2005年08月19日

まっすぐに物事を見る

夏の暑さも手伝って脱力気味です。
怒涛の解散劇に加えて、総理の靖国不参拝・・・なんだか色々ありまして、頭の中少し混乱気味とでも申しますか。
言いたいことはたくさんあるのですが、私の貧弱なボキャブラリーではいかんせん表現力が追いつかない。
ここ数日、エントリーを書いてもどうも中途半端でして、アップをためらっている内にあっという間に数日の間が空いてしまいました。
結局の所、私ごとき凡人が難しい話を書こうとすること事態に無理があると悟りましたので、本日は私流の書き方で思うところを綴ろうと思います。

え〜〜、今日私が引っ張ってくるネタはとんち話で有名な一休さん。
その一休さんのちょっとした小話をまずはご紹介いたします。

・・・・・・・・・・・

ある村にひどくねじ曲がった一本の松の木がありました。
一休和尚は村人を集めてこう話しかけました。

「この松の木をまっすぐに見たものに、褒美をやろう」

村人たちはさっそくあちこちへ移動してどこから見ればまっすぐに松の木が見えるか苦労します。
右へ行ったり左へ行ったり、立ったり座ったり。
しかしどのようにしても松の木をまっすぐに見ることは出来ません。
根負けしたひとりの村人が一休和尚に対してこう言いました。

「この松の木は余りにもねじれていて、まっすぐに見ることが出来ません」

その言葉を聞いた一休さん。
ニコニコ笑ってこう言いました。

「お前の言う通り、この松の木はねじ曲がっていて、まっすぐに見ることは出来ない。
お前はよくこの松の木を“まっすぐ”に見た。
約束どおり、お前に褒美をやろう」

・・・・・・・・・・

さて今度の郵政解散。
私はつくづく物事をまっすぐに見ることの難しさを改めて感じています。
小泉さんの怒涛の解散劇を強力なリーダーシップと取るか、あるいは強引な独裁と取るか。
いったいどちらが物事を“まっすぐ”に見ているのでしょうね?

凡人の私にはひとつ分からないことがあります。
この解散劇は本当に自民党の再生につながるのか?と言う点です。

例えば今回の自民党の公認候補の顔ぶれを見ればですね。
悪名高き人権擁護法案の推進者である古賀誠氏が早々に党の公認を受けた一方で、その人権法案の危険性にいち早く気づき、体を張って法案阻止に動いた城内実氏、古川禎久氏の両名は造反派として非公認。
けれど小泉さんが公認非公認の基準にするのは徹頭徹尾郵政だけだという。
今日は造反派の議員に対して離党勧告も辞さず、の一報もありました。
郵政に反対する者はどんな手段を使っても自民党から追放すると言う・・・
しかしなぜ今、郵政ごときで解散総選挙に打って出て、郵政ごときで議員の振り分けをせねばならないのか?
郵政の賛否による候補者の振り分けが、自民党の再生につながると言う根拠はどこにあると言うのだろう?

自民党をぶっ壊す。
小泉さんの言うとおり確かに自民党のある部分は壊れました。
しかし小泉さんだけはしぶとく壊れない。
自民党内を見渡しても、ポスト小泉と呼ばれた中二階の連中は今度の解散劇ですっかり影が薄くなり、橋本派を始めとする派閥は解体に追い込まれ、長老連中も引退に追い込まれ・・・と気が付けば自民党はいまや小泉さん一人の天下です。
誰も小泉さんのやり口に異議を唱える事が出来ない状況が出来つつあるのでは?と私は感じます。
なんだか自民党は小泉さん一人のものであるかの様な異常な有様、とさえ感じてしまう。
そういう私の物の見方はまっすぐなのか?歪んでいるのか?

それと、いまひとつ疑問に感じるのは小泉さんの頭の中は郵政以外の諸問題をどのように捉えているのだろうか?という事。
あれだけ大見得を切って公約した靖国参拝をあっさりすっぽかし、千鳥が淵墓苑参拝でお茶を濁す姑息さ加減。
拉致問題には関心も薄く、バンドン会議での村山談話の踏襲など、これら一連の所業を見ても、小泉さんの歴史観・国家観はどの程度の代物か?と、透けて見えて仕方が無いのです。
城内氏や古川氏を切り捨てて、古賀誠氏を公認するような政党が、本当に選挙後浄化されているのだろうか?
改革政党に生まれ変わると言うのだろうか?
売国でも利権でもない政党になれるのだろうか?
私などは、自民党を浄化する前に、まずは小泉さんの歴史観・国家観の浄化をする方がはるかに先ではないのか?と思えてならないのだが。

郵政による解散劇、郵政の賛否による候補者の振り分け・・・その先にあるものはなんなのだろう?
本当に今度の解散は、保守派の望むようなしっかりした保守政党及び保守政権の樹立につながる結果が得られるのだろうか?
小泉さんによる郵政解散劇を、私はいったいどのように“まっすぐ”見つめたら良いのだろう?


posted by ぴろん at 23:30| Comment(6) | TrackBack(1) | 国内問題&国際問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ぴろんさん、こんにちは。
私はどっちかというと、今回の解散で政界が今ありうるいい形で再編成されればいいなという期待を持っていたのです。
しかし、私は8月15日に靖国にはじめて参拝してきたのですが、その日に小泉さん自身の公約である参拝をせずに訳の分からない談話をだすなどがっかりしました。
そしてここ数日のライブドアの堀江氏のうみだす一連の気持ち悪い流れ。
この人たちの目的意識の軽薄さというか希薄さを感じたのは私だけでしょうか。
急造の自民党公認の候補。
彼らがもし当選していくとすると、タレント議員並みのレベルの低い,志の軽い集団が出来上がりそうな気がします。
当選しないのかもしれませんが。
まあ、選挙日までまだまだいろいろありそうですね。
公明党の顔が見えて来ないのが不気味なところです。


Posted by とんぼの国 at 2005年08月20日 15:08
★とんぼの国様

>私はどっちかというと、今回の解散で政界が今ありうるいい形で再編成されればいいなという期待を持っていたのです。

今度の解散劇にそういう期待を抱いた人は多かったみたいですね。
でも私には最初からそのような楽天的な思考は持てませんでした。
解散の根拠が例えば憲法問題とか拉致問題とかの、国家の根源に関する案件であれば政界浄化を含む再編劇も可能だったとは思うのですが。
しかし解散の根拠がたかが郵政だという。
それも国家観も歴史観もしっかりしている将来有望な城内氏・古川氏のような若手議員をばっさり切って、古賀氏を公認するような自民の体質では、結局大山鳴動してねずみ一匹、という事になりはしないでしょうか?

城内氏の対抗馬に片山さつき氏の起用、ライブドアの掘江氏の起用と、自民党執行部は国民をなめているのか?と思えるような所業も鼻につきますしね。
改革改革とスローガンは聞こえが良いけれど、選挙が終わったら結局自民党は単なる小泉シンパの集まりに成り下がっていた・・・なんて事にならなければ良いと思うんですけれど。

それと公明党は仮に自民が敗退したら、あっさり民主に鞍替えをすると思います。
政権与党の味を覚えた公明党が、今更野に下るとは思えない。
しぶとくコバンザメのように美味しい方へちゃっかり便乗するのが、党の方針のようにも思えます。
自民党も早く公明と手を切り、自力で選挙を戦える真の保守政党に生まれ変らないと、日本の未来は本気で危ないんじゃないでしょうか?
Posted by ぴろん at 2005年08月20日 19:57
★とんぼの国様

追記

選挙協力という人参をえさに、与党内に喰らいつき、己の政策を人知れず遂行する・・・それが公明党の戦略でしょうね。
人権擁護法案、外国人参政権など日本の屋台骨を揺るがしかねない法案の通過も、公明党がキャスティングボードを握る限り、常に危険水域である事を国民はもっと自覚する必要もあるでしょう。
Posted by ぴろん at 2005年08月20日 21:46
こんばんは、ぴろんさん。
ここのところの衆議院解散と小泉首相に関するエントリー、じっくりと拝読しました。
ぴろんさんのおっしゃる「まっすぐに物事を見る」というのは、凡人たる私にとっては至難の業ですね。どうしても主観が入ってしまいそうになるので。ただ、今回の総選挙はこれまでの総選挙とはまるで違う緊張感が私にはあります。なぜなら、私の選挙区は今回は前衆議院議長、比例区からの転進による自民党公認候補いわゆる「刺客」候補、そして、民主党から立候補する元自民党県議の保守三つ巴の激戦区となったからです。こうなると、郵政民営化に賛成、反対だけでは決める要素にはなりません。候補者の掲げる公約を吟味して決める必要があります。そこで必要なのは「まっすぐに物事を見る」ことです。ムードに踊らされずじっくりと判断して投票したいと思っています。また、比例区については拉致問題解決のために現実的な選択をすべきとおもっています。

小泉首相が靖国に参拝しなかったのは解散総選挙で公明党に選挙協力をしてもらわなければならなかったからでしょうね。国のあり方よりも選挙協力を重要視しているとしか思えない小泉首相の行動には大きな疑問符をつけざるを得ないです・・

物事は○か×かだけではなく、△や□、楕円もあると思う私は少しひねくれてますかね・・
ぴろんさんに置かれてはお体ご自愛くださいますように。長文失礼しました。
Posted by しーおぶじゃぱん at 2005年08月20日 23:42
ぴろんさんレスありがとうございます。
同感です。
堀江氏と自民党の一連の流れをみて、ああ、私は楽観的だったなぁと思いました。国民はいろんな変化を始めているというのに、政治家は相も変わらず、、、。
自民党は堀江氏に協力するということですが、政治なんてどうだっていいと言っているような印象を受けています。
堀江氏自身の本で、政治に対する無関心さを誇っているようですし。
日本にはいろいろなもの作り文化がありますが、そういう世界での職人気質というようなものを私はとても美しいと思います。
意識の高い分野での職人さんなどは神業的な技術を持っていますよね。機械で成し遂げられない精度を出したり。
政治の世界にそういったものはなかなかみられないような気がします。
ビールの空き缶とつまみ片手に取材を受けるような森さんのように派手な人たちにのおかげで見えないだけかもしれませんが。

愚痴っぽくなってしまい失礼しました。

これから季節の移り変わりとともに投票日まであっという間にすぎていくような気がします。
これ以上ひどい選挙にならないよう願っています。
Posted by とんぼの国 at 2005年08月21日 02:10
★しーおぶじゃぱん様

>物事は○か×かだけではなく、△や□、楕円もあると思う私は少しひねくれてますかね・・

いえいえ、それこそが“まっすぐな”物の見方だと思いますよ(笑)
それを郵政賛成か反対かと言う単純二極化で割り切りそれ以外の思考を寄せ付けない方が、よほどおかしいのです。

今度の選挙、簡単で分かりやすいと浮かれているのでは先が本当に思いやられます。
やわらかい物ばかり食べていると頭が○○になる、って話は今度の選挙にも十分当てハマる話だと思うんですがね。

それとlogさんの所で拝読しましたがしーおぶじゃぱん様の選挙区は造反派に刺客候補が送られた選挙区なのですって?
日本の将来を守る為にも有意義な一票を投じられます事を、私からもお願い申し上げます。<(_ _)>

★とんぼの国様

>これ以上ひどい選挙にならないよう願っています。

私も願うのはひたすらこの一語に尽きますね。
マスコミでは政策で国民の民意を問う戦後初の選挙だとはしゃぎまくり、世間をおだてまくっておりますが。
余りにも性質の悪いブラックジョークに呆れ過ぎて笑う事もできません。
実態はそんな安易な選挙じゃないでしょう、と。
マスコミも世論もいったいどこまで小泉マジックの毒に侵されているのか?
この国の国民はあとどの位惰眠を貪れば、国家意識に目覚めるんでしょうかねぇ・・・?
Posted by ぴろん at 2005年08月21日 13:07
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Tracked: 2005-08-20 17:17
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