06.10.15 那珂市総合センター・らぽーる にて
『飯塚繁雄 家族会副代表の講演 その2』
そういう事で帰りを待ち焦がれているんですけども、息子耕一郎もおかげさまでいっぱしの大人になりまして、こういった街頭ボランティアなんかも、あちこちで講演会でもお話が出来るようになったという事は、私としてはこれは一つの救いだと。
八重子が帰ってきたら、これがお前の長男の耕一郎だよという事で、抱かせてあげたいという事だけは・・・・・・(聞き取れず)ですね。
中々普通ですと兄弟げんかしたときも「お前なんかうちの子じゃない」なんて事でもあるとですね。
耕一郎が途中で変な情報を聞いてグレてしまっても困るわけですし。
今IT関係の技術者として立派にやっていますので会わせる準備は出来ているんですけど、それももう来年30になりますから、嫁さんも欲しい歳ですしね。
早く会わせてあげたいなぁと言う気持ちは私も一杯です。
当の耕一郎はそれよりも親父に先に会わせたいんだと。
それから親父の疲れている後姿を見ると自分もじっとしていられないから、どんどん活動に出るんだという事を言っているので、私もそれだけは良かったかなと。
そういう時にですね。
今年にかけていろんな動きがありまして、特に横田家に関する情報だけはどんどん出てくるんですね。
それも嘘がかなり含まれていますけど、金英男氏がめぐみさんと結婚して子供がヘギョンちゃんだという、いわゆる科学的な証明が出来ていますから、多分そうだと思うんですけども。
その件について、めぐみちゃんに関するいろんな情報なり写真なりそればっかり集中的に出てくる。
それ以外の被害者の情報は全く無かった。
これは金正日の狙いとしては、横田家を陥落させて早くこの問題を終わりにして幕を引きたい。
そして早く日朝を正常化して支援を貰いたいと言う思いだと思うんですね。
横田家の情報が出ている中で向こうの仕向け方としては、横田夫妻を北朝鮮に呼んで、キム・ヘギョンちゃんから「お父さん、実はお母さんが死んじゃったんだ」という事を言わせて諦めさせると。
それで家族会の代表ですから、代表がいなくなれば家族会もガタガタになる、いう目論見だったのではないか?と言うふうに思っているんですけども。
そこで横田家は踏ん張ってですね。
こうなる事をあらかじめ感知しているわけです。
これ、もし行けばこの問題が中途半端な形で幕引きになってしまってめぐみちゃんは永久に帰って来られない。
あるいは他の被害者も帰って来られなくなってしまうという事で、じっと堪えていますね。
確かに肉親ですから、行って抱いてあげたいと言う気持ちはね、分かりますけども。
今それをやったらどうなるか?という事を考えてますね、特に早紀江さんは。
そういう状態ですから、今回はあれで一応話としては打ち切りになっていますけども、今までのいろいろ状況から見ると何とか北はめぐみちゃんなり八重子なりを隠したいという事が明らかですね。
例えばうちの八重子については、北が大韓航空機の爆破事件を自らの責任だと認めない限り、出て来られない存在なんですね。
それでは田口八重子を出せばすべて北がやった仕業いう事が更に証言されるわけですし、この件についてはもうすでにね。
日本からも世界各国からも北の仕業とハッキリしているんですけども、ああいう強かな国ですから未だにそれを・・・(聞き取れず)にしていると。
しかもこの拉致問題はすべて解決済みだと未だに言っているわけですから、自分たちだけが言ってる話でご家族にはそんな事を言っていないし、当然北のそういった面での虚勢ですかね。
・・・(聞き取れず)とか・・・(聞き取れず)とか。
すべてそうですけどね。
向こうからいう事は何も信用出来ないですよ。
私たちが報告を頂いた死亡診断書とか事故状況とか結婚証明書とか全部見ましたけど、まったく捏造されたものと言うのは明らかですね。
例えば事故報告なんか見ましても、とにかく名前が無いんですよね。
誰の事故報告か分からない。
黒いマジックで消しちゃってあるんです、日にちと場所と名前。
誰か調査したのかも消しちゃってある。
こんなものを誰が信用するか?ってことです、誰が見ても分かる話です。
だいたいそんな報告書を配られた方が多いです。
田口八重子の死亡診断書は死亡確認書って言うんですけども、コピーをしてですね。
急いでコピーして急いで書いて、それで斉木さんに渡したという・・・(聞き取れず)た調査書で全くそれもハッキリしない。
まぁ遺骨もそうですね。
ですからそういう状況を見れば嘘をつく理由があるはずですから、これだけ嘘をつくって事は生きているという事ですね。
生きているから死んでる証拠は出せない。
それは私たちはもちろん政府も安倍さんも、今回被害者家族については生きていると言う前提で取り組むという事を確信しておりますし、この問題についてはこの安倍内閣のうちに何とか片付けようというそういう意気込みが感じられます。
先日、組閣が終って3日目にですね。
すぐに家族会の役員、救う会の役員と面会をしてもらいましてね。
当初安倍さんが来るとは思わなかったんですけど急遽来てくれて、私たちの前でこの問題を絶対に解決するんだと言う意気込みを見せて頂きました。
一つは先ほど荒木先生からも出ましたが、拉致問題対策本部と言うのを即作ってですね。
しかも対策本部長に総理自ら入る。
それから事務局長に以前活躍していただいた中山参与、中山、今度は首相補佐官ということで事務局長に入りましたし、それから前から言っている拉致問題特命チームという事も、幹事会と言う名前を変えて各関係省庁全部を把握した組織があるんですけども、そこにも鈴木副長官が入りますし、更には情報担当チームですとか、それから制作企画室ですとか、それから前からある連絡調整室。
今これ組織図だけですけど、名前をきちっと入った形で対応をすぐ始めましたね。
とにかく早いんですね、やる事が。
更にこの席上で感激したのは安倍総理がですね。
この話をしてくれて、たまたま今日は帰国者が帰ってから4年目ですけども、あのときにタラップの下で抱き合う姿と言うのは、被害者と家族が抱き合う姿と言うのは一時も忘れた事がない。
今回というか、今後もですね。
まだまだ帰って来られない家族の方があのタラップの下で抱き合う姿を夢見ている、・・・(聞き取れず)思い出している。
そのときね、声が詰まったです。
ハンカチで目を拭った。
涙出してたんですね。
ああいう姿を見たのは、もちろんマスコミには映らないんですけど、私も初めて見てこれは本当に心底、心の中からこの問題をやってくれているんだなぁという、そういう気持ちがしました。
従ってそれらのハードの部分とソフトの部分では、相当今回この問題に取り組む態度・気持ちは今までに無い強いものがあるな、と言うふうに感じております。
ですからこういった最高のレベルの組織、あるいは頼りになる人達が集まって来たので、変な話もうこれで政府に全部任せて私たち家族会あるいは救う会、家でじっと待っていようかと言う話もチラッとしたんですけども、総理曰く、「それはそれで皆さんが世論に訴える力と言うのも相当な物ですから、出来る限り無理をしない形で今までの活動を続けてください」と言う話もありましたですね。
そういう事もありましたので今度こそはという気が、毎年言うんですけども、今年今度こそはと言うそこに期待が今までの10倍くらいありますし、長くこうしている間にも待っている被害者を一日でも早く取り戻すと言う体制は出来ているというふうに感じております。
更には国際世論の高まり、国際社会の北朝鮮に対するいろんな対応についても、北がミサイルを撃ってくれたおかげで、それから北が核実験をやったと言ったおかげでですね。
変なあれなんですけども活動がハッキリとして来た。
対応がハッキリとして来た。
しかも中国が早い。
ですからこのきっかけは逃してはならないということで、国連ですとか国連の安保理、これも日本が議長国で議決案を提出して採択されましたけどね。
確かにこの中には拉致と言う文字は入っておりませんけども、人権に関する諸問題をも解決しなさいと、ちょっと私文字が正確じゃないんですけどそういった意味の言葉をきちっと入っています。
これは何だといえば拉致のことと直接理解できるような文言が入っております。
そういう事が国連として決議され、更なる制裁が加わると思うんですけども、これちょっと問題がですね。
我々核の問題も物凄い大きな問題でありますし、特に日本は隣の国ですから一番関心の高い問題ですし、これと拉致問題がどうやって上手く並行して進むのかな?と言う疑念はありますけども。
絶対に拉致・ミサイルそれから核、この3点は切り離せないというふうに固い決心で政府もおりますので、絶対にこれだけ切り離した形では進まないという事を我々いつも考えながら様子を見ております。
いずれにしましても、この問題というのは絶対にこんな事今後あってはならないという見方から、単なる我々家族だけではない。
我々家族は一応表に出て訴えてはいますけど、これが何百人もいる。
あるいは今後もこういった可能性がある。
そういった中でやっぱりここに至っては、やっぱり国としての重要課題というように捉えてですね。
国民の皆さんもあるいは政府の人たちも・・・(聞き取れず)の人たちもここがチャンスだと、外交も含めて日本の立場を国益をきちっと守っていく。
最も一番重要なのは皆さんの国民の暮らしと安全をしっかりと守っていくという事が当然あるんですから、これの狙いと言うのは相当大きな要素を含んでいるはずです。
ですからこの機会にですね。
更に更に国民の皆さんの応援・支援をお願いしていかなきゃならないなと思っています。
それが安倍政権に対する後押しとなる、大きな力となるし、出来ればもっともっと若い人にね。
30代20代の若い人に伝えながら、国民(からの)相当なパーセントでの支持を受けながら政府ならびに国際社会、更には北朝鮮に強いメッセージを上げて行かなければいけないなと言うふうに感じます。
北朝鮮が一番怖がっているのはですね。
日本の国民の世論なんですね。
その次に家族会だと。
家族会がだいたい突端になって広がったもんですから、いろいろな問題が。
北朝鮮から。
それから後は怖がっていたのは日本の今回の組閣人事、それから安倍総理、更に言えば中山参与。
あんなに強い外交官が日本にいるとは思わなかったというのが北の誤算だったらしいですね。
そういう話もありながら、ますます有利に展開していると言うのが私も実感していますし、多分そう前に前進すると言う前触れ、しかも今までより早い。
こういう事を期待しております。
ですからこの機会を失ったらばもう永久に帰って来ないし、また日本も沈没すると言うようなことにもになり兼ねない。
そんな大きな事も考えながらですね。
私たち身を粉にして全国飛び回っていますけどね。
横田夫妻については、もう横田さんが73、早紀江さんが70で体がやっと動くくらいですね。
皆さんの前ではあっちが痛いこっちが痛いと言いませんから、我慢して頑張っているという姿。
それでも私たち察知してですね。
なるべく全国の講演会とかなんかに、・・・(聞き取れず)平均して皆で担当を分け合ってやろうじゃないかと申し合わせはしています。
それでもやっぱり横田夫妻と言うのはこの拉致問題に対するシンボルですから、どこへ行っても横田さんの話を聞きたいというのが現状ですけどね。
横田さんについては全国回りましたし、全県知らない人はほとんどいない。
横田家に関するいろんな話もほとんどの人が知っているというふうになれば、もうそんなに何て言うんですかね。
身を削って回る事も無いだろうと言う私たちの考えもあります。
皆さんもその辺のところをちょっとご理解いただいてですね。
話を・・・・・・(聞き取れず)があると思いますけども、あと残った人たちでまた頑張りますし、いろんな形でご支援をお願いすることもありますが、皆さんの力でですね。
私たち一緒になって進むしかない。
それ・・・・・(聞き取れず)もありますので、相変わらずのご支援をよろしくお願いします。
頑張ります。
よろしくお願いします。(拍手)
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