06.10.8 町田市民ホールにて
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『パネルディスカッション その5』
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◆ 荒木和博 特定失踪者問題調査会代表
まさにですね、体制崩壊になったときにどうするか?
これもまた具体的に非常に難しい問題でありまして、今増元さんが言われたように一体どこに誰がいるのかが全く分かっていない。
それを通知する手段が分からない、いうことがございます。
我々のやっている短波放送はまさにそういう時にですね。
どこに集合してくださいと言う事を伝えると言う事を重要な目的としてやっています。
そういう時期が来たら全面的にそういう放送にそれを切り替えてですね。
可能であれば出来るだけ時間を増やして、あとは口コミで何とか伝えてもらいたいというふうに思っています。
それで東海岸のどこかへ何とか来てくれれば、そこに今度は護衛艦が行ってですね。
救出が可能ではないか?と。
いずれにしてもその場合であってもその時に何が飛んでくるか分からない、いう状況ですからとても民間の船舶・航空機ではとても出来ないだろう、いうふうに思います。
で、佐藤先生に、そういう場合を想定してですね。
向こうがまさに松原議員の仰ったソフトランディングという状態で体制崩壊になった混乱状態。
そこで何とかしてここへと言う事が通知が出来た場合、どういうふうに動けるだろうとお思いでしょうか?
◆ 佐藤守氏(軍事ジャーナリスト)
ある程度無責任な放談になるんですけど、大雑把に言って沿海部、つまり海岸と都市部と山岳部この3つくらいに分けられますよね?
都市部、平壌を中心としたこの辺は市街戦になる可能性があるかもしれませんが大変難しいかもしれませんが、沿海部に起きましては清津ですね。
あの周辺の具体的に言って何らかの体制が出来れば、アチェのいろんな作戦をやりました救出をやりました海上自衛隊と陸上自衛隊が組んでやれない事は無い。
もう一つは山岳部、つまり中国・ロシアとの国境付近においてはこれはある程度徒歩でのですね。
国境を脱するような事をしてもらわねば困る。
そしてそれに対して陸上自衛隊が出られるかと言うとロシアと中国が・・・(聞き取れず)にかかる。
この3つの分類をどのようにやるかと言うことになります。
しかし、これも増元さんも・・・(聞き取れず)の前で厳しい事を言われましたけど、私も大変厳しくて公算は非常に低いのでは無いかと。
しかし一か八かとなると、かろうじて期待できるのは北朝鮮の国民の中にも体制に楯突いて協力するものが出るんじゃないか?と、か細い希望でございますけど、そういったものをやって何らかの形でやれるんではなかろうか?と。
だいぶ無責任ですが。
問題はですね。
先ほど松原先生が言われたように、ソフトランディングに越す事は無いんです。
しかし、私のような戦闘機乗りに言わせればですね。
・・・(聞き取れず)を持ち出すまでも無くですね、政治の延長線上に戦争というのはあるのであって、政治がやれない場合最後は実力行使というのは世界の歴史であります。
しかしそれを日本はすべて平和憲法の下に封じて来た。
その結果ベトナム崩壊のときも邦人のたくさんは米軍に救って貰った。
中近東、レバノンで崩壊したときも邦人は日本の軍隊や政府機関が救ったわけじゃなく、自転車で逃げてくださいという領事館からの通達で自転車で逃げたりですね。
イギリスのロイヤルヨットが5人救ってくれたり、ロシアの船が救ってくれたりということで、すべてハードの部分をよその国の軍隊に依頼をしてきているという事であります。
これははですね。
私のような右翼とは申しませんが、私はパイロットですから右翼も左翼も必要でございますが(笑い声)、そういうですね。
・・・(聞き取れず)の訓練ばかりをしていた人間にとっては、ある意味で極めて国家に不名誉な立場を与えられている。
・・・(聞き取れず)をした、そこにあるんです。
そこをね、政治の主導でやっていかなくてはならないのではないか?
最後に一言言うとすれば、その時最大のですね、問題は情報です。
先ほど荒木さんも松原さんもちょっと言われましたけど、実はモンゴルの問題をいろいろ言われましたけども、実はわが国の中枢には相当の敵の情報網の回し者が入っているのであって、この機密を保てるかどうか?
防衛庁・外務省や海上保安庁がいろんな公的機関で束になってやるときに、いつどこにどれだけの戦力がどこへ行って隠密行動をやると言う事が敵方にハッキリ抜ける。
それを覚悟でも行くと言う若い後輩たちがいるんです。
それを私は、ハードランニングになるかソフトか知りませんけど、ソフトはもっとしっかり庇ってやってですね。
これは実力を、せっかくなけなしの予算でここまで訓練して来ているんですから、世界中で5指に入る軍隊ですよ?
自衛隊と言う名前ですが、これを使ってですね。
せめて全員とはいえないまでも、30数年間塗炭の苦しみを味わっている我が同胞をですね。
何とかしてこの国に連れて来たい。
そして来年はですね。
めぐみさんの本当の誕生日をですね。
ご両親の前でさせてやるのが国家じゃないか?
税金だけ取っているだけじゃダメだ。(拍手)
・・・・・・・・・。(拍手で聞き取れず)
◆ 荒木和博氏
ありがとうございます。
今先ほど松原代議士が仰った事とも関係しているんですけども、やはり北朝鮮にいる人たちとの協力と言うのも考えていかなければ、向こう側にとにかく日本のこの拉致被害者の救出に協力してもらいたいと。
それは北朝鮮にとって決してマイナスにはならない。
逆に北朝鮮の人たちの今の酷い人権状況をですね。
強制収容所の問題ですとか脱北者の問題ですとかあるいは日本から向こうへ行った帰国者の問題ですとか、そういう問題をすべて解決をしていくんだと。
だから是非協力をしてもらいたいんだと言うメッセージの伝え方、それには最終的にはあの金正日の独裁体制を倒していくしかないと、いうふうな言い方になっていくんでは無いかと思います。
その意味でこの拉致問題と言うのは、単に日本人を助けてくださいということだけでは意味が無いわけでありまして、やはりこの拉致と言う事を通じて同胞を連れて行かれている。
この日本国民であるからこそ北朝鮮の人権問題も酷さがわかる。
だから我々先頭に立ってこの北朝鮮の人たちも含めて皆が幸せになるように頑張るんですと、いう事のメッセージを伝えていく事の必要があるのではないか?と思います。
その意味で、この間の北朝鮮人権法でも民主党は特にですね。
北朝鮮の人権問題というのにもかなり配慮をして修正をしてきてくださいました。
この辺の北朝鮮の人権問題、先ほどちょっとモンゴルの話もちょっと出ましたが、よろしくお願いします。
◆ 松原仁 民主党衆議院議員
広く国際社会から北朝鮮を孤立させるためには、この人権というところにある程度照準を合わせなければいけないというのは、これが一つの戦略としてあると思います。
というのはアメリカが北朝鮮の崩壊を目指す北朝鮮人権法と言うのを作ったのは、それと同じような内容のもので当初民主党案は作られておりまして、当初は与党も同じだったんですが、法務省等の反発があったんだと思います。
それが後退したんですが、我々はですね。
少なくともブッシュさんとこちらにおられますが横田さんのお母さんがお会いになって、アメリカがやるといっている。
アメリカが人権法案と歩調を合わせるという事は日本の法律としてはやるべきだと。
この流れでヨーロッパの国々も、モンゴルも含めてそういった国々も連携していく。
つまり人権と言うところまで概念を一般化することによって国際社会の中で北朝鮮をいぶりだす事が出来るっていうのは、ひとつの戦略としてあったという事は、じつは背景にあります。
私が今本当に仰った概念と言うのは非常に大事でありまして、我々はですね。
日本の邦人を守るのは日本の国が出来ないという事ではいけない。
そんな国がですね。
国連安保理に入ろうなんて話ははなはだおかしなお粗末な話で、それをちょっと考える。
自国民を守らない国がですよ?
国際社会に貢献するなんてことはこれは想起しえないと私は思っております。
私はその意味で当然その事はきちんとそういう方向を目指す事が必要だと思います。
従って先ほど申し上げたのは・・・(聞き取れず)の話もその通りでしょう。
最終的な延長線上にはソフトランディングが出来ない、この見切りをどうするか?というのが安倍さんの判断でしょう。
最後は、このことに関しては家族会の皆さんの賛同は絶対に必要です、もちろん。
そして救う会の承諾も必要でしょう。
そういった中で総理が世論を見ながらハードランディングをする可能性というのは私は否定していない。
当然それはですね。
そういう可能性があるというのが一つの国際社会に対する日本の重みにもなるし一つのプレッシャーですが、しかしあくまでもそれは隠し味と言うか表に出る話じゃなくて、それはソフトランディングでやる。
ソフトランディングで解決をすると。
じゃあ、一体どこの段階まででソフトランディングで解決すると言うか、そのタイムテーブルを内閣の中でどう設定するか?というのがこれが実は戦略的に問われると思います。
もう一つは例えばいかなる独裁国家でもスパイが向こうが、日本はスパイ天国ですから、今日もこの会場の中にスパイが何人もいらっしゃるかもしれないけど、しかしながらその逆にですよ。
我々からも北朝鮮の人民たち、さっき増元さんから1億円と言う話があったけど、やっぱり解決するには良いか悪いかといえば良いに決まっている
日露戦争の時だって騙したらそれで成功したんだから。
従って金を使ってそういった極めて危険な、日本のために、それは金の為にかもしれない。
北朝鮮の拉致されている2000万の国民を解放するためであって、金のために日本のために動くと。
しかし彼らはきちんと拉致被害者はどこにいるかというのを地場で歩いて、現場で歩いて情報を取り付ける。
そういう人間を、今の北朝鮮の体制だったらその辺は荒木さんの方がご専門ですが、独裁独裁といってもかなり緩褌では無いかと思いますよ、私は。
ですからだいぶ箍が緩んで来ている。
実際配給も十分行われていないならば、当たり前なんです。
だから私は日本の方が、こうなると韓国がやっぱり連携したいなと思うんですよね。
しかし日本側はですね。
この安倍政権であって、そんな事をやっていますと言う事は毛頭無いんであって、実際としてどんどんと向こうにですね。
北朝鮮の今いる人間をですね。
お金を渡して日本側の情報網を作り上げるという事は私は当然ですね。
情熱をかけてこの問題を解決をする安倍さんだったらやってくれるだろうと思っていますが、そういうような事をですね。
やっていって万策尽くしてソフトランディングです。
ハードランディングも、その情報が無かったらどこに誰がいるのか分かりませんから。
どれだけ特定失踪者・拉致被害者がいるのか明らかになります。
そういった事を、私は野党の立場ですがある意味では責任を持つ立場の発言には残念ながらなりません。
政権を取る・・・・・・・(聞き取れず)。
そういった意味では安倍さんがですね。
やって来た方ですから、ぜひともお願いしたいし、ここの会場の皆さんの空気はきっと安倍総理にも伝わると思いますから(拍手)、そういったことでですね。
・・・・・・(拍手で聞き取れず)。
◆ 荒木和博氏
ありがとうございます。
時間が残り少なくなってまいりました。
本当はもっともっと議論したいんですけども、時間の関係で後お一人約1分ずつくらいしかございませんが、増元さんから順番にちょっと最後のコメントをお願いします。
◆ 増元照明 家族会事務局長
今松原先生も仰ったように、私たちは安倍総理ならやっていただけるだろうと思いますし、おそらく拉致問題対策本部を官邸の中に作ったというのも来年の参議院選まで必ず何らかの動き・解決までもっていこうという意気込みだと思います。
それをもって参議院選挙を勝って、本格的に安倍さんのやりたい事をやる。
それが安倍さんの構想だと思いますので、拉致問題は来年の春くらいまでには絶対にやっていただけるかもしれない。
でも、出来なくても今の体制以外には考えられないんです、拉致問題を解決するためには。
ですから、国民の皆さんも出来なくてもすぐに批判をするのではなくて、安倍さんしかいないというそういう声を上げて安倍政権を応援してあげて頂きたいと思っております。
よろしくお願いします。(拍手)
◆ 佐藤守氏
私は何度も言いますように戦闘機に乗っておりましたので、政治問題には関心はありますが関与しておりません。
しかしですね。
60年間自衛隊は政争の具にされ続けてきましたし、・・・(聞き取れず)で揉まれていろんな事をされてきましたが、黙々と隊員たちはその任務を果たしてきました。
不満もあります。
それは・・・(聞き取れず)に行ってカラオケやっている馬鹿もおりますが(笑い声)、しかしながらやっぱり国民のために一肌脱ぎたいというのが大勢であります。
戦後のいろんな総理大臣がおられましたけども、やっとですね。
やっと若々しい、過去に囚われない総理が出来た。
いろいろマスコミがあら捜しをしておりますが、そんなではなく挙国一致でやる時期が来た。
多少の不満は乗り越えてですね。
1億2千万の国民が一致団結してですね。
この拉致被害者をまず取り返す。
そしてその次はアジアに対するリーダーシップを発揮する。
こういう事を私は安倍さんに期待していますし、皆さんと共にですね。
まず拉致問題を年内になんとか決着をつけたいと思います。(拍手)
◆ 松原仁氏
この問題の解決と言うのは、やっぱり政治と言うのは世論に同行される。
本当はですね。
私は時には政治は世論と対決しても良いというふうに思っている人間でありますが、しかし今の日本の政治は世論と対立をするところまで強烈な理念を持ち合わせていないですね。
そういった意味では世論が政治をリードする。
私はこの問題で今の内閣がまた我々民主党も含めて、やっぱり皆さんの形成する世論によってこの拉致問題は解決をされる。
こういうふうに思っているんです。
ですから、今日もこの集会の中で、こういった集会がですね。
今の話で今の内閣は確かにこの問題をやって来た。
だから見ていれば良いというんじゃないんです。
だからこそ小泉さんのときよりも20倍30倍皆さんが本気で解決するんだと、そういった思いをいろいろな場所で上げてもらう。
小泉さんに対して100万の署名を出したら、安倍さんに対して今の内閣に対して1000万の署名を出す。
それだけテンションが上がれば、その波に乗って私はこの問題の解決は大きな・・・・(拍手で聞き取れず)。
ですからこの問題の解決は与党も野党も無いんだと思います。
逆に言えば、・・・(聞き取れず)も仰ったように、逆にこの問題に対して余りやるなよと、北朝鮮と何か関係のあるような政治家も中にはいるかもしれない。
そういった事を言ったとき何を言っているんだと言って、私はこれはですね。
もう強烈に拉致問題を解決するんだと、こういった事をメッセージとして上げて行きたいと思いますが、何はともあれ今日の皆様のこれからの周りの皆さんへ対してのよりいっそうの啓蒙をお願いします。
以上です。(拍手)
◆ 荒木和博氏
ありがとうございました。
今松原議員が言われたように、まさにですね。
この運動を引っ張ってきたのはここにお出での皆様、お一人お一人のこうやってお忙しい中集まって来て下さるお力・思い・世論でございます。
この世論が間違いなく政治を動かし、そして松原議員のように先頭に立ってくれる議員の追い風になってきた、言う事でございますので、どうかその点を皆さん自信を持っていただいてご理解いただきたいと思います。
今日この会場には世論の形成の一つと言う事にもなるのかも分かりませんが、この間カナダ人で監督の方が映画を作られて今度日本でも劇場上映されますが、日本でも拉致問題の映画を作ろうということで、山口から須藤久監督初め皆さんお出ででございまして、様々な形で世論をなんとか盛り上げていきたい。
そして先ほどお話の中にもちょっとありましたが、この中にはひょっとしたらひとりかふたり、工作員の方がお見えになっているかもしれません。(笑い声)
この話を聞かれたらですね。
是非本国にどうも日本は放ったらかしておくと攻めて来そうだと、今のうちに手を上げてしまった方が良いんじゃないか?という事をですね。
レポートを上げておいて頂ければまさに今日の・・・・・・(拍手で聞き取れず)。
大変パネラーの皆さんにはご無理を言いまして時間を削っていただいて申し訳ありません。
私もここでこのまま座って聞かせていただきますが、松原議員は今直ちに地元の方でですね。
用事がございまして、今日無理をして時間を空けて来ていただきました。
これから日程のために退席をされますので、拍手で見送っていただきたいと思います。
ありがとうございました。(拍手)
・・・第一部 パネルディスカッション終了・・・
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