それが直接北朝鮮という国に行く可能性がある。
普通のいわゆる信用組合の末端というのは、まぁ特定の企業が、信用度が低いのにお金を貸してしまう、あるいは特定の理事が自分の私腹を肥やすために、お金を横流しをしているという話なんですが、朝銀信組の場合は、いわゆる国(北朝鮮)ぐるみで貸し手も借り手も、全体がぐるになって、国(日本から)からお金を取って、北朝鮮に送っている。
そしてそれは日本を攻撃するミサイルになるかもしれないし、あるいは、拉致を行っている組織にお金が入っていくかもしれないし、又そう言うことを行っている体制そのものの強化に繋がるかもしれない。であるからこそ、より厳密な審査をするべきである。」という主張をしました。

そして最後の段階で、理事に日本人の理事を入れなくてはならない。
二名以上入れなくてはならない。
あるいは理事に当時学習組と言われた、北朝鮮の労働党に直結する秘密組織の一員と言われる人が入っていたんです。
ただ、それがなかなか証明できないんです。
それをを証明するために、法廷に行って証言できるかというと、証言できないんです。
証言は、その情報を取ってきた組織としても、証言をしないと言うのを基本としているという難しさもあるなかで大変、難しかったんですが。

最終的に朝銀信組側も、この理事について、こちらの要求を飲んできました。
最終的には飲んできました。
ここはなかなか難しいんで、彼らも日本の法律の中で成り立っている信組である以上、彼らも法的に守られていて、裁判ですと、こちらがあくまでもお金を入れないというと言ったら、負けてしまうという。ま、これは法律の支配、日本は、自由と民主主義、法律の支配の国ですから、ここは残念ながやもうえなかったんです。
しかし、最後の最後にはこちらも相当、訴訟になることも覚悟をしながら、最後まで理事に日本人の理事を入れるように、疑わしい人ははずすようにという交渉をして、最終的にはそれは結果として受け入れられた。
ただ、入った額が原口さんがおっしゃった大きな額であったという点は、まだ問題としては残りますし、いまでもですね、はっきりとしない口座=架空口座については、他の信組よりもっと厳しく、絶対架空の口座対しては税金をいれさせない。
つまり、公的資金がはいったものは、そこには行かないということははっきりさせていると思います。

〜西岡さん挙手〜

司会 宮崎緑さん
はい。

★西岡力氏 
おっしゃることは、よくわかるんですが、一つやっぱり重大な問題が残っていて、それは脱税の問題なんです。
なぜ朝銀信組にお金が集まるかというと、『あそこは税税務署から守ってくれる』と言う評判になっているんですね。
朝鮮総連は、自分たちで『税務署との間に秘密合意がある』と嘯いていて、そして朝鮮総連の商工会がはんこを押して税務署に持っていくと、事実上特別扱いがされていたというのも私が確認している事実です。

そして94年の段階で一度日本政府はそのことを徹底的に調べてる。
私は、内部文書を見たことがありますから、公安機関の。
お金を止めることが出来る。
脱税事件を挙げれば、止めることが出来ると言って、94年の駆け引きの時はかなり真剣に動いたんです。

それに比べて、今回は表向きは動いたようですが、政府は本気で止めようとしたのかどうか。
つまり1兆4000億は今からは、安倍先生が言ったように、今これから行くというのはかなり抑えられると思いますが、過去に既に行ってしまったものの穴埋めになっているのではないか。
そこの部分については税金の問題で責めていくしかないんですが、それをやっていない。
そう言う点では、かなり不明朗な部分が残っている。

それは安倍先生はものすごくやってくださっていて、横で見ていて判りましたけれど、94年のように政府をあげて、徹底的にそれと対峙して、真相を全部明らかにしようとしたかどうかと言う点では、それはまだまだだと。

そこはなぜそうなるかというと、94年の時にはアメリカから強い圧力がきて、日本にお金を止めよときていたんですね。
まだ国連の安保理事会にかかっていない段階ではそうなっていないとすると、人に言われないとやらない外交というのが、続いているんではないかと言う点で、やはり安倍先生が言ったことを全て認めた上で、もう一点まだおかしいんじゃないかと私は思う。(会場大きな拍手)

※司会 宮崎緑さん
安倍さん。

★安倍晋三氏
さっき西岡さんがおっしゃった、かつては信組は自治体が所管をしていた、現在金融庁がやっておりますが、自治体の時代には全くノーチェックだった時代がありました。
一度入って、あとでいろんな問題がおこって全くずーと一回も調査をせずに、今日まで、問題破綻をするまでに至っていて。
全くチェックをしていませんから、その金が何処に行ったか判らない。
そして、穴が開いたら、穴が開いたらですね、今の法律ではそこに資金を埋めなくてはならない。
そこに埋めた資金が、それが北朝鮮に行くということは基本的に仕組みとしてはないようにしていると思います。
ただ、既に穴が開いてしまったという問題が一点ある。そういうこと出はないかと思います。

※司会 宮崎緑さん
はい。重村さん。

★重村智計氏
1兆4000億、朝銀の問題に関連して、北朝鮮、今一番関心を寄せているのは、日本の警察が朝鮮総連の財政幹部を逮捕するのではないかという・・・(一部不明)情報が流れています。(拍手)
こういう情報が流れています。
これいわゆる不良債権に絡んで、朝鮮総連幹部が不正な融資を指示したんではないかと。
警察が証拠を集めてほぽ握っているんですね。
(一部不明)北朝鮮としては、もし逮捕されるんだったら、是非帰国命令を出して帰国させたいと。
「ほんとに何時逮捕されるんだ」と、「何時なんだ」と、さかんにいろんなルートを使って、いろんな人を使って、情報収集して、戦々恐々になっている状況だというのがこの春から最近の状況ですね。

※司会 宮崎緑さん
それは外交の切り札にならないんですか?バーゲニングカード(barganing card)には?

★重村智計氏
それをバーゲニングにするかどうかは政府がどういう風に決めるかと言うことだと思いますが。
たぶん大きな、バーゲニングにはなるでしょうけれども。
ま、実際どういう風に、切り札にするかどうかは状況をみて待つしかないと。

★安倍晋三氏
宮崎さん、いいですか?

※司会 宮崎緑さん
はい。

★安倍晋三氏
今重村さんのおっしゃった事についてですが、日本と北朝鮮との関係、たとえば国内にある総連系組織に対する課税の問題、あるいは、行われていたかもしれない、関連する犯罪に対する捜査の問題。
これは、当たり前のことを当たり前にやっていくというのが大切だと思うんですね。

特別に規制したりすると言うことではなくて、今まで余りにもやはり、お目こぼしがあったんじゃないか。
つまり日本と北朝鮮の関係をある意味、適正化する。
対北朝鮮組織に対しての政府の調査、検査、あるいは逮捕すべき人物は逮捕する。
課税するべき点は課税するという<適正化>が私は大切ではないかなと思っています。(拍手)

※司会 宮崎緑さん
はい。方針としては『対話と圧力』。
ところが、先程来、いらっっしゃる前にここで話していたんですけど、対話と圧力も出来ていないのではないかという意見が出ていたんですが。
まぁ、安倍さんが一生懸命やろうとしているのはわかりますけれど、どうしてできないんでしょうか?
何をしたらいいでしょうか。

★安倍晋三氏
対話と圧力というのは基本的には、我々はまず、武力的選択肢は取らないと言う中においてですね、「核の問題」「拉致の問題」をどうやって解決するのか。
解決をするためには、武力的選択肢は採らないいんですから、対話によって最終的に解決をする、今はこれしかないと思います。

しかし、彼らは、ただ話し合いに乗ってくる国ではないというのは、もうみなさん判っていると思います。
かつて我々は米を援助したり、こちらの善意を示す中で、彼らの善意に期待をしている。
しかし残念ながら、我々がいくら善意を示しても、彼らは善意を示さないということは、もうきわめて明解にはっきりしてきていると言う風に思います。

その中で彼らに対して「プレッシャーをかける」「このままの姿勢で行けばもっともっと北朝鮮は困ってきますよ」ということを彼らに理解させた上で、「では、しょうがないから、対話に持ってこようか」というふうにさせなければ、対話に彼らは乗ってこない、と言う中にあって我々は圧力をかけようということで、実際圧力はかけてはいるんですけれども、明確な圧力という意味においての「経済制裁」は行っていません。
我々が行っているのは、たとえば食料援助をしていない。
これは圧力といえるかどうかというのはですね、善意は示していないけれど、圧力にはなっていないと言う風に思いますね。

それ以外、たとえば麻薬、偽ドル等の、日本への持ち込みを厳しく制限しています。
これが制裁かと言えば、北朝鮮が態度が良くなったから、では麻薬を入れていいでしょうかと言う話にはならないんですから、これは先ほど言ったように、ある意味<適正化>をしっかりかけていく。

しかしそれを非常に強くやるというのは、アメリカが言うところの「ソフトサンクション」にはなっているんですね。
今までやっていないことを、ちゃんとやって行くことによって、じわじわと締まっていくと言うことに置いては、ある種、制裁的役割を担っているんですが、国家意思としての制裁、圧力をかけていくことにはならないんで。
表では圧力かかけていないけれども、実はじわじわ責めていく。
これももちろんひとつの方法ではありますが。
表でかけている圧力は、今のところ私は経済制裁をかけていないのでそういう圧力はかかっていないと思います。
かかっていませんから、なかなか日朝の対話に彼らは乗ってこないんだろうと、こう思います。

それ以外に対話の場に彼らを引き出す方法はですね、我々が大幅に譲歩するしかないですね。
たとえば、もう拉致問題については、我々は「この問題は横に置いておきます」と言ったら、対話は簡単です。
すぐ正常化交渉に入っていく。「では戦後の保証をしますか」という話にはなっていくわけですね。

ある識者に言わせればですね、「そうやって、国交正常化すれば何時の日にか、もしかしたら拉致の事件も解決するかもしれない」と。
こういう事を言う人がいるわけですね。
私は、それは100年200年たっても不可能であり、そんなに時間が経過してしまっては、そもそも意味がないと思いますね。

ですからここで我々が考えなくてはいけない事は、やはり今の段階で彼らが対話に乗ってこないのは、圧力が足りないと言う風に考えた方がよい。
そして圧力かけたらすぐに対話再会するというわけではないですけれども、それしか恐らく選択肢はないんだろうとこういうふに思います。(拍手)

※司会 宮崎緑さん
具体的圧力というものとして想定されている、いわゆる経済制裁ですか?

★安倍晋三氏
経済制裁以外の圧力というのは考えられませんから。
それ以外のいわゆるソフトサンクションとしてさっき申し上げましたように、北朝鮮の収入というのは、ほとんど非合法の収入ですから、その非合法の収入を、我々はしっかりとその収入の道を断っていくということが大切だと思います。

それもう一つは、合法であっても、彼らの日本に寄港する船に対しては、厳しく検査をしていく。
保険の問題もそうなんですが、しっかりと検査をし、保険に入っていない船は絶対に入れないと言うことも大切ですし。

あるいは先ほど申し上げましたように、国内にある朝鮮総連系の施設に対して、大使館等々と同じ優遇処置をやめて課税をする。(拍手)
何と言っても、一部の施設において、拉致について、そこで陰謀を企んだかもしれない場所もあるにもかかわらず、その場所、その施設を非課税にするというのは、ちょっと考えられない話なんだろうと思います。(拍手)

※司会 宮崎緑さん
是非速やかに実行できるといいと思うわけなんですが。
今の経済制裁について、水野さんちょっと効果を説明して頂けますか?

★水野一博氏
経済制裁というのはですね、いろいろと制度としては入港禁止、もしくは貿易を止める、送金を止める、いろいろあるわけなんですが。
実はこれは突飛なことではないんですね。
多くの方、誤解されているかもしれませんが、実は日本が既に戦後、他国に対して経済制裁を発動した例というのは、結構たくさんあってですね。

たとえば、国際・・事件の時のイラクに対してとか。
それ以外にもリビアとか南アフリカとか、もしくはアフリカの小国にシエラレオーネとかアンゴラだとかありますけれど。
シエラレオーネに対してそういうような貿易を制限した、貿易を止めたということ、やったことがあるわけですね。

そうすると私達、素朴な疑問として、なんでシエラレオーネに対して経済制裁を加えて(これは日本が単独でやったのではなく国際社会で国連決議があったからやったんですが)「何でシエラレオーネに対して経済制裁してなんで北朝鮮にしないんだ」というのは普通の人が、誰もが思うことだと思う訳なんです。

経済制裁をすると北朝鮮は怒って何か宣戦布告と見なすとか何とか言っているわけで、大変なことになるんじゃないかという人もいるんですが、私はこれは逆だと思うんであって 経済制裁をしない現状というのは、つまり自由に北朝鮮が貿易をし、日本からの物とか資金が北朝鮮に流れ込む、そういう状況を放置をし続ける。それが結局核やミサイルになるわけですから、このことを放置しているほうがよっぽど危険なのではないかと思っています。

「対話と圧力」という、もちろん対話というのも大切なんですが、対話を重視する余り北朝鮮の問題点に対しては、見て見ぬふりをして、彼らのを刺激することは出来るだけ慎むというのでは、これじゃ困るわけであって、あくまでも、北朝鮮の言うことを、唯々諾々と聞くと言うことでは無いはずで、やはり圧力というカードを使って初めてまともな対話も出来るんじゃないかと考えています。(拍手)

〜重村さん挙手、宮崎さんうなづく。〜

★重村智計氏
まぁ、同じ様な話になるんですけれども、圧力とかですね。
たとえばですね、六カ国協議の前して日本の新聞にですね、「六カ国協議を前にして、拉致問題を強く言うと北朝鮮が六カ国協議に出てこないんではないか」というふうに政府の一部が心配しているみたいな記事がいくつかの新聞に出た。
しばらくして、北朝鮮の報道機関が「日本は六カ国協議の為に何もしていないから、六カ国協議からはずせ」というようなことを言い出す。

彼らは日本の新聞報道というのを非常によく読んでいましてね、日本が一番何をやったら困るかと言うことをよく考えながら言ってくる。いろんなことを北朝鮮が言ってきても、余り気にしないことが大切でして。いちいち気にしていたら、どうしようもない。それよりも、今水野さんがおっしゃったように、「はっきり物を言っていく」ということが一番大切でして、日本は何を要求してて何が解決しなければ、北朝鮮との国交正常化も食糧支援も経済協力も出来ないんだということを常にはっきり言う。

安陪さんも先ほどおっしゃったけれど、もしそれをしない場合には、いろんなものをたくさんあげて、お願いして解決するしかない。
しかしお願いしても解決しないわけでして、基本的に「お願いすれば解決する」という考え方をやめてですね、「はっきりものを言っていく」。
これは外交の基本ですのでね、自分たちが何を要求していて、どういう風にそれを解決するかという外交の基本に立ち戻って話をしていく、交渉をしていく。

前の川口さんの時は、相当外務省もひどかったんですが、町村さんになってから相当メリハリが効いてきているんで、そこをもう少しはっきり北朝側に言う。
更にアメリカにも同じように言ってもらう。そういうことをやって「はっきりものを言っていく」ことがたいせつだろうと。(一部不明) (拍手)

※司会 宮崎緑さん
(一部不明)日本はこの「拉致の問題を解決しないと話しません」というこは言えないんですか?

★重村智計氏
それは別に問題なく、言えると思います。
たぶん町村さん、こんどの新しい外務省のチームはそう言うことを言うだろうと思いますね。
やはり一番北朝鮮が気にしている、北朝鮮に一番効くのは、アメリカにもはっきり言ってもらう。
つまり「日本の拉致問題が解決しなければアメリカは経済制裁解除しない」と。
アメリカは今、北朝鮮に経済制裁してますから。

特に北朝鮮にとっては、アメリカに経済制裁を解除してもらうのが、死活問題というか、北朝鮮の将来がかかっている。
というのは、北朝鮮は今各国から資本、いわゆる投資を呼び込んだり、あるいはケソンの工業団地を造ってですね、そこからできたものをアメリカに提出(?)したいと考えている。
アメリカに輸出できないとだれも投資してこない、工場も建てない。ところが今アメリカは経済制裁している。

ですから北朝鮮の当面している最大の目標は(アメリカの)経済制裁解除なんです。
その時にやはり日本政府と協力して(アメリカに)「拉致問題を解決しないと経済制裁を解除できませんよ」と言うことをはっきり言ってもらう。

更に「アメリカも拉致問題、解決しないと正常化できませんよ」ということをはっきり言ってもらう。
日米安保同盟を機能させる。
日米安保体制を機能させるということで拉致問題を解決することは出来ると思います。(拍手)

※司会 宮崎緑さん
安倍さん、いかがですか?
アメリカにはっきり申しいれるというのは?

★安倍晋三氏
あの拉致問題の問題について言えばですね、米国は前回の六者協議の場においても、日本より前の発言順位になっていたんですが、拉致の問題について、しっかり主張してくれていました。

又、ブッシュ大統領もですね、(不明、場所)での日米首脳会談でも「北朝鮮によって拉致されたすべての人の行方が判るまでアメリカは日本を完全に強く支持をする」とはっきりと言い切っています。
そう言う意味では米国は強く日本の拉致問題の解決を支持をしていますし、又、中国も韓国もロシアも日本の拉致問題への理解を示していると思います。

ま、しかし、拉致問題はあくまでも日本の問題であってですね、これは六者協議の雰囲気としては、これはまず日本がこの問題について強く対応すべきだと、こう考えているわけですね。
ですから米国も、当然日本の主張に合わせてくれるでしょうけれども、まず日本が強く主張しなければいけないと思います。(大きな拍手)ー拍手で一部不明

たとえば中国と韓国が「拉致問題よりも核の問題をやりたい」こう考えているだろうとと思いますが、六者協議以外でも、こういう国際会議の場というのはそれぞれの国がみんな国益を追求している場ですから、それはある意味しょうがないと我々考えていますが、と同時に、我々もその場で国益を追求するんですから、核の問題と、拉致の問題が解決が出来ないようであれば意味がないと考えていますね。

「拉致の問題を主張すると北朝鮮が欠席をするかもしれないから、言うのを止めてくれ」こういう事を言うんであれば、(日本は)「我々は拉致の問題を主張できない会談であれば意味がない」というふうに言えばいい。(拍手)

(一部拍手で不明)中国も韓国も、日本の意思を、ある意味測っているんですね。
日本に「止めてくれ」と言って、止めてくれるんだったら、これに越したことはない。
しかし止めてくれない。のみならず、これをやらないんだったら、もしかすると経済制裁まで行くかもしれないと言うことになれば、そこまで行くと北朝鮮はもしかしたら崩壊するかもしれないという結論になったところで、中国も本気で北朝鮮に「少し拉致の問題を真剣に考えなさい」というふうに彼らが動く可能性があると考えます。

〜原口さん、西岡さん挙手〜

※司会 宮崎緑さん
はい。じゃぁ、先に、西岡さんどうぞ。

★西岡力氏
そこで強く言う中身なんですけれど、私は、今までも何回も拉致問題を解決すべきだと言ってきましたが、それでは今までと同じですから、「生存者を帰せ」と。
それから安倍さんが今言っていましたけれど、ジンガンスとか阿倍公博とか(もう一人不明)日本政府は「犯人を引き渡せ」はっきり通告する。
「これをしなければ経済制裁をしますよ」ということを六者協議の場面で、北朝鮮がその場にいるんですから、はっきりと言うと言うことが強いということの中身になると思うんです。

もうひとつ、アメリカの議会は7月の11日にですね、本会議で、「日本人・韓国人拉致問題非難決議」を大多数で可決したんですけれども、その時に、「核問題は大切だけれども、それでアメリカ政府が北と交渉するときに、拉致問題をいわないことはだめだ」と書いてあるんです。

そう言うことを考えると、我々もここでもうひとつ、韓国人拉致問題も日本政府が公式に非難すべきだと思います。(拍手)アメリカの議会は日本人拉致問題、人の国のことなのに非難しているんですから、人道という観点から言えば、六者協議の場で日本は、つまり「生存者を帰せ、犯人を引き渡さなければ制裁をするぞ」とはっきり通告する。
そして、韓国人拉致問題についても非難をすると言うぐらいの強さが必要なんだと思います。
ただ、口で「拉致問題大切だと思ってます、おまえら、何とかしろ」と言っても、今までと同じだと。
それじゃ強くないんじゃないかというのが、それが我々の考えです。(拍手)

※司会 宮崎緑さん
原口さんどうぞ。

★原口一博氏
基本的に外交というのは、自分の意思を、明確に相手にどのように伝えるというのが勝負ですよね。
私は今すぐにでも、安倍さんの言葉を借りれば、「国家意思としての圧力」、「国会意思としての経済制裁」を発動して、具体的に。
ことばじゃなくて、実際の姿として示すべきだと思います。(拍手)
犯罪者に見返りを与えるなんて、とんでもない話ですよね。(拍手)

さっきの金融の話で言えば、金融整備管財人を入れずに1年以上検査もやらなかった。
その為に、私国会で質問したとき、あの時、国民の税金は3000億でした。
それがなんで(1年後に)1兆4000億もになっているんですか?
穴が開いたら、入れてくれるということを、悪用したからなんです。

私は、今お二人がお話したことに加えて、シン・ガンスとか何とか言うヤツの、無罪釈放をいったような人間もいるじゃないですか?
国内で手引きした人間がなきゃ、あそこまで行かないんです。(拍手)
それをちゃんと調査することが、大事だと思います。

私は拉致の現場にも行ってみて、(今日ご家族の方も来ていますが)あれ、単独では出来ません外から来て。
内側にもいるわけで、内側にいる人たちをどのように総括していくかというのもひとつ。

それからもう一つは、私は、「拉致の問題は日本の問題だ」ともし韓国や中国が言ったときに、猛烈に反論して頂きたいんです。
アウンサン・スーチーさんの釈放にどれだけ国際社会の人たちが頑張っていますか?
あれは人権の問題だからです。
拉致の問題は日本だけの問題じゃない、世界の問題なんです。(拍手)

※司会 宮崎緑さん
ということですが、どうしてそれができないんですか?安倍さん。

★安倍晋三氏
原口さんのおっしゃるとおりだと思いますし、1兆4000億の問題もですね、つまり我々その前に住専の処理をした訳なんですが、それを横目で見ながらですね、穴をあければ公的資金が入る。
残念ながらそう言う仕組みになっていますね。
彼らはそれを判った瞬間、それからどんどん、どんどこ、どんどこ穴を大きくしていくんです。
穴を大きくして、しかもその穴に、掘った穴に埋まっていた土は、みんな北朝鮮に持っていったんです。
しかし法律上では埋めて行かざるを得ないという、大変我々としても忸怩たる思いがありますが。

人権問題として世界全体として捉えていくのは、私はとても大切だとこう思っていますし、国連の人権委員会にも我々は提訴しています。
しかし「ここもまだまだ“戦略”が不十分なのかなぁ」という反省点もありますし。

国際社会にうまくいけば、大変盛り上がっていくんですけれども、たとえば、ビルマ(ミャンマー)に対して日本は、いわゆる経済支援はしていませんね。
ODAもやっていない。
しかし、ビルマは全く我が国にとって脅威ではない。
・・・海域も持っていない。
にも関わらず、世界がこの人権問題を解決をしなければならないと言う合意さえできればどんどん進んでいきます。

ですから、そう言う意味に置いて、我々拉致の問題について、もっともっと諸外国の人たちに知って貰わなければならない。
まぁ、米国はだいたい判ってきていますが、まだヨーロッパでは不十分なのかなと思いますし。

あともう一件は、六カ国協議の議長国である中国がですね、人権問題としてこの問題を捉えているということについては、後ろ向きなんですね。
これ自国の人権問題にも絡んでいると思います。
その点を、どう戦略を練っていくか。
しかし、我々は人権問題を、中国がどう考えていようと、正面に据えていく時がもう来ていると思います。

ですから日本としては、正に自由と民主主義と人権を守っていく国ですから、堂々とですね、人権が北朝鮮に於いては侵害されていると、そしてこの拉致問題というのは世界にとっても、決して放置しておくことができない大きな問題であるというそれぞれの国に対して、主張していくことが大切だと思います。(拍手)

※司会 宮崎緑さん
具体的に、現実問題として、六カ国協議で、今西岡さんがおっしゃったようにですね。
「とにかく誘拐した人を帰してください」ということをはっきりと目の前で言うことは出来ないんでしょうか?

★安倍晋三氏
あぁ、それは出来ると思います。
日本にも発言の順番が回ってきますから。
今日ニュースによると、町村大臣が「六者協議の期間が短いからもっと長くしたらいいんじゃないか」と発言していますが、まぁこれは外交当局が言うことなので、私は外側にいるので推測なんですけれど、期間を長くすれば長くするほど、核問題以外の問題に言及するチャンスが増えてくると思います。

米国もですね、先ほど原口さんがおっしゃいましたように、人権問題としてしっかりと真正面から主張すれば、それに対して支持をしない、バックアップをしないということは、国内的にも出来ないと思いますし、事実ブッシュ政権は非常に・・的な政権ですから、必ず支持してくれると思いますね。

ですから、テーブルのかなり中心に、我々・・しっかりと、こんど佐々江局長が行くんですけれども、佐々江さんにこの問題を主張して貰いたいと思います。(拍手)

※司会 宮崎緑さん
はい、森本さん。

★森本敏氏
あの六カ国協議で拉致問題を取り上げることは中国・韓国が反対をしているわけですが。
そのことは日本として方針は変わらないということですけれども。

私は、重村さん、安倍先生、あるいは荒木さんにひとつだけお伺いしたいんだけれども、今回の六カ国協議の交渉に関連して、韓国が「電力の供給」ということを急に言い始めたんですね。
非常に不思議な話なんで、アメリカが反対しない理由は、前回交渉で「エネルギーの供与」というのをパッケージで、北朝鮮が何をしたら、こちらは何をしてやるという、こちら側の支援と協力の一つとして、エネルギー供給というのがあったわけで、そのうちの一つの電力の供給を、電力線をもない北朝鮮に、給電線を引いて電力を供給する、しかも200万キロワットというんだから、たいしたこと無いと思うんですけれど。
しかし電力を供給するというのは、電力のコンセントを韓国が引き抜いたら、電力がパタッと止まるという、そういう電力を供給して、果たして貰う方は大丈夫なのかどうか、私だったら、そう言うことは断ると思うんですが、やらん方がいいと思うんですが。

韓国は、これを金正日に話して、それから日米に了解を取るという、非常に不思議な手続きをしてまで、韓国は北朝鮮にこういうものを提供しようとしている。
私は、はっきり言って、金正日体制を助ける必要はないし、存続して貰っても困るし、こういう韓国の協力だとか支援だのいうのは、見せかけであればいいですけれど、本気で考えているなら、私の個人の感覚だけど、ちょっと許し難いなと実は思っている。(拍手)

せっかくアメリカが北朝鮮に非常にきちっと対応しようとしている。
もう今回核問題で前進がなかったら、この交渉から手を引く。
あるいは、もうあとは他の方法以外にはないという、きわめて強い対応で望もうと思っているのに、日米韓の協力と言いながら、韓国がこういう事をやり、韓国の言い分は、日米韓にはそれぞれ政策に温度差あり、役割が違うと言う。
この役割が違うんだから、韓国には独特の役割があって、その役割を果たすことによって、結果として、日米韓の連携を維持しているんだという、僕はちょっと思い上がっていじゃないかという気がするんですけれども。(拍手)
韓国としてのこの種のエネルギー供給、電力提供の提案というのは、韓国の中でどういう政治的背景があるんでしょうか?
僕はちょっと非常に良い機会だから、重村さんとか荒木さんにお伺いしてみたい。

※司会 宮崎緑さん
重村さんからどうぞ。

★重村智計氏
韓国の鄭東泳さんという統一相が北朝鮮との話で電力を約束したんですが、鄭東泳さん、私実はソウルの特派員の時に、彼を報道記者と一緒に取材したことがある。
彼はきわめて人の良い韓国人ですけれども。
なぜ一体そう言う約束をしたかというと、目的はただ一つ、大統領選挙の候補になりたい。
ひいては大統領になりたいというのが最大の目的ですね。
その為に北朝鮮を利用して、電力供給を言ってきた。
この場合北朝鮮に行ったときに、鄭東泳さんもし、金正日さんに会えなかったら、ほとんど政治家としての政治生命を失う。
大統領候補にもなれないという状況だったんですね。

それで、出かけて会えないと思ったら、会わせてくれた。
会うためにいろんなおみやげを用意してですね、あったらいいのになと盛んに持ちかけた。
金正日さんはぎりぎりの所であって、つまり金正日さんは鄭東泳さんに貸しを作ったわけですね。
つまり鄭東泳さんの政治生命を救って、しかも大統領候補になって、大統領になればですね、みんな金正日さんがやってくれたんだということになるわけです。
あとでいくらでもおねだりが出来る。こういう状況を作ったわけです。で
すからきわめて韓国の国内政治がああいうことにしたんですが。

それと、200万キロワットの電力を出すと約束したんですが、今森本さんがおっしゃったとおり、もともとアメリカは去年の提案の中で、北朝鮮が3ヶ月以内にすべての核施設を(これ濃縮ウランも含めてですね)、すべての核施設を明らかにして、核を放棄すると約束をして、更に3ヶ月過ぎて、3ヶ月後にそれを破壊する作業に入る段階ならば、電力を供給してもいいという提案をした。
それはもう、韓国、日本、中国がお金をだすと。
その提案をとってですね、鄭東泳さんの言い方を変えれば北朝鮮が全面的に核廃棄を約束した時点で3ヶ月の一番最初の時点でですね、電力を供給すると、こういうわけです。

ただ韓国側が認めているように、電力を供給するのに2年ぐらいかかる。
供給する側のいろんな変電所なんかを作らなければならない。
施設は韓国側が全部作ると言っている。
全部作る、それで供給しますと言っているんですが、200万キロワットの電気料はだれが払うかと言っていない。
もしかすると日本に来るかもしれない。(会場笑い)可能性はきわめて高い。

それからもうひとつ。
北朝鮮側に電力を流す段階になったら、北朝鮮の電力施設はもう老朽化して相当使えない施設で、200万キロもらっても、それがそのままちゃんと配分されるわけがないんですね。
そうするとこんどは北朝鮮側の電力の電線から始まって施設を作れと言う要求がでてくるわけです。
いろんな交渉の中で。
誰が金を出すのか。
日本に来ることは間違いない。(会場笑い)

ですから、実際にまぁ、今回鄭東泳さんさんが提案して合意したという内容はですね、具体的に詰めていくと、つまらないことがたくさんあってですね、アメリカもじぶんのところでそういう提案していることですし、とりあえず北朝鮮を六カ国協議に引き出したいと思っているもんですから、まぁ呼び水としてあげているふりをしている。
しかし具体的な話になったら、いろんな条件が付きますよということですね。

それから森本さんが今おっしゃったように、アメリカの中にはもう、問題を国連の安保理にもていこうという強硬論もあるわけですけれども。
ブッシュ大統領とライス国務長官、特にライス国務長官は国務長官になったばかりですから、六カ国協議が一回も開かれないままに、この問題を国連の安保理に持っていくと、外交失敗と言われる。
外交できないんじゃないか、下手なんじゃないかと言われる。
なんとしても一度は六カ国協議に出てきて貰わなくてはならない。
そういうアメリカ側の事情もあってですね、とりあえず、「200万キロワットを提示して、北朝鮮がでてくるのであればいいよ」というところで、今のところ治めている。

だから完全に決まったわけではない。
細部詰めているわけではない。
細部を詰めていく交渉は、これから日米韓の間でこれから始まっていくんだろうと思いますね。

・・・続く・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このエントリーのテキストは金木犀様作成の物です。
快く掲載にご同意いただき、感謝申し上げます。
尚、金木犀様のテキストを元に当Blog管理人が一部再構成を行っております。
予めご承知おきの程、よろしくお願いいたします。


posted by ぴろん at 18:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 集会テキスト(町田集会) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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