2005年11月30日

泣いて馬謖を斬るべし

本業がようやく峠を越しました。
さて、たまりにたまった集会テキストにさっそく取り掛かろう!と意気込んでPC開いたら、あららのら。
西村眞悟事件はまだまだ沸騰しておりますね。
この一件に関してはすでに自分なりの見解を書き上げましたし、それで良しとするつもりだったのですが、ちょっと気になる傾向もみられますので、もう少し補足の意見を述べさせていただこうと思います。

「西村眞悟逮捕もやむなし」の一報を聞いたとき、真っ先に私の脳裏をかすめた心配事があります。
西村氏は拉致問題に関る人たちの間で絶大な人気があり、信用があり、また実績もあります。
それゆえにこの逮捕劇を受けて、西村びいきの情に流されて冷静な判断力を失う人が少なからず出るだろう、と言うことを実は大変危惧していたのです。
残念ながら、その予想はキッチリ当たったようですね。
日本人は良くも悪くも優しいのでしょう。
そして時に甘くもある。
しかしその身内への甘さゆえに問題の本質を見失うとトンデモな事態になること、無きにしも非ず。
情が深いのは結構なことなのです。
が、情に流されるあまり物事にけじめが付かなくなるのは、やはり自重するべきではないか?と私は思うのですけれども・・・

西村氏逮捕は陰謀だとか、色々言ってる人もいるようですね。
非弁活動なんて誰でもやってる事なのにどうして西村氏だけが逮捕なのか?とか。
金は政治活動に使ったのであって、自分の贅沢に使ったわけではない・・・そういう意見も散見しました。
ちょっと待ってください。
意見はそれぞれあっても良いとは思うけど、西村びいきが度を越して「是々非々の判断力」を失ってはお話になりません。

逮捕後の西村氏は容疑を素直に認めているとも言います。
であるならば、事の仔細が仮に陰謀であれなんであれ、まずは本人が容疑を認めているという事実を、私たちは正面から受けとめねばなりません。
陰謀であろうとも脇が甘かろうとも、そもそも容疑事実に関る失態さえ犯さなければ、今度の事件は騒ぎになりようが無かったのです。
その事実をまずは冷静に受け止めるべきだと私は思います。
周囲の者が余りにもじたばたじたばたと醜態を晒せば、世間の覚えもよろしくありません。
それでは隙あらば救出運動を潰したいと思ってる連中の思う壷になる恐れもあるかと思います。
罪は罪として西村氏には潔く償ってもらう・・・そしてその後は再び拉致問題に取り組んでもらう。
それで良いではありませんか。

西村氏が家族を始め多くの支援者の期待を裏切る結果となった今回の事件を、私は非常に非常に残念に思っています。
西村氏は国会議員として弁護士として、そして何よりも拉致問題の一支援者として、相応しくない行為をしました。
拉致議連の顔とも言うべき西村氏の今度の行為が、どれほど救出運動に悪しき色をつけたか?
真剣に救出運動に取り組む者であるならば、まずはその事を一番に思いを致さねば、支援者失格なのではありませんか?
逮捕を受けて、世論でもマスコミでも西村氏に厳しい論調が繰り広げられております。
ここで下手に西村氏をかばい立てすれば、救出運動そのものまで色眼鏡で見られる恐れもあるのです。

運動の屋台骨を守るためには、こちらの側も非情にならねばならないことも有ります。
我ら支援者がまずは一番に西村氏に対し、この問題の厳しく責任を問う姿勢を示さねば、いったい誰がけじめを付けるのか?
私たちの救出運動は、被害者を救い出すための運動。
西村氏を擁護する為の運動ではありません。
そこのところ、履き違えをしてもらっては困ります。
例え相手が拉致問題に功績のある西村氏であっても、救出運動の屋台骨を守るためには「泣いて馬謖を斬る」覚悟を持つ事も必要なのではないでしょうか?

一部には西村氏の今後を様々な形で応援したいという動きもあるようです。
その動きに私は反対するつもりはないし、それぞれのお考えでぜひ支援をされたら良いと思う。
しかしここでも忘れてもらっては困るのは、西村氏の応援と救出運動の支援はあくまでも別物である、と言うこと。
ここを一緒くたにしてごちゃごちゃにすると、今回の西村氏の失態を救出活動の側がまるで擁護しているかのように世間から誤解されかねない。
ここはやはりどんなに辛くとも、一線引いてけじめは付けるべき、と私は考えております。
支援者=西村びいきで支援者の枠をくくってしまえば、支援の輪は広がりようがありません。
今、西村氏に対して厳しい論調を張っている世論さえをも、支援の輪の中に取り込まねばならないと私は考えています。
そうでなければこの運動は、決して国民運動には成り得ないのだと言う現実も、どうかお忘れにならないで頂きたいのです。

西村氏は民主党を除籍処分になりました。
私はこれは妥当な処分であろうと受け止めています。
氏に対しては議員辞職勧告も出るようですが、これを受けるのかどうか?
そこはご本人の判断次第でしょうが、私はこの際キッパリと潔く身を処していただきたいと思っております。
下手に醜態を晒せば、復活の芽は遠くなるばかり。
世間の目も厳しくなるばかりですから。

それと民主党を除籍となれば、西村氏は無所属という事になります。
西村氏の知名度がいくら高いとは言え、小選挙区制の現在の選挙では、無所属での再選は限りなく難しくなるでしょう。
政治家としての西村氏の今後に期待する意見も拝読しましたが、現実問題それはどうなる事なのか?
西村氏が政治家として立ち続ける事もあるいは難しくなるのではないか?と私は受けとめています。
ですが、西村氏が政治家の立場であろうと一民間人になろうとですね。
今度の一件に潔く決着をつけた後は、一人の人間として、真摯に拉致問題に取り組んでくれる事を私は強く希望しています。
西村氏の存在が救出運動の表舞台から消える事は正直痛いです。
しかし西村氏一人消えたくらいで萎むような救出運動でも困るではありませんか。
こんな事件でいちいちヘタレている場合ではないと思いますので、尚一層、それぞれが出来る事を精一杯支援するより他にあるまいと思っております。

それと良い機会ですので、苦言ついでにもう一つ思うところを述べさせていただきたいと思います。
過去を振り返れば、救う会にも数々のスキャンダルがありました。
金銭問題も有りました。
西村氏の今回の失態は、決して対岸の火事ではないと思う。
この救出運動は多くの国民の支持と理解があって初めて成り立つ物なのです。
活動資金一つとっても、これすべて国民からの貴重なカンパ、なのですから。
私たちの思い上がった行動、あるいはうっかり発言が、万が一国民の反発を買うようになったらばこの救出運動は終わりなのです。
北朝鮮と言う悪と闘うはずの私たちの手が、万が一悪に汚れていたのでは、敵をねじ伏せる為の説得力がありません。
そこはこの際この教訓に学んでですね。
足元をすくわれないように、こちらもきちんと身ぎれい過ぎるくらい身ぎれいにしておくべきではないでしょうか?

西村氏は自ら墓穴を掘って、支援活動に支障をきたす有様となりました。
同じように救う会が墓穴を掘って、救出活動に支障をきたす事態に陥ってはならないのです。
支援者の私たちが、墓穴を掘って活動に支障をきたす事になってはならないのです。
公の場での言動から身の回りのあれこれ、特にお金の出入りに関しては慎重な上にも慎重であるべき、と心得ます。
posted by ぴろん at 04:24| Comment(8) | TrackBack(2) | 国内問題&国際問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
世論を敵にまわさないためにも拉致解決の運動から西村氏を切り離すというのは、どれほど効果あるかわかりませんが、そうするのが当然だと思いますし、またそれ以上に、西村氏の側が家族会などから弁護してもらうような事は絶対に避けるべきだと思います。

そこで、拉致問題から彼を切り離すことは一つの方法として正しいとしても、今回の事件で拉致問題への取り組みに大きなダメージを与えたことは否定しようのない事実ですから、西村氏のダメージを最小限にすることだって、拉致問題へのダメージを間接的に軽減させることにもつながると私は思います。それを、情にながされて西村氏を弁護しているだけと思われるのは残念です。西村氏の弁護・擁護が耳に届く人だっていると信じていますし、いずれ彼だって再びお役にたてるかもしれません。息の根までとめてしまうのはどうかと思います。世論などちょっとしたきっかけでどうかわるかわかりませんし。

ただ、拉致問題に関する運動を真剣に展開されている方々から、私のように西村氏を弁護・擁護するものも含めて批判される事は、甘んじて受けたいとは思っています。それはそれで、私は悪役で結構です。
Posted by Dr.マッコイ at 2005年11月30日 09:42
今現在、西村氏を擁護する発言をしている人も、私のように厳しい論調を繰り出す人も、西村氏のこれまでの功績については最大限評価をしているのです。
むろん、私も西村氏の政治家としての力量にはこれまでも期待してきたし、これからも期待したいと思う。

今度の逮捕劇が陰謀ではないか?という意見もあります。
しかし陰謀があるならあるで、事前に用心を重ねてその動きをかわす事も、政治の世界で生き延びるために必要な処世術だったはず。
それくらいの事が出来なくて、どうして憎き北朝鮮と闘えると言うのでしょうか?
氏の脇の甘さは、この際西村氏本人とその取り巻きの方々にも、十二分に反省をしていただかねば困ります。
支援者の中からはそういう厳しい声が出ている事も付け加えさせていただきます。

西村びいきの人には耳の痛い意見かも知れませんが、彼が罪を犯したのは紛れも無い事実。
しかもご丁寧にご本人が罪を認めていらっしゃる。
今はどんな批判も甘んじて受けるしかないのではありませんか?
受け取ったお金は政治資金として使っていたのだから悪質ではないという意見もあります。
けれど、この鈴木某から受け取ったお金は結局の所、闇のお金なのです。
政治資金規正法違反は笑って済ませられる過ちではない。

西村擁護のご意見が全て情に流されたものだとは思いませんが、しかし拉致板などを見れば情に流されて冷静さを失っている人が要るのも一方で事実なのです。
私がここであえて厳しい論を張るのは、その人たちに冷静に自分の立ち位置を再認識してもらいたいから、の一念に尽きる。
今この渦中に巻き込まれて、救出運動と西村氏の進退とどちらを取りどちらを守るか?という二者択一を迫られて、私は救出運動を守る方を取りました。
それ以上でもそれ以下の話でもありません。
私も身を切られる思いで、西村氏に苦言を呈している事はどうぞご理解ください。

検察の動きなどに怪しい物もあるというご意見も拝読しました。
そこを追求される論陣が出る事を私は止めるものではありません。
いずれにせよ西村逮捕劇は今、ヒートアップの最高潮。
西村ファンもアンチ西村の人も、頭に血が上ってカッカカッカしている最中です。
冷静な議論が出来るのは、すこし間をおいた後のことになるのではないでしょうか?
Posted by ぴろん at 2005年11月30日 12:00
こんにちは。

西村氏が程度の差こそあれ犯罪をおかしたのは事実と思います。 それに対して、非弁活動くらいで目くじら立てるなんて陰謀以外の何者でもない -- という考えを表明してしまっては、拉致問題の解決のためには、多少の犯罪も見逃されると強弁することになり、それは結局のところ、拉致問題と弁護士法違反を比べると拉致問題のほうが重要ですねと言っていることになり、不当に拉致問題を相対化してしまう危険があると考えます。

また、西村氏の件をもって、拉致問題に積極的に取り組む人というのは何か胡散臭い雰囲気を漂わせているなあと世間から思われてしまうとしたら、それはまことに不公平な話。

拉致問題に積極的な人も消極的な人も、ここは西村氏の問題と拉致問題とをあえて意識して切り離すようにすべきと思います。 でないと、その場の雰囲気に流されて感情論だけから是々非々を問うという軽はずみなことになりかねないでしょう。

Posted by Chokmok at 2005年11月30日 23:13
いまごろコメントしてもピロンさんも
みてはくれないかも知れないが、
私も同意見です。今日の国民大集会2006・5・28でも西村眞悟氏がきていて、私も拍手を送りましたが、ほんとうは
あれは拉致救出運動にはマイナスです。確かに彼の情熱はわかりますが、脱法行為をしていた人が最前列では、多くの普通の人は引いてしまいます。それでなくても救出運動は盛り上がりにかけます。欠けるとは今の何十倍の広がりがあっても不思議ではないと思っているからです。いまの救う会の皆さんの功績を否定するものではありませんが、彼らが広がりを殺しているようにも思います。特定の人の運動になっているように思えてなりません。まあ、運動なんでそんなものかも知れませんが。極端なこというかも知れませんが、小泉首相だって取り込むぐらいの幅広さがほしいですね。小泉さんって中国にあれだけ強硬なのに、北にそうでないのは、ボタンのかけちがいがあったからですよ。それをなんとかほぐせばもっとも強い見方になるんですが。
Posted by 匿名です at 2006年05月29日 00:55
今日の国民大集会お疲れ様でした。
私も初めてこのような大集会のスタッフをしました。心地よい疲れです。
西村先生の強い信念と行動力に賛同し、西村先生の後援会組織にも入っていました。
このような事態になってしまったこと、残念でなりません。しかし、先生は、その強い信念で必ず再起されると思います。
今の段階では、私もピロンさんの分析・意見に賛成です。救う会のさらなる広がりのある大衆運動に発展させていくためには、ピロンさんの考え方にたって取り組むほかないのではないでしょうか。我々の運動は、この問題で微動だにしてはなりません。気持ちを新たに、発展させてまいりましょう。ピロンさんの冷静な分析、うなづきながら読みました。ともに頑張ってまいりましょう。
Posted by オリオン at 2006年05月29日 02:22
★匿名ですさん、オリオンさん

集会で西村氏が紹介された時、ひときわ大きい拍手が寄せられた事に、私は正直言えば少しばかりの違和感を感じました。
むろん拉致問題にそそぐ西村氏の熱意は今も本物でありましょう。
彼に寄せる敬意と信頼は今でもいささかも揺らぐ物ではありませんけどね。

でも彼が犯した罪は罪なのですよ。
西村贔屓では無い、普通の一般世論はそこの所冷ややかな視線で西村氏の言動を見ているはずです。
その事を、私たちはもう少し意識をしてもいいのかな?と思いました。
ブルーリボン運動は決して免罪符ではないのですから。
そこの所を勘違いすれば、世論はこの運動について来てはくれません。
それによって失う物の大きさも考えねばなりません。

支援活動において、一番重要なのは被害者を救うことです。
・・・などと書くと、西村氏のこれまでの実績を評価しないのか?などと不満を言う向きもあるかもしれませんが。
西村氏を擁護する事と、支援活動の屋台骨を守る事は別件で考えるべきです。
そこの所、けじめの無い運動が広く国民理解を得られるとは私には思えません。
支援に加わる人の中には、どうしても西村ファンの人が多いので、ああいう反応も仕方が無いのかもしれませんが。

でも一歩支援の輪を出たときに、世間はどういう視線で私たちの事を見ているのか?常に意識する姿勢は必要なのです。
無用の誤解を避けるためにも。
Posted by ぴろん at 2006年05月29日 17:12
まったくピロンさんの言われるとおりに思います。我々は、常に客観的に一般国民の視点に立って理解が得られるような言動をしていく必要があろうかと思います。
救う会の活動もそこの点に十分配慮しながら展開していかねばなりませんね。私の属するS県救う会では、そこのところをしっかりさせていこうと思っております。
あと、ピロンさん、いつも講演会の書き起こしありがとうございます。心より感謝しております。また、10・11月に講演会を主催しますのでぜひおいでください。またあらためてご連絡いたします。
Posted by オリオン at 2006年05月31日 13:49
★オリオンさん

>我々は、常に客観的に一般国民の視点に立って理解が得られるような言動をしていく必要があろうかと思います。

全くその通りです。
私がこのBlogであれこれと時に家族や救う会に対して厳しい事を言うのも、世論の理解を得るために、支援の輪の内側にいるものが心掛けるべき事、を語っているつもりなんですが。

それがどういうわけか拡大解釈されて、反救う会だとか小泉マンセーだとか言われてしまう・・・
お願いだから、絡む前にこちらの発言の趣旨をきちんと読んで欲しいと思いますゎ・・・(-_-;)

最近はネット上で議論を交わすことの限界も感じ始めております。
理屈の通じる相手との議論であれば、例え異論であっても話は噛み合うんですけどね。
妄想に取り付かれて頭の中コリコリになってる人とは、議論の余地その物が初めからありませんので。

>10・11月に講演会を主催しますのでぜひおいでください。

わぁ、そんなに先の予定まで予約を取るんですか?
分かりました。(笑)
何とか時間をやり繰りして駆けつけたいと思います。
欲を言えば、その頃までに拉致問題の解決の目処がついていれば良いのですけれどね。
本当に、一日も早くうちの様なBlogが不要となる日が来て欲しい。
これが私の一番の切実な願いです。
Posted by ぴろん at 2006年06月01日 01:01
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待ってます 風邪引かないで、頑張って
Excerpt: とりあえず、言ってしまったんで今日の分 これで、よほどのことがない限り、西村先生...
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碧き星々のBBSに見る正論>西村関連
Excerpt:  ぴろんさんといえば拉致関係の講演などをテキストに落とすことに随分と時間を割かれている方だと思います。 拉致被害者と家族に対する不断の支援活動を頭の下がる思いで拝見しておりますが、そのぴろんさんが「..
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